ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

二歩目で躊躇う「逃げ水」MV再生数、ヒム子効果のインフル人気とサイマジョの彼方を探る欅坂 [25Jul17]

2017-07-25 05:30:00 | 芸能

乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

(テレビ・ラジオ・イベント・リリース)

07月26日(水) [TV_地デ] 21:00〜22:54 テレビ東京系「家、ついて行ってイイですか?」に、秋元真夏が出演
07月26日(水) [TV_地デ] 24:59〜25:29 日本テレビ「プラチナプラス『正解のない問題』」に、高山一実が出演

07月29日(土) [TV_地デ] 21:00〜 TBS「世界ふしぎ発見」に、斎藤ちはるがミステリーハンターとして出演。「子供の頃からの夢」が実現!
斎藤ちはるの2017/07/22_22:01ブログ


「ブックマーク」内にある「定期日程」と「重要日程」のリンクは、乃木坂のスケジュールをまとめたものです。「ブックマーク」は、PCでは左サイドバー、モバイルでは記事の最後に置かれています。



乃木坂18枚目表題曲「逃げ水」のMVは、昨日月曜の正午に、公開からちょうど3日が経過しました。

日ごとの再生回数を眺めると、初日は、ツイートに書いたように、79万回の積み上げで、新人センターとしては、上々と言える滑り出しだった。

ところが、2日目、3日目の減速幅が、思った以上に大きく、ちょっと気になる状況になっています。


次の表は、公開3日間の再生数変化と、直近の表題曲MVとの比較です。

(表1) 公開初期における「逃げ水」MV再生回数の増加速度と他曲との比較

凡例
「曲名」MV形態 グループ名_収録シングルと曲の種別
対象日の再生回数増加速度 (日終わりの累計回数) @ 対象日の日番号 : 期間
========== 01wの週単位変化 ==========
対象週の再生回数増加速度 (週終わりの累計回数 / +対象週に積み上げた回数)@ 対象週の週番号 : 期間

#「回数」は「万回」単位
#「対象週の日番号」は、公開開始から翌日同時刻までの24時間を「1d」、翌々日同時刻までの24時間を「2d」と順に数えたもの
#「対象週の週番号」は、公開開始から翌週同曜日同時刻までの7日間を「1w」、翌々週同曜日同時刻までの7日間を「2w」と順に数えたもの
#「07/21(金)22(土)12:00」は7月21日(金)12:00から7月22日(土)12:00までの「期間」

「逃げ水」full ver. MV 乃木坂46_18枚目表題曲
78.9万回/日 (078.9) @ 01d : 07/21(金)22(土)12:00
30.9万回/日 (109.8) @ 02d : 07/22(土)23(日)12:00
18.8万回/日 (128.5) @ 03d : 07/23(日)24(月)12:00

「インフルエンサー」full ver. MV 乃木坂46_17枚目表題曲
94.0万回/日 (094.0) @ 01d : 03/02(木)03(金)12:00
51.0万回/日 (145.0) @ 02d : 03/03(金)04(土)12:00
31.6万回/日 (176.6) @ 03d : 03/04(土)05(日)12:00
28.4万回/日 (205.0) @ 04d : 03/05(日)06(月)12:00
25.2万回/日 (230.2) @ 05d : 03/06(月)07(火)12:00
23.7万回/日 (253.9) @ 06d : 03/07(火)08(水)12:00
25.5万回/日 (279.4) @ 07d : 03/08(水)09(木)12:00
========== 01wの週単位変化 ==========
39.9万回/日 (279.4/+279.4) @ 01w : 03/02(木)09(木)12:00

「サヨナラの意味」full ver. MV 乃木坂46_16枚目表題曲
54.9万回/日 (054.9) @ 01d : 10/21(金)22(土)12:00
41.4万回/日 (096.3) @ 02d : 10/22(土)23(日)12:00
29.2万回/日 (125.4) @ 03d : 10/23(日)24(月)12:00
20.8万回/日 (146.3) @ 04d : 10/24(月)25(火)12:00
19.7万回/日 (166.0) @ 05d : 10/25(火)26(水)12:00
15.6万回/日 (181.7) @ 06d : 10/26(水)27(木)12:00
11.1万回/日 (192.8) @ 07d : 10/27(木)28(金)12:00
========== 01wの週単位変化 ==========
27.5万回/日 (192.8/+192.8) @ 01w : 10/21(金)28(金)12:00

「裸足でSummer」full ver. MV 乃木坂46_15枚目表題曲
23.9万回/日 (023.9) @ 01d : 07/08(金)09(土)12:00
27.7万回/日 (051.6) @ 02d : 07/09(土)10(日)12:00
17.9万回/日 (069.5) @ 03d : 07/10(日)11(月)12:00
12.2万回/日 (081.7) @ 04d : 07/11(月)12(火)12:00
14.3万回/日 (096.1) @ 05d : 07/12(火)13(水)12:00
12.3万回/日 (108.4) @ 06d : 07/13(水)14(木)12:00
13.0万回/日 (121.4) @ 07d : 07/14(木)15(金)12:00
========== 01wの週単位変化 ==========
17.3万回/日 (121.4/+121.4) @ 01w : 07/08(金)15(金)12:00

「不協和音」full ver. MV 欅坂46_4枚目表題曲
127.7万回/日 (127.7) @ 01d : 03/23(木)24(金)12:00
67.4万回/日 (195.0) @ 02d : 03/24(金)25(土)12:00
54.2万回/日 (249.3) @ 03d : 03/25(土)26(日)12:00
45.8万回/日 (295.0) @ 04d : 03/26(日)27(月)12:00
36.2万回/日 (331.3) @ 05d : 03/27(月)28(火)12:00
34.8万回/日 (366.0) @ 06d : 03/28(火)29(水)12:00
31.5万回/日 (397.6) @ 07d : 03/29(水)30(木)12:00
========== 01wの週単位変化 ==========
56.8万回/日 (397.6/+397.6) @ 01w : 03/23(木)30(木)12:00


「逃げ水」MVは、公開1日目に78.9万回を記録したものの、2日目の積み上げは30.9万回、3日目は18.8万回と、2日連続で半減に近いペースダウンを喫しています。

過去の表題曲MVと比べると、初日の再生数増加速度は、「インフルエンサー」と「サヨナラの意味」の間に入っていましたが、2日目と3日目は、前作、前々作の数字を大きく下回り、「裸足でSummer」のレベルにまで落ち込んでいる。


上表が示すように、公開1週間における乃木坂のMV人気は、15枚目、16枚目、17枚目と進むにつれ、明確な上昇傾向を見せてきました。

18枚目の表題曲MVは、知名度がほとんどない3期メンバー2人を、Wセンターに起用し、さらに、作品の内容が、再生数を稼ぎやすいと言われるダンス系ではないので、ある程度、数字が下がるのはやむを得ないと思います。

しかし、齋藤飛鳥をセンターに立て、乃木坂のMV人気をワンランク上に押し上げる出発点となった、「裸足でSummer」の初期水準にまで戻るのは、さすがに厳しい。

欅坂の「不協和音」は、MV再生数の伸びが、「インフルエンサー」でも追いつけないスピードで、乃木坂は、これ以上、楽曲人気で離されたくないという事情があります。

「逃げ水」MVの公開3日後での累計128.5万回は、「不協和音」MVの初日終わりでの累計127.7万回とほぼ同じで、今のところ、勝負になっていません。


もちろん、今後、「逃げ水」MVの再生数が、新曲キャンペーンを通して、急伸する可能性はあります。

しかし、上表に取り上げた四つのMVが、1千万再生に要した時間を調べると、以下のように、もっとも短いのが「不協和音」で、「インフルエンサー」「サヨナラの意味」「裸足でSummer」の順に長くなり、公開後1週間の状況とパラレルになっている。

(表2) MV再生数が公開直後0回から1千万回へ到達するまでに掛かった時間

#「062D」は、公開日を「01D」、翌日を「02D」と数えた場合の1千万回到達日
#「060.9d」は、公開時刻から1千万回到達時刻までの時間が60.9日との意味

1.0千万回 @ 062D 060.9d「インフルエンサー」full ver. MV
1.0千万回 @ 158D 157.2d「サヨナラの意味」 full ver. MV
1.0千万回 @ 250D 248.6d「裸足でSummer」 full ver. MV
1.0千万回 @ 034D 032.6d「不協和音」 full ver. MV


従って、まだ3日目だから、全然、心配ないと言い切れないものがあって、数字が心に沁みるわけです(笑)。

次回の『乃木坂工事中』は、大園桃子と与田祐希のフィーチャー企画をやるようで、MV人気にプラスの影響を期待できます。

兎にも角にも、新しく登場した「主人公」に、もっと注目が集まるような仕掛けが欲しいところで、今後、通常以上に分厚いプロモーションが必要だと思います。


「逃げ水」のMVが公開され、乃木坂の時計の針が、いよいよ17から18へ動き出しています。

ということで、今日は、17枚目表題曲「インフルエンサー」は、結局、どれくらい人気を得たのか、CDセールスと楽曲セールスの数字を眺めながら、振り返ってみます。

まずは、iTunes Store のトップソングから。

(表3) iTunes Store トップソングにおける、乃木坂、欅坂、AKB48Gのシングル表題曲の配信全期間に渡る順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (200位以内にランクインした日数 / 配信日数; 確認できた最高順位) 曲名又はタイトル

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 配信開始から2017年7月23日(日)までのデータを示している
#「SE」は Special Edition、「A」はTypeA、「」劇」は劇場盤
#「*」は、最近1週間で200位圏内入りした曲

乃木坂46
09-07-14-12-10 / 40-25-10 [004] (127/131日; 04位) インフルエンサー* (SE)
07-09-14-18-22 / 53-39-10 [092] (172/264日; 03位) サヨナラの意味 (SE)
05-09-05-04-03 / 13-18-21 [291] (078/369日; 08位) 裸足でSummer (SE)
02-03-04-06-04 / 12-11-09 [437] (051/488日; 05位) ハルジオンが咲く頃 (SE)

欅坂46
14-04-04-05-12 / 58-12-01 [000] (110/110日; 01位) 不協和音* (SE)
12-16-22-19-09 / 64-43-39 [012] (224/236日; 02位) 二人セゾン* (SE)
06-02-04-01-01 / 29-67-33 [205] (143/348日; 03位) 世界には愛しかない (SE)
47-40-46-53-78 / 188-22-00 [00] (474/474日; 01位) サイレントマジョリティー* (SE)

AKB48
00-01-01-03-03 / 09-13-07 [021] (037/058日; 20位) 願いごとの持ち腐れ (A)
00-01-02-01-02 / 11-05-12 [102] (034/136日; 18位) シュートサイン (A)
02-02-02-00-01 / 28-17-13 [185] (065/250日; 09位) ハイテンション (A)
02-03-01-01-02 / 05-06-02 [256] (022/278日; 07位) LOVE TRIP (A)

AKB48姉妹グループ
00-00-00-00-01 / 03-00-01 [000] (005/005日; 47位) 意外にマンゴー* (A) SKE48
00-02-01-04-00 / 06-01-02 [088] (016/104日; 14位) 青春時計 (SE) NGT48
00-00-00-00-00 / 02-01-02 [154] (005/159日; 60位) バグっていいじゃん (劇) HKT48
00-00-00-00-00 / 03-03-02 [130] (008/138日; 56位) 僕以外の誰か (A) NMB48
00-00-00-01-00 / 03-01-07 [329] (012/341日; 40位) 金の愛、銀の愛 (A) SKE48


Special Edition 収録の「インフルエンサー」は、現在でも、トップソングに留まっており、200位圏内へのランクイン日数を127に伸ばしています。

「サヨナラの意味」は、172日間のランクインを達成していて、当面の目標になるかと思います。

一方で、「裸足でSummer」の78日、「ハルジオンが咲く頃」の51日は、優に越えていて、乃木坂の楽曲人気が、この1年で上がってきたことを実感します。


しかし、同時期にリリースされた欅坂の表題曲と比べると、ランクイン日数も、最高順位も、なかなか届かない印象がある。

そもそも、乃木坂の曲は、トップソングで1位を獲得したことがなく、すべての表題曲がベスト3に入り、うち2曲がトップに立っている欅坂には、まだまだ敵わないのが現状です。

とくに、「サイレントマジョリティー」は、配信開始から474日が経過した現時点で、474日ランクインしており、まだ一度も200位圏外に落ちたことがない。

それどころか、上表のように、150位を割り込んだことすらなく、いかに人気が高いかが、嫌と言うほどよく分かります(笑)。


AKB48のシングル表題曲は、島崎遥香が「卒業」センターを務めた「ハイテンション」が、年末大型音楽祭への出演ラッシュも追い風となり、65日のランクインを果たしています。

しかし、それ以外だと、200位圏内入りは20〜40日あたりで、乃木坂欅坂と比べ、より短期に終わっている。

今年の5月くらいまでは、「365日の紙飛行機」が、長期ランクインを続けていましたが、それが圏外に去ったため、AKB48の曲名がランキング表に載る頻度が少なくなり、グループの音楽的存在感が低下しつつある印象を受けます。

「サイレントマジョリティー」のようなロングヒットは、長期に渡って、ランキングにグループの名前を載せ、大きな宣伝効果をもたらすわけで、こういった曲を一つ持っているか、いないかは、相当な違いだと思います。


AKB48の姉妹グループは、NGT48のデビュー曲「青春時計」が最高14位の16日ランクインと、最近の表題曲では、もっとも好調な成績を残しています。

「青春時計」は、ソニーが手掛けているためか、乃木坂欅坂と同じく、全楽曲を Special Edition にまとめ、ダンロード元を絞って配信しているので、多くのAKB48Gが採用している、店頭販売CDと同じパッケージを揃え、一つの表題曲に複数の配信源が存在する方式より、順位が上がりやすい面があったかもしれない。

ただ、複数の配信源と言っても、大抵は、TypeAか劇場盤か、どれかに人気が集中するので、200位以内へのランクインが10日か、それに届かないのは、楽曲への関心度がなかなか上がってこない、厳しい状況を反映していると思います。


「インフルエンサー」の配信成績は、「裸足でSummer」「サヨナラの意味」と、2作続けての上昇傾向を引き継ぐ形で、ランクイン日数を伸ばしており、AKB48Gに比べて、より大きなダウンロード数を確保しているように見えます。

但し、「サイレントマジョリティー」のような「ヒット曲」と呼べる水準には達しておらず、乃木坂の音楽に対する人々の関心が、まだ脆弱だと感じさせられる部分がある。

(表4) iTunes Store トップソングにおける、「インフルエンサー」の週単位でみた順位帯推移

凡例
曲名
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] : 対象週の週番号 期間 楽曲パフォーマンスが披露されたテレビの音楽番組

# 上記 A〜H と Z は、対象週に、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
#「対象週の週番号」は、配信開始日から週終わりの日曜までを「1W」、翌週の月曜から日曜を「2W」、翌々週の月曜から日曜を「3W」と数える
# 配信開始から2017年7月23日(日)までのデータを示している

インフルエンサー
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01W 03/15(水)19(日) Mステ CDTV
4-3-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 02W 03/20(月)26(日) Mフェア 
0-3-4-0-0 / 0-0-0 [0] : 03W 03/27(月)02(日) 乃木坂工事中
0-0-6-1-0 / 0-0-0 [0] : 04W 04/03(月)09(日)
0-0-1-6-0 / 0-0-0 [0] : 05W 04/10(月)16(日)
0-0-0-1-2 / 4-0-0 [0] : 06W 04/17(月)23(日)
0-0-0-0-0 / 5-2-0 [0] : 07W 04/24(月)30(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 08W 05/01(月)07(日) 乃木坂46SHOW!
0-0-0-0-0 / 4-3-0 [0] : 09W 05/08(月)14(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 10W 05/15(月)21(日)
0-0-0-0-1 / 1-5-0 [0] : 11W 05/22(月)28(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 12W 05/29(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-2 [0] : 13W 06/05(月)11(日)
0-0-0-0-0 / 0-1-5 [1] : 14W 06/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 0-2-2 [3] : 15W 06/19(月)25(日)
0-0-3-1-0 / 1-1-1 [0] : 16W 06/26(月)02(日) テレ東音楽祭 & 神宮ライブ
0-1-0-2-4 / 0-0-0 [0] : 17W 07/03(月)09(日)
0-0-0-0-3 / 4-0-0 [0] : 18W 07/10(月)16(日)
0-0-0-1-0 / 6-0-0 [0] : 19W 07/17(月)23(日)


「インフルエンサー」は、配信後、一過性の小さな跳ねはあるものの、週を追うごとに、順位が低下する流れを止められず、15Wでは、3日間、200位圏外に落ちてしまい、ランクインが終わりつつある雰囲気が漂っていました。

ところが、16Wで、急激な反転上昇が起こり、トップ30に復帰し、さらに翌週17Wは、トップ20にまで食い込んで、一気に上昇気流に乗ることになる。

原因は、間違いなく「ヒム子」でしょう(笑)。


6月28日(水)の『テレ東音楽祭』で、乃木坂が久しぶりに「インフルエンサー」を披露したとき、ステージの途中から、バナナマン日村勇紀の『ゴッドタン』における人気キャラ「ヒム子」が、メンバーと同じ衣装でフロントに合流。

しかも、メンバーが縦2列のフォーメーションを作り、一斉に散らばったとき、西野七瀬と白石麻衣を両脇に従える、あからさまなセンターポジションにヒム子が現れ、独自ポーズ入りのダンスを踊り始め、そのままパフォーマンスがフニッシュを迎えます。

そして、乃木坂とヒム子のコラボステージが放送されてから、圏外に足を踏み入れつつあった「インフルエンサー」の順位は上昇に転じていく。


バナナマンや『ゴッドタン』のファンが、『テレ東音楽祭』のステージを観て、「インフルエンサー」に興味を持ってくれたのかもしれない。

ヒム子の乱入は、7月2日(日)の神宮ライブ2日目に、メンバーにすら知らされていない「サプライズ」として、再度、実現します。

さらに、乃木坂とバナナマンの一連のコラボは、舞台裏の密着取材が、7月16日(日)と23日(日)の『乃木坂工事中』で、2週に渡って放送され、繰り返しメディア発信されます。


『テレ東音楽祭』『ゴッドタン』『乃木坂工事中』という、テレビ東京の3番組が絡んだ、番組横断プロジェクトの様相を呈していて、それぞれの視聴者やファンを、別のジャンルに引き込むことが、狙いだったのかもしれません。

そして、成果の一つとして、確かに、18枚目表題曲「インフルエンサー」は、落ちかけていた関心を、再び、引き上げることに成功しています。

「ヒム子」効果は、iTunes Store ランキングだけでなく、MV再生回数の増加速度にも表れている。

(表5) 「インフルエンサー」MV再生回数の週単位でみた増加速度の推移

凡例
対象週の再生回数増加速度 (週終わりの累計回数 / +対象週に積み上げた回数) @ 対象週の週番号 : 期間

#「回数」は「万回」単位
#「対象週の週番号」は、公開開始日から週終わりの日曜までを「1W」、翌週の月曜から日曜までを「2W」、翌々週の月曜から日曜までを「3W」と順に数えたもの

「インフルエンサー」full ver. MV
52.7万回/日 (0197.7/+197.7) @ 01W : 03/02(木)05(日)
21.2万回/日 (0345.9/+148.2) @ 02W : 03/06(月)12(日)
15.8万回/日 (0456.8/+110.9) @ 03W : 03/13(月)19(日) Mステ CDTV
16.9万回/日 (0575.3/+118.6) @ 04W : 03/20(月)26(日) Mフェア
16.1万回/日 (0687.7/+112.4) @ 05W : 03/27(月)02(日) 乃木坂工事中
13.7万回/日 (0783.4/+095.7) @ 06W : 04/03(月)09(日)
10.9万回/日 (0859.7/+076.3) @ 07W : 04/10(月)16(日)
09.9万回/日 (0928.9/+069.2) @ 08W : 04/17(月)23(日)
08.8万回/日 (0990.6/+061.7) @ 09W : 04/24(月)30(日)
08.6万回/日 (1051.0/+060.3) @ 10W : 05/01(月)07(日)
08.7万回/日 (1111.5/+060.6) @ 11W : 05/08(月)14(日)
08.5万回/日 (1171.3/+059.8) @ 12W : 05/15(月)21(日)
09.6万回/日 (1238.5/+067.2) @ 13W : 05/22(月)28(日)
07.6万回/日 (1291.8/+053.3) @ 14W : 05/29(月)04(日)
07.3万回/日 (1343.2/+051.4) @ 15W : 06/05(月)11(日)
06.4万回/日 (1387.9/+044.7) @ 16W : 06/12(月)18(日)
06.5万回/日 (1433.3/+045.4) @ 17W : 06/19(月)25(日)
09.1万回/日 (1496.9/+063.7) @ 18W : 06/26(月)02(日) テレ東音楽祭 & 神宮ライブ
11.1万回/日 (1574.8/+077.8) @ 19W : 07/03(月)09(日)
10.0万回/日 (1644.6/+069.8) @ 20W : 07/10(月)16(日)
09.6万回/日 (1711.5/+066.9) @ 21W : 07/17(月)23(日)


『テレ東音楽祭』と神宮ライブの行われた18Wから、明らかに、再生数の伸びに勢いが出て、翌週19Wに、平均増加速度が久しぶりに10万回/日を越えます。

そして、『乃木坂工事中』で、舞台裏の様子が流れた20Wと21Wは、引き続き、高いスピードが維持されている。

鮮やかな楽曲人気の反転上昇で、バナナマンの人気の凄さと、ファンの多さが窺えます。


しかし、乃木坂側から見ると、ヒム子とのコラボがなければ、トップソング200位圏内へのランクインは、100日を少し越えたあたりで終わっていた可能性がある。

「サヨナラの意味」が、橋本奈々未の「卒業」という話題性を携え、MステSUPERLIVEや紅白歌合戦など、年末大型音楽祭への集中出演、さらには年明けの「卒業」コンサートによって、172日という長期ランクインを実現したのと、構造が似ています。

乃木坂内の純粋に音楽的な仕掛けだけでは、なかなか楽曲人気は上がらず、何枚シングルを出しても、楽曲ファンの層を厚くするのは難しい。

それゆえ、「卒業」「ヒム子」あるいは「3期センター」という企画が投入されるのかもしれません。


iTunes Store ランキングに関しては、トップアルバムの成績も載せておきます。

(表6) iTunes Store トップアルバムにおける、乃木坂と欅坂のシングル表題曲の配信全期間に渡る順位帯分布

# 表記法は(表3)と同じ
# 配信開始から2017年7月23日(日)までのデータを示している

10-03-01-03-03 / 07-09-04 [091] (040/131日; 1位) インフルエンサー (SE)
11-02-01-02-03 / 13-07-16 [209] (055/264日; 2位) サヨナラの意味 (SE)
13-01-00-04-00 / 10-11-05 [325] (044/369日; 2位) 裸足でSummer (SE)
07-02-02-02-03 / 07-04-02 [459] (029/488日; 1位) ハルジオンが咲く頃 (SE)

09-03-01-02-04 / 16-19-14 [042] (068/110日; 1位) 不協和音 (SE)
04-03-05-03-09 / 53-40-33 [086] (150/236日; 1位) 二人セゾン (SE)
06-04-03-00-04 / 28-45-45 [213] (135/348日; 2位) 世界には愛しかない (SE)
09-05-06-02-13 / 65-73-88 [213] (261/474日; 1位) サイレントマジョリティー (SE)


これら8つの配信パッケージは、ここしばらく、200位以内に戻っていないので、上表の数字を、ほぼ最終的な順位成績とみなして良いと思います。

乃木坂音楽人気の脆弱性が気になるのは、ヒム子とのコラボによって、「インフルエンサー」という曲は注目を集めても、17枚目シングルに収録されている他のカップリング曲にまで、それが波及せず、一括ダウンロードの「アルバム」としては、ランクイン日数が伸びていないことです。

欅坂の「アルバム」が、いずれも100日を越えるランクインを記録しているのと対照的で、「乃木坂の音楽」を好きになってくれるファンが、もっと増えて欲しい。

そのためには、「乃木坂の音楽」とは、そもそも何かという問いに、一定の答えを出す必要があるわけで、簡単ではない道のりです。


一方、欅坂も、何もかもが順調というわけではなく、大きな岐路に差し掛かっている気がします。

上述のように、リリースした4シングルの配信パッケージは、少し前から、トップアルバムの100位圏外へ去り、すべて姿を消しています。

「不協和音」と「サイレントマジョリティー」が、トップソングの200位以内、しかも、100位以上の良い位置に留まっているので、依然として、欅坂の音楽的存在感は抜群です。


しかし、最新である「不協和音」のランクイン日数が100をかなり下回っている段階で、トップアルバムから、欅坂シングルの Special Edition がすべて退場したことは、「サイレントマジョリティー」の時代が、終わりの始まりに入ったことを感じさせます。

最近、「エキセントリック」と「月曜日の朝、スカートを切られた」のMVが公開され、音楽番組でパフォーマンスも披露されました。

いずれも、文字どおり「エキセントリック」なテイストで、「サイレントマジョリティー」の世界が、より直截的に、より過激に、エスカレートした印象です。

今までとは違う、何か新しいものを作らなければ、というクリエーター側の思いが、既存ファンすら付いていけなくなるほど、極端な表現を生んでいるのかもしれません。

ただ、何か新しい方向に動き出すなら、時期としては、今しかないという判断は、正しいように思えます。

もちろん、正しい方向に進んでいるかどうかは、さっぱり分かりません(笑)。


次に、CDセールスを見ておきましょう。

(表7) オリコン週間ランキングにおける、乃木坂、欅坂、AKB48Gシングルの売り上げ枚数とランクイン回数

凡例
オリコン初動売り上げ枚数 (累計枚数) 50位以内に入った回数(率) / 200位以内に入った回数(率) @ 最新集計週の週番号 タイトル

#「枚数」はすべて万枚単位
#「週番号」は、CD発売週の月曜から日曜までを「1W」、翌週の月曜から日曜を「2W」と順に数えたもの
# 以下に示したすべてのシングルは、CD発売週「1W」に1位を獲得している
#「最新集計週」は、2017/07/10(月)から07/16(日)までの2017/07/24付

乃木坂46
87.5万枚 (102.1) 14回(0.82)/17回(1.00) @ 17W インフルエンサー
82.8万枚 (096.9) 14回(0.39)/30回(0.83) @ 36W サヨナラの意味
72.8万枚 (085.9) 12回(0.24)/43回(0.84) @ 51W 裸足でSummer
75.0万枚 (083.2) 07回(0.10)/37回(0.54) @ 69W ハルジオンが咲く頃

欅坂46
63.3万枚 (75.8) 14回(0.93)/15回(1.00) @ 15W 不協和音
44.2万枚 (60.2) 21回(0.64)/33回(1.00) @ 33W 二人セゾン
32.3万枚 (43.1) 28回(0.57)/49回(1.00) @ 49W 世界には愛しかない
26.2万枚 (42.6) 33回(0.49)/67回(1.00) @ 67W サイレントマジョリティー

AKB48
130.6万枚 (138.8) 03回(0.43)/07回(1.00) @ 07W 願いごとの持ち腐れ
102.5万枚 (108.3) 10回(0.56)/18回(1.00) @ 18W シュートサイン
118.0万枚 (122.0) 08回(0.23)/30回(0.86) @ 35W ハイテンション
117.8万枚 (121.7) 07回(0.15)/25回(0.54) @ 46W LOVE TRIP / しあわせを分けなさい

AKB48姉妹グループ
16.0万枚 (20.1) 12回(0.86)/14回(1.00) @ 14W 青春時計 NGT48
21.0万枚 (27.2) 08回(0.36)/22回(1.00) @ 22W バグっていいじゃん HKT48
26.7万枚 (32.0) 13回(0.45)/15回(0.52) @ 29W 僕以外の誰か NMB48
25.2万枚 (32.8) 13回(0.27)/23回(0.48) @ 48W 金の愛、銀の愛 SKE48


注目したいのは、初動や累計の枚数ではなく、ランクイン回数です。

例えば、SKE48「金の愛、銀の愛」は現在48W、AKB48「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」は46W、欅坂「世界には愛しかない」は49W、乃木坂「裸足でSummer」が51Wと、この4シングルは、比較的、近接した時期にリリースされています。

そして、初動売り上げは、「金の愛、銀の愛」25.2万枚、「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」117.8万枚、「世界には愛しかない」32.3万枚、「裸足でSummer」72.8万枚となっている。


枚数だけを眺めると、「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」がもっとも多いですが、AKB48Gと乃木坂欅坂は、大規模な握手会イベントを特典として付けることで、大量のシングルを売っているので、収録されている楽曲や映像作品が純粋に欲しくて、CDを買っている人が多いか少ないかは、それらの数字とほとんど関係ありません。

そして、握手券ではなく、楽曲やMVの人気を推測するには、売り上げ枚数ではなく、ランクイン回数の方が役に立ちます。

上記4シングルを比べると、50位以内及び200位以内に入った回数は、「金の愛、銀の愛」は 13回 / 23回、「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」は 7回 / 25回、「世界には愛しかない」は28回 / 49回、「裸足でSummer」が 12回 / 43回です。


200位以内へのランクインがもっとも多いのは、「世界には愛しかない」の49回ですが、発売から49週、つまり11ヶ月以上も時間が経てば、特典イベントはすべて終了しています。

しかるに、延々とシングルCDが売れ、200位のランキング表に名前が載り続けたのだから、握手券ではなく、CDの中身に惹かれる人たちが、次々と現れたとしか考えられない。

しかも、50位圏内に28回も入っていることから、毎週1千枚くらいの、かなり大量のCDが、特典なしで長期間売れたわけで、収録されている楽曲が、よほど魅力的じゃないと、あり得ない話です。


「裸足でSummer」も、200位以内へのランクインが43回で、相当しぶとく売れ続けたことが分かります。

12回のTOP50入りは、握手会売り上げの流し込みによって説明できる数字で、「金の愛、銀の愛」の13回、「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」の 7回と同じく、特典による効果だと思います。

しかし、200位以内へのランクインは、「金の愛、銀の愛」23回、「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」25回と、「裸足でSummer」43回の方が断然多く、収録コンテンツを目当てにCDを買う人が、長期に渡って、出現したのだと思います。


実は、「裸足でSummer」の43回ランクインは、「サヨナラの意味」の30回より、ずっと多いんですね。

一方、(表3)が示すように、楽曲そのものに対する人気は、16枚目が15枚目を上回っているようにも見える。

あるいは、収録されている映像作品、例えば、齋藤飛鳥が沖縄の夏を駆け抜ける表題曲MVを、より高画質で観たいといった動機で、CDを購入する人が多かったのかもしれません。


結局、ランクイン回数から考えると、収録コンテンツに対する人気は、「世界には愛しかない」が突出していて、次に「裸足でSummer」が続き、「金の愛、銀の愛」「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」の順番と推測されます。

こういった視点でオリコンランキングを眺めると、デビュー以来リリースした、4シングルすべてが、未だに、200位圏外に一度も落ちたことのない欅坂の楽曲群は、想像以上に分厚い人気を獲得していると、言わざるを得ないでしょう。

欅坂のデータは、楽曲人気が本当に高まると、何が起こるのかを、いろいろ教えてくれるので、いわば「ヒット」の教科書みたいな役目を果たしてくれます。

ただ、この教科書から分かるのは、ヒットしたら何が起こるかであって、何をすればヒットするかではないので、ちょっと切ないわけです(笑)。


「インフルエンサー」は、乃木坂のシングルとして、初めて、オリコン累計売り上げで「ミリオン」を達成したので、その軌跡を以下に載せておきます。

(表8) オリコン週間ランキングにおける、17thシングル「インフルエンサー」の順位と売り上げ枚数の推移

凡例
[順位] 週の売り上げ枚数 (累計枚数) : 集計週の週番号 期間 ※ 影響を与えた可能性のあるイベントの日付と内容

インフルエンサー
[01位] 87.5万枚 (087.5) : 01W 03/20(月)26(日)※ 22(水) CD発売
[04位] 04.9万枚 (092.3) : 02W 03/27(月)02(日)※ 01(土) 全国(大阪)
[05位] 01.8万枚 (094.1) : 03W 04/03(月)09(日)
[10位] 01.1万枚 (095.3) : 04W 04/10(月)16(日)
[08位] 01.0万枚 (096.3) : 05W 04/17(月)23(日)※ 17(木) 白石麻衣ブログ更新
[18位] 00.6万枚 (096.9) : 06W 04/24(月)30(日)
[06位] 01.6万枚 (098.5) : 07W 05/01(月)07(日)※ 06(土) 全国(なごや)
[29位] 00.3万枚 (098.8) : 08W 05/08(月)14(日)
[23位] 00.3万枚 (099.1) : 09W 05/15(月)21(日)
[39位] 00.2万枚 (099.3) : 10W 05/22(月)28(日)
[30位] 00.2万枚 (099.5) : 11W 05/29(月)04(日)
[30位] 00.2万枚 (099.8) : 12W 06/05(月)11(日)
[12位] 00.3万枚 (100.1) : 13W 06/12(月)18(日)
[06位] 01.8万枚 (101.9) : 14W 06/19(月)25(日)※ 25(日) 全国(幕張)
[50外] 00.1万枚 (102.0) : 15W 06/26(月)02(日)※ 30(金) SPイベント応募締切
[50外] 00.1万枚 (102.1) : 16W 07/03(月)09(日)
[50外] 00.1万枚 (102.1) : 17W 07/10(月)16(日)

白石麻衣の2017/04/17_13:55ブログ


個人的な予想としては、幕張メッセで全国握手会が開催される14Wに、1千万回を突破すると読んでいたのですが、握手会のない週の売り上げが、思った以上に大きく、1週早い、13Wでの「ミリオン」となりました。

MV再生数が1千万回に近づくと、ファンが数字を気にして、何度もサイトを訪れるため、増加速度が通常よりアップするのは、十分考えられることですが、「インフルエンサー」の初ミリオンも、数字が百万枚に迫ると、それ自体が宣伝効果となって、いつもよりCDが売れたのかもしれません。

ただ、収録コンテンツの魅力を測るには、握手会が終わった、まさに、これからの売り上げが重要で、「裸足でSummer」の200位圏内ランクイン43回を越えられるかどうかが注目されます。


次は、ビルボードの成績です。

(表9) Billboard JAPAN Hot100 における、乃木坂、欅坂、AKB48Gシングル表題曲のランクイン回数と最高順位

凡例
グループ名
(総合) Hot100へのランクイン回数 最高順位 @ 最新集計週の週番号(初登場の週番号) TOP10入り回数/TOP20入り回数 曲名

#「週番号」は、CD発売週の月曜から日曜までを「1週目」、翌週の月曜から日曜を「2週目」と順に数えたもの
# CD発売週より前の週は、前週の月曜から日曜を「1週前」、前々週の月曜から日曜を「2週前」と順に数えている
#「最新集計週」は、2017/07/10(月)から07/16(日)までの2017/07/24付

乃木坂46
(総合) 20回 01位 @ 17週目(3週前) 06/10回 インフルエンサー
(総合) 27回 01位 @ 36週目(3週前) 09/12回 サヨナラの意味
(総合) 17回 01位 @ 51週目(4週前) 05/10回 裸足でSummer
(総合) 11回 01位 @ 69週目(4週前) 04/07回 ハルジオンが咲く頃

欅坂46
(総合) 18回 01位 @ 15週目(3週前) 05/13回 不協和音
(総合) 36回 01位 @ 33週目(3週前) 06/11回 二人セゾン
(総合) 36回 01位 @ 49週目(8週前) 01/04回 世界には愛しかない
(総合) 70回 01位 @ 67週目(3週前) 10/21回 サイレントマジョリティー

AKB48
(総合) 08回 01位 @ 07週目(4週前) 03/03回 願いごとの持ち腐れ
(総合) 07回 01位 @ 18週目(2週前) 01/02回 シュートサイン
(総合) 12回 01位 @ 35週目(5週前) 02/03回 ハイテンション
(総合) 10回 01位 @ 46週目(9週前) 02/03回 LOVE TRIP

AKB48姉妹グループ
(総合) 07回 01位 @ 14週目(4週前) 01/02回 青春時計
(総合) 05回 01位 @ 22週目(1週目) 02/02回 バグっていいじゃん
(総合) 08回 02位 @ 29週目(3週前) 01/02回 僕以外の誰か
(総合) 10回 01位 @ 48週目(5週前) 01/04回 金の愛、銀の愛


オリコンランキングと同じく、ここでもランクイン回数が、楽曲人気を知る一つの手掛かりになる。

上表は、Hot100の総合ランキングを対象にしたものですが、AKB48Gの表題曲が10回以下のランクインに留まっているのに対して、欅坂の4表題曲は、「サイレントマジョリティー」の70回を筆頭に、「世界には愛しかない」と「二人セゾン」が36回、「不協和音」は18回と、気持ち良いくらい、何度も100位圏内に入っています。

一方、乃木坂は、「ハルジオンが咲く頃」が11回とやや少ないものの、「裸足でSummer」17回、「サヨナラの意味」27回、「インフルエンサー」20回と、徐々に多くのランクインを果たすようになります。

また、TOP10及びTOP20へ入った回数も、乃木坂と欅坂は総じて多く、上位への食い込みに勢いがある。


Hot100の総合ランキングは、複数の項目別評価を、ビルボードが考える配合で混ぜ合わせ、導き出すもので、そういう意味では「人為的な」順位と言えます。

しかし、実際に、Hot100のランクイン回数を、曲ごとに並べてみると、大きなCDセールスによって、発売週に1位を取るアイドルの楽曲も、それぞれに違った特徴を持っていて、そこから、曲そのものが受けているかどうかが、浮き彫りになってくる。

「サイレントマジョリティー」のように、明らかなヒット曲は、ランクイン回数が頭抜けて多く、J-POPの現状を何も知らない人でも、この数字を見れば、この曲は受けていると、容易に判断出来るでしょう。


最後に、Hot100を算出する際の、評価項目の一つである「国内動画再生回数」のランキングを見ておきます。

(表10) Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」における、乃木坂、欅坂、AKB48Gシングル表題曲の100位圏内ランクイン回数と最高順位

凡例
グループ名
(総合) 「国内動画再生回数」100位以内へのランクイン回数 最高順位 @ 最新集計週の週番号(MV公開の週番号) TOP10入り回数/TOP20入り回数 曲名

# 表記法は(表7)とほぼ同じ
#「*」は、公開MVがショートバージョンのみの曲
#「最新集計週」は、2017/07/10(月)から07/16(日)までの2017/07/24付

乃木坂46
(動画) 20回 07位 @ 17週目(3週前) 05/08回 インフルエンサー
(動画) 20回 05位 @ 36週目(3週前) 01/02回 サヨナラの意味
(動画) 09回 03位 @ 51週目(3週前) 02/04回 裸足でSummer
(動画) 03回 27位 @ 69週目(3週前) 00/00回 ハルジオンが咲く頃

欅坂46
(動画) 17回 02位 @ 15週目(2週前) 08/14回 不協和音
(動画) 35回 05位 @ 33週目(2週前) 07/14回 二人セゾン
(動画) 21回 07位 @ 49週目(4週前) 02/06回 世界には愛しかない
(動画) 70回 01位 @ 67週目(3週前) 33/58回 サイレントマジョリティー

AKB48
(動画) 08回 15位 @ 07週目(4週前) 00/01回 願いごとの持ち腐れ
(動画) 00回 00位 @ 18週目(3週前) 00/00回 シュートサイン*
(動画) 12回 04位 @ 35週目(3週前) 03/04回 ハイテンション

AKB48姉妹グループ
(動画) 00回 00位 @ 14週目(4週前) 00/00回 青春時計
(動画) 00回 00位 @ 22週目(2週前) 00/00回 バグっていいじゃん*


何が凄いって、「サイレントマジョリティー」の最高1位、100位圏内70回ランクイン、さらに、TOP10入り33回、TOP20が58回!が、目眩がするくらい凄まじい。

MV公開が発売3週前で、現在67週目なので、合計70週に渡って、動画人気が調査対象となり、結果、70回のランクインですから、Hot100総合と同じく、「国内動画再生回数」ランキングでも、100位圏内から一度も落ちたことがなく、それどころか、20位以内に58回も入っている。

ピコ太郎の「PPAP」や星野源「恋」を挙げるまでもなく、現在のJ-POP界でヒットを飛ばすには、MV人気を獲得することが、不可欠な条件になってきた感があります。

「サイレントマジョリティー」の快進撃も、べらぼうに強力な動画人気があったからこそ可能だった。


動画人気の重要性を考えると、冒頭に指摘した、「逃げ水」MV再生数の伸び悩みは、気がかりな点です。

各種の指標から、乃木坂は、15枚目「裸足でSummer」、16枚目「サヨナラの意味」、17枚目「インフルエンサー」と、少しずつ楽曲人気を上げ、勢いのある欅坂に振り切られないよう、何とか追走している状況です。

18枚目「逃げ水」で、楽曲人気が明らかな低落に転じてしまうと、欅坂の優位が決定的となり、19枚目以降、立て直すのに苦労するでしょう。

何とか、楽曲指標を落とさず、出来れば、「インフルエンサー」を上回るような、ヒットを願っています。


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