北京暮らしを始めてみれば その後

3年間の北京暮らしを終え、2006年1月に帰国しました。
その後の日本での生活を綴っていきます。

日本の有名人だったの???

2005-03-31 | 北京生活編 中国の人々
 先日スーパーへ行くと、店員がなにやらそわそわしている。私を見るなり駆け寄ってきて、「日本のスターがやってきた!」と言うではないか。

 ふと見ると、レジのところで女性が立っていてお会計を済ませている。その様子を少しはなれた所から二人のカメラマンが撮影しているのだ。私の場所からは彼女の後姿しか見えない。えらくお会計に時間がかかっていてなかなか振り向かない。一体誰やねんー???

 ようやく彼女が振り向いた。が、見たこともない中年女性である。しかも、パッと見、どこか中国人ぽい。仕方なく待機していた店員のところへ行き、日本の有名人ではないことを告げると、店員の1人は「あれはきっと日本の司会者だ」と断言までする。が、あんな司会者はいないと言うと、「ずーっと中国にいるから日本の事情がわからんようになってるんやろー」だと。ほな最初から私に聞くなー!

あわびだー!

2005-03-30 | 北京生活編 食べ物
 今日は赴任期間を終えて日本に帰国する方の送別会があった。お店はもちろん中華。そして中身は、フカヒレ、カニ、そしてそしてあわび!

 実はあわびってどんな味かイマイチ良くわかっていなかった私。小さなかけらがお料理の中に入っていたこともあるが、それだけではよくわからん。が、今日はまるまる大きいやつが...。

 さて、一口。 ...なんだか馴染みのある味やな...。 隣にいる夫も同じ表情である。さて、その味とは。 
 「イカ」の味である。お祭りの屋台で売っている肉厚のイカ焼きの味、まさしくそれなのであった。

農民画を書いてもらった

2005-03-29 | 北京生活編 中国ならでは
 中国には農民画という絵がある。その名の通り農民が描いた画である。最近農民画やさんがいるということを知り、1ヶ月前にある絵を頼んだ。その完成版がこれ。一つ一つ手作業なので雑な部分もあるがそれもまた味がある。

 中心は私の干支であるイノシシ(中国では何故か豚という)。イノシシはお金と関連があるらしく、お腹の部分にはお金が描かれている。枠の部分には十二支のシルエット。あとは額屋さんへ行き、これに合う額を作ってもらうだけ。

 これを頼んだ時に夫の干支である鶏の絵もお願いしたのが、手違いでなにやら訳のわからん絵がやってきた。もちろんキャンセル。出来上がりは4月に入ってから。楽しみ~。

西安で買ってきた拓本

2005-03-28 | 旅行
  
 これは西安の碑林博物館で買ってきた拓本である。人の背の高さほどもある大きなもので、近くによるとまだほのかに墨の香りがする。これは「寿」の文字が100個並んでいるのだが、全て字体が異なる。
 
 これは拓本の一部分。色んな字体が実に面白い。

 ところで、せっかく買ってきたから目立つ所に飾ろうと思ったのだが、私の住んでいるマンションは完全な欧米形式。実に部屋にそぐわないのだ。結局普段使用していない方の寝室の入り口に飾り、毎日眺めている。 

西安旅行に行ってきた その8

2005-03-27 | 旅行
 西安旅行2日目。朝はホテルのレストランで。ここでも店員の態度はめちゃめちゃ悪い。味は普通。洋食バイキングだったのでフルーツも楽しみにしていたのだが、種類が少ない! それにトマトをフルーツに分類するのはやめてくれ。 卵料理をその場で作っているコックさんがいた。なにやら薄っぺらいお好み焼きの薄い版みたいなのを作っている。本当に透けて見えそうなくらいに薄い。で、「何を作っているの?」と聞いた所、答えは「オムレツ」。...お兄さん、オムレツと言うのはふわふわとろけて何ぼなんですよ。あなたが作ってるのはカリカリの卵せんべいのようなものではないですか?

 一応朝食を済ませて出発。今日は博物館2つ、城壁の西門へ行く。歴史博物館には、北京原人よりも前の人類の骨が展示され、その頃からの文化の発展がよくわかる展示物で一杯である。2時間程度では全然物足りない! その後行った「碑林博物館」では、石に刻まれた様々な書が展示されている。年号「平成」の元になった書や孔子の言葉を彫ったものなどなど、素晴らしいものばかり。ここではこれらの石に墨を塗って紙に写し取った「拓本」も販売しているので、記念に1つ買ってきた。それは「寿」を100種類の文字で書かれたもので、とてもおめでたいとか。

 最後に訪れたのは西門。ここがシルクロードの出発点である。ここから遥かかなたへ昔の人が旅立って行ったかと思うと、西門に立っただけでものすごい感動だった。(だが、この門の中は単なるお土産やさんになっている。なんで??価値を下げるだけだと思わないのだろうか?)

 こうして無事に西安を去り北京に到着。実に盛りだくさんの西安旅行であった。

西安旅行に行ってきた その7 餃子づくし

2005-03-26 | 旅行
 夜は城壁内の餃子やさん。ここ西安は粉を使用した料理が名物らしく、どのツアーでも餃子づくしは一度は出てくる。15種類の餃子が出てきた。大半が水餃子。中身と形が少しずつ違い、鳥の形になっているものもあり目も楽しませてくれる。

 15種類出た後は小指の先ほどの餃子を入れた火鍋が出てきた。店員が丸暗記の日本語でこの餃子について説明してくれたが、あまりの丸暗記、棒読みに何を言ってるのかさっぱりわからなかった。それにしても店員の態度はすこぶる悪し。中国に来た当初は北京の店員の態度に腹を立てていたが、西安の店員に比べたらかなり改善されている。

 食後はイスラム通りへ。シシカバブなど食べ物を売っている屋台がずらりと並んでいる。ふと見ると、この前の韓国旅行で買ってきたお菓子があった。韓国では「これは韓国だけのお菓子です!」とアピールしていたから買ってきたのに、何と見た目も味も全く同じものが西安の特産として売られている。どっちが本物やねん??

 そのあとは町をぶらぶらした。実に歩きにくい町である。一方通行も多いしわずかな地下道を通らなければ向こうに渡れない。交通ルールもめちゃめちゃ。(基本的に信号が少なすぎる) 皆よく我慢してるなあ。

 城壁はきれいにライトアップされ、本当に美しい夜景だった。

西安旅行に行ってきた その6 華清池

2005-03-23 | 旅行
 
次は華清池。玄宗皇帝と楊貴妃がすごした場所である。お天気が良いこともあって、ものすごく美しいと思った。こんな綺麗な場所で更に温泉も沸いて、そら玄宗皇帝も楊貴妃におぼれるわ。

 ふと後ろを見ると60は余裕で超えている男性と40前くらいの女性が写真を撮っている。男性は女性を楊貴妃の像の前に立たせ、満足げに写真を撮り続ける。どう見ても夫婦には見えない。現代の玄宗皇帝と楊貴妃を気取ってるつもりなのか???

 さて、ここの温泉は50元で入れるらしい。が、お湯は膝の高さくらいまでしかない。それって足湯やん! 

 

 更にここには0.5元でお湯に触れるスポットがある。石の台のようなものからお湯が出てくるしくみである。既に二人のおっちゃんがいた。...が、よーく見るとその二人! 何とシャンプーしてるではないか!?(上の写真参照) いいんか?それで! 観光地やで! 遺産やで! 日本で言えば清水寺の滝でシャンプーするようなもんやろ...。 ここはもう近所のおっちゃんの洗髪場に成り下がったのだろうか?

西安旅行へ行ってきた その5 兵馬傭

2005-03-22 | 旅行
 始皇陵から車で5分ちょっとで兵馬傭に着く。隣の博物館も面白いけど、やっぱりずらーっと並んだ兵馬傭。大きな体育館の中に保存されているのだが、一歩中に入った途端にむわっと土のにおいがする。これが何千年も前に作られたものかと思うと、感無量である。何千年なんてあまりに長すぎてピンと来ないが、これらがずっと土の中に眠り、そして何十年もかけてここまで修復されたことを思うと感動の一言である。

 ところでこの兵馬俑を発見したのは一人のおっちゃん。井戸を掘ろうとして偶然見つけたらしい。そのおっちゃん今では何と名誉館長となり悠々自適の生活を送っているのだ。

 兵馬俑の隣にお土産やさんがある。そこで兵馬俑の写真集を販売している。その本(120元)を買えば、おっちゃん改め名誉館長がもれなくサインしてくださるらしい。 私たちは買わずに少し離れて様子を見ていたら、中国人ツアー客がどやどやとやってきた。

 ガイド(大声で)「この方こそ兵馬俑を発見された○○さんです!拍手~!!」
 ツアー客 「おぉー!!」(パチパチパチ)
 ガイド 「この本を買ったら何とサインをしてくださるんですよぉ!」
 ツアー客 「おぉー!!」(我先にと写真集を買いに走り、おっちゃんの前へ本を差し出す)

 それまで寝てんのか起きてんのかわからなかったおっちゃんは、くわぁーっと大あくびをしておもむろにマッキー油性ペンを取り出し、さらさらと解読不明なサインをほどこした。そしてビニール袋を取り出し、サインした本をその中にいれ、客に手渡していた。...と、その袋を見た私は一瞬目が点になってしまった。袋には「mini stop(ミニストップ)」の文字が!

 誰が日本のコンビニの袋を大量に運んできてん!? で、何でそれをおっちゃんが持ってるねん!?...というわけで、世界遺産の兵馬俑には、一見コンビニ帰りのような人が点在していたのであった。
 

西安旅行へ行ってきた その4 秦始皇陵

2005-03-21 | 旅行
 始皇帝のお墓へ向かって高速を走っていると、前の方で車が詰まり始めた。事故かな...と見ていると、何と路上に堂々と車が止まっている。その車の中からおっさんが数人出てきた。で、何をするかと思ったら、何とその内の1人が路肩で立ちションをしようとしているではないか。きょろきょろと周りの視線を気にしている。 あんたら、ここ高速やで! 自分の尿意の為に道のど真ん中に車を止めるか??? 何でこうも信じられない出来事が起こるんだろう?

 さて、お墓に着いた。世界遺産である。長い階段をずんずん登るとお墓の周りが一望できる。というか、お墓の上に登っているので始皇帝を踏んでいるようなものか??

 更に一番上ではうさん臭い土産物屋が、これ以上ないというくらい寂しげに並んでいる。言うまでもなく店員は皆やる気がない。たまーにやる気を見せたかと思うと、「コレ、ニホンゴ」と本を差し出して声を掛けてくる。

 万里の長城でもそうだが、ここが世界遺産という意識はかけらも見られない。彼らの行動は世界遺産の価値を下げているとしか思えないのだが...。

 道端には「先拝始皇、後看兵」と書かれた旗がなびいている。まず始皇帝陵を参拝してから兵士達を見に行けということ。その言葉に従って次は兵馬傭へ。 

西安旅行へ行ってきた その3 手打ちラーメン?

2005-03-20 | 旅行
 漢陽陵を出てから30分ほど車で走る。北京ほどではないが西安も今建設ラッシュ。それにしてもこの交通事情のひどさ。北京以上に悪い。信号が比較的少ないような気もするし、傍若無人な運転手の多いこと! 地面の悪さも手伝って、この旅行中3件の交通事故に遭遇した。

 印象的だったのは、荷物を積んだトラックが多いということ。(しかも大抵が過積載) シルクロードの起点ということと関係があるのかな?

 さて、お昼ご飯は西安のレストラン。日本人向けのレストランなのか、ツアー客が次々と訪れる。隅っこには「手打ちラーメン」と書かれたブース内で麺を打っている。名物だそうなので1杯注文する。つるつるで美味しかったが、ちょっとスープが薄い気がした。さて次はいよいよ兵馬傭へ!

西安旅行へ行ってきた その2 漢陽陵

2005-03-20 | 旅行
 さて西安空港に到着。出口にはガイドさんが待っていてくれた。今回は私たち2人だけについてくれるそう。

 まずは漢陽陵へ。前漢第4代皇帝のお墓である。博物館も見学する。中にはハニワが一杯。これがお墓から全て出てきたかと思うと、また何千年も前のものかと思うと何とも言えない気持ちになった。人→動物の順番で並んでいるハニワも多数並べてあり、最後尾に何故かニワトリ1羽おまけのように並んでいるのが妙だった。

西安旅行に行ってきた その1

2005-03-19 | 旅行
 昨日から1泊2日で遂に念願の西安旅行へ行ってきた。憧れの西安に1泊でいけるというのも中国に住んでいるからこそ。うれしいな~。ところで、今回は1昨年の平遙に続いて2回目の国内旅行。前回は列車の旅だったが今回は飛行機。実は中華系の飛行機に乗るのはこれが初めてである。

 7:20頃には空港に着き無事にチェックイン。国内線も国際線と同じ造りでとても綺麗。さて、搭乗券に印刷されていた搭乗口へ行くと、ちゃんと私たちのフライトNOが出ていたので安心して待つ。...が、しばらくして再び確認してみると、何と私たちのフライトNOが消えているではないか!何の説明もなしに! 聞くと、急遽搭乗口が変わったとのこと。普通何か案内するやろ...。

 さて、いよいよ飛行機へ。欧米人旅行者が意外と多くてびっくり。ほとんどが高齢者である。3人席の真ん中が私の席。右隣には中国人男性。このおっちゃんが1時間半のフライト中、私を実に苦しめたのであった。何がって、何がって...。 臭いねん! おっちゃんの口、臭いねん!

 おっちゃんはすぐに眠ってしまったが、顔をこちら側に向けているため、息をする度にものすごい悪臭が漂ってくる。その首根っこを掴んでぐいっと反対側に向けてやろうかと思うほどである。ずーっとハンカチで鼻を押さえ、更にはもう自分で自分をごまかすしか方法がなく、ミント味の飴を食べ、出来るだけ口で呼吸をし、ひたすらやりすごすしかなかった。

 ようやくおっちゃんが起きたと思えば、ガァーーーーーっとタンを出し、座席前ポケットに備え付けてあるいわゆるゲロ袋にカッと出しよった。気分が悪い時以外にこういう使い方があるとは。
 さらに着陸してまだ機体が動いている間に携帯の電源をONにしよる。と、早速「ピロリロリ~」と鳴り出し「もしも~し」と話し出す始末。おっちゃんに翻弄された行きの飛行機は無事に西安に着き、いよいよ観光開始! 続きは明日。 

北朝鮮の不思議

2005-03-16 | Weblog
 ある授業で北朝鮮の学生と一緒になる。彼女は両親の仕事の都合で中国に来ているとの事。先日話をしていてびっくりすることがあった。

 レーシック手術、つまり眼の近視手術のことだが、それが話題になった時のこと。
 私 「あれって本当に簡単な手術で、すぐに視力が回復するんやねえ」
 彼女「そうそう。私は2年前に手術したけど、今もまだ視力は良いままよ」
 私 「へぇ~。どこで手術したん?」
 彼女「北朝鮮で」
 私 「....」(医療技術は進んでるんや...)
 彼女「どうせタダだし」
 私 「!!!!!」

 タダって、タダってどういうこと!? それは共産国だから??

 驚く私を尻目に彼女は続ける。
 「どんな大手術をしようが、救急車に乗ろうが、整形をしようが、ぜーんぶタダ!」

 恐らく...。恐らく彼女の両親は国の仕事で北京に来ているくらいだから、かなり恵まれた環境なのだろう。医療費免除どころか、食糧不足で苦しんでいる人がいることを知っているのだろうか?脱北して北京の日本人学校などに駆け込んでいる人たちのことを知っているのだろうか? この待遇の差...。

 それにしても自分が北朝鮮の人と会話をする機会があるなんて、北京に来るまで思いもよらなかったことだった。
 

凍っている池

2005-03-15 | Weblog
 この写真は先週行った「後海」というところ。先週はまだ寒かったので池もすっかり凍ったままである。が、端っこの方はじわじわと融け始めていて、春が来ているんやなあと感じる。

 そんな溶けかけの氷の上を堂々と歩くこの男性。真冬はみんなスケートをしたりして楽しむらしいが、気温が上がってきた最近では全くそういう人も見かけない。池の真ん中にはぽつんと島のようなものがあるのだが、一体そこまでどうやって行くんやろ...と思っていたら、この男性である。何の躊躇もなしにずんずん歩いて来るではないか。

 今日の最高気温は10度を超えている。もうすっかり春めいている。池の氷も随分融けているだろうが、おっちゃんは構わず横断しているのだろうか?

青空散髪やさん

2005-03-13 | 北京生活編 中国ならでは
 温かくなってきたのでこういう光景もちょこちょこ見かけるようになって来た。路上で散髪してくれる人たちである。

 この写真は「後海」という最近ではバーなども立ち並びちょっとした観光地になっているところで撮った写真だが、普通の路上でも散髪やさんは立ち並んでいる。台車に商売道具をちょこっと並べて、「理髪」と書いた看板を立てかければそれでOK。私が男なら一度試してみてもいいかなあと思うのだが、仕上がりはどうなんだろう...?