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大飯原発 再稼働認めず 福井地裁 「原発は電気を生み出す一手段にすぎず、人格権より劣位にある」

2014-05-21 19:13:15 | 司法・裁判
2014年5月21日(水)

 今日は、『画期的な』裁判の結果が、Web や Twitter 上を飛び交っている。

 長崎の山下 満昭さんの呟きにはこうあった。

 今日は何という日でしょう。
大飯原発に運転停止判決。
厚木では自衛隊機の夜間飛行差し止め判決。
そして、沖縄では竹富町の教科書問題が良い方向で決着。
スゴイ日です。 歌でも歌いたい気分です。


 仕事に集中していて、Webニュースを見ていなかったが、終業後見てみたら、
確かに、この三つの出来事が進行中の模様。

 詳しくは、後で読むとして、取り敢えずリンク先を紹介すると以下の通り。

大飯原発の運転差し止め命じる 福井地裁が判決
 (福井新聞) - 2014年5月21日(水)15:22


厚木基地第4次爆音訴訟:夜間早朝の自衛隊機飛行差し止め、米軍機は請求却下
 (神奈川新聞)-2014年5月21日(水)


県教委、竹富の採択地区単独化を正式決定 八重山教科書問題
 (琉球新報) - 2014年5月21日(水)14:26



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【大飯原発関連記事】

大飯原発、再開認めず=運転に「具体的な危険」―福島事故後初・福井地裁
 (時事通信) - 2014年5月21日(水)18:49


  関西電力大飯原発3、4号機の安全性が確保されていないとして、
  住民らが関電を相手に再稼働の差し止めを求めた訴訟の判決が
  21日福井地裁であり、裁判長は関電に運転差し止めを命じた。
  写真は垂れ幕掲げる弁護団。
  【時事通信社】 2014年5月21日(水)19:44


大飯原発の運転差し止め 福井地裁「危険あれば当然」
関電は控訴へ

 (日本経済新聞)- 2014/5/21 17:44


「原発は人格権より劣位」と福井地裁
 福井地裁判決は「原発は電気を生み出す一手段にすぎず、人格権より劣位にある」と指摘した。
 (47NEWS)- 2014/05/21 15:28 【共同通信】


大飯原発再稼働認めず、福井地裁 福島事故後、初判決
 (47NEWS)- 2014/05/21 15:37 【共同通信】


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厚木基地騒音訴訟、自衛隊機の飛行差し止め命令 全国初
 (朝日新聞) - 2014年5月21日(水)14:22


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大飯原発の3・4号機の運転差し止めを求めていた訴訟で、福井地裁は、今日午
後3時、運転差し止めを認める原告勝訴の判決を言い渡しました。

これを受け「原発なくそう!九州玄海訴訟」 原告団と弁護団は記者会見を行い、
「声明」を発表しました。

          声   明 
                                 
2014年5月21日
                                 
「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告団・弁護団


本日、福井地裁は、大飯原子力発電所3・4号機の運転差止訴訟において、同発
電所から250㎞圏内の原告との関係での運転差し止めを命じる判決を言い渡した。
本判決は、3・11の福島第一原発事故後に提起された脱原発訴訟として初めて
の判決であり、その判決で、原発の運転差止めが命じられた意義は大きい。我々
原告団・弁護団としても、司法の「原発安全神話」からの離脱の第一歩として高
く評価する。

同地裁は、以下のように判示した。
①個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益の総体が人格権であり、それを
超える価値を憲法上見出すことはできない。それに対し原発の稼働は法的には経
済的自由に属するもので、人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきもの。こ
の根源的権利が広範に奪われる事態を招く可能性があるのは、大規模自然災害や
戦争以外では原発事故のほかは想定し難い。よって、万が一でもこのような原発
事故を招く具体的危険性があるのであれば、その差止めが認められるのは当然で
ある。

②施設の損傷に結び付く地震が起きた場合、原発では「止める」「冷やす」「閉
じ込める」の3つがそろって初めて原発の安全性が保たれるが、本件原発では
「冷やす」機能と「閉じ込める」機能に欠陥がある。

③「冷やす」機能については、1260ガルを超える地震によってこのシステムは崩
壊する。地震学の限界及び頼るべきデータが極めて限られていること、わが国最
大の地震は4022ガルであり、それも有史以来最大ではないことからすると、本件
原発に1260ガルを超える地震が到来する危険がある。

④700以上1260ガル未満の地震についてイベントツリーが有効に働くと被告はいう。
しかし、第1の事故原因につながる事象をすべて取り上げること自体困難であり、
いったん事故が起きれば事態が深刻であればあるほど適切かつ迅速に措置を取る
ことは困難である。また、基準地震動の信頼性について、現に全国で20か所にも
満たない原発のうち4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が平成
17年以降10年足らずの間に到来しているという事実を重視すべきであり、本件原
発の地震想定だけが信頼に値するという根拠は見いだせない。

⑤700ガル未満の地震によっても外部電源が断たれ、かつ、主給水ポンプが破損し
主給水が断たれるおそれがある(福島第1原発の例)。

⑥この地震大国において大飯原発に基準地震動が到来しないというのは根拠のな
い楽観的見通しに過ぎない上、基準地震動に満たない地震動によっても冷却機能
喪失による重大な事故が起こり得るのであれば、この施設の在り方は原発の有す
る本質的危険性についてあまりにも楽観的である。

⑦「閉じ込める」機能についても、使用済み核燃料の保管状況は、同プールから
放射性物質が漏れたとき、外部放出されることを防護する堅固な設備は存在しな
いなど、楽観的な見通しのもとに初めて成り立ちうる脆弱なものである。

⑧被告は原発が電力供給の安定性・コストの低減につながると主張するが、極め
て多数の人の生存そのものにかかわる権利と電気代の高い安いを並べて論じる議
論に裁判所は加わらないし、その当否を判断すること自体法的に許されないこと
である。また、原発がCO2削減に資するものとの主張に対しては、福島第一原
発事故はわが国始まって以来の最大の公害、環境汚染であることに照らすと、運
転継続の根拠とするのは甚だしい筋違いである。

同判決は、原発を稼働する利益に対する人格権の優位性、福島第一原発事故をわ
が国最大の公害であり、戦争や大規模自然災害以外では類例を見ない深刻な人格
権侵害であること、地震等の想定が楽観過ぎる見通しのもとに成り立っているこ
と、いったん事故が起きれば「冷やす」「閉じ込める」機能を万全にすることは
できないことなどを述べ、私たちの主張と基本的に軌を一にしている。

この判決から言えば、国の規準に適合しているから原発は安全だという電力会社
等の主張は誤っていることになる。さらに、再稼働の審査に用いられている新規
制規準も楽観的見通しのもとに作られているものなので、安全性を確保する規準
ではないこともより一層明確になった。

そこで、私たち訴訟の原告団・弁護団は、以下のことを要求する。

             記

1 福井訴訟の被告関西電力は、本日の判決を受け入れ、控訴しないことを要求する。

2 原子力規制委員会は、全国の原発の新規制基準適合性の審査を中止するよう要求する。

3 九州電力はじめ全国の電力会社は、すべての原発の再稼働をしないよう要求する。

以上、声明する。

【判決要旨全文】かなり思い入れのある文章で明快に述べられているとても素晴
らしい判決内容ですので、ぜひみなさまお読み下さい。firestorageからダウン
ロードしてください。
http://firestorage.jp/download/f9e616043e0a8c226a1b9327dc66bfb104ff270f

・・・・・・・・・・
「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告団・弁護団 
URL:http://no-genpatsu.main.jp/

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