また物欲に負けました。
西ドイツ、ツァイス・イコン製のクラシックカメラ、
「コンテッサ35」です。1950年発売。
ドイツ語の「Contessa」は、「伯爵夫人」という
意味だそうですが、確かにその名前にふさわしい、
瀟洒でぜいたくな雰囲気を持っています。
実は、デザインに魅せられてずっと欲しかったカメラでした。
ただ、そう考える人はやはり多いのか、
なにしろ「高い」んですこのカメラ。
店で完動品を買うと5万は下りません。
まあレンズはあの名玉「テッサー」ですしね。
で、手を出しかねていたところ、
オークションで安く手に入りそうだったので
つい「ポチッ」と行っちゃった次第。
値段は・・・ヒミツ。
まあ安かったとだけ言っておきます。
ただ、それだけに結構くたびれた「伯爵夫人」です。
外見に汚れ、皮がはがれかけている箇所が数箇所、
レンズカバーの通常「CONTESSA」の刻印がある貼り皮が
そっくりはがれおちている。
機能的には・・・
まず、露出計不動。
スローシャッターに粘り。
レンズの内側にカビっぽい汚れ。
あと、フィルム巻上げ時にカチカチと音がして、
うまく巻き上げられないことがありました。
だいじょぶかなコレ、と思いつつ試写した結果。
Contessa35 Opton-Tessar + DNP CENTURIA100
んー。60年前のレンズとは思えないくらい鮮明です。
さすがはツァイスのテッサー。
このカメラのテッサーは、コントラストが際立って
高いらしいのですが、確かにそんな感じがします。
もう一枚。
Contessa35 Opton-Tessar + DNP CENTURIA100
単体露出計の針を読み間違った結果、どアンダーで
色がすごいことになっちゃってるんですが、
絵画みたいでなんか気にいったので載せます。
うーん。全体がアンダーで飛んじゃってる中、
派手な色だけは明るく残ってるんですよね。
多分極端に高いコントラストの賜物でしょう。
・・・わりに地味目なCENTURIAでコレなら、派手目の
フィルム入れたらどんなことになっちゃうんだろうこのカメラ。
CTプレシーザとかベルビアとか。
うーん。そのうちオーバーホールかなあ。
値段見て考えよう。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
Digital CrossProcess
ネタがない(笑)ので、こないだWEBで見つけた
「デジタルクロスプロセス」ってのをやってみました。
そもそも、「クロスプロセス」っていうのは、
リバーサル(ポジ)をネガ処理で現像したり、
その逆をやったりすることで、極端な色の出を
期待する、特殊な現像処理のことらしいのですが、
それに近い色補正をデジタル処理でやろう、っていうのが
「デジタルクロスプロセス」。
まあ要は極端なトーンカーブ色補正なんですが。
ここ↓を参考にさせていただきました。
http://photos.taken.jp/2007/12/digital_crossprocess.html
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
Digital CrossProcess
強烈な緑。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
Digital CrossProcess
ガクアジサイの枯れ花。ハイライトがすごい色。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
Digital CrossProcess
空がありえない青色です。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
Digital CrossProcess
うわっ。HOLGAみてえ(笑)。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
Digital CrossProcess
蛍光絵の具をこぼしたよう。
面白いですね、なかなか。
そのうち「ホントの」クロスプロセスもやってみたい。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
写真家・森山大道の写真集「新宿+」を買いました。
極端なコントラストと、フィルムの荒い粒子で撮られた新宿の街。
渋いカッコよさ。モノクロームの世界です。
写真における白飛び黒つぶれは、普通なら忌避される対象
なのですが、この人は表現にしてしまっています。
プチインスパイアされたので
同じように写真を撮ってみようと考えたのですが、
フィルムの特殊現像は敷居が高いので、
デジカメで同じような感じにならないかチャレンジ。
粒子の荒い感じが欲しいので、D40の
ISO感度をHI 1(3200相当)にし、
さらにRAW現像でハイライトを起こすことを
前提として、露出補正を-2.0に設定。
これで相当さらざら感が出るはず。
SILKYPIXでのRAW現像時には、
思いきりコントラストを高め、
ノイズを強調する方向で現像します。
撮ったのは「新宿」ならぬ「銀座」の夜景。
さーて、どんなもんでしょう。
けっこう面白い絵が撮れたと思うのですが。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
イルミネーションの寒色の輝き。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
高く、腕を天に伸ばす。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
手の届かない、灯。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
行き交う車と人。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
遠く、光の中へ。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
艶やかな、黒。
D40 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G II
ウィンドウに微笑みを映す。
森山大道オフィシャルサイトはこちら↓
http://www.moriyamadaido.com/
F3 + Ai AF Nikkor 35mm F2D + AGFA Vista
ちょっと珍しいフィルムを手に入れました。
「AGFA Vista 400」というフィルム。
AGFAのフィルムは独特の発色で根強いファンが
いたらしいのですが、AGFA Photo社の倒産で
一時は入手できなくなっていたとのこと。
最近事業を別の会社が引き継ぎ、
日本でも再び購入できるようになったようです。
私はここ↓のサイトで調べて、池袋で購入しました。
http://www.superheadz.com/agfa/index.html
さて、赤や黄色が強く出るというその独特の発色を楽しもうと、
ちょうど春節を迎えたばかりの横浜中華街に行ってきました。
あ、「春節」っていうのは中国のお正月のことだそうです。
F3 + Ai AF Nikkor 35mm F2D + AGFA Vista
春節といえば獅子舞巡行なんですが、それは2月7日の
木曜日に行われたとのことで、
行った日には特に派手なイベントはなし。
ちょっと当てがはずれたんですが、
獅子舞の獅子が飾られていたので写真を撮ってきました。
日本の獅子舞のそれとはずいぶん違いますね。
F3 + Ai AF Nikkor 35mm F2D + AGFA Vista
店先に下がっていた縁起物の飾りです。
F3 + Ai AF Nikkor 35mm F2D + AGFA Vista
街の至るところにこんな提灯の飾りが鮮やかでした。
AGFA Vista、
割と粒子が粗いフィルムだと聞いていたんですが、
確かにこの写真の空のあたりなどは
ずいぶんと粗い粒子が見えます。
色は鮮やかでも、マクロ撮影などには向かないかも。
街撮りスナップ向きかな?
F3 + Ai AF Nikkor 35mm F2D + AGFA Vista
この、空中にポンポンと看板が浮いているような感じ、
ちょっと他の街にはない雰囲気です。
F3 + Ai AF Nikkor ED 180mm F2.8S + AGFA Vista
今回、街撮りに180mmを使ってみました。
被写界深度が浅いためピント合わせトがシビアで、
夕暮れ時の望遠レンズ手持ち撮影ということで
シャッタースピードも結構厳しかったのですが、
広角や標準レンズでは撮れない雰囲気の絵が撮れました。
F3 + Ai AF Nikkor ED 180mm F2.8S + AGFA Vista
上の絵と比べると、望遠と広角の画角の違いがよくわかります。
結構面白い。機会があったらどんどん使ってみようと思います。
F3 + Ai AF Nikkor ED 180mm F2.8S + AGFA Vista
店先に下がっていた絢爛豪華な装飾。
赤色の鮮やかさはAGFAならでは。
記憶3割増しぐらいに感じます。
以前から所有していた「Nikkor-S Auto 50mm F1.4」を、
F3でAE撮影できるように自家Ai改造してみました。
参考にさせてもらったのはこのページ↓。
http://www.ne.jp/asahi/nsk/nsk/member/hihou/hihou034.htm
Ai改造というのは、FやF2などの時代に作られた
古いレンズを、F3などAi(開放F値自動補正)方式の測光に
対応させるための改造のことで、これをやることで
F3でAE(自動露出)モードでの撮影も可能となります。
非改造状態のレンズでは、「絞込み測光」でのマニュアル撮影
オンリーとなり、一枚撮るのがとーってもめんどくさいです。
私の腕ではスナップどころではなくなります(笑)。
このAi改造、以前はニコンが公式に改造サービスを
受け付けていたらしいのですが、10年ほど前に終了。
今でも関東カメラサービスなどに持ち込めば
改造してもらえるらしいのですが、
改造の料金が7000円ほどで、このレンズを
購入したお値段とほぼイコールなため、
頼む気になれません。
そこで、たまたまネットで見つけた上記のページを参考に
「自分でやっちまった」わけです。
F3とD40以外で使う予定がないので、
Ai連動爪はいさぎよく取っ払い、
分解した絞りリングをひたすらヤスリでゴーリゴリ。
失敗すると取り返しがつかないのでドキドキしましたが、
やってみたら意外と簡単でした。まあ高いレンズだったら
自分ではやりませんけど。
さて、試写です。
F3 + Nikkor-S Auto 50mm F1.4 + DNP CENTURIA200
王子駅付近にて。都電荒川線です。
久しぶりに乗りました。
荒川線、少しでも広告費を稼ぐためだと思うのですが、
車両1両ごとに違う広告ペイントが施されており、
バリエーションがあってなかなか面白い。
古き良き時代を感じさせてくれてなかなか嫌いじゃないので、
頑張って生き延びて欲しいものです。
F3 + Nikkor-S Auto 50mm F1.4 + DNP CENTURIA200
フレア大暴れです。さすがはオールドレンズの逆光撮影。
結構思いきり絞って撮ったんですけどね。
F3 + Nikkor-S Auto 50mm F1.4 + DNP CENTURIA200
サンシャイン60です。
うーん、古ーい色だなあ。期待通り。
押入れの奥から出てきちゃったアルバムの中の
大昔の写真の色って大体こんなですよね。
やっぱ30年前のレンズはこうでないと。
GR DIGITAL 21mm
朝、起きて外を見てびっくり。一面真っ白です。
とりあえず一枚。いや、つくづくカメラバカですね。
雪=シャッターチャンス!
に即座に直結しましたから(笑)。
GR DIGITAL 21mm
モノクロの方が雰囲気出そうだったので
Photoshopでモノクロ化してみました。GR DIGITAL、
しばらく人に貸していて久しぶりに持ち出したんですが、
やっぱり撮っていてテンポが良くて面白いですね。
ちょっと惚れ直した感じ(笑)。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
ここからF3での撮影です。近くの神社にて。
うー、寒。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
モミの樹に積もった雪。
カキ氷のよう(笑)。
F3 + Ai-S Micro Nikkor 55mm F2.8 + DNP CENTURIA200
枝の雫がきらきらと光っていました。
VITO CLR COLOR-SCOPAR 50mm + DNP CENTURIA200
地下鉄の出口から冬空をを見上げて。
真っ白な光に、階段を昇る人々の影が長く伸びていました。
今回はビトーCLRで撮ったモノクロ写真です。
モノクロと言ってもカラーフィルムで撮影して
パソコンでスキャンし、Photoshopでモノクロ化。
画面で確認しながら絵を自由にいじれるのと、
DNP CENTURIAなどの安価なフィルムなら、
モノクロフィルムより断然安くあがるのが利点。
VITO CLR COLOR-SCOPAR 50mm + DNP CENTURIA200
某最高学府前にて。煉瓦塀に歴史を感じます。
VITO CLR COLOR-SCOPAR 50mm + DNP CENTURIA200
本郷・菊坂にて。
時が止まったような街を、50年前のカメラでパチリ。
VITO CLR COLOR-SCOPAR 50mm + DNP CENTURIA200
高速道路の合流ポイントを見上げて。
ビトーCLRが作られた50年前には、この道路は
まだなかったでしょう。
50年前のレンズですから当然、逆光に強かろうはずがなく、
画面の上から入った光が全体を覆ってしまっています。
でも、それがなんだか不思議な雰囲気を醸し出しています。
光のシャワーのよう。今時のレンズでは撮れない絵です。