世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

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限界

2017-11-06 04:18:11 | 黄昏美術館


エンジェル・レンジェル

原題不明。


イギリスの画家らしい。

この男は、「もういやだ」と言っている。顔を見て心がわかるようになった人間にはそれがわかるだろう。

恐らく、憎い相手とやりあってきたのだ。泥棒で作った自分を使い、いやなやつをやるためにあらゆることをやってきたのだろう。

嘘で生きてきた人間である。

だがそれがもう、耐えられなくなってきたのだ。人間の感性が進歩すると、昔のように動物的憎悪に堪えられなくなってくるのである。

それがあまりにも醜く、いやらしいからだ。ぞっとするほど汚いことをやり、ただ性欲と嫉妬のみに生きている。それを満足させるために低級なことをなんでもやる。

こういう馬鹿に、人間はとうとう耐えられなくなってきたのである。

人間外というものがどういうものか、わかってきたのだ。それはワイルドというよりは、恐ろしく愚かで滑稽でむごい世界なのである。

誰も何もしない。人を馬鹿にするためだけに生きている。いやなことばかりする。生きることは馬鹿なのだ。本気でやっていれば馬鹿になると考えている。

そして自分の飢えは他人から盗むことでしのごうとする。

いやなやつばかりだ。愚弄とケンカと強姦ばかりがある世界である。馬鹿はこういう世界を目指しているのだ。

どんな痛い人間にも、悪の目指す世界がどういうものかということが、見える時が来る。絶望的な愚かさを目にして、心底それが嫌になる。

そしてそれから、どうしていくかが問題なのだ。





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