世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

神の愛

2017-06-27 04:17:36 | 冬の日差し・夏の月


今日はかのじょの誕生日です。1962年の今日、かのじょはこの世界に産まれてきました。今は2017年ですから、この存在はもう55歳になりますね。ですがかのじょは事実上、2013年の誕生日に死んでいます。あの日以来、この存在はもうあの人ではないのです。

もうわかっているでしょうが、時が立ってくるにつれ、つらくなってくるでしょう。馬鹿なことをしたことがわかってくるにつれ、冷たい風が吹いて来るでしょう。身にも心にも。だが耐えていかねばならない。やってしまったことはもう取り戻せないのです。

表題の絵は、トケイソウです。裏庭でベネトナシュがやってくれていますが、誕生花というものがありますね。どこが決めたのだかは知らないのだが、一年365日それぞれに、花があてがわれているのです。その季節に咲く花を、その日その日に誕生花として設定している。つまりは、今日の誕生花が、トケイソウというわけです。花言葉は神の愛。

どうもこの花の形が、キリストの十字架と、頭光を思わせるかららしい。確かにおもしろい花です。英語ではパッション・フラワーという。パッションはキリストの受難という意味ですね。

あの人が生まれた日にこんな花があてがわれているのは、偶然ではないような気がしています。結局はあの人も、イエスのように、人々に馬鹿にされて死んでいったからです。最後まで愛をつらぬきながら、決して理解してもらえなかった。

人間は、2000年経っても、まだ変わることができなかったのだ。自分よりいいと感じて嫉妬して殺してしまうという、野獣じみた心を脱ぐことができなかったのだ。

イエスはまだ帰ってきてくれる可能性がある。だがあの人だけは、どんなにがんばっても無理なのです。法則的に、痛いものが崩壊してしまったからです。「痛いもの」というのは、この世界ではそんな感じにしか言えないものです。大事にしなければならないのに、みんなが馬鹿にするもののことだ。

だが、一つの時代が終わっても時は止まってはくれない。いつでも明日は開けてくる。パッション・フラワーの和名がトケイソウであるのにも、不思議な意味を読み取れそうだ。

この不思議な花が終われば、美しい実がなるそうです。食べればおいしいらしい。しかしその味はどんなものだろう。キリストの血がこごった味だと思えば、食べるのが恐ろしいような気もする。

だが、人間はいつか必ず、その実を食べねばならないのです。




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