ジョッシュの日記

ジョッシュは好きな映画「big」の主人公の名前からとりました。趣味を大事にしながら長男くんと次男くんの育児に奮闘中です。

三浦隆司 vs エドガル・プエルタ

2014年11月24日 21時08分02秒 | ボクシング

⚪︎三浦隆司 vs エドガル・プエルタ⚫︎


WOWOWのエキサイトマッチで見る三浦は調子が良さそうで期待が高かったが、その想像を超えるパフォーマンスを見せてくれた。

 

リングインした三浦は気合十分で表情に殺気がみなぎる。相手のプエルタは長身のファイターだが、序盤から打ち合いを挑んできた。両者とも危険なパンチを見せるが、1ラウンド早々にプエルタがクリンチにきたところを三浦は振りほどきながらの左フックでダウンを奪う。日本人はわりかしクリーンなファイトを好むので、クリンチ際のパンチはやられることはあっても、やることはあまり見たことがない。この日の三浦の闘争心は気持ち良かった。

 

プエルタはダウンを奪われたがダメージは無く、ジャブから立て直しを試みる。しかし三浦は焦らず強烈なボディ攻撃でスタミナを少しづつ削っていく。練習で見せた頭を振ったディフェンスを見せたり、コンビネーションでの右のパンチも良かった。

 

ボディにダメージを蓄積したプエルタに最後は自慢の左を顔面に当てロープまで吹っ飛ばし、右左の大きなフックを追撃した。慌ててレフリーが試合を止めに入ったが、ロックオンした最後の右フックは止まらず、プエルタの顔面を見事に打ち抜いた。この最後の1発も日本人には無かったもの。これもまた気持ち良かった。

 

以前までは左の強打だけのボクサーと思っていたが、テクニックも精神面でも一段と成長したと感じた。どうしても対抗王者の内山高志との再戦が話題になり、その圧倒的な敗北という結果により「やる必要は無い」という意見も多いが、個人的には「面白い」と感じる。課題の精神面が強くなった三浦が勝つ可能性は十分あると思う。


原隆二 vs 田中恒成

2014年11月09日 21時39分27秒 | ボクシング
⚫︎原隆二 vs 田中恒成⚪︎
 
 
両者ともに無敗、両者ともに高校4冠。チャンピオンの原はこれが19戦目で勢いのある挑戦者を退けて世界挑戦も視野に入れる。対する挑戦者の田中はこれがわずか4戦目ながら勢いがあり勝利して最短での世界挑戦を狙う。
 
名古屋から記録を狙って挑んでくるといえばセレス小林vs石原英康を思い出す。この試合は小林が老獪なテクニックを披露して勢いのある挑戦者に勝利している。今でも覚えている名勝負だ。
 
序盤は原の距離感が良く、有効打で田中を上回る。しかし田中は非常に落ち着いている。特に左のスピードが素晴らしく、距離が離れると田中の左が良く入った。ペースはチャンピオンの原のように感じたが原の顔の腫れがペースを取りきれない苦戦を物語っていた。
 
中盤は両者が決定的なパンチを決めてKOチャンスを掴んだ。ピンチの場面で田中は打ち返していたのに対して、原は防戦一方になるのが気になる。田中のチャンスでの詰め(ラッシュ)が良かったのもある。
 
後半やや疲れを見せた田中だったが、アッパー1発で流れを掴みとり、そして10ラウンド早々にラッシュしてレフリーストップを呼び込んだ。若干レフリーストップが早いかなといった印象だったが、どちらが勝つか予想出来ないスリリングな試合展開はセレス小林vs石原英康に匹敵するほどの名勝負・好試合だった。
 
さらに田中の勝利者インタビューで見せた謙虚なコメントは素晴らしかった。戦った相手に敬意を示すのはもちろんの事、相手の応援団にまで敬意を示す姿は気持ちの良いものだった。常に動き続けたファイトスタイルも合わせて原ファンにも好感を抱かせる(そういえばクリンチの少ない試合だった)清々しいインタビューだったと感じた。次の5戦目も非常に楽しみだ。
 
しかしフジテレビは何故このような好試合を当日放送しないのかと思う。フジテレビは井上尚弥や村田諒太といったスター選手を抱え、ボクシングに力を入れると言っていたが、正直力を入れているのかいないのかよくわからない。逆に大橋ジムの大橋会長はエンターテイナーである。今回の試合も原は冒険せずに世界挑戦出来たであろうに、あえてボクシングファンがワクワクする試合をセットした。こういった姿勢は結果に関係なく評価されるべきだ。
 
 
 
(忘れ難きボクシング名勝負にも載るレベルの試合だったと思う)
 
気持ちは早いが田中vs原の再戦、もう1つ上のステージで観たくなった。