第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
太字部分を「改定」、用いないと。
「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。」
と自民党憲法草案で書いてある。
いわば、どうとでも取れる無いようだ。
「自衛」と言ってしまえば政府が、そう言えばそうなる。
戦前も「満蒙は日本の生命線」の掛け声で大陸侵攻を始めた。
安倍首相が九条の理念を引いて語るが、すべては九条の二にある国防軍の創設にこそ本来目的がある。
わざわざ、第二章で「戦争の放棄」と掲げてあるところを「安全保障」とすり替えている。
まことに耳障りの言い言葉だ。
盛んにアジアに緊張が高まっていると言うが高めているのは誰なのか。
有効な外交交渉もせずに、ただ、アメリカの尻馬に乗って軍事力を誇示し、文字通り「威嚇」である。
現行憲法条文から言っても憲法違反であろう。
彼の望みは、ひたすら祖父さんによって刷り込まれた戦前回帰を成すこと。
そのような個人的な身勝手且つ愚かな行為を見過ごすわけにはいかない。
しかも、国民投票をオリンピックの時期に実施しようとしている。
お祭り騒ぎで国中が浮かれている時期に。
また、国中がこぞって浮かれるように仕向けていく腹なのであろう。
今のところ健保改正についての世論は42,3%で拮抗している。
イギリスのEU離脱のように僅差となるかもしれない。
「賛」か「否」かは別にしても。
いずれにしても国民的な議論が必要だ。
改憲勢力は、現行憲法のどこがどう不都合だとは何も言っていない。
それは「自民党憲法改正草案」を見れば分かる。
基本的人権、国民主権、男女平等などすべて国家の下に置いている。
国政選挙でこれらを具体的に説明すると世論の反発を招くのは必定だ。
だから何も語らず、数がそろえば発議し国民投票に掛けようという魂胆。
一人一人が冷静に見て行かなければ。
彼らが追い詰められていることは明らかだから。