J’sてんてんてまり

はじまりは黎明期。今は、記憶と記録。

リアカー

2008年02月15日 | 人にぞっこん

リアカーに何かを載せて歩く姿も、そう見かけなくなった。

浜にある農家のおばあちゃんが、季節折々の農作物を売りに来るが、その時には、リアカーだ。
私自身は、リアカーを引いたことがない。
どんな感じなのだろう。

住む土地と年代によっては、リアカーを見たこともないし、どんなものか分からない人もいるだろう。
しかし、静岡大学には、リアカーがある。
あるだけではなく、活用し、サークル名にもなっている。

10年ほど前のことだった。
リアカーを引き、古紙回収に歩いたのが、静大環境サークル「リアカー」の始まりだったのである。



今年2年生の荒牧真衣さんは、リアカーの11代目代表。
名古屋に生まれ、アウトドア派の母に連れられて、川や山で遊んだ。
母は、素手で川魚を捕まえる達人だという。
すごい。。。

成長して、彼女の高校生の理科の恩師は、教科書をなぞるのではなく、
あちこちから題材を探してきては、興味深い授業でワクワクさせてくれる人だった。
環境の話も、その時に身近に覚えた。

大学進学は、祖父が亡くなり祖母だけの住まいとなった静岡にある、静岡大学を選んだ。
今は、祖母の家から静大に通っている。

祖父母のもとの家は、静岡の安倍川上流にある梅ヶ島にあった。
持っている山から木を切り出し、自分たちで家を建てて住んでいた。
山の仕事はご多分に漏れず、跡継ぎがなく、管理も難しい。
少しでも役に立てるなら、と農学部で森林管理の勉強をしようと、学部を選んだ。

そして、新入生の彼女が出会った大学のサークルに、リアカーがあったのだ。

卒業してゆく先輩たちの不要になった家財を引き受け、新入生に譲る。

その循環に、感銘した。
自分自身も、大いに恩恵を受けた。

だから、リアカーで、活動を始めた。

環境サークルと名乗るリアカーは、主な活動として、大学生活の一人暮らしに必要な家財を、次の大学生に渡す間を取り持っている。
長年続いているために、今年はいつあるの、という声も出るようになった。
「リサイくる市」として、社会人からも、不用品の提供があったり活動の手助けがあるようになった。

もちろん、彼ら自身も、社会活動に参加している。
他の大学の環境活動にも参加したり、範囲は幅広く、大学内のサークルというよりは、
大学生が参加している、社会活動を行う環境サークルなのだ。

環境サークルなのだから、大学内に特化することではないし、と荒牧さんは軽やかに言う。

間もなく、大学も新陳代謝の時期、今まで世話になってきた家財も、新たな持ち主を欲する時期。



今年も、大勢が提供を申し出てくれた。
これを、リアカーを引いて貰い受けに出向き、リサイくる市を行う大学構内の会場に運び込む。
斜面に広がる静大の坂を、ベッド始め重い家財を運ぶのは、並大抵ではないらしい。

が、今年の代表は女子大生で、聞けば、ここ数年サークルの仲間は減少しており、今年は7人のメンバーで半数以上、女子。。

さすがに、ヘルプを望んでいる。

リアカーで荷物を運ぶ日程は、2月23・24日の土日を予定している。
よっしゃ、大学生を手伝ってやろうじゃないか、という先輩諸氏、
運動がてら、或いは大学生との交流がてら、一肌脱いでもらえるヒトはいないだろうか。

使える家財の提供や、差し入れもよさそうだ。
甘いものの差し入れなんか、すごくウレシイ~~、と荒牧さん。  

続く3月の週末も、予定として調整しているらしい。

大学生に、新たな春がやってくる季節。


◎「リサイくる市」連絡先等
http://www.geocities.jp/eco_rearcar/recycle_k.html

◎環境サークル「リアカー」
http://www.geocities.jp/eco_rearcar/




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