ブルーアガベ Blue Agave

健康エージの甘味料。9000年前からのメキシコの先住民からの贈り物。

Cybele ラスクを高級銘菓にした会社

2007-09-07 13:37:57 | ブルーアガベ入門
40年以上も前に、多くの心ある映画ファンを魅了したパトリシア・ゴッジという少女女優がいた。彼女が主演した「シベールの日曜日」という純真で可愛い愛情物語の名画を観た多くの人々の心を打った。孤児院にいた少女と復員軍人との話だが、1962年度アカデミー賞外国映画賞、同年ベネチア映画祭特別表彰を受けた映画だ。日本でこの映画を観て心打たれた一人に、今日話題のシベール社の創業社長の熊谷眞一氏がいる。この映画に感銘をした熊谷社長が、シベールと云う名前に引かれ、和菓子の実家にもかかわらず、昭和41年10月 山形市に洋菓子の店「シベール」個人創業するにいたった。

シベール社は、多くの方もご存知だと思うが、フランスパンの二次的加工品のラスクの名門だ。しかも、ラスクと云う商材そのものは、本来は「主」の商品ではなく、ロハス的な「もったいない」の精神に基づいて作られるべき残飯整理品から来ていると云って良いもの。それを高級銘菓に仕立て上げたのだから、熊谷社長はただのヒトではない。ラスクと聞くと、“売れ残って硬くなってしまったパンを再生するお菓子” と思い込んでる方も多いのではなかろうか。ところがシベールでは、 ラスクを作るためだけにフランスパンを焼いているのだそうだ。この、商品の位置付けを転換して、高級銘菓に仕立て上げるのは、商品への思い入れを大事にしている企業だから言えることだ。浅いマーケティングだけできるものではなく、材料、プロセス、最終商品への並々ならぬこだわりがなければできるものではない。そこがこの会社の凄いところだ。

『フランスパンに一番合った小麦を日本で製粉し、 フランス産のドライイーストと、 ブルターニュ地方特産の海塩、赤穂の甘塩を用い、 蔵王を源流とする山形のおいしい水を加え、 フランス製のフランスパン専用のミキサーで生地をこね、 一本につき30数回の掌でのむずかしい動作により フランスパンの形に導かれ、 フランスパン専用の窯で焼き上げられます。』 <麦工房 おいしさの秘密より抜粋>

シベールのラスクは、今では見事に日本の高級銘菓となった。それには、日本人特有の改善の精神が、良いものをさらに良くして行くと云う精神から生まれたと云う他ない。

Cybeleのラスクは、いまや日本一のラスクとまで言われるまでになり、通販雑誌やお土産などにも数多く取り上げられ、主要なデパ地下へ出店が相次いでいる。(現在山形、宮城、大都市圏に11店舗展開中)常に時代の流れを予測し、発展的な考えで店舗の閉店し、新たに地域にあった店舗に生まれかわって出店を繰り返している。店舗内は洋菓子店、パン工房、イタリアンカフェのエリアに別れており、山形・宮城の一部の店舗ではこだわりのあるオリーブオイルやジャムと一緒にブルーアガベオーガニックシロップの取扱が始まった。徐々に取り扱い店舗を増やす予定で、ブルーアガベを使用したパンも検討されてきている。このブルーアガベの活用が、シベールのこだわりとのポイントとなり、さらに良いものが作られて行くことが期待される。

可憐なシベールの役を演じたパトリシア・ゴッジ。彼女も今では熟年の女性。映画界を離れて家庭を大事にして子供たちを育てて行った。その彼女が、「シベールの日曜日」がどのように日本の市場にインパクを与えたか見ることができたら面白そうだ。こんな素敵なところでもブルーアガベは静かな役割を果たしている。

シベールのウェブリンク

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