糸崎公朗ブログ1・路上ネイチャー協会

写真家・糸崎公朗のブログです。『子供の科学』と『デジカメWatch』で連載をしています。

福島県産トマト

2011年08月09日 | 原発・地震関連

長野市の実家の母が、市民農園でとれた野菜を送ると言って、届いた荷物を開けたらこんなトマトが入ってました。
一口に福島県と言っても、例えば南相馬市の一部のように、放射線量が東京をさほど変わらない「安全」な地域もあるので、このトマトも危険だと断言することはできません。
ぼくはガイガーカウンターは持ってますが、大ざっぱな計測器なので食品の放射線量は量れません。

しかしこういう「危険か安全か分からない」食品は、食べない方が無難だというのが「科学的」判断です(世の中には色んな判断基準がありますが)。
まぁ、ぼくのような40過ぎのおじさんはあまり気にすることないと言えるかもしれませんが、高校生の甥っ子にとっては無視できない問題だと思います。
ぼくも帰省した際、うかつにも家族がどんな食材を使ってるのかチェックしませんでしたが、いずれにしろ危険に対する意識は高くない感じでした。
いちおう甥っ子にはこの情報とともに、自分の身は自分で知識を付けて守るよう伝えましたが、基本的には本人や家族の問題なので、ぼくもあまり立ち入ることはできません。

というか、世の中にはこんな家族の方が多いんだろうな・・・と思うと複雑な気持ちになります。






最新の画像もっと見る

17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (871)
2011-08-12 00:09:36
これ見ると、セシウムのトマトへの移行は、割と低いみたいですね。
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/110527.html

野菜や果物の種類によって、随分、違うようなので、その辺も食べるかどうかの判断基準になると思います。
私個人としては、福島の1次産業を支えたい気持ちもあるので食べますが。
食べない方が無難、という判断も分かります。
返信する
Unknown (糸崎)
2011-08-12 18:29:11
情報ありがとうございます。

>私個人としては、福島の1次産業を支えたい気持ちもあるので食べますが。

大人はともかく、子供にそれを負わせるのはどうか?が問題になってますね・・・
返信する
Unknown (schlegel)
2011-08-13 20:33:39
トマトは問題にはなりにくそうですね。福島と言えば桃は好きで、でも高いので一夏に3回くらい買うのですが、例年スーパーでは半分くらいは福島県産なのに、今年はどこのスーパーに行っても、山梨とか和歌山とかのしか見当たらず、福島産の桃はどこに行ってしまったのだろうと思っています。出荷制限されているという話も聞かないので、、、関西だからでしょうか?サクランボは一度だけ岩手県産というのを見つけたので買いました。
返信する
福島県産 (そよ風ふく)
2011-08-14 08:27:21
いやなのは、路地売りのモモや野菜。
みんな「福島県産」になりました。
「福島県産」のおまんじゅうも売ってた。
いままでは、岡山県産とか県内産とか言ってたくせに!

写真のトマトは、宅配野菜のものではないでしょうか。
そうであったなら、わりと信用できると思いまう。
返信する
Unknown (schlegel)
2011-08-14 20:18:16
路地売りって畑の横とかでそこらで採れたものを売ってるやつだと思ってましたが、だと産地とか変なので混乱しました(笑)
そよ風ふくさんがいやなところ、もよくわからないのですが、今まで岡山さんとか言ってたのが福島県産になった、というのは現在では福島県産が安全であると認識され、さらに福島を支えたいという人が多いので、むしろその方がよく売れるから、ということなのでしょうか?
返信する
Unknown (Unknown)
2011-08-15 01:06:28
はじめまして。3年くらい拝見してます
わたしは福島県白河市在住です
家は農家ではありませんが周囲は田圃と畑だらけ、数年前に合併されただけの実質農村部なのでJAしらかわのド真ん中といえます

田舎の農家なんて情報弱者の典型ですからね危機意識ゼロなのでしょう
普通に喰ってるし、戴いたお裾分けをわたしの家でも喰ってます
それでも、消費して貰えたと思ったトマトが「こんなトマト」と呼ばれ晒されてるのを知ったらさすがに凹むんじゃないかなと、差し出がましいもののやり過ごせません

危険だと断言できない、線量は測れないといいながらこれほど的を絞って猛毒扱いする(しても良いと考える)根拠がわたしには判らないです
貴方は公人だしカウンターの信者も付いてるし、影響力を考えれば“立ち入り過ぎ”ではないでしょうか
せめてJAしらかわだけでも消してもらえていたら、と思うと残念でなりません。

とはいえ地域の空間線量等を調べたうえでの記事ならば、ここではもう黙るしかなさそうですが。
返信する
Unknown (schlegel)
2011-08-15 05:42:32
>ここではもう黙るしかなさそうですが。
いや、僕の理解では、ここではどんどんそれぞれが思ってることを言うべき、だと思います。また思っていることを言うのに対して、適切な批判をすることは重要だけど「言うな」とも言うべきではないともおもいます。
その上で、「こんなトマト」は僕もどうかと思いますが「猛毒扱い」は誰もしていないように思います。
すべての農産物について全量検査がされていない現状では、産地等からそれぞれの消費者が判断するしかないので、産地の表記はしっかりしてほしいというのが、僕やそよ風吹くさんの言っていることですが、その上で、僕はこのトマトや桃なら普通に食べる、と判断しますけど、たとえばちいさなお子さんのいる方が今年はよそのにしとく、と言うのならそれもその方の判断だと理解します。
それぞれが考える、といってもデータも知識も不十分ななかでの行動なので、安全側に寄る人がいるのも仕方ない部分があるのかもしれません。生産者の方にとって悲しいことであるということもよく分かりますが、、
返信する
Unknown (糸崎)
2011-08-15 08:22:51
Unknown さん

率直なコメントありがとうございます。
現地からのご意見、大変参考になります。
しかし「Unknown」では誰だか分かりませんので、ご意見を述べる場合は次回からで結構ですので、ハンドルネームをお書きいただければと思います。

>それでも、消費して貰えたと思ったトマトが「こんなトマト」と呼ばれ晒されてるのを知ったらさすがに凹むんじゃないかなと、差し出がましいもののやり過ごせません

まずひとつ確認ですが、「こんなトマト」とぼくが書いたのは「こんな虫がいました」とか「こんな人がいました」などと同じニュアンスで、他意はありません。
ただ、文意は人によって受け取り方が違うようで、そうすると言葉の意味も違ってくるので、難しいところです。

>危険だと断言できない、線量は測れないといいながらこれほど的を絞って猛毒扱いする(しても良いと考える)根拠がわたしには判らないです。

もう一つ確認ですが、「危険か安全か分からない」食品を生み出した第一の原因は、東京電力の原発事故です。
そして第二の原因は、日本政府のいいかげんな対応です。
例え原発事故が起きても、政府が科学的認識に基づいて各地の線量をきちんと測り、農産物などについて対応していれば「危険か安全か分からない食品」が全国に出回ることはありませんでした。
ここで、われわれ一般市民同士が争ってると、それこそ政府や東京電力の思う壺ですから、いったい誰がいちばんの敵なのか、と言う認識は大事だと思います。

「的を絞って」ということですが、まず先に書きましたように、政府のいいかげんな対応により福島県産の食品は「危険か安全か分からない」状態になってしまいました。
しかしその認識のない実家の母が買ってきた食品の「実例」として挙げたまででして、特に特定の地域に的を絞ってやり玉に挙げたつもりはありません。

「猛毒扱いする」と言うことについて、ぼく自身はその言葉を使ってないですが、例えば青酸カリは同じくらいの致死量を飲めば誰でもたちどころに死ぬので「猛毒」と言えるかもしれません。
しかし、汚染地域の農産物に含まれている程度の放射線は、人によって害が出たりでなかったりしますので、一般にイメージされる「猛毒」とはちょっと違うように思います。
ただし、大人より子供の方が放射線の害が出やすく、まして子供の安全は親(大人)頼みですから、なおさら気をつける必要があるだろうと思います。

>田舎の農家なんて情報弱者の典型ですからね危機意識ゼロなのでしょう

小出裕章さんがおっしゃるとおり「世界は変わってしまった」のだから、本当を言えば農家と言えど「情報弱者」ではすまされなくなっている、と言えると思います。
逆に言えば、福島県内の農家でかつ「情報強者」であれば、その方から安心して農産物を買えるわけです。
「田舎の農家=情報弱者の典型」と言うのがどれだけ実態を指しているのかは不明ですが、農家の方から「そんなの偏見だ!」と怒りの声が上がるくらいになると、未来は明るくなると思います。

歴史を遡れば、森の中でひっそりと狩猟採集を営んでいた原始時代に対し、その後に登場した「農業」は画期的なテクノロージーで、おかげで「都市」や「文明」が生まれたのです。
だから文明の黎明期は「農家=情報強者」であったわけで、文明が崩壊し掛かっている現代において、もう一度「農家=情報強者」に返り咲くことは十分に考えられると思います。
害虫や病原菌を除去するのが農業だとすれば、これからの時代は放射能を除去するのも農業で、それが最新のテクノロジーとして発展する可能性は十分にあると思います。

>普通に喰ってるし、戴いたお裾分けをわたしの家でも喰ってます
>それでも、消費して貰えたと思ったトマトが「こんなトマト」と呼ばれ晒されてるのを知ったらさすがに凹むんじゃないかなと、差し出がましいもののやり過ごせません

先に書きましたとおり、放射線の害は年齢によって異なりますので、地元でお裾分けいただいた野菜を40以上の「大人」が食べるのは構わないと思いますが(ほとんど害がない)、「子供」に食べさせるのはぼくとしてはちょっと心配です。
自分の母親にしても、高校生の甥を含む家族で食べる食材として購入していたので、後で母親にも甥にも注意を促しておきました。
とは言え、放射能についての判断は個人によって、または家族によってさまざまですから、ぼくとしてもあまり差し出がましいことは言えません。
ただ、多くの家庭があまりに情報弱者で無防備だったりすると、ぼくとしては凹んでしまいます。
ですので、自分のブログのできる範囲で情報を発信し、その判断は読者のみなさんにお任せする、ということにしたのです。

> せめてJAしらかわだけでも消してもらえていたら、と思うと残念でなりません。

情報の判断は読者にお任せしてありますから、このようなご指摘もあるだろうと思います。
しかしぼくの判断としては、件の箇所を消す必要は無いように思いますし、消したり削除したりしたらかえって「おかしなこと」になるのではないかと思います。
そもそも、情報を消してしまったら「情報弱者」が増えることになってしまいます。
そして東京電力や日本政府は情報をどんどん消去隠蔽して、「情報弱者」をどんどん増やそうとしています。

しかし考えてみれば、第二次世界大戦中の日本人は大半が「情報弱者」として政府の言いなりで、それに対し「情報強者」が国民に生じたのは情報社会になったつい最近のことです。
世界はもう変わってしまった、と言うことは新しい世界になったと言うことで、農業の分野に限らず国民に「情報強者」が増えれば国家の力も強くなるでしょう。
政府は国民を都合良くコントロールしたがっているので「風評被害」などと言いますが、国民がそれを言うのは「足の引っ張り合い」にしかならず、政府や東京電力が特をする仕組みになってるわけです。

>とはいえ地域の空間線量等を調べたうえでの記事ならば、ここではもう黙るしかなさそうですが。

今日からしばらく宮城~福島に滞在しますので、そちらの地域の線量を計測することは出来るかもしれません。
ただ、ぼくの計測器で短期にピンポイントで計測した値がどれだけ保障になるかは不明です。
政府は当てになりませんから、「情報強者」の農家の方にぜひ「安全宣言」をしていただきたいし、そのための協力なら自分にできることがあればさせていただければと思います。
返信する
Unknown (schlegel)
2011-08-16 23:31:55
自分自身や糸崎さんの言ってることで引っかかていることを書いてみると。
>「危険か安全か分からない」食品は、
>食べない方が無難だというのが「科学的」判断です
正確には、科学的と言えるのは「危険か安全か分からない」までで、その後の無難云々は主観的な判断でしょう。僕としては特に若い人には気をつけてほしいと訴えたい気持ちもありますが。不特定の他者に対して危険性を訴えるというのは差し出すぎではないかといわれるUnknownさんの意見にも相当の理があるとも思っています。
文芸春秋で塩野七生さんが書いているのをさっきよんだのですが、欧州など諸外国でも12都県の食品と家畜食料に対して、安全証明のないものの輸入は認めないとしているそうです。現実問題として全量を調査するコストを中小の生産者が支えきれる状態ではなく、本音としては日本人も外国並みの厳しい証明が欲しいと思っているとしても、輸出されなくなった食品は日本国内で日本人が買うしかないのではないかと、そのために50歳以上は「産地表示」も気にしないことにしてはどうかとおっしゃっています。期待される余命が30年に満たない場合、公的な安全基準を多少超える程度の被爆はほぼ意味がない、というのは理性的な判断と言えると思います。個人的にはあと数年は50歳未満ですので(笑)ちょっとは「産地表示」も気にしつつ、871さんのおっしゃるように、福島はじめ東日本の1次産業を支えたいということも選択の指針の一つとしてゆきたいとは思っています。
返信する
Unknown (schlegel)
2011-08-17 00:26:51
それと画像についてですが、このトマトについて有為な量の放射線が検出されているということでない以上、情報の判断を受け手に委ねるとおっしゃるのなら、このコンテクストではピンポイントすぎて、しらかわの方々にとってoffensiveな表現であると受け取られても仕方ないかもしれませんね。
返信する

コメントを投稿