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事件と 保険

日々発生する事件と それに備える保険についてコメントします。

照明機材の落下事故

2013-02-16 | 事故

 東京国際フォーラムでの照明機材の落下事故、原因は固定金具の破損ですが、そのきっかけになったのは、会場の振動の可能性があるようです。というのも、落下いたタイミングが、「事故が起きたのは、開演から約1時間、会場の熱狂が1つの山場を迎えようとしていたときだった。戸松さんのハイテンションな歌声にあわせ、ファンは絶叫し、あるいはその場で激しくジャンプし、ほとんど地震のように会場は揺れていたという。」(Jcastニュース2月12日)とのことで、この会場全体の振動が機材の固定金具の破損につながったのではないかと思われれるのです。ともあれ、今回の事故については会場の安全性が足りなかったということは明らかであり、被害者に対しては賠償責任保険により、治療費と慰謝料、衣服や持ち物の損害が支払われることになるでしょう。
 どの賠償保険が適用になるかは、事実関係がありらかではないのでわかりませんが、①会場の所有者である東京国際フォーラムの賠償責任保険②ライブを主催した ソーゴー東京のイベント関連の賠償責任保険③ライブの照明業務を請け負った照明会社の賠償責任保険④落下した照明機材を取り付けた電気設備業者の賠償責任保険⑤照明機材を製作した照明機材メーカーの賠償責任保険などが、対象になる可能性があります。
 というのは、落下した原因が、固定器具のもともとの強度不足か?設置時の作業ミスによるものか?ライブのため照明のセッティングの際の作業ミスによるものか?によって、だれが賠償責任を負うのかが変わってくるからです。
 今回、東京国際フォーラムの発表によると落下照明機材は、「2階席先端バルコニーライト収納部に設置されている舞台照明機材(東京国際フォーラム保有機材)のうちの1台」とのことですが、その照明機材を固定したのは誰なのか?その固定方法に問題がな方のかということが責任の判断お別れ間になるでしょう。

 賠償責任保険のほかに、会場やライブの企画会社が、施設入場者の傷害保険を掛けていればその保険金もお支払できるでしょう。
 また、おけがをされた方が、ご自身で契約している傷害保険や、日常生活全般におけるケガを補償する特約付きの自動車保険に加入しているとそちらからも保険金が下りるケースです。 

 会場の座席や床の破損に対しては,賠償責任保険による補償のほかに会場の火災保険が支払われる可能性もあります。(ただし、火災保険が破損を補償する条件の場合)
 今回は、ライブが中止にならなかったので 、チケットの払い戻しはありませんでした。チケットの払い戻しが発生すると興行中止保険のお支払いが発生したかもしれません。 
 イベントには、実にたくさんの保険が用意されているのです。 

事故の日時 2013 年 2 月 10 日(日)、東京国際フォーラム ホールAで開催されました「戸松 遥second live tour Sunny Side Stage!」
事故の概要について j-castニュース http://www.j-cast.com/2013/02/12165001.htmlより

 人気女性声優のライブ中、熱狂する観客席のど真ん中に、重さ20キロ近い照明器具が降ってきた――

「もし直撃していたら……」

と、会場側の担当者も青ざめる。あわや大惨事のこの事故は2013年2月10日、東京国際フォーラム・ホールAで開催されていた「戸松遥 second live tour Sunny Side Stage!」の真っ最中に起こった。

戸松遥さんの歌声に、会場は大熱狂

事故が起こった東京国際フォーラム・ホールA。修繕工事(事故とは無関係)のため、中には入れなかった
 
   この日、同会場では女性声優の戸松遥さんのライブが行われていた。

   戸松さんは23歳、これまでに「かんなぎ」や「ソードアート・オンライン」など数々の人気アニメでメインヒロインを演じたほか、歌手としても最新アルバム「Sunny Side Story」が初登場5位、ほかの女性声優と組んだユニット「スフィア」もヒット曲を連発している。アイドルっぽいルックスもあって、若手声優では屈指の売れっ子だ。そんな戸松さんのライブ、それも1か月にわたるツアーの最終日とあって、5000人収容のホールには多くのファンが詰めかけていた。

   事故が起きたのは、開演から約1時間、会場の熱狂が1つの山場を迎えようとしていたときだった。戸松さんのハイテンションな歌声にあわせ、ファンは絶叫し、あるいはその場で激しくジャンプし、ほとんど地震のように会場は揺れていたという。

   ところがそのとき、2階バルコニー部分に据えつけられていた舞台照明の1つを固定していた金具が、突然壊れた。重さを支えきれなくなったその照明は、そのままおよそ9メートル下の1階観客席めがけて落下した。

   東京国際フォーラムによれば、この照明は幅471ミリ・高さ298ミリ・長さ859ミリで、重さは18.5キロに達した。しかも照明は1階会場のちょうど中央、25列目の観客席の真上に設置されていた。もしそこに人が座っていれば、間違いなく「直撃」だっただろう。

  不幸中の幸いだったのは、ライブの盛り上がりのため、観客のほとんどが立ち上がってステージを見ていたことだった。落下した照明が落ちたのは、ちょうど無人の座席だった。とはいえ、直撃こそ避けたものの照明は客席にバウンドし、近くにいた観客の1人に激突した。

   すぐにスタッフなどが駆けつけ、あたりは騒然とした雰囲気に。居合わせた人のツイッターによれば、スタッフからは「生きてるのが奇跡だな」というつぶやきも漏れたという。この観客は肩と頭を打撲していたものの幸いケガは軽く、搬送された病院からもその日のうちに帰宅できたそうだ。

   東京国際フォーラムの担当者は、沈痛な声でこう話す。

「こうした事故は想定していなかった。問題の照明についても、現在のところこれといった落下の兆候があったという情報はありません。現在、詳しい原因を調査中です」

   また照明付近の席にいた観客からは、他の照明が同様に落下する可能性を考えて、ライブを中断させてでも別の席に避難させてほしかった、との不満も。これについても担当者は、ケガ人の救護に追われるあまり、そこまで手が回らなかったことを認めた。

   会場ではライブ終了後、照明の安全確認を行うとともに、落下防止用のワイヤーを新たに複数かけ、万が一再び金具が外れても落下することがないよう処置を行ったという。そのため翌11日以降は、アイドル「ももいろクローバーZ」のライブが行われるなど、通常通りの営業を行っている。

   なお戸松さんは12日夕時点で、今回の事故については触れていない。(←この点については、後日ブログでコメントが出されています。筆者追記)

東京国際フォーラムの発表 http://www.t-i-forum.co.jp/news/2013/20130211.pdf



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