今度こそ、新しい時代へ!  井上ちあきblog

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加西病院のあり方検討委員会

2007-11-18 | Weblog
今日の新聞にも記事になっていましたが、もう少し詳しくお知らせします。
昨日の午後から2時間ほど加西病院、あるいは加西の将来にとっても
非常に重要な検討会が開催されました。

「市立加西病院のあり方検討委員会」です。
委員は、総務省公立病院改革懇談会座長 長氏
    全国自治体病院協議会会長 小山田氏
    泉大津市立病院事務局長 綾城氏
    鹿児島県立病院事業管理者 福元氏
    市立加西病院長 山邊氏
    加西市副市長 東郷氏

病院改革・再編の最前線にたつ専門的な方ばかりです。
非常に客観的な立場での御意見がいただけたと思います。

議員になって様々な会議に参加していますが、これほど
専門的見地から、市民のための病院としてという視点にたって
明快な議論のなされた会議は初めてでした。
大変感動しましたし、勇気付けられました。


様々な意見が交わされましたが、昨日の大きな議論の枠組みとしては、

①公立病院の再編というものは全国レベルでは、進んでいくだろうが、
 加西病院については、進んだ経営努力がなされており、神戸大学が
 提唱する北播磨地域での中核病院構想というものに安易に参画する
 よりも、加西病院自体の地域医療に果たすべき役割を再検証し、
 そのための改革改善を市行政(市民を含めて)のさらなるバック
 アップをもって進めるべきだ。
②総務省はこうした研修医を率先して受け入れて、適切な運営をしてる
 公立病院にはさらに支援してく用意がある。
③中核病院構想のよう再編という考え方は理解できるが、新設した場合の
 数十億にのぼる借金を市がさらに負うことになる財政負担(=市民負坦)
 や、政治の問題を考えると現実的に実現とその後の運営が難しい。

大きくはこの3点であり、病院スタッフは自信をもってやっていって欲しいと
言うことでした。
大げさかもしれませんが、本当に目頭が熱くなる想いでした。
確かに神戸大との良好な関係を継続していく必要がありますが、その上にも
私は加西病院を地域医療の核として死守しなければならないと思っています。
しかし公立病院経営や医師確保の難しい現実の中でなすすべもなくもがいている
だけでしたので、本当に「やっぱりそうか!市民生活のために加西病院に
もっと注力するよう行政に働きかけよう」という勇気があらためてわいてきました。

約2時間半の会議でしたから全部の議論をここに掲載はできませんが、
主なものをご紹介します。
*自治体病院の再編はまぬがれないが、まず加西病院が市民の要望に応えられる
 病院であるためにやれる改革をやってからでも遅くない。
*これほど研修医が来ている(マッチングといいますが)病院であることは
 重要。これからの病院が生き残れるかは研修医が魅力を感じるかどうか。
*神戸大の構想と、県の地域医療に対する構想では方向が異なるのではないか。
 中核病院というものをつくって失敗したケースも多くある。
*加西病院の経営は水準以上だ、市からの繰り入れ金が少なすぎる!
 適正規模の繰り入れ金をちゃんと出してやっていれば、今年にも黒字
 にできるはず。

  ここで繰り入れ金について・・・
    加西病院(5億5千万円) 小野市民病院(6億8百万円)
    三木市民病院(11億2千万円) 西脇病院(5億6千万円)
    社総合病院(5億6千3百万円)
    病院の規模・事情が異なりますから簡単に数字だけで計れませんが・・
  財政は厳しいのですが、病院と学校教育には予算をもっと投資しなければ
  ならないと思っています。

*論拠の乏しい繰り入れではだめ。しっかりとその論拠をしめした繰り入れを
 行っていく必要がある
*医師が働きたくなるためにも、病院の機能として専門科目の指定を受けること
*どんどん院長に権限を委譲して、経営判断のスピード化をはからなければならな い
*権限を委譲しても、その権限を発揮させられない、市行政からのしばりや慣行
 条例などがあり、失敗するケースがある
*泉大津病院のように「第三者評価委員会」をつくること
*公立病院は経営数字だけで計るべきでない!
  地域に不足する医療を補うことが使命ではないか
*診療科についても選択と集中が必要ではないか、現状の18科がすべて
 必要か?地域の病院と連携することで補えるものがあるのでは。
 ⇒ この議論については、市民のための医療を総合的に行うことや
   研修医が幅広い研修をするためにも診療科を維持するという意見もある

そしてここも重要ですが、
*病院のコンビニ化について
  ある病院では救急医療を制限したそうです。そうでなければ病院自体が
  崩壊すると・・・
    一晩に100件もあった救急が、今では4件程度
    つまり本当に救急で診療する必要があったのはこれだけだった
    ということです。
  私も子供を2人そだてましたし、子供熱が40度から下がらず
  中町の赤十字まで、すっとんでいったことがあります。
  ですが、以前にも書きましたが、昼間の診療は混むからと
  わざと夜の救急で診療を受けようとする・・これがコンビニ化です
  こうした救急でない患者がいることも現実です。
  神様扱いをする必要はありませんが、なくなってからでは遅いんです。
  私たちの加西病院を大切にしていく気持ちを、あらためて市民が
  もっていきましょう。

*市民がこの病院に何をもとめているかを議論することも大切

こうした議論がなされ、今回の大きなテーマであった中核病院構想への
参画ということについて招聘した委員の概ね一致した意見は、時期尚早
ということでありました。

もう数回、この検討会が開催されます。大いに注目していきましょう。

私は、まずはこうした議論、論点の情報開示をどんどん市民にむけて
公開していき、行政と議会が十分議論を重ね、市民に対して考え方、進むべき方向の提案を早く行うべきだと考えます。

取り戻せ!加西の未来
          井上ちあき





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2 コメント

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ありがとうございました。 (幸田)
2007-11-19 21:44:05
本日は、わざわざ議会ニュースを届けていただきありがとうございました。仕事中だったのか割とスッと読めました。また次回も楽しみにしています。次回はメールでお願いします。
返信する
Unknown (井上ちあき)
2007-11-20 09:44:18
幸田さんへ 
コメントありがとうございます。
突然お伺いしまして失礼しました。
以前からメールで議会NEWSを送ろうとしているのですが、どうもアドレスが間違っているようで帰ってきます。
またアドレスを教えてください。

このアドレスにメールをくだされば再登録します。
inoue-chiaki@mail.goo.ne.jp
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