心象日記

日々の中で印象に残った場面、言葉、音、味わい、ふれあいなど、五感に最も訴えたモノについて記します。

『ロミオとジュリエット』観劇。

2007-05-25 | 心象舞台。
                  涙、涙、涙・・・。


 昨日、紀伊国屋ホールにおきましてStudio Lifeの舞台公演を観劇して参りました。
昨年上演されました『夏の夜の夢』に引き続き、シェイクスピア作品第2段。あまりにも
有名な、あれです。そうです。とうとう手を伸ばしてしまいました。
言わずもがなの、『ロミオとジュリエット』でございます。

 そして、またまた嬉しい事に、
『夏の夜の夢』の客演でへレナと言う女性役を演じて、そのぼんやりとした不気味な容姿とは
対照的な明瞭な台詞回しにすっかり感情移入させられてしまった坂本岳大さんが、今度は
あの癖のあるキャラとして有名なマキューシオを演じると言う事で、思いッきり期待をしながら
ワクワクと胸を躍らせながら劇場へと向ったのであります。

坂本さんのマキューシオ、なかなか魅力的でありました。
下品な物言いをして純情なロミオをからかっても、坂本さんが演じていると不思議と下品に
感じないのですよ。でも、これってもしかしたらマキューシオ向きではないって事なので
しょうかねぇ。相変わらず台詞回しが巧みなので、何て言ったらいいんでしょう、
酸いも甘いも噛み分けたある程度の年季の入った近所のオヤジが、合間合間にどうしようも
ないダレダレのオヤジギャグをかましながら説教してるように聞こえてしまって、
マキューシオと言うキャラクターの内面に漂うエキセントリックな雰囲気があまり
感じられなかったのであります。
でも、内面の深さは感じられました。

これは私の個人的な感覚からでありますが、
ティボルトを演じた奥田くんに、マキューシオを演じて欲しかったなぁなんて
思ってしまったのです。そして坂本さんがティボルトを演じていたらどうだったかな、なんて。
坂本さんはマキューシオ、ハマリ過ぎでしたね。期待していた通りだったのに、
意外性がそれほど無くて、ちょっぴりがっかりしてしまったのです。(わがままな私)

ロミオの岩崎くんには、さすがにずーっと目を奪われてしまいました。
パンフの中にあった表現をお借りしますと、正に「助走のない恋愛」に疾走する
ロミオの激しさを、身体中で表現していて観ていて非常に気持ち良かったのです。
相手役を務めるジュリエットの舟見くんともとってもお似合いで、
バルコニーで愛を語る二人の姿は本当に微笑ましかったのであります。
ただ、舟見くんは前半ではジュリエットの幼さを強調しすぎていたような気がしました。
角度を曲げて観ておりますと、幼いと言うよりも、もしかしたらちよっとおバカさん?
っていう感じがしてしまってあまり可愛く見えなかったのが残念でありました。

「ロミオは追放!ロミオはついほう!ロミオはーっ、つーいーほーっ!!」
とジュリエットが号泣する場面では、叫びまくる声質にやっぱり「男」が入っていて
号泣と言うよりも「咆哮」と言う感じがしてしまって・・、ちょっと残念でした。

しかし。
クライマックスの場面では、今度は私が思わず号泣してしまいました。
特に、ジュリエットが短剣で自らの心臓を射貫くまでの場面では
どうにもならないくらいに泣けて泣けて仕方ありませんでした。
毒薬を飲んで絶命したロミオの唇に「まだ毒が残っていれば」と期待して
ジュリエットが接吻をします。その後、こう呟くのです。
「まだ、温かい」
もう、この台詞で涙腺が決壊してしまいました。
オリビア・ハッセーがジュリエットを演じた映画でも同じ台詞を呟くのですが、
(当たり前ですね、同じ原作ですから)
映画でも駄目だったのであります。
この台詞が涙腺のスイッチになってしまうのです。

 ただ、何故でしょう。
顛末が種証しされているはずなのに、こんなにも心が揺さぶられるのは。
わかっていても、胸がしめつけられて、涙がどうしても零れてしまいます。
憎しみからは何も生まれないけれど、
悲しみからは学びとる事ができるはず。
誰ももう二度と、悲しむことがないように。そして悲しませることがないように。
それを物語るからこそ、「ロミオとジュリエット」は未だに
語り継がれているのだと思いました。





まだ、復活ならず。

2007-05-17 | 日々の心象風景。
                 夕焼け小焼け・・・。


 実は、まだ腸炎の余波から立ち直れずにおりまして。
復活とはならず、未だに休養中であります。恐るべし、急性腸炎。
昨日から少しずつ食べ物を胃袋へと入れておりますが、美味しかったりまずかったりで
通常通り食欲にまかせてモリモリと食べると言った訳には参りません。
私から食欲を取ったら何も残りませんので、まるで抜け殻のように過ごしております。
おかげで更新が滞っておりました日記も、こうして書き進められる訳でありまして。
内容が乏しくて申し訳ありません。

 ほぼ毎日職場へは電話連絡を入れてその都度受話器を握り締めながら平謝りしている
のですが、同じ部署の人間が日替わりで受話器の向こうから私の身体を気遣ってくれまして、
誰もがやさしい言葉を掛けて下さるので、申し訳なく思いながら温かい言葉をありがたく
受け取って参りました。

 本日は雨降りですね。明日こそ、復活しますよ。


母の日に腹痛。

2007-05-15 | 日々の心象風景。
                 何故、紫陽花なのか。


 この紫陽花は、先日の母の日に際しまして
我が母に日頃の感謝をこめて贈りましたものであります。
昨年はカーネーションの鉢植えを贈ったのでありますが、とてもか弱いお花で、
一週間ももたずに枯れ果ててしまったのであります。とほほ。
そんな事もあって今年は、何となく丈夫そうに見えた(強いて根拠はありませぬが)
紫陽花の鉢植えを贈る事にしたのであります。

 しかしながら、今年の母の日は散々な一日となってしまいました。
私はもちろん仕事がありましたが、朝から得体の知れない腹痛に襲われまして。
忙しい日曜日でありますから休む訳にもいかず、自らを奮い立たせて出勤したのです。
でも、やはり、腹痛は差し込むように周期的に訪れまして、
痛みが引くどころか益々激しくなるばかりで・・・、結局仕事にならず、
平謝りしながら泣く泣く早退させていただいたのであります。とほほ。

 帰宅してからも痛みは治まらず、夕方になってから近所の総合病院の救急外来へ
駆け込む事となり、痛み止めの注射を一本右肩に打っていただきまして、
抗生物質のお薬を処方していただいて、ひとまず落ち着いたのでそのまま帰宅したのです。
しかし。
夜も更けてから再び激痛が始まり、今度は吐き気までする始末。
もう一度同じ病院に行く気力も起きず、仕方なく父が先程お世話になった総合病院へ
電話をかけて、また腹痛が始まってどうしたものかと相談してくれたのです。
今度は痛み止めの座薬を処方して下さるとの事で、父が車で座薬を取りに行ってくれました。
おかげ様でこの座薬が功を奏しまして、痛みと吐き気はどうにか治まったのであります。
父と母にはたくさん心配と迷惑をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
本当につらい一日でありました。

 昨日は総合病院の消化器科を受診しまして、ほぼ半日がかりで診察と検査を
受けました。下痢も便秘もしていなかったので、始めは尿路結石を疑われたのですが、
腸のレントゲンを取って採血と採尿もして調べていただいた結果、おなじみの通りの
「急性腸炎」との診断を受けました。
この診断を受けるのは何度目となるのでしょうか。
それにしても、「尿路結石」ではなくて本当にほっとしました。

 そして、本日もとうとう仕事はお休みしてしまいました。
昨日一日と本日いっぱいは「絶食するように」とのお達しが出てしまったのであります。
一昨日とは別な意味で、美味しいものが食べられないなんて非常につらいんであります。
スポーツ飲料をがぶがぶ飲んで水分補給ばかりしております。

 腹部にはまだぼんやりと鈍痛が残っていて、気味が悪いです。
明日は何とか復活して、仕事に行かなければ。やれやれ。



プラネタリウムの真実。

2007-05-14 | 日々の心象風景。
                   美しい・・・。

 上記の写真は、ルキノ・ヴィスコンティ監督作品であります映画『ベニスに死す』の中で、
主演のダーク・ボガードを少年とは思えぬ美しい色香を放ちながらメロメロにしてしまう
タジオ役を演じた、ビョルン・アンドレセンであります。
先日BS2で放送されまして久し振りに観たのでありますが、36年も前の映画だとは
信じられないほどの美しさと儚さと残酷さの漂う作品でありました。(ため息・・)

 このタジオくんの美しさに負けないくらいに美しかったのは、
先日友人のNさんに誘われて見に行きました、プラネタリウムの星空であります。
葛飾区に最近リニューアルオープンしました最新式のプラネタリウムがあるとのことで、
早速足を運んだのであります。
現在上映されているプログラムはかの有名なNASAで作られた宇宙の映像だと言うことで、
なんと日本国内では葛飾区のプラネタリウムでなければ見られないそうでありまして、
その見事な映像を心ゆくまで楽しんだのであります。

 葛飾区と言う下町に居ながら、ただじっとリクライニングシートに腰掛け寝そべりながら、
あっと言う間に宇宙の果てまで旅をする事ができるのですから、すごいもんですよ。
星屑の間をすり抜けながら、ぴゅーっと宇宙の果てを目指す映像を見ていたらまるで自分が
ウルトラマンにでもなったような気がして、日頃のつまらない事や煩わしい事が目の前から
すぃーっと消えてゆくようで気分が爽快となりました。
とっても不思議な感覚を味わう事ができたのであります。
 
と同時に。
その宇宙の中に浮ぶ地球と言う名の惑星に生まれ、一個の生命体として生きている自分も
まさに「宇宙そのものなのだ」と、日常の中ではとんと見当もつかないような壮大な真実を
これでもか、これでもわからんか、と突き付けられるようで・・・。宇宙の一部でありながら
自分のちっぽけさを改めて実感してしまい、何だか胸が痛くなりました。

生きている、と言う実感の希薄さ。
生かされている、と言う事実へ向ける感謝の無さ。
美しい星屑たちを目の前にしたら、私の心の回りにはどれだけ殻が張り巡らされているかに
突然、気付かされたのであります。

やれやれ。



初めてもらったファンレター。

2007-05-07 | 日々の心象風景。
 日付が前後してしまうのでありますが、去る4月30日にある友人と久し振りに
ランチをご一緒させていただきました。

何年振りの再会であったのでしょうか。
彼女は私よりも9歳年下でありながら、もうすでに人の妻であり二児(一太郎は5歳、二姫は3歳)
の母であり、惚れて惚れて惚れぬいた男性が現在のダンナ様であります。
人に語れるほどの恋愛もしていない無粋な私に、彼女は恋愛の苦悩を手紙で切々と相談して
くれたりいたしまして、私自身も中身は空っぽの引き出しをあちこち開けたりしながら
そんな彼女の悩みに応えたりなどして、その頃のことを思い浮べながら久し振りに面と向い、
妻の余裕と言いますか、母の貫録と言いますか、すっかり頼もしい大人の女性に変身していて
何故か、感慨深いものが何度も何度も込み上げてきて正直困惑いたしました。

 その日はダンナ様がチビちゃんたちの面倒をみてくれているとのことで、逞しい女二人で
ほぼ半日、パスタに舌鼓を打ちながら、スイーツに頬を緩めながらお喋りに花を咲かせたので
あります♪
本当に、楽しいひとときを過ごさせていただきました。

 彼女と私の出会いとなったきっかけは、今から数年前にある投稿誌に掲載していただいた
私の拙い小説(もどき)に目を通して下さった彼女が、私宛てに丁寧なお手紙を下さった事
からでありまして、それこそが、唯一私の元に届けられたファンレターだったのであります。
(自分で書いていて、とっても恥ずかしい)
彼女は私の書いた物語を気に入って下さったようで、その後も何度か手紙のやり取りを続け、
お便りだけでは飽き足らず、顏を合わせて話しを交わすようにもなったのであります。

 投稿誌に載った私の物語は、その後出版社の方のご好意で文庫本として出させていただくこと
になり、親しい友人や知人にだけ知らせて何冊か勝手に送り付けたりしておりました。
その文庫本をパチリと撮ったのが、上記の写真であります。

 それにしても、9歳も年下とは思えぬ彼女の頼もしさ逞しさと言ったら。
なかなか顏を合わせる機会が持てなかったこの数年の内に、彼女はその若さながら
多少の酸いも甘いも経験してきただけのことはあり、その語られる内容の面白さ、濃密さ。
私は我を忘れて聞き耳を立てっぱなしでおりました。
でも、出会った頃のままの可愛い一面も所々で見せてくれたりして、(ちよっと安心)
あっと言う間に時間が過ぎて行きまして、ついつい長居をして彼女を引き止めてしまい
お母さんの帰りを待っているはずのチビちゃんたちにはとっても申し訳ないことを
したなぁと、反省しながら家路に着いたのでありました。

 それにしても、私はなんてのほほんと生きているのだろうと、我ながら呆れましたよ。
このまんまじゃ、いけないのじゃなくて?ねぇ、ねぇ、どうなの?
オダギリジョーのCMではありませんが、(意味合いも少々違うかもわかりませんが)

       『どうすんの!?    アタシ?』

って言うキーワードがずっと頭の中を駆け巡っているのであります。
本当に、どうすんのよ、私ったら。



毎晩、お世話になります。

2007-05-03 | 日々の心象風景。
                  所謂ミキサーです。


 今月の9日職場におきまして、恒例であります春の健康診断を受診いたします。
昨年受診した際に実は、シフトの都合で仕事終わりの帰宅がほぼ毎日午後10時を過ぎて
しまうため、夕食を取る時間があまりにも遅過ぎると問診医から指摘を受けまして、
遅い帰宅後は食事を取ってはいけましぇんとの厳しい指導をされていたのであります。

が。

食いしんぼうの私がこのお達しを守れる訳がありませんで・・・。
案の定、毎晩10時を過ぎても鱈腹ご飯を食べてしまっていた訳であります。
毎日軽い運動を続けて来ましたが、始めはいくらか落ちていた体重も全く微動だに
しなくなり。今年に入ってからは体調もあまりすぐれないため、
とりあえずは9日の健診を目標に「遅い夕食撲滅運動」を始めたのであります。

 それでお世話になっていますのが、この中古ミキサーでございます。
帰宅してから夕食代りに特製ドリンクを作りまして、空腹を満たしているのであります。
さて、その気になる中身でありますが(誰も気にしてないのにね)、
ヨーグルト、バナナの輪切り、牛乳、ハチミツの4種類だけでありまして。
適当量をざばっとミキサーに入れて混ぜ混ぜするだけであります。
これがとっても美味しいのです。
量も多めに作っておきまして、空腹にまかせてガブガブ飲んでおります。
翌日のお通じのあまりの良さにもビックリ!
便秘でお悩みの方にはオススメであります。

さて、体重はと言いますと・・・。
ご想像にお任せいたします。