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渡邊美樹ワタミ社長に、ひと言

2008年05月22日 09時11分47秒 | 離煙ニュース: 国内編
このインタビューを読むと、日本人の飲酒意識は数十年前と何ら変わっていないようです。そして、渡邊社長でもそれを変えることはできなかったようです。

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ワタミ渡邉美樹社長が「神奈川県の禁煙条例に物申す!」 (日経レストラン)
2008年5月21日

日経レストランに人気コラム「喝」を連載するワタミの渡邉美樹社長が吠えた。その矛先は、4月に神奈川県が素案を発表した「禁煙条例」。公共施設だけでなく、飲食店や娯楽施設まで規制対象を広げているだけに、「黙っていられない」と真っ向から異を唱えた。

――神奈川県が「禁煙条例」の素案を発表しました。不特定多数の人が集まる施設での喫煙を禁止するというものですが、飲食店や娯楽施設まで対象になっています。率直にどう思いますか。

「話になりませんね。もし神奈川県だけで条例が施行されたら、神奈川県の飲食店は売り上げが激減すると思います。例えば、タバコを吸いたいお客様は横浜や川崎で食事をしたり飲むのをやめて、東京に行く人が増えます。そうなれば、今は何とか黒字でやっている店でも、かなりの数の店が赤字に転落するでしょう。外食不況の今、それだけの犠牲を払っていったい何が得られますか?

確かにタバコを吸わない人たちにとっては、快適な飲食空間ができると思います。一方で、飲食店経営者の多くを赤字に陥れるような事態を招く可能性も高い。それほどの血を流してまで、この禁煙条例は成立させなくてはいけないものなのか。松沢成文県知事は飲食店経営者の痛みを分かっているのでしょうか。パフォーマンスだとしか思えません」。

―― 逆に禁煙だからこそ行ってみようというお客が増えることは考えられませんか?

「現実はそううまくはいかないのです。本音を言えば、私も飲食店は全面禁煙にしたい。そう思って3年前に全席禁煙の居酒屋『手づくり厨房』をオープンしたことがあります。開店当初は子供連れの家族に大勢来店していただくなど売り上げも好調でしたが、結果的にはうまくいきませんでした。4店舗まで広げましたが、1年経たずに撤退しました。

なぜうまくいかなかったのか。2つの理由があります。宴会のお客様が極端に少なかったのと、深夜帯に弱かったことです。例えば10人のグループで宴会しようとなった場合、その中に2~3人でも喫煙者がいたら、禁煙の店では宴会をしないわけです。さらに深夜帯のお客様はタバコを吸う人が多い。この人たちにも敬遠されました。結局このダブルパンチで『手づくり厨房』は『和民』に比べて30%も売り上げが少なかった。禁煙居酒屋はまだ早すぎたのです。

ワタミのお店は神奈川県に73店舗あります。もし禁煙条例が施行されたら相当のダメージを受けます。他の飲食店も大変なことになると思います」。

―― 飛行機や新幹線でも禁煙は進んでいます。時代の流れとは言えませんか?

「ただ、いきなり全部を禁煙にするというのはどうかと思います。それよりも、例えばタバコの値段をもっと上げればいい。欧米に比べると、日本のタバコは安すぎます。こんなに安いタバコをどんどん売っている状況の中で、飲食店だけ全面禁煙にしろというのは、すごくいびつなものを感じます。

全面禁煙の前にやることはいくらでもあります。まずは分煙でしょう。ワタミでも実施しています。ただ、きちっと分煙するには一定の規模が必要です。それを条例でしっかり定めればいい。

例えば、店舗面積が○○m2以上のお店は禁煙席を○○席以上確保しなさいとか、禁煙席の条件は、空気の流れがちゃんとなっていてタバコの煙が禁煙席に流れ込まない場合に限るとか、明確に基準を決めるのです。快適な空間を求める人はそういう店に行けばいい。いきなり全面禁煙にしなくても、禁煙の効果は十分果たせます。

政治はみんなの幸せを考えなくてはいけません。国民の最大多数の幸せを考えたら、神奈川県だけが全面禁煙にするという選択肢はあり得ません。原材料費の高騰や、原油高など飲食店を取り巻く外部環境は非常に厳しいのが現実です。そういう中で頑張っている飲食店のためにも、神奈川県の禁煙条例には断固反対します」。

聞き手=末永 稔

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渡邊社長の主旨は理解できます。私企業として、減収につながりかねない政策には反対するのも当然でしょう。期待していた完全禁煙の居酒屋が撤退してしまったのは残念な限りです。

しかし、ここで明らかになったのが、日本人の飲酒性向。たった2,3人の喫煙者のために、残りの7,8人が煙モクモクの居酒屋で我慢をしながら飲食するという状態。どうして2時間くらいタバコをがまんしてくれとその少数派に伝えられないのでしょう。理解しがたいものがあります。

さらに、分煙を進めるようにすべきだとおっしゃりますが、ワタミの場合、分煙はちゃんとしているのでしょうか。知っている店では全面喫煙可でありました。

というわけで、離煙派の人間がスモークフリーの場所でお酒を楽しむというのはまだまだ先のことのよう。

大型宴会を重視する渡邊社長の姿を見る限り、家族で楽しくお酒を食事を楽しむワタミの「居食屋」という看板は、どうやら信用してはならないのかもしれません。

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