シングル「HOME」を聴いて、アンジェラのほかの曲も聴きたくなったので、アルバムも購入しました。正直、スローテンポなバラードばかりなのかなぁ? という先入観があったのですが、実際にアルバムを通して聴くと、それは間違いだったことに気付きました。アンジェラさんごめんなさい、という。
とくに驚いたのが、4曲目の「MUSIC」です。聴いた瞬間ビックリしました。なんですかこりゃ、物凄く軽快な曲じゃないですか!
「君はちょっとした言葉で
ちょっとした仕草で
沢山の愛を奏でる」
とあるように、「人の動作が音楽を演奏する」という新しい音楽観のようなものが歌われていて、非常に興味深い内容です。
「会話のメロディー
キスの音楽」
と歌われているように、生きることは音を奏でることなのだという。なるほど、音楽を愛するアンジェラ・アキらしい発想ですね。
そしてもう1曲、琴線に触れたのが「Rain」。これも軽快なテンポの曲で、聴けば聴くほど、味わいが増すといった印象でしょうか。
別れた恋人のことまだ想っている気持ちを歌っているのですが、そこに「Rain」(雨)の描写が加わることで、この曲の主人公のいる世界がすごくリアルにイメージできるのです。
「Rain Rain Rain 雨に濡れるたび
Rain Rain Rain 口がきけない」
という箇所が好きですし、ラストの「あ雨に~」という高揚感あふれる歌い方も好きです。アルバム「ONE」のオリジナル版も聴きましたが、「HOME」版のほうが演奏に厚みがあって好きですね。
4曲のシングルもやはり秀作。
「Kiss Me Good-Bye」は「壮大」という言葉が似合う重厚感あるバラード。
「This Love」は面白い曲ですね。歌詞を読むといろんな解釈ができます。
「約束と言う私達のコンパスだけでは
この恋は方角を見失うの」
「奇跡を待つより
この手をつなぎたい」
という部分を読むと、「遠距離恋愛を否定しているのか?」ととらえることもできます。
「信じる力が
私を自由にする」
の「信じる力」があくまで精神的なものなのか、それとも恋人が側にいるという距離感が含まれるのか、によって解釈が変わってくるでしょう。ただ、全体を見ると「手をつなぎたい」=「側にいたい」という気持ちが伝わってきます。前半で溜めた気持ちのようなものがサビで一気に爆発する、という流れが爽快ですね。
もう1つ、忘れてならないのが2曲目の「Love is Over Now」。この曲も凄い。胸に響きます。題名のとおり、「愛の終わり」が歌われているわけですが、「あなたの心を自由にしたいから」というサビが強烈。なんとなく情景的に、暗い夜道を歩きながら聴きたい曲です。
これは異色だなぁ、と思ったのが「宇宙」。この曲では「愛」というよりも「死」が歌われています。歌詞に『「私の名前は宇宙と申します」』てのも凄いなぁ、と。
この「宇宙」とやらは何者なのか? については、「死んだ家族」「自分自身」「死そのもの」など、いろいろ解釈できそうですが、要は「生」と「死」は表裏一体である、ということでしょうか。人間はいつか死ぬ。でも死んだからといって、その人と一緒に過ごした日々がなくなるわけではない。その人と共有した時間や思い出は永遠である、という解釈が『「娘よ、これでも終わりを信じるの?』『「永遠とは今」』の箇所から考えられます。
…とまあ、それぞれの曲が非常に個性的だなぁ、というのがこのアルバムの感想です。でも全曲でアクセントとなっているのが、アンジェラのピアノの演奏です。このピアノが各曲にオリジナリティを与えるとともに、アンジェラの魂のようなものが注入されているのだと。…というと大げさかもしれませんが、アンジェラの伸びのある声+ピアノ+曲を盛り上げる演奏…これらが三位一体となって、絶妙なハーモニーを奏でているのです。加えて、曲それぞれの世界観がとても鮮明。リスナーを曲の世界にスッと引き込んでしまうパワーこそが、アンジェラの魅力なのかもしれません。
とくに驚いたのが、4曲目の「MUSIC」です。聴いた瞬間ビックリしました。なんですかこりゃ、物凄く軽快な曲じゃないですか!
「君はちょっとした言葉で
ちょっとした仕草で
沢山の愛を奏でる」
とあるように、「人の動作が音楽を演奏する」という新しい音楽観のようなものが歌われていて、非常に興味深い内容です。
「会話のメロディー
キスの音楽」
と歌われているように、生きることは音を奏でることなのだという。なるほど、音楽を愛するアンジェラ・アキらしい発想ですね。
そしてもう1曲、琴線に触れたのが「Rain」。これも軽快なテンポの曲で、聴けば聴くほど、味わいが増すといった印象でしょうか。
別れた恋人のことまだ想っている気持ちを歌っているのですが、そこに「Rain」(雨)の描写が加わることで、この曲の主人公のいる世界がすごくリアルにイメージできるのです。
「Rain Rain Rain 雨に濡れるたび
Rain Rain Rain 口がきけない」
という箇所が好きですし、ラストの「あ雨に~」という高揚感あふれる歌い方も好きです。アルバム「ONE」のオリジナル版も聴きましたが、「HOME」版のほうが演奏に厚みがあって好きですね。
4曲のシングルもやはり秀作。
「Kiss Me Good-Bye」は「壮大」という言葉が似合う重厚感あるバラード。
「This Love」は面白い曲ですね。歌詞を読むといろんな解釈ができます。
「約束と言う私達のコンパスだけでは
この恋は方角を見失うの」
「奇跡を待つより
この手をつなぎたい」
という部分を読むと、「遠距離恋愛を否定しているのか?」ととらえることもできます。
「信じる力が
私を自由にする」
の「信じる力」があくまで精神的なものなのか、それとも恋人が側にいるという距離感が含まれるのか、によって解釈が変わってくるでしょう。ただ、全体を見ると「手をつなぎたい」=「側にいたい」という気持ちが伝わってきます。前半で溜めた気持ちのようなものがサビで一気に爆発する、という流れが爽快ですね。
もう1つ、忘れてならないのが2曲目の「Love is Over Now」。この曲も凄い。胸に響きます。題名のとおり、「愛の終わり」が歌われているわけですが、「あなたの心を自由にしたいから」というサビが強烈。なんとなく情景的に、暗い夜道を歩きながら聴きたい曲です。
これは異色だなぁ、と思ったのが「宇宙」。この曲では「愛」というよりも「死」が歌われています。歌詞に『「私の名前は宇宙と申します」』てのも凄いなぁ、と。
この「宇宙」とやらは何者なのか? については、「死んだ家族」「自分自身」「死そのもの」など、いろいろ解釈できそうですが、要は「生」と「死」は表裏一体である、ということでしょうか。人間はいつか死ぬ。でも死んだからといって、その人と一緒に過ごした日々がなくなるわけではない。その人と共有した時間や思い出は永遠である、という解釈が『「娘よ、これでも終わりを信じるの?』『「永遠とは今」』の箇所から考えられます。
…とまあ、それぞれの曲が非常に個性的だなぁ、というのがこのアルバムの感想です。でも全曲でアクセントとなっているのが、アンジェラのピアノの演奏です。このピアノが各曲にオリジナリティを与えるとともに、アンジェラの魂のようなものが注入されているのだと。…というと大げさかもしれませんが、アンジェラの伸びのある声+ピアノ+曲を盛り上げる演奏…これらが三位一体となって、絶妙なハーモニーを奏でているのです。加えて、曲それぞれの世界観がとても鮮明。リスナーを曲の世界にスッと引き込んでしまうパワーこそが、アンジェラの魅力なのかもしれません。