田舎村・改

音楽、ケータイ、マンガ、ドラマをこよなく愛する稲稲作が送る雑記です。

2008年印象に残った曲ベスト10

2009-02-16 01:46:13 | 音楽
すでに2月も半ばにさしかかり、今さら感が漂いつつありますが、アルバムに続き、2008年に印象に残った曲も発表したいと思います。シングルではなく“曲”です。こちらはウォークマンの履歴トップ10を抜粋したもので、なおかつ去年音楽を聴いた機器の95%ほどがウォークマンなので、かなり正確なデータかと思います(ま、どうでもいいですが)。

1位
未来/HY(アルバム「HeartY HY」収録)



この「未来」は、再生履歴では2位が指定席だったのですが、大晦日に大どんでん返しで(2位の)「学校」を逆転し、トップに躍り出ました。まるで去年の巨人の奇跡の逆転劇のようです(やはりどうでもいいですが)。

HYはアルバム全曲をみっちり聴くほどコアなファンではないんですが、この「未来」はよく聴きました(だから1位なんですけど)。

「長い長い道のりを2人肩並べて まだ見たことのない未来へ」という歌詞が物語るとおり、結婚を連想させる温かいラブソング。大切な人との出会いはまさに“奇跡”。そんなことを改めて考えさせてくれる曲です。

こういうテーマの曲って壮大なバラードが多いですが、この曲はミディアムテンポでかなりポップ。結婚が日常の延長にあると考えれば、こういう曲調の方が合っているのかもしれませんね。あと、ボーカルが男女(新里英之と仲宗根泉)のデュオになっているのも、メリハリがあってよいです。

2位
学校/aiko(アルバム「彼女」収録)



何でしょう。
「本当にすごい!感動した!」という評価とは少し違うかな? というのが、この「学校」に対する正直な感想です。2位に挙げておきながら失礼な物言いですが。

この曲はアルバム「彼女」の3曲目にあるのですが、1曲目の「You & Me both」と2曲目の「二人」の後に来る流れとして、ものすごく自然なんです。2曲目の「二人」で止めるのではなく、その後の「学校」を聴かないと収まりが悪いというか。なので、その“流れ”の一環で聴いたというのはあると思います。

もちろん「学校」から再生したことも多く、特に通勤中(行き)によく聴きました(「学校」ではなく「会社」ではありますが)。「今日も1日頑張ろう」と思える曲でした。曲調はけっこうノリノリですが、演奏がやかましくなく、ほどよく控えめ。だからテンションの低い朝でも聴けたんでしょうね。

3位
二人/aiko(シングル「二人」、アルバム「彼女」収録)



シングルも買ったんですが、よく聴いたのはアルバムが出てからですね(つまりアルバム収録曲のほう。バージョンは同じですが)。

最初は「なんだか変なメロディだな」という感じであまり積極的には聴かなかったんですが、そこはaikoマジック。スルメイカのように、聴けば聴くほど味が出てくるというやつです。片思い/妄想というaiko節全開の歌詞も健在。ためてためてサビでドーン、というのもカタルシスがあっていいですね。

4位
ナイトダイビング/ASIAN KUNG-FU GENERATION(アルバム「ワールドワールドワールド」収録)



そこはかとなくカッコイイ曲。あまり同意を得られそうにありませんが、「ワールドワールドワールド」の中で一番好きです。やはり?夜道で聴くことが多いですね。

5位
キョウモハレ/aiko(アルバム「彼女」収録)



切なさ全開の失恋ソング。
「今日も晴れ」じゃなくて「キョウモハレ」なのは……自分に何が起きようと、世界は当たり前のように回り続けている。晴れ、雨、曇……毎日の天候も例外ではない。そんな救いのない気持ちを言い表しているのかなと。

ああ、「コトシモカフンショウ」……(意味違う!?)

6位
恋バス~colorhythm ver.~/矢井田瞳(アルバム「colorhythm」収録)



小田和正とのコラボ曲。後でシングルカットされましたが、この曲を聴けただけでも、アルバムを聴いてよかったと思います。クリスマスソングのようですが、それを意識することなく聴けるんじゃないかと。

テーマは遠距離恋愛ですが、切ない感情よりも、ハートウォーミングな世界であふれています。

7位
Unchanging Love~君がいれば~/JYONGRI(シングル「Unchanging Love~君がいれば~」、アルバム「Love Forever」収録)



150km直球のラブソングです。曲もミディアムテンポで聴きやすい。彼女はバラードの方が声が生きますね。等身大の歌詞も感情移入できます。

8位
茜色の約束/いきものがかり(シングル「茜色の約束」、アルバム「ライフアルバム」収録)



切ないけど前向きになれる「別れ」の歌。卒業ソングにも合いますね。いきものがかりでは一番好きな曲です。

9位
深呼吸/ASIAN KUNG-FU GENERATION(ミニアルバム「未だ見ぬ明日に」収録)



去年のアジカンはアルバム2枚とミニアルバム1枚をリリースするなど、かつてのtrfもビックリの超ハイスペースな活動が印象的でした。

そしてこの「深呼吸」が収録されたミニアルバム「未だ見ぬ明日に」では、「ワールドワールドワールド」とはまた違った濃密な世界観が確立されています。「現実の中の混沌」とでも言いましょうか。前回のアルバムランキングに入れようか迷ったのですが、ミニアルバムとしての完成度は文句なし!です。

で、このアルバムの中核を成す曲は、アルバム表題曲でもある「未だ見ぬ明日に」なのですが、再生回数はこの「深呼吸」がトップでした。

まず、「呼吸」を「人生」に置き換えているのが面白い。宇宙規模で見れば人生なんぞ、一呼吸するうちに終わるくらい短くはかないもの。でもそんな一瞬だからこそ、花火のように鮮明な印象を残して(=「深い呼吸をして」)散りたいもの。そんな比喩表現が秀逸でした。

あと、この曲は自分の好きな「徒然草」の無常観と通じるところがあるのも引かれた理由かも。“現代版徒然草”として興味深い曲です。

10位
旅立つ君へ/ASIAN KUNG-FU GENERATION(アルバム「ワールドワールドワールド」収録)



「ワールドワールドワールド」の前半を盛り上げる、勢いのある曲。でもこの曲の対象でもある「旅立つ君」と、アジカンのリスナーって合致するのかどうか、微妙な気もします。とはいえ、純粋に自分を鼓舞する曲としては好きです。

2008年印象に残ったアルバムベスト10

2009-01-13 02:53:18 | 音楽
皆さんお久しぶりです。
なんと1年ぶりの更新となってしまいました。
たまにアクセス解析を見ると、更新が滞りながらも毎日30前後のアクセスがあり、なんだか申し訳ないです(まあ、ほとんどがGoogleから飛んできている人でしょうが)。

まあ、これからも細々とやっていきますので、たま~~~に見に来てやってください。

さて、今回は2008年によく聴いた音楽の総括企画ということで、まずはアルバムのベスト10を振り返りたいと思います。ランキングは昨年と同じく、ウォークマンで再生した曲数をカウントしてくれるPLAYLOGをもとに作成しました。

昨年は個人的にアルバムがかなりの豊作で、今までで一番たくさんのアルバムを聴いた年だったかもしれません。そういうわけで、ベスト10からもれた中にも良作が何枚もあるので、11位以降も別途紹介したいと思います。

1位
秘密/aiko



前作の「彼女」が自分としてはそれほどヒットではなかったのですが、今作はヒットです。4月に発売された今作は、春から夏にかけて、かなり聴きました。

まず、アルバムの“流れ”がいい。

導入として盛り上げる「You & Me both」と「二人」で一気にアルバムの世界に入り込めます。その後に続くのが、ミディアムテンポで明るい「学校」、切ない別れを歌った「キョウモハレ」、心温まる「横顔」、切ない想いを歌った「秘密」。明るい→切ない→明るい→切ない、と交互に続くので波があり、聴いていて飽きません。

そして個人的に「第2幕」ととらえている「ハルトアキ」が7曲目として始まり、最後の「約束」へとつなぎます。「彼女」はどうも中盤がだるくなってしまった感があるのですが、今作には聴き手を飽きさせないための工夫と配慮が感じられます。

何枚もアルバムを出していると、えてしてマンネリ化に陥りやすいのですが、今作にそれは皆無。aikoならではの変則的なメロディが、いろいろなジャンルの曲にしっかりと反映されています。そして歌詞も、aikoの妄想パワーが遺憾なく発揮されていて、聴くだけで曲の世界観がぱっと頭にイメージできるほど。

つまり、これまでaikoが培ってきたシンガーソングライターとしての実力が、かなり高いレベルで発揮されていると思います。

シングル4曲「二人」「横顔」「星のない世界」「シアワセ」の出来もいいし、アルバムの世界に溶け込むよう、うまく並べられています。

これまでのaikoのアルバムの“集大成”といってもいい作品です。

★お気に入り曲ベスト3→「学校」「キョウモハレ」「約束」

2位
ワールドワールドワールド/ASIAN KUNG-FU GENERATION



これまでシングルを数曲聴いた程度だったアジカン。ふとしたきっかけでこのアルバムを聴くことになったのですが、予想以上にハマりました。

まずアルバムの“つかみ”がいい。1曲目の「ワールド ワールド ワールド」から4曲目の「ネオテニー」まで。たたみかけるような勢いに、アルバムの世界にどんどん引き込まれていきました。そしてメッセージが分かりやすい。いつまで殻に閉じこもってるんだ、立ち上がれと。「旅立つ君へ」なんて、明らかに引きこもりを意識した歌詞ですし。

ここまでメッセージ性が強いと、人によっては説教じみた印象も与えてしまうでしょう。そのへんは多少割り切って聴く必要はありそうです。

個人的には7曲目の「ナイトダイビング」が一番好きです。決してこのアルバムの中核を担う曲ではないんですが。こういう箸休め的な曲が好きなんですよね。ラストの「遠くの空が~」と「今日も環状線の先を~」が重なる部分が面白いです。

シングルでは「転がる岩 君に朝が降る」が傑作です。この曲もメッセージ性が高いのですが、あれをしろこれをしろと働きかけるのではなく、「自分たちに世界を変える力はないけど、今できることをすべきでは?」と投げかけています。

作品全体の印象は、はっきり言って「暗い」です。時間軸で言うと確実に「夜」。でも、開けない夜はない――いずれ朝日が昇ってくる。そんな「希望」が全体からにじみ出ていて、希望と絶望は表裏一体なんだな、と少し思いました。

夜、静かな部屋で1人で聴くには少々荷が重いかもしれませんが、それほど聴き応えのある1枚だと思います。

★お気に入り曲ベスト3→「ナイトダイビング」「転がる岩 君に朝が降る」「旅立つ君へ」

3位
Love Forever/JYONGRI



前作の「Close To Fantasy」が個人的には今ひとつだったんですが(シングルは好きですが)、今作はかなりレベルアップしたと感じました。

とにかく単純にメロディがいいです。作曲陣が変わったのかな?……と思いきや、彼女、作曲もしていたのですね(無知ですみません)。1stよりもすごく耳なじみのいいメロディになっています! ここまで変るものなんですね。まだ20歳だけに、今後が楽しな逸材です。

アップテンポな曲もいいですが、「Tender Touch」「Unchanging Love~君がいれば~」「Lullaby For You」「泣いてもいいよ」「Still in Love」といったバラードの方が、彼女の声は生きるのではと思います。

デートのドキドキ感を歌った「Lovers DRIVE」も、年相応の“らしさ”が出ていていいですね。曲自体も楽しさが伝わってきて爽快ですし。

アルバム全体から優しさがにじみ出ていて、聴いていてとても心地いい。ただ、アルバムタイトルのとおり曲はすべて「LOVE」に関するもの。20歳という等身大の自分自身を見つめた曲や、恋人だけでなく家族や友達など、もっと広い意味のLOVEを歌った曲があると、さらに幅が広がりそうです(1stの「Hop!Step!Jump!」でそれ系の曲は歌っていますが)。

★お気に入り曲ベスト3→「Unchanging Love~君がいれば~」「Lovers DRIVE」「Tender Touch」

4位
ONE LIFE/倉木麻衣



「倉木麻衣って最近聞かないよねー。何やってんだろう?」という声をよく聞きますが、「ちゃんと曲作ってますから! アルバムだって、年に1枚程度コンスタントに出してるから!」と言いたくなります。

とはいえ、デビュー当時と比べたら、売り上げやランキングなどの数値が落ちているのも事実。まあ、売れる要素は曲のクオリティを超えたところにもあるので、倉木麻衣の曲の質が下がったというのは乱暴でしょう。

で、2008年1月にリリースされた「ONE LIFE」。前作の「DIAMOND WAVE」がもう一歩かなぁという印象だっただけに、今作はそれほど期待していなかったのですが、思ったよりもなかなかいい出来でした。

今作では初期のR&Bテイストが強く、昔の倉木麻衣をよく聴いたという人は、すんなり入れるアルバムだと思います。

個人的に好きなのは……メッセージ性の強い「One Life」もいいんですが、10曲目の「Wonderland」。これまたアルバムの中心的な曲ではないんですが、このゆる~い曲調と倉木麻衣のファルセットがうまくマッチしていて好き。

シングルの印象がどうも弱く、1曲単位で見ると正直あまりパワーが感じられないんですが、不思議なもので、アルバム全体で見ると、よくまとまとまっていて、通しで聴いてしまう。アルバムのための12曲が集まった、という印象です。

★お気に入り曲ベスト3→「Wonderland」「one for me」「Over The Rainbow」

5位
garden/高杉さと美



「旅人」がヒットした高杉さと美の1stアルバム。全体的にミディアム~スローテンポの落ち着いた曲が並んでいます。何かをしながらのBGMとして聴くのにうってつけです。

彼女の武器は、透明感のある声ですね。竹井詩織里と少し似ています(奇しくも、2人ともユーミンの「ノーサイド」をカバーしています)。

作詞作曲者がバラバラなので、もう少し制作者を絞って、アルバムの世界観を出してほしかったところです。

★お気に入り曲ベスト3→「君よ、光の礫を投げて」「いちばんやさしい風」「ホームタウン」

6位
SUPERMARKET FANTASY/Mr.Children



12月に発売されたので、「2008年に聴いた回数」ではこのあたりの順位に。あと半年くらい聴いたら3位か4位には上がるでしょう。

「HANABI」「旅立ちの唄」「GIFT」といったシングル、映画「私は貝になりたい」の主題歌「花の匂い」、CMでも流れている「エソラ」など、かなりの粒ぞろい。個人的には8曲目の「水上バス」が好きです。幸せに満ちた内容から悲しい結末へ。この落としどころがにくいですね。

前作「HOME」が少し大人しい印象がありましたが、今作には“攻め”が感じられます。その中核を成すのが3曲目の「エソラ」。とにかく前向きでポップ。

それだけに、1曲目の「終末のコンフィデンスソング」と14曲目の「花の匂い」が浮いているように感じられました。「終末の~」は、ミスチルが一昔前によく歌っていた社会批判の色が濃い歌。これが1曲目というのに違和感があります。1曲目は「エソラ」でよかったんじゃないかなぁ。

「花の匂い」は歌詞を見てびっくりしたんですが、重い! メロディはすごくいいんですが、詞の内容が重すぎる! 真面目に聴くと辛くなります。

とはいえ、野菜やお菓子、洗剤なんかが一緒に売っているように、“なんでもそろっている”のが「スーパーマーケット」ですからね。ちょっと皮肉めいたこのアルバムタイトルこそが、ミスチルの勢いがまだ衰えていないことの証明だといえましょう。

★お気に入り曲ベスト3→「エソラ」「水上バス」「口がすべって」

7位
LOVE LETTER/大塚愛



前作の「LOVE PiECE」がオリジナル曲が5曲で物足りない内容でしたが、今作はオリジナル曲が9曲。かなり聴き応えのある内容になっています。このアルバムも12月発売なので、ミスチルと同じく、もう少し聴いていれば上位に浮上したでしょう。

1曲目にアルバムタイトルでもある「LOVE LETTER」、ラストの13曲目に「愛」を並べたことで、アルバムのコンセプトがしっかり固まりました。このへんはミスチルとは対照的です。

この2曲もいいんですが、衝撃を受けたのが5曲目の「人形」。暗に「中絶」を歌った(と思われる)重い内容で、最後の「人間になりたい」というのも痛々しい。アルバムの中では間違いなく異色の曲。なぜ大塚愛がこの曲をアルバムに入れたのか、そのへんを考えながら聴くと、違った感想を持てるかもしれません。

シングルでは「One×Time」が好き。この歌詞の世界って、時間にすると5秒くらいでしょうか。その一瞬ともいえる時間を濃密に表現しているのが面白いですね。

直球と変化球がバランスよく散りばめられていて、飽きずに聴ける1枚です。

★お気に入り曲ベスト3→「人形」「LOVE LETTER」「愛」

8位
Superfly/Superfly



パワーあふれるフレッシュな1stアルバム。シングル「HiFive」「愛をこめて花束を」「ハロー・ハロー」などはもちろん、「1969」や「愛と感謝」も好きです。

★お気に入り曲ベスト3→「1969」「Hi-Five」「愛と感謝」

9位
chronicle/安藤裕子



あまりに素晴らしすぎた前作「shabon songs」と比べると、何かが足りないかなぁ…という印象。曲は粒ぞろいだとは思うのですが、安藤裕子ならではのアクが少し薄まってしまったような気がします。

その中で抜きん出ているのが「HAPPY」かな。安藤裕子の曲は孤独や喪失感を歌ったものが多いのですが、この曲では親から子への愛が歌われています。彼女の中では珍しい…というか新境地ともいえる曲ではないでしょうか。シングルにならなかったのが不思議です。

そのシングルが、今作では弱かった気がします。「海原の月」「パラレル」、どちらも名曲だとは思うのですが、前作の「TEXAS」「The Still Steel Down」と比べると、少しインパクトに欠けるかなと。小沢健二のカバー曲「僕らが旅に出る理由」はうまくマッチしています。

前作で多々見られた「何だこの旋律は!?」というインパクトの強さがもう少し欲しいなと思いました。とはいえ、安藤裕子らしさは決して失われていないと思いますし、HAPPYのような新境地も開拓したので、今後ますます期待できそうです。

★お気に入り曲ベスト3→「HAPPY」「六月十三日、強い雨」「ぼくらが旅に出る理由 」

10位
HEART STATION/宇多田ヒカル



変に尖っておらず、だからといって丸くなりすぎているわけでもない。そんな絶妙なバランスを保ちながら、宇多田ヒカルらしいポップな楽曲が集まったアルバムです。いい意味で角が取れたなぁと。

目立つ曲ではありませんが、「Celebrate」がテンポがよくて好きです。

★お気に入り曲ベスト3→「HEART STATION」「Prisoner Of Love」「Celebrate」

2007年印象に残った曲ベスト10

2008-01-15 01:56:01 | 音楽
アルバムに引き続き、2007年リリースの印象に残った曲も発表したいと思います。シングルが中心になりますが、アルバムの収録曲も含まれます。単純に聴いた回数でカウントしたら、アルバム全編を通してよく聴いたスピッツや安藤裕子の曲はもっとランクインしているかと思いますが、選ぶ基準は自分の感覚なので、あくまで「印象に残った曲」とします。

1位
「TEXAS」/安藤裕子(シングル「TEXAS」、アルバム「shabon songs」収録)



「The Still Steel Down」も印象に残った曲ですが、アルバム「shabon songs」の中ではこの「TEXAS」が一番ポップな曲だと思います。安藤裕子の曲は、かなり変則的というか、ヘンテコリンな旋律の曲が多いのですが、その中でもこの曲は、王道のポップソングといえるのではないでしょうか。

曲の内容も明るくてほのぼのとしているし。一人称が「僕」なのも面白いですね。個人的には結婚式で歌ってもいい曲だと思います。

2位
「セツナの光景」/竹井詩織里(ミニアルバム「documentary」収録)



等身大の竹井詩織里を映した曲が満載のミニアルバム「documentary」の中で一番好きな曲。2007年は、ほぼ1年ごとに3作発表してきたカバーアルバムではなく、オリジナル4曲+カバー1曲という形のミニアルバムをリリース。こうした新しい試みは歓迎ですね。

曲の内容は、「上がったり落ち込んだり なんて不安定な心でしょう」という詞が代表するとおり、竹井詩織里の「リアル」が歌われています。歌手といえども、彼女も普通の女の子(女性)なんだなーと。

メロディ部分では、Bメロ(上がったり~の箇所)で低音と高音が重なっているところが好きです。彼女、低音も魅力なんですよね。

1曲目の「グッバイハロー」も、「新しい自分に生まれ変わる!」といった想いが歌われている良曲です。

3位
「彩り」/Mr.Children(アルバム「HOME」収録)



アルバム「HOME」の中核を担う曲で、自分もお気に入りの曲です。

サビの「僕のした単純作業が この世界を回り回って まだ出会ったこともない人の笑い声を作ってゆく」というくだりは、仕事をしている人なら誰しも心に響く言葉ではないでしょうか。僕はけっこうジーンと来ました。

仕事をしている人みんなに聴いてもらいたい曲です。

4位
「The Still Steel Down」/安藤裕子(シングル「The Still Steel Down」、アルバム「shabon songs」収録)



安藤裕子の曲を最初に聴いたときに衝撃を受けた曲。幾多もの曲であふれかえるJ-POPですが、まだこんな「ハ!」とする曲があるんだ、と感銘を受けたものです。

サビに行くまで長いのですが、溜めて溜めて溜めて、サビでドカーーーン!と爆発する感じです。とにかく最高に壮大で衝撃的な曲でした。

5位
「CHE.R.RY」/YUI(シングル「CHE.R.RY」、アルバム「CAN'T BUY MY LOVE」)



この曲をリリースするまでのYUIは「どこか陰のある孤高の少女シンガー」というイメージがありましたが、この曲ではそんなイメージを一変させてくれました。こんな甘酸っぱい曲を作れるのかー!と。

この曲は見事ヒットし、後に発売されたアルバム「CAN'T BUY MY LOVE」もロングセラーに。YUIの振り幅を広げる転機となった曲といえます。

6位
「群青」/スピッツ(シングル「群青」、アルバム「さざなみCD」収録)



一言でいうと非常に青臭い曲(笑。スピッツの曲はかなり歌詞が難解で読解のし甲斐があるのですが、この曲はとてもストレート。サビの「優しかった時の 心取り戻せ 嘘つきと呼ばれていいから」がテーマそのものといえそうです。

まだまだ、スピッツも若い!――そう思わせてくれた曲でした。

カップリングの「夕暮れ」も名曲です。

7位
「通り雨」/Mr.Children(アルバム「HOME」収録)



アルバム「HOME」の中ではそれほど重要な位置づけではなく、ラストの「あんまり覚えてないや」へのつなぎの曲という印象ですが、個人的には「彩り」の次に好きな曲です。

通り雨のあとのキラキラ感のようなものが見事に歌われていて、爽快感であふれています。シングル向きではない、アルバムの中だからこそ輝く隠れた名曲といえます。

8位
「シアワセ」/aiko(シングル「シアワセ」収録)



2007年はシングル2曲のみと、やや寂しかったaikoですが、この曲は歴代のaikoの作品の中ではかなりお気に入り。

歌詞を読むと「これはaikoの新境地では?」と思えます。サビの「二人周り流れるストーリー 生きていく為に泣くこともある それがあたしを強くするならば これも一番の幸せなんです 二人何処かで廻るストーリー 生涯離れてしまっても あなたの一歩になるならば 幸せに思える日が来るのです」というくだり。

2人が一緒になることだけが幸せではなく、離れたほうが幸せになることもある……。何かのインタビューでaikoは、「この詞は今だから書けた」と言っていましたが、たしかに20代そこそこでは書けないかも。奇しくもこの曲がリリースされる前、私生活では国分太一と破局を迎えていました。

aikoの新しい“幸せ観”が表現された名曲です(←締めの言葉がこればっか)。早く8thアルバムが聴きたいですねー。

9位
「The Best Damn Thing」/アヴリル・ラヴィーン(アルバム「The Best Damn Thing」収録)



アルバムタイトルにもなっている曲。アヴリル・ラヴィーンの曲は、ロックというよりはポップスですよね。この曲も非常にポップ。食べ物で言うとジャンクフードのような感じですが(失礼?)、ハマると病み付きになってしまう。そんな、聞き手に有無を言わせない“勢い”を感じさせる才能を持ったアーティストだと思います。

10位
「不思議」/スピッツ(アルバム「さざなみCD」収録)



ちょっと迷ったのですが、スピッツの「不思議」を10位に。この曲を聴いて、淡い初恋を思い出した人は多いのではないでしょうか?

個人的には「わざとよける 不意にぶつかる」の部分が好きです。あるあるあるあるー!的な(←「クイズ100人に聞きました」?)。とにかく、「群青」とは違った意味で若さ全開のポップな曲です。

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次回は次点の10曲を発表します。

2007年印象に残ったアルバム(次点)

2008-01-08 02:34:14 | 音楽
前回紹介したアルバムは、ベスト10といいながら、実は次点も含めて17位まであったりしますw。で、前回17位までまとめて紹介しようとしたのですが、1回に投稿できる文字数(10,000文字)を超えてしまったので、2回に分けることにしました。ということで、今回は11~17位を紹介します。

11位
「SEASONS COLOURS -春夏撰曲集-」/松任谷由実

去年はユーミンの昔のアルバムをけっこう聴いていて「ユーミン熱」が沸いていたので、このアルバムもすんなり聴けました。ユーミンベストはいろいろ出ていますが、「春夏」という季節のコンセプトに沿って選曲されているのがいいですね。「最後の春休み」「残暑」が好きです。

12位
「orbital period」/BUMP OF CHICKEN

発売時期がもう少し早ければ上位にランクインしていたかも。超待望のアルバムですが、いかんせん曲が多すぎます。特にシングルをすべて入れる必要があったかのかは疑問です。「プラネタリウム」「supernova」あたりは外してもよかったのではないでしょうか。ただ、「メーデー」はこのアルバムで聴きまくるようになりました。まだ全曲を消化しきれていないので、もう少しじっくり聴こうと思います。

13位
「TIME NOTE」/奥華子

独自のスタイルで良曲ぞろいなのですが、曲が静か過ぎるのが難点か(それが持ち味でもあるのですが)。上半期はけっこう聴いたのですが、下半期はあまり…。「ガーネット」がシングルバージョンでなかったのも少し残念でした。

14位
「LOVE PiECE」/大塚愛

正直、2年ぶりのアルバムでこれか、という印象。「未来タクシー」「クムリウタ」あたりは良曲だと思うのですが、シングルの寄せ集めになってしまった感があるのが残念。

15位
「TODAY」/アンジェラ・アキ

前作「HOME」が素晴らしい出来だっただけに、やや期待はずれでした。ただ、「Again」と「One Melody」は名曲です。

16位
「桜咲く街物語」
/いきものがかり

「青春」という言葉が似合う作品です。「SAKURA」「KIRA★KIRA★TRAIN」は、別れ→新生活の曲としてオススメです。

17位
「Thinking Out Loud」/BONNIE PINK

ベストアルバムを聴いて好きになったBONNIE PINK。2007年もシングルはよかったんですが、このアルバム全体としては、もう一押し欲しかったかな。「Burning inside」は好きです。

―――
次回こそ、曲のベスト10いきます。

2007年印象に残ったアルバムベスト10

2008-01-07 00:26:24 | 音楽
あけましておめでとうございます。超ご無沙汰しております。

およそ7か月ぶりの更新となってしまいました。「スパイダーキャットからいっこうに更新されてないじゃないかゴルァ!」という突っ込みを(ごくごく)一部の方々からいただいていましたが、ようやく更新する運びとなりました。

いやー。2007年はほんとに忙しくて。mixiの日記はマメに書いてたんですが、ブログにまで手が回りませんでした。かといって、せっかく復活させた田舎村を廃村するつもりはありません。今年もマイペースで更新していきますので、まあ気長に見てやってください。ちなみにドラクエIVの移民の村の名前はもちろん「いなかむら」です。

今回は音楽の話なんですが、2007年は忙しいながら、音楽はしっかり聴いていました。仕事中とか移動中とか、忙しくても音楽を聴くことはできますからね。Amazonを使うようになってから、ここ2年ほど、マメにアルバムを買ったり、借りたりしていたのです。

ということで、2007年に聴いてきた音楽の中で、特に印象に残った「アルバム」と「曲」を、ランキング形式でピックアップしたいと思います。PCとウォークマンで聴いた音楽をアーティスト別にカウントしてくれる「PLAYLOG」を導入しているので、ランキングはPLAYLOGに記録された「回数」が大きな基準になりますが、それに加え、アルバムと曲が与えた「インパクト」「斬新さ」なども加味したいと思います。

今回はアルバムランキングを発表します。ちなみに、対象となるのは「2007年に発売されたアルバム」に限ります。

1位
「shabon songs」
/安藤裕子



このアルバムの感想は、過去の記事でさんざん書いたので割愛します。

そもそも、このアルバムを聴くまでは、安藤裕子の曲自体、聴いたことがありませんでした。なんとなく名前は知っていて、どんなもんだろ、と聴いたみたら、ガーーン!と。「The Still Steel Down」を聴いて、衝撃波のようなものが体中に走った…というと大げさですが、それくらいショックでした。

ほかの曲も秀逸で、とにかく滅多に出会わない“はずれ曲のない”アルバムです。1曲1回として、2007年に400回ほどは聴いたと思います。1年間に400回も聴くアルバムというのはそうそうなく、自分の中で殿堂入りを果たしました(笑)。

ちなみにこれまで殿堂入りを果たしたアルバムは、「I Love U」/Mr.Children(2005年)、「FRESH」/JUDY AND MARY(2001年)、「I wish」/DEEN(1996年)、「INCLINATION」/浜田麻里(1994年)、「OH MY LOVE」/ZARD(1994年)…くらいでしょうか。aikoの「夏服」(2002年)が際どいところですが、どうしましょう(どうでもいい、と)。

ちなみに殿堂入りの基準は、CDを買った年に異常なほど(400回が目安)聴いた、または購入後5~10年たっても毎年50~100回は聴く、です。

2位
「さざなみCD」
/スピッツ



スピッツは昔から大ファンでアルバムもほぼ全部持っているのですが、どうもスピッツのアルバムは、難易度が高いというか、ひねくれた曲が多いというか、なかなか全編通して「いい!」と思えるものが少ないんですよ、自分にとって。

特に前作の「スーベニア」がどうも今ひとつで…。そんなわけで、あまり期待せずに今作も聴いたのですが……。安藤裕子とは違った意味で、“衝撃”でした。安藤裕子はその斬新な曲にショックを受けたのですが、スピッツのこのアルバムの場合、「スピッツ、まだまだいい曲作れるんじゃん!!!!」というショックでした。

この場合の「いい曲」というのはあくまで素人目線なので、「耳なじみのいい曲」という意味です。とにかく全曲が、1回聴いて「いい!」と思えるほどポップ。アルバムには通常、シングルでは出さないような実験的な曲が入ることが多いのですが、この「さざなみCD」にそうした曲はないように思えます。つまりどの曲がシングル化されてもおかしくない。それくらい粒がそろっているというわけです。

裏を返すと「バラエティに富んでいない」「マンネリ」ということになりますが、ポップでありながらも、その中でしっかりと幅を持たせています。導入曲として高揚感を与えてくれる「僕のギター」、どことなく哀愁漂う「桃」、若々しい「群青」「不思議」、これぞスピッツ!という不思議ワールド炸裂の「Na・de・Na・deボーイ」、前向きな「ルキンフォー」、ロックな「点と点」、温かみのある「P」「魔法のコトバ」、にぎやかで爽快感のある「トビウオ」、小休止的な「ネズミの進化」、クライマックスを盛り上げる「漣」「砂漠の砂」……。

曲の順番も絶妙で、スキップをすることなく1曲目の「僕のギター」から、12曲目の「砂漠の花」まで自然と通しで聴いてしまいます。

シングル3曲の配置も絶妙。特に「ルキンフォー」は、シングルでリリースされた当時はあまり聴かなかったのですが、「Na・de・Na・deボーイ」の後にあると、なぜかスッと聴けてしまう。アルバムの中だからこそハマった曲といえます。

発売からまもなく3か月がたちますが、「さざなみCD」は、歴代のスピッツのアルバム中でも過去最高の出来だと感じています。草野マサムネが何かのインタビューで、ブレイク作となった「ハチミツ」がヒットしてから、「ハチミツ」以上のアルバムを作れなくなった。「ハチミツ」の亡霊を超えることがこれからの課題…といった趣旨のコメントを残していましたが、「さざなみCD」は十分、「ハチミツ」の亡霊を超えたと思います。

ちなみにこのアルバムも「殿堂入り」です。1年で2作も殿堂入りするなんてことは、滅多にあるものではありません(真面目)。

3位
「HOME」
/Mr.Children



市場では2007年に最も売れたアルバムになりましたが、自分的な評価としては、中の上くらいかなぁ…。それでも3位なので聴きまくったことは確かなんですが、積極的に聴いているのは「彩り」「やわらかい風」「通り雨」「あんまり覚えてないや」くらい。前作「I Love U」と比べると、ややインパクトに欠けるかな。

シングルのインパクトも今ひとつ。特に「しるし」が、なぜか聴く気にならない(シングルも買ったのですが)。なぜだろう? 曲のクオリティが物凄く高いのはわかるんですけどね。ちょっと壮大すぎたからかなぁ…。まだ「フェイク」のほうが好きです。

しかし「彩り」「あんまり覚えてないや」なんかを聴くと、ミスチルの曲も牧歌的になったなぁ、と思うのです。日本の「ビートルズ」として海外で取り沙汰される日もそう遠くないでしょう。

4位
「CAN'T BUY MY LOVE」
/YUI



YUIも2007年に初めて聴いたアーティストの1人です。このアルバムは、二十歳となった彼女の等身大の姿が表現されているので、同世代から支持されている部分が大きいと思うのですが、三十歳となった(笑)、しかも男の自分が聴いても、ポップソングとして十分楽しめます。

1stの「FROM ME TO YOU」もこのアルバムの後に聴いてみたのですが、やはり2ndのほうが完成度が高いかなと。これは完全に主観ですが、1stのYUIの曲を聴くと、まだ歌うことで精一杯であるように感じられます。しかし2ndでは“余裕”が感じられます。

その象徴ともいえるのが、YUIのブレイクを加速させた「CHE.R.RY」という曲。1stの時点では、ここまで甘酸っぱい恋愛ソングは歌えなかったでしょう。1stはどちらかというと、「私は音楽とともにこれからも生きていくんだ」というYUIの決意表明のようなものがテーマだったと思います。ということで、1stはやや重苦しい印象があるのですが、2ndでは“明るさ”“楽しさ”が前面に出ているように思います。

2ndのタイトルは「CAN'T BUY MY LOVE」。一転してテーマが「愛」に変わったわけです。これはひとえに、YUIの心に音楽を楽しむ余裕が生まれたからではないでしょうか。この余裕が楽曲の幅を広げ、アルバム全体の完成度を高めているのではないかと。

決意表明、LOVEに続き、3rdではどんなYUIを見せてくれるのか。楽しみです。
ちなみに、YUIの曲は歌詞がやや等身大すぎる(=子供っぽい)かなぁ、とも思えますが、そこが魅力でもあるし、年を重ねるとともにどう変化するのか楽しみな部分でもあります。

5位
「The Best Damn Thing」
/アヴリル・ラヴィーン



YUIが邦楽のガールポップの代表だとすると、アヴリル・ラヴィーンは洋楽のガールポップの代表といえます。アヴリル・ラヴィーンの曲も、2007年になって初めてまともに聴きました。

このアルバムは実は前半の6曲くらいしかまともに聴いてないのですが、それだけで計200回以上は聴きました。とにかく勢いが凄い。歌詞は全く読んでないし、読むだけナンセンスな気もしますが、とにかく聴いているだけでものすごく爽快。

「単なるアゲアゲなガールポップ」と片付けてしまえばそれまでですが、これほどの歌唱力と肺活量を持つアーティストは稀有な存在です。彼女ほどパワフルな曲を歌いこなせるシンガーは、少なくとも日本にはいないでしょう。

6位
「NOTEBOOK I ~未来の記憶~ 」
/榎本くるみ



シングル「打ち上げ花火」で注目し始めた、榎本くるみの1stアルバムです。

直感的な感想ですが、彼女の曲は、人間の内面や克明な情景を描いた、深みのある世界が魅力だと思います。「暗い」という感想を持つ人もいるかと思いますが、じっくり聴くには、これくらい濃い世界観を持っている人でないと、すぐに飽きられてしまうでしょう。

幾多もの曲があふれている邦楽界において、ありそうでなかった、独自のポジションを彼女は得たと思います。

「打ち上げ花火」以外では、「RAINBOW DUST」「スピードウェイ」「メリーゴーランド」「ジャングルジム」「キャッチボール」が好きです。

7位
「きらきら」
/Cocco



Coccoの曲も、まともに聴いたのは昨年が初めて。

Amazonのレビューなんかを見ると、このアルバムは「Coccoらしくない」「落ち着きすぎ」といった批判も見られますが、個人的に(従来のCoccoの曲をあまりよく知らないこともあり)、これはこれでアリかなぁ、と思います。

たしかに単調な印象もありますが、全曲からCoccoの“優しさ”がにじみ出ていて癒されます。じっくり聴くというよりは、仕事をしながらとか、BGMに向いているのではと思います。ただ、「An apple a day」は、誰が聴いてもカーペンターズの「Top of the World」が思い浮かぶと思いますが(笑)。

8位
「グレイテスト・ヒッツ」/スキマスイッチ



ベストアルバムだけあって良曲ぞろいです。ただ、まだオリジナルアルバムを聴くほどじゃないんだよなぁ。w-indsに提供した「キレイだ」が好きです。

9位
「ゆずのね 1997-2007」
/ゆず



ゆずの2枚組みの裏ベスト。隠れた名曲が多数収録されていて、実はこのアルバムを聴いてから、しばらく眠っていた「ゆず熱」が復活し、過去のアルバムや、借りたものの結局聴かなかったアルバムを聴きまくりました。

自分の中では「すみれ」と「リボン」を再評価しています。

10位
「生命力」
/チャットモンチー



なんで「チャットモンキー」じゃなくて「チャットモンチー」なんだろう、と名前が気になっていたチャットモンチーのアルバム。すでに3rdなんですね。このバンドの曲は初めて聴いたのですが、現時点では「親知らず」「シャングリラ」「バスロマンス」が気に入っています。

で、曲のジャンルは何なんだろう…と考えると、「女子ロック」という(勝手に考えた)ジャンルが合うなぁと。「女の子」でも「女性」でも「女」でもなく、「女子」という言葉が似合うグループ。

ボーカルの声も独特で素晴らしいし、自分の注目度が急上昇しているグループです。

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後半はやや駆け足になってしまいましたがあしからず。
次回は、曲のベスト10(+次点)を紹介したいと思います。

スパイダーキャット

2007-06-23 23:52:03 | ネコ
どうも、ご無沙汰しています。
久々の更新ですが、とりあえず相変わらずネコネタです。

うちの会社で飼っているネコは完全な家猫なんですが、外が恋しいのか、よく窓際で外を見つめています。
で、ある日、普段は網戸のそばでじーっとしているだけなんですが、突然ジャンプして網戸をよじ登り始めました。それはもうアクティブな動きで。

そんなに外に出たかったのか、と思いきや、目の前をヒラヒラ飛んでいた蛾に反応したようです。つまり蛾を捕まえようとジャンプしたら、たまたま爪が網戸に引っかかってしまっただけ、というなんともお間抜けな話です。

上の画像は、そんな窮地に立たされたことを知り、「やべ、どうしよ…。助けて!」とアピールをしている様子です。


網戸をよじ登っている、、、のではなく網戸に爪を引っ掛けてしまい脱出不可能になったネコ。


爪が伸びきっているのでなかなか網戸から抜けず、もがき続けます。写真撮りにいそしんでいた私ですが、さすがに網戸がヤバい!ということで、この後すぐに救出しました。

ネコに鏡を見せると…

2007-04-28 23:15:17 | ネコ
自分以外のネコを発見しようものなら、敵意をむき出しにして興奮するうちの(会社の)ネコ。そこで気になったのが、「ネコって自分の姿を認識しているのだろうか?」ということ。試しに鏡を使ってネコに自分の姿を見せました。

最初は「ン?」という感じで興味を示していましたが、それが自分の姿が映っていることに対してなのか、手鏡という物体に対してなのかは分かりません。とりあえず全く興奮はしなかったので、自分が映っているということは認識しているようです。

これで鏡に対して「フガー!」と怒り出したら面白かったのに。そこは犬よりも脳みそが大きいといわれる猫だったというわけです。

写真は合わせ鏡のような形になってしまいましたが(合わせ鏡+カメラ)、合わせ鏡は縁起が悪いといわれています。しかしそこはロシアンブルー(推定)。ロシアンブルーは「幸福を呼び寄せる猫」といわれているので、合わせ鏡の悪魔も退治してくれるはずです。


身だしなみもバッチリ。


鏡の世界からこんにちは。


袋猫

2007-04-25 21:46:53 | ネコ
いたるところに入りたがるネコ。
今回は袋に入りました。
で、袋を持ち上げたら、脱出しようと頭をにゅっと出したのが、この写真。
ミノムシならぬミノネコですね。

「shabon songs」/安藤裕子(後編)

2007-04-23 23:25:19 | 音楽
その類希なるメロディとボーカルに惹かれ、あっという間にハマった安藤裕子のアルバム「shabon songs」。パッと聴いただけではイメージしづらい曲も多いのですが、彼女の曲の世界観はどのようなものになっているのでしょうか。

まずは1曲目の「手を休めてガラス玉」。アルバムの1曲目というと、楽器だけのイントロから入る場合が多いですが、この曲はいきなりボーカルから入っていて、ちょっとドキッとさせられます。歌詞の内容は全体的に悲しい雰囲気なんですが、最後の「泣かないで手のひらに 丸丸まった ガラス玉よ いつかはスベスベに輝いてる ガラスに なる」は前向きな内容。「挫折したけど、まだ諦めず、夢への階段を上ってほしい」――そんなメッセージが伝わります。

2曲目は一転して雰囲気の変わる「雨唄」。内容は「僕と踊りましょうよ」なんですが、楽器、メロディ、リズムがとにかく独特。すごくノリノリというわけでもなく、でもテンションはかなり高い、そんな絶妙なバランスの上に成り立っている曲です。”雨”という単語も、高ぶる感情をさらに増幅させてくれます。

3曲目の「TEXAS」はシングルだったこともあり、このアルバムの中では最もポップな曲です。「安藤裕子の曲は初めて聴く」という人は、まずこの曲を聴くことをオススメします(「のうぜんかつら」や「さみしがり屋の言葉達」でもいいんですが)。内容は、結婚式で歌ってもいいんじゃないか、というくらいハッピーです。「僕の名前呼んでね」「君の手を握りしめる」といったフレーズが連呼されているところが印象的です。そして一人称は「僕」となっています。

気になるのが「TEXAS」というタイトル。アメリカのテキサス? 辞書で調べてみると、「texas」=「最上部甲板;高級船員の室」という意味があります。それだけ「君との時間は高級→至福なんだ」という強引な解釈もできなくもありませんが、どうやら安藤裕子の曲タイトルは、意味のないものが多いそうです。このインタビュー記事によると、「TEXAS」は造語で、詳細は「内緒!」の内緒シリーズに含まれるそうです。これは次の5曲目の「SUCRE HECACHA」も同様。なんだか”らしい”ですね。

ではその「SUCRE HECACHA」。これこそ、歌詞を見ずに聴くと、いったい何を歌っているのかサッパリ分かりませんでした。サビが「いい子にしているの 今は熱くなるな」という歌詞だったことが、歌詞を見て初めて分かりました。まともに詞を解釈すると、「二次元の女性(あなた)しか愛せない男の妄想」ということになるんですが、曲自体は非常に幻想的で、なんというか、温いお風呂に1時間くらい浸かったような感覚でした。とにかく面白い曲です。歌詞は「熱くなるな」ですが、実際は「熱くなるな あ、あ、あ、あ、」と歌われており、なんとなくエロイです(笑)。

続いて6曲目の「よいこのクルマ」。これも面白い曲です。まず、タイトルが「よいこのクルマ」ですよ。「みんなのうた」の曲ですか?と突っ込みたくなるじゃないですか。内容は、宇宙人と人間の恋物語?という童話のようなお話。ところで、後半の「二人は一つになれやしないよ」という部分、ここに安藤裕子の(曲の)本質があるような気がしました。というのも、彼女はこのインタビューで、「分かり合うっていうのは難しいことだと思います。分かり合えないから、お互いにいたわり合おうと思うんじゃないかな」と語っています。人間はあくまで他人同士だから、100%お互いを理解することはできない。でも、理解しようとする気持ちが大事なのだと。この考えはほかの曲にも反映されているのではと思います。

あ、4曲目の「シャボン ボウル」を飛ばしていました。これは分かりやすいですね。自分の(相手へ)届かない気持ちをシャボン玉になぞらえています。ピアノとボーカルが中心のしっとりとした曲で、シャボン玉の儚さが伝わります。

次は7曲目の「絵になるお話」。これまでの曲とはうって変わって、80年代のレトロでポップなテイストの曲です。というか、サビの「湯けむり の中 そんな気分」という部分、松田聖子の曲とソックリなんですが…(曲名は忘れました)。内容は、かなわぬ恋を自虐テイストで歌っているという感じ。めざましテレビにて、ジャーナリストの安藤優子と同音異字であることについて、「あんな立派な方と同じ名前で申し訳ない、私はダメ人間なので」と語ったそうなのですが(by Wikipedia)、この曲の「もしかしたら君にとって『私はなんの価値も無い ゴミ屑なのかもしれない」という歌詞を見ると、そのコメントが思い出されます(笑)。自分のことを「ダメ人間」と普通に話すシンガーは、そういないでしょう。いや面白い。

次はアルバムの中でも人気の高い「“I”novel」。”面白い”とか”独特”とか、つくづく自分のボキャブラリーの無さを痛感するんですが、この曲もやっぱり面白くて独特なんです。まずイントロを聴くと、「ああ、壮大なバラードかな」と思うんですが、いざ曲が始まると、一転してアップテンポに。で、曲の1番目が終わったかな、と思った矢先に「優しく口づけたら~」でまた新しいメロディが挿入されます。これはええええ!?という感じでした(これはいわゆるCメロというやつですか)。さらに「幼い二人は~」「言葉じゃ足りない~」でまた新しいメロディが挿入されてどんどん盛り上がります。いったいこの曲のサビはどこなんでしょう? いやすべてサビといっても差し支えないでしょう。やはり彼女の曲は予測不能なのです。

で、この曲は安藤裕子がリスナーに向けて歌っているのではと思います。「あなた」=「リスナー」かと。「楽譜も書けないし 空見て歌う」「夜も更け込んで ピアノも弾けない」という部分、これは彼女自身なのではないかと思います。このインタビューでの発言「アーティストって呼ばれるのも嫌だし。かと言ってミュージシャンとも自分では思ってない、楽譜読めないし、楽器も弾けないし(笑)。だけど私は歌を歌う人間で、その世界を作る人間で、それに感じて共感を持つ人が寄って来て、仲間になって作業をする
」ともマッチしますし。”歌い手”としてこれからも活動を続けていく、彼女の決意表明なのではないかと思います。

では9曲目の「安全地帯」。これは、うーん…難しい。そもそも「安全地帯」の意味が分かりません。この曲も例の内緒シリーズなのでしょうか。「不安」や「孤独」が歌われていますが、「振り向くたびに笑ってたいんだよ 立ち止まっても笑ってたいよ」と、前向きなメッセージで締めくくられています。内容は「手を休めてガラス玉」と似ています。曲自体は映画のエンディングテーマのような壮大なバラードで、後半の盛り上がりが秀逸です。

10曲目の「The Still Steel Down」はシングルとしてもリリースされています。この曲もまた凄い。サビにいくまでAメロ、Bメロ、Cメロとけっこう引っ張るんですが、Cメロまではなんだったんだ、というくらいサビのインパクトが物凄い。初めて聴いたときジョナサンで食事をしていたんですが、自分がジョナサンにいることを忘れてしまうほどでした(笑)。内容は「手を休めてガラス玉」や「安全地帯」と近く、”君”という存在の大きさのようなものが歌われています。改めて歌詞を読むとけっこう凄いです。「さあ灼熱の想いがこの身を焦がしても 君がどこかで笑っていると そう思えば 溜めた涙も氷に変えて 日差しがいつかそれを溶かして消すのだろう」とか。なんというかもう、悟りの境地です。僧です。そしてこのタイトル。内緒シリーズですね。

次は11曲目の「Little Babe」。語りかけるような歌い方が特徴で、感情爆発の「The Still Steel Down」に続く曲としては最適だと思います。「babe」は「赤ん坊」のことですが、「ねえお前、君、あなた」という意味も。「Love my self little babe」は、「ねえあなた、自分を愛して」ということですね。

最後は「唄い前夜」(誤変換:歌以前や)。諸行無常というか喪失感というか寂寥感というか……何かを失った、そんな気持ちが歌われています。内容は「シャボン ボウル」と相通じるものがありそうですが、その儚さはまさにシャボン玉のよう。アルバム「shabon songs」のラストに相応しい曲ではないかと思います。

ふー、やっと終わった。長! 本当は昨日書き上げるつもりだったんですが、断念してしまいました。で、ここまで感想を述べてきて、安藤裕子の曲について分かったことは…。
・他人と分かり合うことはできない。でも…分かり合いたい!
・曲の主人公はたいてい孤独感と不安感を抱えている。でも、一筋の光明「君」が「僕」を支えている。
・覆水盆に返らず、すなわち喪失感を歌った曲も多い。
……以上の3点が導かれました。この3つをさらに集約すると、「他者なしに自分は成り立たない」ということでしょうか。分かり合いたいのは「君」。僕を支えるのは「君」。喪失感を抱くのは「君」がいたから。

宇多田ヒカルが「For You」という曲で「一人じゃ孤独を感じられない だから For you」と歌っていますが、「他者ありき」の考えは相通ずるものがあります。「Distance」という曲では「~ひとつにはなれない~(中略)~いつの日か distanceも抱きしめられるようになれるよ~(中略)~やっぱり I wanna be with you」とあり、まさに「他人と分かり合うことはできない。でも…分かり合いたい!」と合致します。安藤裕子と宇多田ヒカルは、案外似た者同士なのかもしれません。

余談ですが、「Little Babe」には、曲中に唯一”他者”(およびそれをほのめかす言葉)が登場しません。そういう意味では異色の曲といえます。

他者を基準に自分を見つめる、そんな”自分観”が、安藤裕子という歌い手の本質なのではと思うのです。

【参考リンク】
総力特集 安藤裕子(excite music)
安藤裕子(hot express)
SPOTLIGHT(Yahoo!ミュージック)
安藤裕子(Any Music)
安藤裕子インタビュー掲載中!(HMV)

「shabon songs」/安藤裕子(前編)

2007-04-21 23:58:11 | 音楽
「さみしがり屋の言葉達」や「のうせんかつら」など、なんとなく曲は知っていたのですが、まともに安藤裕子の曲を聴いたことはありませんでした。それで2月に発売した「shabon songs」を聴く機会を得まして。特に大きな期待もせずになんとなく聴いてみたのですが……なんというか、”衝撃”でした。

これほどポップソングがあふれているにもかかわらず、今までに聴いたことのないタイプの曲ばかりでした。とにかくメロディが物凄く独特。一筋縄ではいかないその旋律はまさに予想外。曲を聴きながら「そう来るのか!」と驚いたこともしばしば。特に「The Steel Still Down」はかなり変則的なメロディではないかと思います。

で、メロディがただ”変”なだけなら「変な歌だなー」で終わってしまうんですが、それがまた耳に馴染む馴染む。馴染んで絡み付いて離れないというか。そしてボーカルの声。決して新しいタイプの声ではないと思います。どこかで聴いたことがあるような……そう、椎名林檎とクラムボンを足して割ったような感じでしょうか。ただ、椎名林檎ほど狂気じみた歌い方はしていませんし、クラムボンほど覇気がある歌い方でもありません。なんというか、非常に気だるそうに歌うのが彼女の特徴ではないかと。気だるいというとマイナスのイメージを抱きがちですが、あのあふれんばかりの感情を抑えた歌い方は、非常に耳に優しいのです。そして先述した独自のメロディラインに見事にマッチしているのです。音域も狭いですし、女性ボーカルにしては低音が中心なのではと思います。頑張れば男でもカラオケで歌えるでしょう(メロディが複雑なので歌いこなすのはかなり難しそうですが)。

そんなわけで、一気に彼女の唄の虜になってしまいました。そしてこのアルバムの凄いところは、あくまで個人的な感想ですが、いわゆる”外れ”の曲がないこと。Amazonのレビューにも同様の感想をけっこう見かけます。どんなに好きなアーティストのアルバムでも、例えば12曲だったら12曲すべても聴きまくる、ということは滅多にないと思います(ベストアルバムは除く)。しかしこの「shabon songs」は、12曲全部、しっかり聴けます。もちろん曲によってお気に入りの度合いは違いますが、少なくとも外れの曲はありません。これはちょっと稀なケースです。大好きなミスチル、スピッツ、aikoも、”アルバム全曲が当たり”だったことは無かったように思います。現時点で、史上最高のオリジナルアルバムなのかもしれません(言い過ぎ?)。このアルバムだけですでに200回近く聴いています(by PLAYLOG)。

では歌詞や曲の世界観はどうなっているのでしょう。ハッキリ言って、よく分かりません(笑)。「The Steel Still Down」のシングルのジャケットが”熊と踊っている自分(安藤裕子)”というあたりからも、なかなか独特の世界観を表現しようとしていることは感じられます。

パッと聴いて歌詞の意味も、アルバムそれぞれの曲タイトルの意味もあまり分からなかったので、しばらくは深く考えずにメロディと彼女の声を楽しむ、という感じで聴いていました。そして今日、改めて歌詞を読み直してみました(というかまともに歌詞を読んだのは初めてだったかと思います)。なんとなくですが、分かったような気がしました(以下後編)。