「飛び出す冒険映画 赤影」

「疾風怒涛の忍術大合戦　ＣＩＮＥＭＡ忍法帖」

「飛び出す冒険映画　赤影」1969年　東映　監督：倉田準二、山口鉄也

時は戦国時代。天下を騒がせる金目教の正体を探るべく向かった飛騨忍者の赤影、青影、白影を、甲賀幻妖斎率いる霞谷七人衆が待ち受ける。

ＴＶ放映終了後の1969年（昭和44年）、「東映まんがまつり」の夏休み興行の番組の一つとして制作された。特撮版第一部の金目教篇をベースにして新たに再編集を加え、新規撮影された赤影らの活躍シーンを加えたもの。
この新撮部分は「アナグリフ方式」と呼ばれる「立体映像」になっており、劇場で赤・青のセロハンを両目それぞれに貼った赤影の仮面風の「立体メガネ」が配られ、劇中で立体パートになると赤影等がこの「立体メガネ」をかけるよう、観客に呼びかける趣向になっていた。



これは懐かしかったですねぇ～。ギャロップ感覚に優れたテーマ・イントロを初め、流れるＢＧＭに涙チョチョギレ・・・
「参上！」なんて言葉も確かこの番組で憶えたような・・・
忍者物TVドラマでありながら巨大な怪獣が沢山出るSF物なのでウルトラ派の子供たちにも大人気。特にこの映画でも使われている金目教編が印象深い。

それがまた飛び出す３Ｄというので上映前に懐かしい赤青セロハンの紙眼鏡を渡されちゃって・・・ワクワク。

ラピュタのお姉さんのアナウンス
「この映画はパート立体映画となっています。劇中合図がありますのでお手元の眼鏡をご使用ください。ただフィルムの褪色が激しいので何処まで飛び出すのか微妙なところですが・・・」
うえーん！見事に飛び出さないよ。立体的な奥行きどころか眼鏡越しでも画像が二重に見えるとは情けない。
昔はちゃんっと立体的に見えたのかなぁ。棍棒振り回しに熱狂したのかなぁ。
当時の３Dはかなり胡散臭かったようにも思うけど。


公開当時配られた３Ｄ仮面（ヤフオク画像拾得）

やはり白影（牧冬吉）の登場シーンが嬉しい。
青影の子役（金子吉延）は子供心にもいけ好かなかったが、親指を鼻に当てての「大丈夫！」は流行ったもんだ。案外、劇中多用してなかった。
記憶が無かったのですが赤影って素顔出す事あるんだぁ。坂口徹の微妙な二枚目ぶりが何か変。
青影を助けようと鉄の糸上で危なっかしくバランスを取りながらの殺陣が素敵。

金目教側では顔にストッキングを被った悪役。居ましたねコイツ、傀儡甚内。グッドアイデアです。

映画の方は再編集のダイジェスト版で特撮場面がポンポン出てくるけど、金目様が大魔神のように立ち上がる頃には少々飽きてしまった。

TV版はTSUTAYAでレンタルできるので何時か借りようとは思っているんだが・・・・

ラピュタ阿佐ヶ谷