JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「透明人間と蠅男」

2009-02-17 | 映画(DVD)
日本映画史横断③
怪獣・SF映画特集

「透明人間と蠅男」1957年 大映 監督:村山三男

謎の連続完全密室殺人事件を追う敏腕刑事。事件は人間を蝿と同じサイズに変える薬品を発見した男が、自分に戦犯の罪を着せた人間への復讐。物理学者・月岡は蝿男の恐怖から人々を救うため自ら開発した透明光線を浴び透明人間になることを決意する。

「透明人間現わる」とはまた別の意味で楽しめる作品でした。
蠅男と言っても蠅になるわけではなく小さくなる(ハエとしてはかなり大きい)だけ。羽もないのに羽音をさせて飛びます。

透明人間映画は「なるにはなっても元にもどす手立てが無い。」ここがポイントのようです。
当然、役者さんたちの幇間芸も冴え渡ります。

捜査陣の中では葉山刑事(浜口喜博)が良いです。
芝居、科白同様尾行も下手糞なんですが、街灯の少ない夜の通り(トンネル)を尾行するショットは絵的なかなりカッコ良い。

最終的にハエ男となりテロの限りを尽くす楠木(伊沢一郎)の恨みは電送人間にも通じる。まだまだ戦後間もない頃です。

古い邦画のお楽しみの一つがキャバレー・シーン。ここでもあります。
いや、これはそんな中でもセクシー度ピカ一かも。
ソファに寛ぐダンサー(毛利郁子)の身体上を動き回るハエ男(中条静男)

ハエ男に対抗するため元に姿に戻れなくとも透明人間になることを志願する若林刑事(北原義郎)
でも透明人間になったのは月丘博士(品川隆ニ)と章子(例によってのぶっちょ面が可愛い叶順子
自らの身を犠牲にして正義を守るなんて、なんて素敵なんでしょう・・・と思ったら「実は還元光線が出来ていた」だって。これにはズッコケ。



京橋 国立近代美術館フィルムセンター

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