JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「デメキング」

2011-10-19 | 映画(DVD)
「いまおかしんじの世界+」

「デメキング」1998年 国映 監督:いまおかしんじ 成人館公開題「痴漢電車 弁天のお尻」

いましろたかしの同名漫画を後年の映画化以前に、最初に映画化したのはピンク映画で実写化した本作。ピンク映画の定番シリーズ痴漢電車モノの枠で製作されながら堂々たる幻想特撮映画の傑作に昇華させた。現代に生きる疲弊した七福神 とデメキングとの対決には、おかしさと哀しさが漂う。鈴木卓爾、長曽我部蓉子など出演者も出色。

原作マンガの事も知らないし、なたぎ武の出ていたという映画「デメキング」2009年の情報もまったく知らないけれど。
そういう事らしいです。

本当に着ぐるみの巨大怪獣が出てくるとは思わなかった。チープの中にも怪獣造形としてはどことなく魅力的なデメちゃん。オリジナルなのか、使い古しなのか・・・

特撮映画の部分はこのワンシーンだけ。

幻想映画というのは嫌いじゃないけど、眠くなる事がよくある。
鈴木卓爾の意味不明な独り言や、出演者それぞれの空虚な鼻歌が、眠気に拍車をかけるが、なんと最後まで眠らずに観れた。

伊藤猛が射殺されるロケ地。赤羽一番街シルクロード商店街がめちゃくちゃカッコ良く撮られていて嬉しい。

デメキングと対決する七人。大黒と弁天はともかく、後の5人。
長曽我部蓉子の同僚売春婦で不感症の女、佐々木ユメカ。
その佐々木ユメカに痴漢行為の代償として1万円巻き上げられたふりして財布を掏ったスリの青年、岡田智宏。
会社の犠牲になって借金を作りサラ金にピカチュウお面で強盗に入ろうとする男、川瀬陽太。
そのサラ金のOLで、4年間も電車に乗って自分だけ触られた事がないと痴漢男に迫る、児島なお。
児島なおに迫られた痴漢男は実はスリで、子供の言葉から堅気になりたいと考えているおっさん、内藤忠司。

それぞれの閉塞感と孤独感がせつない。

この5人も強引に七福神にして、神様の装束を着せてしまうのも面白い。
でも最後はデメキングとおバカな対決が見たかった。そこは今岡さんに望むべきじゃないんだろう。

背中に弁財天の彫り物を入れた長曽我部蓉子。
何故かこの女優の脚にエロさが滲み出す。
デメキングの足形の上で寝そべるミニから出た脚。
ガラスを踏みにじって、血まみれになる足裏。
大黒に治療されている時の艶めかしい脚部ショット。
凶弾がかする太腿。いいよ。



ポレポレ東中野

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