JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

映画 「とむらい師たち」

2008-09-15 | 映画(DVD)
シネマヴェーラ渋谷 「妄執、異形の人々Ⅲ」

「とむらい師たち」1968年 監督:三隅研次

「仏の心を忘れた既製葬儀会社に憤り、自ら仲間たちと国際葬儀協会を創設したガンめん。死顔美容、デスマスク、テープレコーダー遺言、水子地蔵の建立と、奇抜なアイディアで軌道に乗る「国葬」だったが、仲間が金の亡者となり、ガンめんは一人で仏の万博「葬儀博覧会」を開催すべく地下に潜るのだった。最後は、まさにカタストロフ…の一本! 」

監督は違うが野坂昭如の原作という事で「スクラップ集団」を思い出した。題材、設定は面白いんだけど今一つという感じで勿体無いところが似ている。
ちょっと道徳的だったりするんだけどもっとバカバカしい喜劇路線にして欲しかったかな。

デスマスク屋というの日本では馴染みがないようだが・・・

ビジネス、儲けに走る葬儀会社に義憤を感じ、仏の心を愛するガンめん(勝新太郎=比較的アッサリめ。それでも充分濃いんですけど)その崇高な志のはずが、いつしか国葬のやっていることは方向性が他の葬儀屋同様、いやそれ以上の金儲け主義なっていく。
流石にガンめんはねずみに齧られたデスマスクによって、その事に気付き初心に帰って仲間と袂を分かつ。
ところが、そこで発想されるのが葬博っていうんだから、もう何が何だか解らん。
ラストのカタストロフで「世界全部が葬博や!」と叫ぶのも意味不明。
ガンめん自身も廃墟に埋もれるエンディング。
ここまで来るとシュールに面白いかも・・・

勝新の真面目さと伊藤雄之助のスケベさが良い。

水子祭りで膨らむバルーン観音のシーンは劇的で好きでした。
今ではイベントの定番の巨大バルーンですが、万博前のこの時代ではどうだったのでしょうか?

そうそう、68年の作で、EXPO70の千里の造成地が出てくる。あの桜を模したシンボルマークの看板だけが立つ風景を見られるのは良いんだけどね。貴重ではあるがただただ広大な荒地なので面白くはないですけど・・・

ポンキッキ「はたらく車」に霊柩車を!

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