JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「大悪党」

2009-05-16 | 映画(DVD)
緑魔子伝説

「大悪党」1968年 大映 監督:増村保造

街のヤクザ・安井に犯され、監禁された挙げ句に売春を強要されてしまった芳子。弁護士の得田に助けを求めるが、彼は芳子を弁護するどころか「自分が弁護すれば無罪になるから」と言って、安井殺害のための手ほどきをする悪徳弁護士だった…。男と女が騙し騙され、息もつかせぬ逆転劇が繰り広げられる。本当の「大悪党」とはいったい?

映画の始まりはボーリング場での佐藤慶のアップ。引いていくと片隅のレーンでうつろに佇む緑魔子。
モノクロのこのシーンを見ただけで、例えこの映画の内容が不満なものであっても許せてしまうほど魅力的。
さて、内容は・・・最初のシーンからの期待を裏切る事のない法廷サスペンスで面白かった。
増村保造と円山雅也(原作)黄金コンビ!

佐藤慶の滑舌良い台詞回しの悪党やくざぶり。でもけっこう間抜け。
田宮二郎の不可能を可能にする悪徳弁護士ぶり。でも法廷を欺くトリックは信じがたい。不在の架空人物でっちあげ。

大仰なサントラ。
佐藤慶だか田宮二郎(どっちだか判んなくなった)の登場シーンの音楽ったら、あんたは怪獣?
音楽は山内正

緑魔子は・・・
冒頭のボーリング場では恋人との別れ話。しかも理由はこの女性がプライド高く、決して身体を許すことがないから。良く言えば貞操観念が滅法強い。
そんな女がころっとやくざの毒牙に嵌って人生が狂う。薬漬けにされないだけ良かったってもんだ。
行き場がなくなり人生の絶望、不安感を例の緑魔子特有のオドオド台詞で表現。
法廷でのウルトラ演技で殺人罪を切り抜けるけど失った物は大きい。
長野の母親の薄情ぶりも凄い。あれでは長野の教育人の親はあんなものだと思われはしないか。少なくとも私は思ったぞ。偏見たっぷりですまんが・・・
緑魔子の裸の背中の魅力。

ラスト、一杯食わされる田宮二郎のやせ我慢の一言もクールで良いやね。

シネマヴェーラ渋谷

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2 コメント

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 (とらねこ)
2009-05-16 15:17:21
imaponさん、こんにちは~
ちょっとお久しぶりです!どうやら、同じ日に見たらしいですね。もしかしてニアミスしてたかも

この作品、多少強引なんだけど、最後まで退屈せずに見れましたね。
ラストシーン、必ず後を引きますね!
佐藤慶の登場もおっしゃる通りですね(笑)
あっ、トークショーまでご覧になったのですね!
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Unknown (imapon)
2009-05-18 20:10:40
とらねこさん、こんばんわ。

私はこの作品17:50の回でしたよ。
そうですね。最初から最後まで息をつかせぬ展開で楽しめました。
シネマヴェーラの今年2回目の緑魔子様トークショー。まったく、やってくれるよ。
返信する

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