「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

残雪の大雪山を行く 高原温泉~緑岳~白雲小屋~高根ケ原(1)

2009-07-12 22:25:50 | 表大雪
(写真: 雪渓を抱える緑岳)

緑岳(2020m)から白雲小屋を経て、広大な高根ケ原を歩こう。

深夜に札幌を出発し、午前5時40分、大雪山高原温泉の登山口から入山する。

急登を経て、40分ほどで台地に出ると第一花畑、第二花畑と続くが、未だに大雪渓に覆われていている。雪解けに咲く花々の季節は1ケ月後か。

凛とした早朝の空気、目指す緑岳は流れる雲の切れ間から、そっと見え隠れ。


(写真: 最後の雪渓を抜けるとハイマツ帯に。緑岳も間近に迫る)


雪渓を抜けると、ハイマツ帯に入いる。雨に濡れたピンク色のコケモモと白いエゾイソツツジのコントラストが鮮やかだ。

自然の妙に感嘆していると、やがて緑岳南斜面の岩場の急登が始まる。


(写真: コケモモとエゾイソツツジ)


(写真: コケモモ)


(写真: エゾイソツツジ)

ごつごつとした岩と格闘しながら高度を上げると、雲に包まれた対岸の高根ケ原の全容が迫ってくる。

あまりに広い、大雪山の大きさ。

高根ケ原に着くには、さらに2時間以上かかるだろう。

それまでに、「どうか雲が切れてくれますように」と念じた。


(写真: 緑岳斜面から望む高根ケ原)

登山口から2時間ほどで、緑岳の山頂に達する。

さっーと、ベールをひく雲間から高根ケ原、旭岳、白雲岳が気高い朝の光に照らされる。

自らの足で天空の頂に立った者だけが、目の当たりにする神々しさ。

至福の時間に、行き交う登山者の顔も輝いていた。


(写真: 緑岳山頂。左が旭岳、右が白雲岳)


(写真: 旭岳、熊ケ岳、白雲岳)


(写真: 雲に包まれている高根ケ原)