生き生き箕面通信

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1877 ・御用組合連合体の「連合」は、解体して出直しを――都知事選の総括2

2014-02-11 07:45:56 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信1877(140211)をお届けします。

・御用組合連合体の「連合」は、解体して出直しを――都知事選の総括2

 あまり話題に上っていませんが、都知事選ではあけすけな正体暴露がありました。働く者の連帯の証しである労働組合の連合体が、働く者をはっきりと裏切ったのでした。

 連合は、舛添要一候補の支持を決めました。連合が支持する政党、民主党は細川護熙候補を支援することを決めたのですが、連合は自民党が推す候補を応援することにしました。

 連合が細川候補を嫌ったのは、細川候補が「脱原発」を前面に打ち出したからでした。細川候補を拒否することは、連合が「原発再稼働」であることを表にさらすことになるのですが、それもいといませんでした。

 連合は以前から御用組合化していると陰口を叩かれていましたが、今回の知事選では、自民党が推す舛添要一候補を支持すると公式に決め、働く者の多くが求める「脱原発」をはっきりと裏切り、経営者側の立場に立ったのでした。

 連合の裏切りは、連合東京によって主導されました。連合東京の会長は、東京電力労組出身の大野博氏です。東電労組は、これまた御用組合の典型であり、会社側の意向をくんで原発については再稼働の立場です。つまり、原発維持です。

 東電労組は、電力総連の主労組であり、電力総連は連合の主単産という形で、連合の意志を決める力を持っているのです。

 連合は、それまでの総評、同盟、新産別、中立労連の労働4団体が全国統一する形で、1989年11月に「日本労働組合総連合会」を発足させたもので、連合はその略称です。組合員800万人と豪語し、働く者の地位向上、生活改善に大きな影響力を発揮すると期待されたものでした。

 ところが、当初から「労使協調路線」を掲げており、もっぱら経済的な要求だけに絞った交渉方式でした。労働者の力の源泉であるストライキ権は、当初から実質的に放棄した御用組合だから、経営者側の団体である「経団連」に押されるばかり。

 経団連側が、「景気が悪く企業の経営状況は苦しいから、賃上げはできない」と言えば、素直に「ハイ、そうですか」と引き下がる。今年の春闘にしても、安倍首相が経団連のトップに、「賃上げをしてほしい」と要請し、その後ろから、ようやく連合も「賃上げ要求」を出す始末。

 連合発足後の20年以上の間に、戦後労働者が勝ち取ってきた労働者のさまざまな成果は、経営者側に取り戻され、正規雇用すらも破壊され、非正規地獄に落とされてきました。労働時間も、サービス残業が当たり前のようにまかり通る労働環境に激変されました。

 先の特定秘密保護法に対しても、何の動きもありませんでした。

 そして、今回の原発を維持しようとする舛添候補を支援するという裏切り。都知事選の総括にあたっては、この労働団体のあり方を問うことが欠かせません。

 といって私たちは、巨大組織には手も足も出ません。正直なところ、なす術なしです。

 だから、脱原発、原発ゼロ社会を実現するには、わたしたち草の根の地道な取り組みをより広くしっかりと全国に広げていくほかありません。あきらめず、粘り強く、一人ひとりがいま居る場所で、できることをコツコツとやっていきましょう。

 本日2月11日は、建国の日とやら。皇紀とやらで数えると、今年は2674年にあたるとか。この2千何百年の時をかけても、私たちの民主主義はこの地点です。でも、この地点を後退させないように、そして少しずつ鍛え直して、少しでもいい「国の形」にして次代に引き継ぎましょう。

 


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