生き生き箕面通信

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2021 ・天皇、皇后、皇太子は、現憲法を守ることの大切さをかみしめています

2014-07-06 08:45:34 | 政治

お早うございます。
生き生き箕面通信2021(140706)をお届けします。

・天皇、皇后、皇太子は、現憲法を守ることの大切さをかみしめています

 天皇制については、否定的な見解が根強くあることを承知の上で、しかし、お三方の日本国憲法に対する言葉を考えてみたいと思います。(ネット上にアップされた「言葉」を引用させてもらいました)

 三人の言葉は、いずれもそれぞれの誕生日のメッセージです。誕生日に述べる言葉は、自分の思いを国民へのメッセージとして伝えられる数少ない機会だけに、練りに練って発せられているものと推測できます。

 まず、天皇の言葉。昨年12月18日の天皇誕生日の記者会見での言葉です。

 「80年の道のりを振り返って、特に印象に残っている出来事という質問ですが、やはり最も印象に残っているのは先の戦争のことです。私が学齢に達した時には中国との戦争が始まっており、その翌年の12月8日から、中国のほかに新たに米国、英国、オランダとの戦争が始まりました。

 終戦を迎えたのは小学校の最後の年でした。この戦争による日本人の犠牲者は約310万人と言われています。前途に様々な夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったこ とを思うと、本当に痛ましい限りです。

 戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました

 戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。

 また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います。戦後60年を超す歳月を経、今日、日本には東日本大震災のような大きな災害に対しても、人と人との絆を大切にし、冷静に事に対処し、復興に向かって尽力する人々が育っていることを、本当に心強く思っています」 

 次は、皇后。昨年の誕生日のメッセージとして、憲法について「五日市憲法草案」に触れ、こんな言葉を文書の形で述べました。

 「5月の憲法記念日をはさみ、今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら、 かつて、あきる野市の五日市を訪れた時、郷土館で見せて頂いた『五日市憲法草案』のことをしきりに思い出しておりました。

 明治憲法の公布(明治22年)に 先立ち、地域の小学校の教員、地主や農民が、寄り合い、討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で、基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務、法の下の平等、更に言論の自由、信教の自由など、204条が書かれており、地方自治権等についても記されています。

 当時これに類する民間の憲法草案が、日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが、近代日本の黎明期に生きた人々の、政治参加への強い意欲や、自国の未来にかけた熱い願いに触れ、深い感銘を覚えたことでした。

 長い鎖国を経た19世紀末の日本で、市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして、世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います」

 そして、皇太子。今年2月21日の誕生日の記者会見で、次のように述べました。 

 「日本国憲法には『天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない』と規定されております。今の今日の日本は、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、現在、我が国は、平和と繁栄を享受しております。今後とも、憲法を遵守する立場に立って、必要な助言を得ながら、事に当たっていくことが大切だと考えております」 

 両陛下、さらには皇太子殿下までが、そろって憲法に言及されるというのは極めて異例。改憲に向けて前のめりになる安部政権に対し、憂慮された末のご発言だったと見るのが自然だろう。とくに、天皇陛下の『というお言葉は、現行憲法の意味を示された重要な部分だといえよう。

 天皇、皇后、皇太子の三方がそろって憲法について述べるのは異例と受け止められています。安倍首相の前のめりの憲法をないがしろにする姿勢に、お三方がそろって強い危惧を持っている、しかし、象徴天皇制で政治への直截な関与は控えなければならないから、あからさまな反対意見を表明することはできない。

 天皇が、「平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り」と述べているのが、ギリギリの表現でしょうか。

 皇后も、憲法に対する国民の熱い思いを紹介することで、現行憲法の国民主権、平和主義、民主主義の大切さを表現したといえそうです。

 皇太子は、さらに踏み込んで、「今日の日本は、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、現在、我が国は、平和と繁栄を享受しております。今後とも、憲法を遵守する立場に立って」と、語りました。

 「憲法遵守」、つまり現憲法を守る、ことの意義を強調したわけです。

 日本国憲法では、99条で「天皇または摂政および国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と、憲法遵守を義務づけています。

 そして、憲法を改める条項もあります。

 それらを無視して、解釈を変えるだけで「実質改憲」することは、憲法がその手を縛っています。

 それを破る安倍という首相は、明らかに憲法違反を犯しているといえます。安倍・憲法違反首相なのです。衆参両選挙ともがそれぞれ、「憲法違反まがい」と最高裁に断じられた現議員たち。そして、平気で憲法違反をやってのける安倍という首相。

 さすがの有権者の間にも、憲法を守ろうとする意識が高まりつつあるように感じます。

 本日7月6日は、「ロックの日」。大阪では、「平和主義が危ない!」と訴えて、弁護士会主催の5000人集会が北区の扇町公園で午後3時から開かれ、そのあと4時15分からデモ行進します。



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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ひそやかに最も関心を持っていたこと。 (まともさ)
2014-07-06 09:57:04
この期に及んで、日本国民、市民が関心を持っていたことを喚起されました。
<  日本国憲法では、99条で「天皇または摂政および国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と、憲法遵守を義務づけています。

憲法では、憲法遵守の義務者の先頭に天皇を挙げています。昭和天皇の生命および国体維持と引き換え、という重い約束です。
安倍政権の狡猾な「解釈改憲路線」は、天皇およびご一族の意思に対して、齟齬を回避することに有った、との考えに至りました。
それ行けドンドンで行くはずがないないのに、ナチスばりに突破した。   安倍は豪州に旅立つとか。

こっぴどく叩かれた子供が閉じこもるの図 (神様)
2014-07-06 16:39:02
ほんとに不思議だね、戦争に負けて、戦勝国から、
日本が二度と立ち上がれないように仕組まれた、
いわば、拘束衣である現行憲法を守りたい、天皇まで
利用して死守したい。その気持ちが分からんのじゃな。
 こっぴどく叩かれたこどもが、もぉ二度と逆らいません
とゆって、言いつけを神の言葉のごとく崇拝、閉じこもる
の図かな。
喉元過ぎれば熱さを忘れる (かやねずみ)
2014-07-06 17:40:47
本土が焦土と化し、原発2発も撃ち込まれ、家族・財産すべてを失った者たちが、戦争は絶対いやだ、というのは当たり前のこと。終戦でほっとした、というのが国民の本音だったことでしょう。戦争を引き起こし、若者や大黒柱を戦場に追いやった首謀者たちが責任をとりましたか?以前にもまして、肥え太っているではないですか。その末裔が安倍首相であり、その他自民党議員につながる人々でしょう?この人たちのために、流す血など持ち合わせていませんよ、バカにするでない。ニュースで、海外での戦争の現場が報じられるたび、日本では、そんな目に合わずに済む幸せをありがたいと思います。「神様、いやさ紅葉さん」戦闘中の国に行かれればいいのです、それほど戦争したいなら。若者の命と引き換えに守るものなど、日本にはありません。
ダダを捏ねてはいけない (神様)
2014-07-06 22:24:01
戦争ってものは、嫌だキライ、
なんてゆっても、戦争は向こうからやってくるものなのだよ。先の大戦もそう。日本が好んでやったのではない。
白人諸国の長いイヂメに、つぃに立ち上がったってことだ。戦争せざるを得ないようにイヂメまくった。それが実相だ。戦争前、アジア人がどんな扱いを受けていたか、すっかり忘れられているが、アジア人が現在あるのは日本人の膨大な犠牲の上にある。
http://www.youtube.com/watch?v=Yi6t6r7FbjM
どこで間違ってしまったのか。 (まともさ)
2014-07-07 11:01:07
多分、「大東亜戦争」を、
< 日本が好んでやったのではない。
白人諸国の長いイヂメに、つぃに立ち上がったってことだ。

小林秀雄さん、福田恒存さん、安倍政権の好戦3人男、お気の毒な副総裁でも、こんなことは絶対言わない。 無茶苦茶だからです。
澄んだ心で「歴史」を再勉強しませんか。私もそうしょうと思う。
イジメられたアメリカにしっぽを振るのかいな (かやねずみ)
2014-07-07 12:03:02
中国が力をつけてきたから、アメリカさまのお力を借りて守っていただきたい、ついては、そちら様の戦闘に加わらせていただきます、と言ってるのに、白人のイジメからアジアを解放した、というのと・・・ハチャメチャ、ですね。
尻尾を振るのではない (神様)
2014-07-07 13:00:01
ハチャメチャでもなんでもない。現実を見なければならん
力の均衡だ。日本によるアジア解放は、それはそれで真実であり、現状の強大な中国の膨張主義に対抗するに日米安保も重要な意味がある。
 以下、勉強するのも良いだろう↓
http://www.nishiokanji.jp/blog/?m=20140707
西尾なんて読む気もせんわ! (かやねずみ)
2014-07-07 14:38:12
いざとなったときに、アメリカが助けてくれるって?それこそアホの極みだわ。利用されるだけの存在だよ。
神様、まともささんへ (onecat01)
2014-07-07 17:40:28
 よく頑張っておられますね。
自分の国を愛さない人の不思議な主張を、悲しい思いで読んでいます。

自分の国を愛する人たち。 (まともさ)
2014-07-07 19:59:42
onecat01さんへ
自分の国を愛している人たちには、いろんな方々が居られます。
1. 誠実にこの国を愛し、努力されている方。しかし、このような人は自分の国を愛しています、とは言われません。人に強制、おせっかいをされません。
2. この国の支配者であった皇室に、親和されている方。
3. 市民、国民として、生存の場であるこの国の大切さを認識して生活している人。
4. 中国人、韓国・朝鮮人、東南アジアの人々、南アジアの人々に対する「優越感」から愛国心を強く感じる人。中国の勃興、大国化への恐怖、得体がしれないという恐怖感もあるでしょう。
5. 欧米人に対して「劣等感」、「恐怖感」から、この国への愛着を強く感じる人。
「愛国」の実際、実態をよく見つめてみたいと思います。

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