生き生き箕面通信

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1871 ・下布2000円下げはアベノミクス破たんの証左

2014-02-05 07:36:03 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信1871(140205)をお届けします。

・株の2000円下げはアベノミクス破たんの証左

 安倍政権になってからの株価は、最高値から2283円もの下げ幅で、いわば暴落という状況です。おカネが日本から外国に逃げ出しています。株価の最高値は昨年12月30日の16291円でしたが、昨日2月5日の終値は14008円です。

 原因は、アメリカが金融緩和を縮小させ始めたため、いままでだぶついて新興国などに出ていた世界のカネがアメリカに戻り始め、日本からも流出したと言われます。世界的な株安現象とされます。

 しかし、その中でも、日本の株安は突出しています。やはり、アベノミクスへの”信用”が剥がれてきたのが、株安を加速させているのです。

 アベノミクスが買われたのは、第1の矢の金融緩和、第2の財政出動もありますが、なんといっても第3の矢の「成長戦略」に期待があったからです。ところが、肝心の第3の矢がいつまで経っても放たれない。

 ひょっとすると第3の矢は、中身がないのではないか。そんな疑問が強まり始めているようです。事実、医療分野などに象徴される岩盤のような規制に風穴をあけるのは、既得権益勢力の抵抗が強く、うまくいかない。

 第3の矢の成長戦略とは、とりもなおさず「市場原理主義の徹底」ですから、簡単には進みません。例えば、戦略特区では、ほぼ自由に首切りができるなどとするのですが、うまくいかないのは当然です。

 働く者にも人権があります。しかし、戦略特区では、働く者も経営資源の一つにすぎず、使い捨てができるようにしようというものです。第三の矢だからと言って、労働者の権利を取り上げるなど、もってのほかです。

 そんなアベノミクスには見切りをつける時期です。そして、日本が21世紀を生き延びる道を見つけ出すべきではないでしょうか。株安はアベノミクスの破たんを先取りしたものとも言えます。もちろん、大幅下げのあとには、反動上げもありますが、要はトレンドです。

 アベノミクスに代わるひとつの方向は、たとえ経済成長はしなくても、「心が落ち着いて仲良く暮らせる社会」だといわれています。

 今の安倍政権の下では、非正規社員が豊かになる道は、ほぼ絶望的です。貧困のままです。貧困家庭の子どもたちは、ほぼ貧困を引き継ぎます。ますます貧困にならざるをえないかもしれない。だから、結婚はできず、したがって子どもも増えない。

 日本はただでさえ、人口減少の過程に入っています。それが加速される見通しが強い。つまり、国内のマーケットは必然的に縮小します。それでも成長にこだわれば、社会全体にいびつなストレスをかけることになります。

 最近注目されている具体的な方向として、「里山資本主義」があります。里山の力を見直そうという考え方です。

 地域エコノミストを自称する藻谷浩介さんが提唱しています。「里山暮らしの人間の方が、おカネはないけど、はるかに豊かな生活を送っているということを、私は各地で実感しています」と語っています。

 さらに、「そもそも世界の中で、日本ほど自然が豊かで、木を切っても簡単に再生できる場所はなかなかありません。少しだけやり方を変えれば、経済的に無価値と思われていた里山が、宝の山となり得ます」と、強調しています。

 もうアベノミクスには退場していただきましょう。