心のハンドル操作方法 幸せに生きるための教習所

旧精神科医療は思想警察なのか?

『おまえがあほなんは親があほやからちゃうんけ』滋賀・警察官射殺事件初公判

2019年02月13日 | 子育て論

2018年4月11日に滋賀県で起きた、警察官拳銃射殺事件の初公判が2019年の1月30日にありました。

まずはその内容を転載いたします。

・・・・・・・・・・・・・・・(元巡査「この人が死んだら楽に…」滋賀・警察官射殺 2019年1月30日 11時50分 テレ朝news)

元巡査「この人が死んだら楽に…」滋賀・警察官射殺

 去年4月、滋賀県彦根市の交番で勤務中に上司を射殺した罪に問われている元巡査の男の裁判員裁判が始まり、元巡査は起訴内容を認めました。

 (濱田大地記者報告)

 この事件については元巡査の動機が詳しく分かっていませんでしたが、裁判で弁護側は親を侮辱されたことが引き金になったと明らかにしました。

起訴状によりますと、当時19歳だった元巡査の男(20)は去年4月11日、彦根市の河瀬駅前交番で上司の井本光警部(当時41)を背後から拳銃で撃って殺害した罪などに問われています。

30日の初公判で、元巡査は起訴内容について「その通りです。間違いありません」と認め、弁護側は動機について

 

「井本警部から繰り返し叱責を受けていた元巡査は『おまえがあほなんは親があほやからちゃうんけ』

 

と言われ、

 

『この人が死んだら楽になる』ということで頭がいっぱいになった」

 

と説明。

検察は「動機は短絡的で自己中心的」と非難しました。

弁護側は元巡査が精神的なストレスで責任能力が低下していたと主張するなど刑を軽くするよう求めていて、裁判員がどう判断するか注目されます。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

<殉職された井本警部>

<被告人 大西智博>

繰り返し叱責を受けていた元巡査は『おまえがあほなんは親があほやからちゃうんけ』と言われ、『この人が死んだら楽になる』ということで頭がいっぱいになった」と説明。

これは果たして、「職務上の指導なのか?」が争点になりそうです。

親を馬鹿にするという愚行に出た、井本警部。

こういった指導が横行するのが、警察社会なのでしょうか?

それに偶々耐えられなかった大西被告が罪を犯してしまった事件なのでしょうか?

・・・・・・・・・・・・・・・(初公判で「その通り、間違いない」と起訴内容を認めた。)

 滋賀県彦根市の交番で昨年4月、上司の井本光巡査部長=当時(41)、警部に昇任=を拳銃で射殺したとして、殺人と銃刀法違反(発射、加重所持)の罪に問われた元巡査の男(20)は30日、大津地裁(伊藤寛樹裁判長)の裁判員裁判の初公判で「その通り、間違いない」と起訴内容を認めた。

 元巡査は事件当時19歳。弁護側は「拳銃を発射した時に物事の善しあしの判断や、行動をコントロールする力が低下していた」とし、刑事責任能力が不十分だったと主張。精神的にストレスがかかるなどした適応障害による心神耗弱状態だったとして、刑の減軽を求めた。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

警察官の拳銃自殺についての事件はパワハラが関わっています。

・・・・・・・・・・・・・・・(中原署警視にパワハラ疑い 威圧や差別、複数の警官が被害か 社会|神奈川新聞|公開:2018/10/20 04:30 更新:2018/10/20 11:13)

 県警中原署の男性警視(58)が職務上、繰り返し大声で怒鳴ったり、差別的な態度を取ったりして、部下の複数の警察官らがパワーハラスメントの被害を訴えていることが19日、関係者への取材で分かった。精神的に追い詰められて休職している署員もいるという。県警監察官室が実態把握に乗り出しており、パワハラの有無を慎重に調査している。

 関係者によると、男性警視は昨年9月から同署で勤務。

部下の報告に対し「どうなっているんだ」などと威圧的に問い詰める言動を繰り返したほか、日常的に大声で怒鳴ったり、一部の部下に差別的な態度で接したりしていたという。

 県警は情報提供を受けて、今年9月から署員を対象にした聞き取り調査を実施。言葉の暴力で精神的に追い詰められた署員が10人近くいたとみられ、うち1人は休職しており、もう1人も通院しながら勤務しているという。

 県警はこれより前に、署幹部を対象にした聞き取り調査を行い、男性警視に不適切な言動はあったもののパワハラまでは認定できないとして、署長が口頭注意していた。男性警視は、不適切な言動を認め「気を付けます」と反省の弁を述べたという。

 関係者によると、調査は継続中で、県警は10月中にも報告書をまとめ、男性警視に何らかの処分を行うとみられる。監察官室は神奈川新聞社の取材に対し、「調査中で答えられない」とコメントした。

 県警では2016年に泉署の男性巡査=当時(25)=が署内で拳銃自殺。上司らのパワハラがあったなどとして、遺族が県に損害賠償を求めて横浜地裁に提訴し、係争中となっている。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

この係争事件の元ととなる記事を見ていきましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・(2016年に男性巡査が拳銃自殺)

神奈川県警泉署の男性巡査(当時25歳)が2016年3月に署内で拳銃自殺したのは上司らのパワーハラスメントによるもので、県警が適切な対応をしなかったのが原因だったとして、両親が命日となる12日、県に対し約5500万円の損害賠償を求めて横浜地裁に提訴しました。

亡くなったのは、泉署地域課で交番勤務をしていた古関耕成巡査(当時25)です。

2016年3月12日、署内男子トイレで拳銃自殺しました。 

寮の自室には遺書があったということです。

 

・古関さんへのパワハラ

訴状によると、古関巡査は2015年2月に神奈川県警に採用され、同8月に泉署に配属されましたが、複数の上司から叱責されるなどし、悩んでいたということです。 

2016年3月、ミスをして交番の男性上司から「お前と組みたいやつなんかいない」などと言われ、蹴るなどの暴力を受けていました。

また、飲み会の席でも、裸の先輩の体に付けたアイスをなめさせられていたということです。

パワハラというよりも、変態ですね。

やっている方は「ノリ」なのかもしれませんが、やらされている方はたまったものではありません。

これでは、精神を病んでしまいます。

 ・両親が涙の訴え

両親は記者会見で、「明るく笑顔が絶えないひまわりのような子でかけがえのない宝だった。命と引き換えにしなくてはいけないどんな失敗をしたのか。県警は何一つ説明がない」といい、「裁判を通じて息子の名誉と人生を取り戻してあげたい」と涙を流していました。

原告側は、泉署の管理者らが古関巡査の状況を考慮すれば、拳銃を所持した勤務に就かせない義務があったにもかかわらず、安全配慮義務を怠ったとしています。

確かに精神的に不安定なことを知っていて、部下の警察官に拳銃を持たせていたとしたら管理能力が問われます。

警察官の拳銃は、武器にもなりますし、自殺をする道具にもなります。

警察官が勤務中に拳銃自殺をしたという例はよくあります。

それと、神奈川県警がきちんと両親に状況を伝え謝罪していれば、訴訟にまで発展していなかったかもしれません。

この警察の隠蔽体質を、まずは改善してほしいものです。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

公私混同も甚だしい業界ですが、これは警察官の仕事が職務上特殊であるため、

「仕事に人をつけることができない」

「人に仕事をつける」ことをしているから起こる問題なのです。

パワハラの問題は、仕事を「役割」でやらず、「仕事ができる、経験が長い」といった、個人的な能力、経験だけで働いている職場、つまり「日本企業」「公務員」の体質であるため起こるのです。

日本は「トレーナー制度」がありませんから、「先輩ー後輩」「上司―部下」という「徒弟制度」で人材育成をします。

「徒弟制度」の特徴は、「人情」つまり情を使った教育システムです。

・・・・・・・・・・・・・・・(徒弟制度 とていせいど apprentice system)

中世ヨーロッパの都市におけるギルドの内部で,後継者の養成と技術的訓練を行うために,また同時に職業的利益を守るために存在した制度。親方-職人-徒弟という身分秩序を構成し,徒弟になる年齢は 10~16歳で,期間はおよそ2~8年程度であった。

親方の家で寝食をともにし,技術を修め,さらに3年間ほど職人として働いたのち,「親方作品」を提出して試験に合格すれば独立の親方となることができた。

しかし,中世末期になると親方になれない職人がふえて,彼らは団結して親方に対抗するようにもなった。

やがて,工場制大工業の発展に伴って徒弟制度それ自身は解体することになる。

しかし,技芸の熟練を重んじる職人の伝統はヨーロッパの社会に今日でも残っている。日本ではでっちや手代と呼ばれる一種の徒弟制度が封建的労使関係の残滓として長い間温存されてきた。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

 アプレンティス制度と言われる教育システムです。

アプレンティスとは一体何でしょうか?

語源を見ていきましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・(apprentice 語源)

「見習い」を意味し、語源はapprehendere(掴む)に由来します。同義語はapprenticeship, leaner, prenticeです。例文を見てみましょう。新人の美容師は見習いとして美容院で働きます。大工見習いは親方の仕事ぶりをじっくりと観察します。

apprenticeは音楽や映画の名前にも使われています。

「魔法使いの弟子」はフランスの作曲家ポール・デュカスが作曲した管弦楽曲です。またディズニーの長編映画「ファンタジア」の第3幕の名前も「魔法使いの弟子」です。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

ちなみに、「apprehend /`æprɪhénd/ : 逮捕する」です。

つまり「捕まえられて奴隷になる」⇒「丁稚制度、徒弟制度」ともいえます。

確かに、警察学校では「本館当番」「警備当番」などの輪番制があり、本館当番の場合、教官の身の回りのお世話、当直教官の食事のセッティング、布団の上げ下ろしも仕事であります。

分業制、役割制ではなく、徒弟制の教育システムです。

実は、日本の企業もほとんどがこの「徒弟制度」を採用しており、正社員になると、企業の考えかたに染まっていかなくてはなりません。

 徒弟制度とは「職人養成のため」の教育システムです。

労働法と徒弟制度の弊害について見ていくと、職人養成システムをサラリーマンが働くような企業が、平然と採用していることが分かりました。

・・・・・・・・・・・・・・・(サラリーマン社会にも多い 「ブラック徒弟制擁護」の声 職人の徒弟制はブラック!?)

洋菓子店オーナーの言い分
徒弟制は明らかに時代錯誤です

サラリーマン社会にもはびこる「新人のうちは会社にすべてを捧げろ」というような徒弟制的考え方。これは明らかに時代錯誤だ 

先日、日本の行く末を考える上で、非常に重要な記事を読んだ。西日本新聞の『職人の働き方改革は…徒弟制はブラック? 「常に長時間拘束」「若手育てるため」 労働と修業の境目あいまい』(8月28日)である。

 同社の特命取材班のもとに、福岡市内の有名洋菓子店の関係者から、仕込み作業や菓子作りのためという名目で、パティシエらの長時間労働が常態化しているという情報が寄せられた。

月の残業は過労死ラインの80時間を大きく超えて130時間で、残業代はきちんと支払われていないという。

 労働基準監督署の調査前、オーナーが「(1日)8時間、週休2日なら会社は立ち行かん。仕事を早く覚えたいからやっていると説明するから、そのつもりにしといて」とパティシエらに「口裏合わせ」を要求した音源もあるというので、なし崩し的に常態化してしまった訳ではなく、ハナから法令を守るつもりがないのだ。

 そこで取材班がオーナーを直撃したところ、長時間労働をさせている事実を認めたうえで、こんな風におっしゃったという。

「昔の修業はもっと大変だった。早く家に帰りたいなら、パティシエを目指さなければいい」

 記事によれば、このオーナーは駆け出し時代に海外で修業をしていた。

そこでは一人前のパティシエになるのは、朝から晩まで修業するのが当たり前だったということで、「弟子」たちにも同じことを強いているという。

また、残業代を払わないのは、これはあくまで彼らが一人前になるための修業であって、そこにいちいち賃金を払っていたら、店の経営が立ち行かなくなってしまうということらしい。

 この話を聞いて、皆さんはどう思われただろう。もしかしたら、長時間労働とか残業代未払いは褒められた話ではないけれど、このオーナーの気持ちは痛いほどよくわかる、という方も多いのではないだろうか。

 実際、ネット上の反応を見てみると、

「残業代くれなんて甘いことを抜かす奴は職人を目指すな」

「こんな有様では日本の職人のレベルは落ちていく一方だな」

などと、オーナーを擁護する声もチラホラ目立っている。

 

知識と教養と名刺を武器に、組織の中で頑張るサラリーマンならいざ知らず、己の腕一本だけで生きていく職人なんだから、「労働基準法」だとか「ワークライフバランス」なんてヌルいことを言ってんじゃねーよ、というのである。

 それは匿名だから好き勝手言っているだけだという意見もあるかもしれないが、これは多くの日本人の「本音」ではないかと筆者は考えている。なぜかというと、サラリーマンの世界であっても、このオーナー氏のような信条のもとで、部下や後輩の指導にあたっている管理職がわんさと溢れているからだ。

「新人のうちは会社に全てを捧げるくらいの意気込みがないと一人前になれない」
「仕事ができないお荷物社員のくせに、残業代よこせとか権利だけ主張するんじゃねーよ」

 仕事柄、メディアから「ブラック企業」と呼ばれた会社の方や、周囲から「パワハラ上司」と非難された方からお話を聞く機会があるのだが、ほぼ例外なくこんな考えを口にされる。

また、ブラックとは言われていない、普通の企業の方の中にも、「うちの会社も、働き方改革推進してますけど、ぶっちゃけ…」と、このような「本音」を打ち明ける方もいる。

 つまり、なんやかんやとカッコいいことを触れ回りながらも、この国で働く人たちの多くは、いまだに

「一人前になるためには、ある程度、ブラック的な環境で“修業”をするのが当たり前」

という考えが、根っこの部分にビタっと染み付いてしまっているのだ。

 その現実を、西日本新聞は「徒弟制はブラックか」という問題提起で見事に浮かび上がらせた。つまり、「一人前になるには、犠牲と覚悟がないといけない」というオーナーの信条が、「あなたはブラック労働を必要悪だと思いますか?思いませんか?」という「踏み絵」になっているのだ。

「職人」を一般のサラリーマンと同列で語ること自体に違和感があるかもしれないが、危機に陥る構造はそれほど変わらない。

ブラック企業が自然と破滅していくことはご存じの通りだが、職人世界も同様で、様々な業界が、徒弟制のブラックな側面を必要悪と捉えるカルチャーが災いして、衰退の一途をたどっている。

 

◆右肩上がりの時代と現代を同列に語ってはいけない


 総務省統計局「経済センサス活動調査」では、菓子小売業(製造小売)の従業者数は平成24年で11万3787人。

経済産業省の商業統計表によると、10年前の平成14年は15万8303人なので、深刻な減少傾向にあることがわかる。

では、菓子の市場規模はどうかというと、この数年大きな変化はなく、「横ばい」と言っていい。

 菓子をつくって売るという商売では、劇的に労働力を減らせるようなイノベーションは起きていない。

市場は変わらないのに、従業者数は激減しているということは、1人の負担が大きくなっている可能性が極めて高いということだ。

 このように1人の仕事量が雪だるま式で増えている世界の「徒弟制」が、うまく機能しないどころか、悲劇しか招かないということは容易に想像できよう。

「親方」世代は人口も市場も右肩上がりの時代、厳しい修業を乗り越えて一人前になった。

人間というのはどうしても自分の体験に引きずられるので、若かりし頃に自分がやられた指導を良かれと思って再現する。

 だが、弟子からすればこれはたまったものではない。

人手がガクンと減って、やらなくてはいけないことは、親方が若い頃とは比べものにならないほど増えているのに、過去の方法論を押し付けられるからだ。

そこに加えて、親方のように右肩上がりの時代ではないので、頑張ったら頑張った分だけ報われるという確証もない。「希望」がないのだ。

 先ほどのオーナーの話で言えば、彼が若い頃、早朝から深夜まで働いたと胸を張れるのは、その修業を乗り越えて自分の店を持てたという成功体験を得たことが大きいのではないか。

しかし、いまのオーナーの店で残業代なく働いているパティシエたちが今後、同じような成功ができるかというと、かなり難しい。

頑張りが足りないとか個々の資質ではなく、人口減少が始まっている日本の菓子市場は今後、どんどん縮小していくだろうからだ。

 

◆日本人の中に今なお息付く村落社会の「半人前」という理屈


 このような環境の激変の中で、親方が自分のやり方に固執すると、「パワハラ」にしかならない。

職人の世界ではないが、徒弟制に近いカルチャーが蔓延する体育会などでも、それは顕著にあらわれる。

 例えば、この7月、和歌山県の高校のラグビー部顧問の男性教諭が合宿中に酒をくらって、部員たちを殴ったという事件があった。

 グラウンド整備が遅いのを注意したところ、「部員の人数が少ないので限界です」と反論され、プチンとキレたというのだ。男性教諭からすれば、「オレが若い頃に部活をやっていたときはそんな弱音を吐かなかったぞ」という憤りがあったのだろう。

 人口減を精神論で乗り切るには、個人の負担を重くするしかない。それにノーと言うのなら、上下関係を振りかざし、力づくで従わせるしかない。

つまり、パワハラだ。この事件は、そういう厳しい現実をこれ以上ない形であらわしたと言える。

 このような話を聞くと、「部員が減ったのだから、減ったなりに練習内容を変えればいいのに」と思うことだろう。

全くその通りだと頷く方たちが多いと思うが、なぜか同じ理屈を「職人」に当てはめることに抵抗感を抱く人が多い。

 職人の数が減っているし、社会環境も大きく変わっているので、これまでの古い「修業理論」を見直して、いまの時代にマッチした人材育成をすべきなのは明らかなのに、先ほど申し上げたような「一人前になるためには、ある程度、ブラック的な環境で“修業”をするのが当たり前」というのが、今だに日本の常識となっているのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

技術職、職人はいずれ、独立できます。

しかし、サラリーマンは定年退職するまで、サラリーマンです。

サラリーマンは時間を労働力として企業に提供しその対価として給料を貰います。

役職は変わってきますが、根本的には、社の決めた方針に「yesマン」として従うことで、「我慢料」として月給をもらう仕組みです。

つまり、サラリーマンは「契約社員」なのです。

頑張っても頑張らなくても「給料が同じ」契約のお仕事なのです。

しかし、自営は違います。

仕事をしなければ給料は入ってきません。

営業しなければ仕事が受けられません。

企業がいかに利益を出すか?というと、「給料以上に働かせること」です。

例えば、「1時間で20個作る、4時間で80個作る」という作業があったとします。

それを、「1時間で25個作る」ことができたら、「4時間で100個」1時間当たり+5個になります。

4時間で+20個となり、1時間分人件費が浮いたことになりますよね?

つまり、「生産性を上げる」という方法です。

そして、日本企業がやる方法として、「根性論」を使った方法です。

「1日100個の製造を目指す」

として、1時間に20個作るのが限界だったとしましょう。

与えられた時間が4時間。

どう考えても、80個が限界です。

そこでどうするか?残り『不足分の20個をサービス残業させる』のです。

もしくは「休憩時間をカットして働かせる」のです。

「決められた時間に100個作れない、お前が悪い!給料泥棒め」

と個人を責めるのです。

そうすると、始業1時間前までとはいかないにしても、始業30分前から仕事を開始し、就業時間を過ぎても30分サービス残業をしてくれるのです。

「仕事量が間違っている」という考えにはなりません。

これは製造業を例に取りましたが、サラリーマンも同じことがなされています。

どんどん仕事を上積みしていき、「到底8時間では終わらない業務量を課す」

これが日本企業の実態です。

日本の会社の管理職は、「何も管理できなくてもなれる役職」です。

「100%会社のイエスマンであること」が条件になるからです。

パティシエの話に戻しますが、パティシエのような技術職は、将来独立するための仕事です。

ですから、「単に、ケーキを作るのが好き」「お菓子を焼くのが好き」というレベルの人は、

メーカーの工場で製造ラインに入ってケーキ作りをしたほうがいい。

「時間から時間で働く、次のシフトが来たら交代することができるから」なのです。

パティシエのような職人は「ケーキを売って稼いで食べていく」というくらいの「独立志向」がないとできません。

メーカーの作る大量生産のものとは一線を画す商品が売れなければ、食べていくことができない世界だからです。

 

職人になるという考え方は「徒弟制度」に適合しているのです。

しかし、警察社会となるとどうでしょうか?

警職法や司法手続きは刑事訴訟法に基づいて仕事をするのが警察の基本となりますから、まさに「サラリーマン」です。

「誰がやっても同じ結果が出せる」

これが「サラリーマンの仕事」です。

しかし、日本の会社を見てみると、「意図的に上下関係を作り、好き嫌いで人を判断して仕事を教えない」という卑屈な文化が存在しているように思えません。

「仕事を教えてもらえないのは当たり前」

というキーワードが検索すると沢山出てきます。

「教えてもらう側の態度が悪い」など、いかにも先輩風をふかしています。

「部下の仕事ができないのは、部下本人に責任がある」といのが日本企業の考え方です。

日本企業えは「部下の仕事ができないのは上司の責任」という考え方がありません。

 

実際、私も警察の仕事をしてきましたが、「教えてもらえばできる仕事ばかり」でした。

教え方が下手な人が多いのは確かですし、上下関係ができてからしか教えてくれません。

「先輩のお世話をするのが後輩の仕事」

という社会です。

ですから、人材が育ちません。

「トレーナー、トレーニー制度」が存在しないのです。

「先輩のお世話をして、ごまをすって仕事を教えてもらい一人前になるシステム」=「徒弟制度」のままなのです。

実際、前述の通り、警察学校では「徒弟制度」を教え込まれます。

 

「徒弟制度」とは本来、「使い物にならない新人を一人前にする教育システム」です。

「新人にある程度、仕事をさせて、先輩上司が手直しする」

これが職人の世界です。

時間に余裕があった時代なら良かったかもしれません。

庶民にお金がいきわたっていた時代は良かったかもしれません。

現在は、人減らしが進み、少ない人数で沢山の業務をこなさなくてはならなくなりました。

業務が煩雑になりながらどうやって新人を育成しろというのか?という問題にもなってきます。

まさに、「警察」の仕事もそのような時代の流れを受けています。

「即戦力」なんてのはどの業界においてもいません。

「能力が高い人材は集まらない」

そんな時代なのです。

であるならば、「能力の低い人材を一人前にする方法」は先輩を暇にするしかないのです。

もしくは「トレーナーを専属させること」です。

「仕事をやりながら覚えろ」では人材育成は困難です。

4時間で80個製造する仕事があったとしましょう。

二人なら160個できますよね?

しかし、トレーナーは0個、新人が80個のノルマにして「2人で80個」にしなくてはいけません。

そのかわり、トレーナーは新人を1か月後には一人で80個作れるように育てる必要があるのです。

トレーナーは本来暇でなくては十分に教育できません。

警察は、神奈川事件以降、仕事に「努力目標」というノルマを課しました。

・・・・・・・・・・・・・・・(白バイ警官がノルマを暴露。交通違反で「反則金」を稼ぐ裏事情)

Sさん「結局のところお上へ納金しなくてはならないことから摘発件数を必然的に増やさなくてはならないのは事実」

吉田「ってことは交通違反件数や交通事故件数が増えたほうがいいってことですか?」

Sさん「あまり警官の俺のクチから言うもんじゃないんだが……つまりそうなんだよ。

警官の誰もがこの矛盾だらけの日常に納得している者はいない。が、反則金などを徴収することで我々が国民の税金以外で賄われていることも事実だし、ぶら下がっている特定の企業や天下り法人の先輩諸氏たちが生活できなくなるので、昭和43年に改正された道路交通法に基づいた形で進められている交通反則通告制度以降は当たり前に現在も適用されているってわけ」

吉田「これって特交金って言うんでしたっけ?」



Sさん「そう。吉田、やっぱ詳しいなぁ(笑)」

吉田「交通違反で得られた反則金が交通安全対策特別交付金になるってことですよね。ということは……警察側にはノルマが課せられるって判断でいいんでしょうか?

交通違反や事故が減ってしまったら財源も減る。そうなると特交金自体が反則金そのものでカツアゲされていくことから減ってしまったら困る人たちが出てくる。

そして赤キップのような反則金を超える罰金刑は書類作成やその後の対応も面倒ですし、特交金として国庫に納められてしまうから、小さな違反を数多く摘発したほうが警察庁と総務省は潤うっていうカラクリが見えてきました!」

Sさん「鋭い考察力(苦笑)。

罰金刑よりも小さな違反で反則金を得られるほうが我々警察側は利益が出るってわけね。

利益って言い方は間違いなんだけど、対外的にそう見られてもおかしくはない。こんなこと俺が言うのもおかしいんだが、飲酒運転の取り締まりを捕まえてもその罰金は国庫に行ってしまうので我々は決して得をすることはない。

そんなんだから飲酒の取り締まりは一時停止違反を待つ警官よりも取り締まりをする機会が少ないってわけね」

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

これは現実には違います。

白バイレベルの知識ではこの程度だと思います。

交通反則通告制度に則ってやっていますし、「交通安全対策特別交付金」を稼ぐための取り締まりではありません。

実は警察OBの天下り外郭団体には、交通安全協会がありますが、別で予算がついています。

・・・・・・・・・・・・・・・(交通安全対策特別交付金)

「道路交通法に定める交通反則通告制度に基づき納付される反則金収入を原資として、地方公共団体が単独で行う道路交通安全施設整備の経費に充てるための財源として交付されるするものであり、もって交通事故の発生を防止することを目的とする。」とされています。

 

 スピード違反や駐車違反が見つかって、キップを切られて払わされる反則金ですが、これは、交通反則者納金として国の「交付税及び譲与税配付金特別会計」に集められます。そのまま、キップを切った警察や県の収入になるわけではありません。

 集められた反則金は、年に2回、9月と3月に分けて、都道府県と市町村に交付されます。交付額は、「各地方公共団体の区域内における人口集中地区人口、交通事故発生件数及び改良済道路延長を配分指標として、それぞれ1:2:1の割合で交付額の算定をする。」とされ、人口、交通事故、道路を基準として配分されることになっています。たくさん集めたから多く配分されることはなく、例えば、交通事故が多いところに、多く配分されます。

 使い道は限定されていて、「道路交通安全施設の設置及び管理に関する費用」に使うこととされています。例えば、信号機、道路標識、横断歩道橋、さく(ガードフェンス、防護柵)、道路反射鏡(カーブミラー) などの経費で、地方公共団体が国庫補助金をもらってでなく、単独で行う事業の経費に使うことになっています。決算統計では、一般財源とされています。
 
 金額ですが、全国交付額は、平成18年度実績で835億円です。

細かく言うと、反則金に前年度交付仕切れなかった分や利息を加えた額から、通告書を郵送する経費などを引いた額を交付しています。

浜松市の平成18年度決算額は、2億3千万円、静岡市は4億5千万円、静岡県は17億6千万円となっています。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

別に税収のために取り締まりをやっているわけではないことがお判りだと思います。

私は所轄で交通指導捜査で庶務係をしていましたが、優秀な警察官は白切符や青切符よりもポイントの高い、「赤切符」を沢山切ってきました。

実際の実績加点で高いのは「赤切符」です。

「赤切符1件=青切符10件」に相当するカウント数でした。(県警によって違うかもしれませんが)

ですから飲酒運転3件で交通課長表彰、青切符30件分の結果に換算できます。

赤切符と青切符の線引きを簡単に説明すると

「赤切符」は故意犯

「青切符」は過失班

です。

どちらが重罪かはわかると思います。

そして、現在の警察官は「刑法犯検挙件数」でもノルマが課せられており、交番勤務の地域警察官も「刑法犯検挙」のために、「自転車の窃盗や占有離脱物横領罪」の検挙ノルマを課せられています。

これが「割れ窓理論」からきているのですが、実際は「弱い者いじめ」でしかありませんし、やりがいもへったくれもありません。

こういった「ノルマを課すこと」で教育係の先輩警察官や上司も後輩の教育をする暇がなくなるのは確かです。

かつて「交番は天国、地域警察は天国」とまで言われていましたが、幹部による巡視やノルマが重く耐えきれないといった状況になってきています。

警察にノルマを課したらどうなるでしょうか?

取り締まりやすい犯罪、相手ばかりを狙ってでしか仕事をしなくなります。

そうすると、弱い者いじめしかしなくなるので、警察が市民から信頼されなくなります。

結果として市民が警察の敵となり、重大犯罪があったときの情報提供も少なくなり、未解決事件となるのです。

本来、人を育てる時は「徒弟制度」であるべきではありません。

専属のトレーナーがいて、一人前になるまで付きっ切りで育成することが原則なのです。

こういった基本的な教育システムを構築せず、「警察学校任せ」「徒弟制度」にしているため、このような拳銃射殺事件や拳銃自殺事件が起こってしまうのではないでしょうか?

これから警察官の人気は下がる一方です。

「自分の教え方や指導力の低さを棚に上げて、仕事の覚えが悪いから、と部下の親の悪口を言ってくるような人間」に他人を育成する資格などあるはずがありません。

怖くなって、銃殺してしまことは許されませんんが、言葉の暴力で新人警察官一人の人生を壊してしまった上司にも責任があります。

警察は本気で教育システムを改革しない限り、このような人間が後を絶たないでしょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マズローの欲求階層を採用し... | トップ | LDH、EXILE事務所と暴力団と... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

子育て論」カテゴリの最新記事