けんのぺーじ

英知とは、自分の使命とその使命を果す方法をしること トルストイ

『天と地と(上・中・下)』

2008-07-19 23:10:35 | 諸書巡歴
海音寺潮五郎『天と地と(上・中・下)』文春文庫、2004年3月10日第一刷発行

○ あらすじ(文庫裏面より)
(上)戦乱の続く越後の国。守護代・長尾為景を父とする虎千代は、幼くして母を失くし、父に故なくして疎んじられた挙句、養子に出されるも、忠臣金津新兵衛や百姓出の娘松江らに守られて武将の子として成長していく。天文五年(1536)に元服、喜平二景虎と名乗った。後の上杉謙信である。海音寺潮五郎、不朽の名作が文春文庫に遂に登場!!

(中)越中との戦いで討死した為景に代わり守護代となった長兄・晴景だが、凡庸な器量のためか、国内に争乱が続く。宇佐美定行の許で武将としての修行を続ける景虎は、幾多の合戦で勝利し武名を挙げ、次第に兄弟の仲は悪化する。兄との戦いに勝利した景虎は、天文十八(1549)年弱冠二十歳で長尾家当主となり、越後統一を実現する。

(下)領土拡張に積極的な武田晴信と北信・川中島で戦った景虎は初めて敗れた。雪辱に燃える景虎の許へ房洲の里見氏から北条氏康の横暴の訴えが届く。小田原城を包囲した景虎は関東管領に就任し、上杉の家督も譲られ上杉政虎と名を改めた。そして永禄四(1561)年に、上杉・武田両軍は雌雄を決すべく川中島で一大血戦を企てることに。