冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

Jazz現代の名盤 その23

2011-06-05 07:24:06 | 息抜き
週末息抜きシリーズです。

A Magyar / The Hungarian / Die Ungarische。自らレコードレーベルを主催するピアニスト、Joe Haiderのトリオ作品です。スイスのお方ですね。スイスはいいピアニストが散見される国です。

このHaider氏、実際にお幾つなのかは知りませんが、写真で見るとかなり高齢に見えます。
しかしながら、まだまだ演奏は(多少運指の怪しいところが2曲目などに感じられるものの)健在。楽曲がよろしい上に渋みと重厚感を感じるプレイで、このアルバムはかなり楽しめます。
メロディ的にも分かりやすいというか、変に凝ったテクニックを披露しようというような年でもないのだと思いますが、万人受けするとまでは言わないまでもかなり多くの人が普通に好きになる演奏ではないでしょうか。
全8曲、どれもある程度時間も長めで比較的しっかりした構成を持った曲で、聞き応えありです。

1曲目の"A Magyer"は、ハンガリー人という意味ですが、なかなか渋い。ハンガリーは私が旅したことのある国の中でも特によい思い出の多い国で、この曲は歴史ある国の知性あふれる人々を思い出させてくれます。骨太な演奏、そして力強さを感じる、ストーリー性のあるメロディ。
3曲目の"Tante Nellly"は低音のリズム的な旋律と高音域の主旋律がストレートに絡んで迫力あり。ベースもドラムも十分活躍。
5曲目の"Moving out"は曲の頭の大胆なメロディで引き込まれる。その後は軽めのメロディで楽しい。2曲目の"A Moment in Montreux"も軽めのメロディがいい。優しいというより楽しい。

それにしても2000年代はピアノトリオの作品が強い。特にヨーロッパ。
Brad Mehldauのように日本でも有名な若い才能が開花しただけでなく、北欧東欧のピアノトリオブーム、そして今回ご紹介のJoe Haider のようなベテランまで、幅広く良盤が出ました。
まだまだ数週間はヨーロッパのピアノトリオ作品についてのメモを、しかも演奏者をダブることなく続けられそうです。
まあ、贔屓のプレーヤーのアルバムはそろそろ2枚目の紹介もしたいところではありますが。。。

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