ブログ de ビュー

映画や本、テレビ、ゲームの感想がメイン。作品の記事はカテゴリ「索引」から探せます。

アメイジング・グレイス(映画)

2011-06-19 22:49:30 | 映画
今回の記事は『アメイジング・グレイス』(2006年、監督:マイケル・アプテッド)です。
世界で最も有名な曲のひとつであろう「アメイジング・グレイス」。この曲には奴隷貿易に対する悔恨が込められている。
恩師の作詞したこの曲を心の支えに奴隷貿易廃止に尽力した政治家ウィリアム・ウィルバーフォースの人生を描いた感動の歴史伝記ドラマ。
主演のヨアン・グリフィズが素敵過ぎる。

■内容紹介 ※goo映画より
1780年、イギリス。ウィリアム・ウィルバーフォースは21歳にして国会議員となる。
讃美歌「アメイジング・グレイス」の作詞者である牧師ジョン・ニュートンに師事していた彼は、1787年に奴隷貿易廃止運動に取り組み始めた。
しかし、10年経っても事態は進展せず、失意の中でウィルバーフォースは体を壊してしまう。
一時は運動への熱意を失っていた彼だったが、運命の女性・バーバラと出会い、再び運動に熱意を燃やし始める…。

その歌が教えてくれた。
愛で歴史を変えられると。

200年の時を経て今明かされる、名曲誕生に秘められた感動の実話。


アメイジング・グレイス

アメイジング・グレイス


■感想
「アメイジング・グレイス」
きっと誰もがその曲名を知っているだろうし、例え曲名だけではピンとこなくても、聴けば「ああ、聴いたことがある」と頷ける世界で最も有名な曲のひとつでしょう。
しかし、この曲の誕生には奴隷貿易に対する悔恨が込められているということを知っている人はきっと少ない。
僕もこの映画を観るまでは全然知らなかった。

映画『アメイジング・グレイス』は恩師の作詞したこの曲を心の支えに奴隷貿易廃止に尽力した政治家ウィリアム・ウィルバーフォースの人生を描いた感動作です。
映画は硬派な作りで厳かにして気高い。
派手さは決してないが、ウィルバーフォースの奴隷貿易廃止へ向けた思いを丁寧にかつ真摯に描いています。
鑑賞後には静かな感動に包まれること間違いないでしょう。
この感動はじんわりと来て、そして息が長くいつまでも清々しい感動が残ります。
飾り気がなく透明、そんな形容がしたくなる感動です。

主人公の若き政治家ウィルバーフォースを演じているヨアン・グリフィズ。この人が素敵過ぎます。
落ち着いた自然体の演技で実に上手い。
瞳の奥に奴隷制度撤廃への真摯な願いを湛えたその表情は凛々しくかつ穏やかでものすごく惹き付けられる。
奴隷制度撤廃への道は困難で大変なものだった。
ウィルバーフォースが歩むこの道の途中で、同じ思いを胸にした友人ウィリアム・ピット(ベネディクト・カンバーバッチ)を亡くしている。
彼との別れのシーンは感動的だった。
そしてその後に続く奴隷制度廃止の法案が可決されるシーン。
押し寄せてくる静かな感動でいっぱいになります。

名曲「アメイジング・グレイス」の秘められた奴隷制度撤廃への思い。
以後この曲を聴くたびにこの感動の実話が胸に甦るのかもしれない。

映画はエンタメ性はほぼ無く、かなり堅い部類に入ります。
作りとしては同種の伝記ドラマの『英国王のスピーチ』よりもさらに堅く真面目な印象を受ける。
なのでエンタメ性の高い映画を観たい方にはあまりオススメはできないかもしれない。
でも素敵な映画であることは確かです。

映画の題名にそのまま付けられているアメイジング・グレイスですが、実は映画中で歌われるシーンはあまりありません。
映画にはあまり関係ない動画になりますが、YouTubeで検索ヒットした動画を貼っときます。
ヘイリー・ウェステンラのアメイジング・グレイス、アカペラ版です。


↓貼り残し
⇒img1(馬で駆る冒頭の印象的なシーン)
⇒img2(バーバラ(ロモーラ・ガライ))
⇒img3(ウィルバーフォースとウィリアム・ピット)

映画スタッフを調べてみると意外な関連が見えて面白い。
監督マイケル・アプテッドは、『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』の監督さんでした。気が付かなかったなぁ。
主演のヨアン・グリフィズは別作品だと「ファンタスティック・フォー」シリーズの主人公Mr.ファンタスティックを演じていた人です。
ヒロインのバーバラを演じたロモーラ・ガライは、『つぐない』でブライオニー(こちらも主人公。少女時代ではなく大人になった病院でのシーンのブライオニー)を演じていた女優さんです。
2人とも役柄の雰囲気が全然違い、調べるまで気づかなかった。

映画データ 
題名 アメイジング・グレイス 
製作年/製作国 2006年/イギリス 
ジャンル ドラマ/伝記 
監督 マイケル・アプテッド 
出演者 ヨアン・グリフィズ
ロモーラ・ガライ
ベネディクト・カンバーバッチ
アルバート・フィニー
ルーファス・シーウェル
ユッスー・ンドゥール
マイケル・ガンボン
キアラン・ハインズ
トビー・ジョーンズ
ニコラス・ファレル
シルヴェストラ・ル・トゥーゼル
ジェレミー・スウィフト
スティーヴン・キャンベル・ムーア、他 
メモ・特記 もちろん実話をもとにした映画です 
おすすめ度★★★★
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒アメイジング・グレイス - goo 映画

■TrackBack Center(他の人の感想を見たい人はココで)
+⇒「アメイジング・グレイス」レビュー :映画レビュー トラックバックセンター ※該当記事無いのでNo Linkです。

+⇒2011年映画レビュー記事一覧

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ blogram投票ボタン ←ランキング参加中。よろしかったらクリックお願いします。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿