
今回の記事は『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』(2010年、監督:マイケル・アプテッド)です。
C・S・ルイス原作の児童文学『ナルニア国物語』シリーズの実写映画化第3弾。
主演キャストは前作に引き続き、ペベンシー兄弟の末っ子二人をジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズが、カスピアンをベン・バーンズが演じています。
また今作からいとこ役としてウィル・ポールターが加わってます。
王道を行くファンタジー・アドベンチャーやっぱり面白く胸高鳴ります。
■内容紹介 ※goo映画より
兄ピーターと姉スーザンが両親とアメリカに滞在している間、ペベンシー家4人兄妹のエドマンドとルーシーは、ケンブリッジに住む親戚の家に預けられる。
しかし、いとこのユースチスは理屈っぽく利己的な性格で、2人に意地悪ばかり。
そんなある日、壁に掛けられた帆船の絵が動き始め、たまたま絵の前にいた3人は吸い込まれてしまう…。
そのままナルニアの大海原に運ばれた3人は、王となったカスピアンの帆船に助けられ、行方不明になっている7人の貴族を捜す旅に同行することになる。
誰も知らないナルニアの海へ。


■感想
褒め言葉として「さすがはディズニー・クォリティー!」とやや大げさに騒ぎ立てるのがいつもの定番だったのですが、ディズニーは実写版ナルニアからは前作で撤退してしまい、今作には関わっていない。
ディズニー撤退後、ナルニアの続編製作は一時保留となり、その後20世紀フォックスが引き継ぐ形となり続編を公開まで漕ぎつけてくれた。
嬉しかったのは前作から引き続き出る登場人物のキャストを変えなかったことと、ナルニアの重過ぎず軽過ぎずグロ過ぎず、けど胸ワクワクして楽しい本格ファンタジーという良い点を崩さなかったところ。
さて、『ナルニア国物語第3章』の感想ですが、面白かった。
飛び抜けてという程ではないかもしれないけれど、きっと誰にとっても満足度の高い作品になっていたんじゃないかと思う。
ピーターとスーザンがメインキャストから抜けてしまったのは残念だけど、エドマンドとルーシー(あとユースチスも)が頑張っているので物語の面白さは損なわれていません。
二人とも前作から成長し少し大人になっているのがやっぱり印象的ですね。
とは言っても、心の弱い部分がまだまだ目立つ二人で成長途中という印象も。
そういった弱い面もしっかり描き物語に絡めているのがナルニア物語の面白さだと思うし、弱さも含めペペンシー兄妹の魅力だと思います。
エドマンドとカスピアンが兄弟のように互いを思っているのが分かるシーンは良かった。
カスピアンは相変わらずかっこ良い。
王となったことでどことなく風格がついた彼は心優しく勇敢な王へ。
厳しい印象があまりない穏やかなオーラがあるのも素敵です。
それにしてもカスピアンって映画では活躍しませんね。
前作ではピーター君に見せ場は持っていかれ、今作ではエドマンドとルーシーの補佐役っぽい立ち位置だった。
けどこの飛び抜けて活躍しないところが逆に良いような気がしてきた。
アスランが渋い!
リアルというかまんまライオンというところが凄い。
子供達を見守る優しい瞳はさすがはナルニアの王者という風格がどっしりとあって頼もしい。
リーピチープが想像以上にリアルなねずみ!
この外見にしてあの誇り高い性格。かっこ良すぎでしょう。
(公式HPの製作秘話で語られてますが、リーピチープは加齢の兆候としてフォルムをやや丸くし目元を穏やかにすることで年齢を重ねた感じを出しているそうです)
リーピチープとユースチスのコンビは本当にお似合いでした。
ユースチスも最初は嫌な奴だったけど、予想外の事態に巻きこまれてからのユースチスは少しずつ考えを変えていく。
リーピチープに励まされ元気づけられ、少しずつ成長していく物語はベタだけど、やっぱり心打つものがあります。
物語の締め方は文句なし。
別れの寂しさをとてもしんみり爽やかに描けています。
ユースチスの成長と共に寂しさを表現しているのはうまい。
ナルニア物語の何が良いって、物語の最後が必ず別れで締められている所にあるように思います。
登場人物の成長は嬉しく、けど別れは寂しい。
寂しさだけじゃなく何かをやり遂げた満足感もどこかにあり、そんな別れは爽やかさも一緒にあっていつもしんみりする。
これは1章、2章、3章共にどれも見事です。
「ナルニア国物語」の原作は全部で7作ある。
けれど映画の連作もので定番なのは3部作構成。
続編どうなるのかなと思っていたのですが、話は進められているみたいです。
現在の最有力は原作6作目の「魔術師のにおい」で、これは第1作「ライオンと魔女」に先立つ最も古い時代を描いたナルニア創世記の物語だということです。
⇒ナルニア国物語の次回作は「魔術師のにおい」が有力 -シネマトゥディ
となるとアスランを除いて(アスラン自体が人じゃなくライオンですけど)キャスト一新なんだろうな。
(カスピアンとユースチスがなんか不憫…)
それでもやっぱり楽しみです。
↓貼り残し
⇒img1(第1章の印象が強くナルニアというと雪というイメージがあるため、このシーン好き)
⇒img2(ルーシー役=ジョージー・ヘンリー 可愛くなりました)
⇒img3(エドマンド役=スキャンダー・ケインズ どこか陰がある役どころは好きだ)
⇒img4(ユースチス役=ウィル・ポールター はじめ別人に見えた)
⇒img5(カスピアン役=ベン・バーンズ やっぱりイケメン)
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)
■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 - goo 映画
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C・S・ルイス原作の児童文学『ナルニア国物語』シリーズの実写映画化第3弾。
主演キャストは前作に引き続き、ペベンシー兄弟の末っ子二人をジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズが、カスピアンをベン・バーンズが演じています。
また今作からいとこ役としてウィル・ポールターが加わってます。
王道を行くファンタジー・アドベンチャーやっぱり面白く胸高鳴ります。
■内容紹介 ※goo映画より
兄ピーターと姉スーザンが両親とアメリカに滞在している間、ペベンシー家4人兄妹のエドマンドとルーシーは、ケンブリッジに住む親戚の家に預けられる。
しかし、いとこのユースチスは理屈っぽく利己的な性格で、2人に意地悪ばかり。
そんなある日、壁に掛けられた帆船の絵が動き始め、たまたま絵の前にいた3人は吸い込まれてしまう…。
そのままナルニアの大海原に運ばれた3人は、王となったカスピアンの帆船に助けられ、行方不明になっている7人の貴族を捜す旅に同行することになる。
誰も知らないナルニアの海へ。


■感想
褒め言葉として「さすがはディズニー・クォリティー!」とやや大げさに騒ぎ立てるのがいつもの定番だったのですが、ディズニーは実写版ナルニアからは前作で撤退してしまい、今作には関わっていない。
ディズニー撤退後、ナルニアの続編製作は一時保留となり、その後20世紀フォックスが引き継ぐ形となり続編を公開まで漕ぎつけてくれた。
嬉しかったのは前作から引き続き出る登場人物のキャストを変えなかったことと、ナルニアの重過ぎず軽過ぎずグロ過ぎず、けど胸ワクワクして楽しい本格ファンタジーという良い点を崩さなかったところ。
さて、『ナルニア国物語第3章』の感想ですが、面白かった。
飛び抜けてという程ではないかもしれないけれど、きっと誰にとっても満足度の高い作品になっていたんじゃないかと思う。
ピーターとスーザンがメインキャストから抜けてしまったのは残念だけど、エドマンドとルーシー(あとユースチスも)が頑張っているので物語の面白さは損なわれていません。
二人とも前作から成長し少し大人になっているのがやっぱり印象的ですね。
とは言っても、心の弱い部分がまだまだ目立つ二人で成長途中という印象も。
そういった弱い面もしっかり描き物語に絡めているのがナルニア物語の面白さだと思うし、弱さも含めペペンシー兄妹の魅力だと思います。
エドマンドとカスピアンが兄弟のように互いを思っているのが分かるシーンは良かった。
カスピアンは相変わらずかっこ良い。
王となったことでどことなく風格がついた彼は心優しく勇敢な王へ。
厳しい印象があまりない穏やかなオーラがあるのも素敵です。
それにしてもカスピアンって映画では活躍しませんね。
前作ではピーター君に見せ場は持っていかれ、今作ではエドマンドとルーシーの補佐役っぽい立ち位置だった。
けどこの飛び抜けて活躍しないところが逆に良いような気がしてきた。
アスランが渋い!
リアルというかまんまライオンというところが凄い。
子供達を見守る優しい瞳はさすがはナルニアの王者という風格がどっしりとあって頼もしい。
リーピチープが想像以上にリアルなねずみ!
この外見にしてあの誇り高い性格。かっこ良すぎでしょう。
(公式HPの製作秘話で語られてますが、リーピチープは加齢の兆候としてフォルムをやや丸くし目元を穏やかにすることで年齢を重ねた感じを出しているそうです)
リーピチープとユースチスのコンビは本当にお似合いでした。
ユースチスも最初は嫌な奴だったけど、予想外の事態に巻きこまれてからのユースチスは少しずつ考えを変えていく。
リーピチープに励まされ元気づけられ、少しずつ成長していく物語はベタだけど、やっぱり心打つものがあります。
物語の締め方は文句なし。
別れの寂しさをとてもしんみり爽やかに描けています。
ユースチスの成長と共に寂しさを表現しているのはうまい。
ナルニア物語の何が良いって、物語の最後が必ず別れで締められている所にあるように思います。
登場人物の成長は嬉しく、けど別れは寂しい。
寂しさだけじゃなく何かをやり遂げた満足感もどこかにあり、そんな別れは爽やかさも一緒にあっていつもしんみりする。
これは1章、2章、3章共にどれも見事です。
「ナルニア国物語」の原作は全部で7作ある。
けれど映画の連作もので定番なのは3部作構成。
続編どうなるのかなと思っていたのですが、話は進められているみたいです。
現在の最有力は原作6作目の「魔術師のにおい」で、これは第1作「ライオンと魔女」に先立つ最も古い時代を描いたナルニア創世記の物語だということです。
⇒ナルニア国物語の次回作は「魔術師のにおい」が有力 -シネマトゥディ
となるとアスランを除いて(アスラン自体が人じゃなくライオンですけど)キャスト一新なんだろうな。
(カスピアンとユースチスがなんか不憫…)
それでもやっぱり楽しみです。
↓貼り残し
⇒img1(第1章の印象が強くナルニアというと雪というイメージがあるため、このシーン好き)
⇒img2(ルーシー役=ジョージー・ヘンリー 可愛くなりました)
⇒img3(エドマンド役=スキャンダー・ケインズ どこか陰がある役どころは好きだ)
⇒img4(ユースチス役=ウィル・ポールター はじめ別人に見えた)
⇒img5(カスピアン役=ベン・バーンズ やっぱりイケメン)
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題名 | ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 |
製作年/製作国 | 2010年/イギリス |
ジャンル | ファンタジー/アドベンチャー |
監督 | マイケル・アプテッド |
出演者 | ジョージー・ヘンリー スキャンダー・ケインズ ウィル・ポールター ベン・バーンズ ティルダ・スウィントン ローラ・ブレント ゲイリー・スウィート テリー・ノリス ブルース・スペンス アナ・ポップルウェル ウィリアム・モーズリー シェーン・ランギ アーサー・エンジェル アラベラ・モートン リーアム・ニーソン(アスランの声) サイモン・ペッグ(リーピチープの声)、他 |
メモ・特記 | ![]() ![]() |
おすすめ度 | ★★★★★ |
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ナルニアが、ディズニーから20世紀FOXに移っていたとは、知りませんでした。
ナルニアは、あまり原作に興味をひかれず、未読なのですが、映画を観る限りだと、一作一作が、ストーリーとしては独立している感じなので、次回作が六章になっても、違和感はないのでしょうか?
カスピアン王子は、カッコいいだけに、まだまだ出演してほしかったですね。
でも原作の第4作「銀のいす」にはユースチスが出てくるようなのでまっとうな続編だったらこっちなんだろうけどな。
カスピアンは確かに惜しい。