県南農民組合

多くの国民が安全な国内の農畜産物を求めている。こんな時代だからこそ「作ってこそ農民!」

便利、簡単、手軽に美味しい・・・毎日食べる食材は本当に大丈夫?~母親大会分科会にて

2017-07-02 14:12:46 | 県南農民組合

 7月2日(日)取手第一高校を会場に第57回茨城県母親大会が開催されました。15ある分科会で農民連からは「農力を伸ばす食べ物の知識」と題して農民連食品分析センター八田所長に講演していただき、教室には定員を大幅に超える50名ほどの参加者が集まりました。日本で唯一募金で結成された農民連食品分析センター、大企業等からの余計な資金に頼っていない分、ズバズバと検査結果を公表してきており、中国産冷凍ホウレンソウの残留農薬が基準値を大幅に上回っていたことを指摘。最初はほとんど相手にされなくても、世論に粘り強く訴え続け、最終的には国の法律まで動かすことになった食品分析センターの「運動の成果」を紹介しながら分析の実験を行いました。

 八田氏はわかりやすく「コンビニおにぎり」をコップの水の中に入れるという実験を行いました。来る途中で買ってきたという2個のおにぎり、コップにちぎっていれるとすぐに表面に油膜が浮き上がってきました。これは①表面がご飯でベトベトさせないため②製品寿命を長持ちさせるため③握る機械のワクがねばりつかないためなどの理由があげられるとのこと。自身でおにぎり握れば必要なのは「ご飯、のり、塩」くらいなもの。直ちに健康に影響はないとはいえ、知らないうちにいろいろなものを摂取してしまう今の食品業界の実態があることを訴えました。

 そのあとには、居酒屋でいつも脂がのって美味しくたべられる「インジェクションほっけ」について、サイコロステーキなど赤味脂身ブレンドした「再形成肉」について、果汁100%【濃縮還元】とはなにか、ドリンクバーの裏側濃縮還元カードリッジの実物紹介などわかりやすく丁寧に解説してくれました。また、50円以下で販売される豆腐の実態について、凝固剤を天然にがりではなく、経費節減で豆乳薄め添加物で代用している豆腐が出回っていて、味気もない豆腐に若者の豆腐離れが進んでいることを話し、本来の食品の持つ味を知らずに「便利・簡単・手軽・美味しい」の裏側を考えてほしいと説明していました。