語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【詩歌】中野重治「あかるい娘ら」

2015年07月06日 | 詩歌
 わたしの心はかなしいのに
 ひろい運動場には白い線がひかれ
 あかるい娘たちがとびはねている
 わたしの心はかなしいのに
 娘たちはみなふっくらと肥えていて
 手あしの色は
 白くあるいはあわあわしい栗いろをしている
 そのきゃしゃな踵(かかと)なぞは
 ちょうど鹿のようだ

□中野重治「あかるい娘ら」(『中野重治詩集』(岩波文庫、1978))
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 【参考】
【詩歌】中野重治「しらなみ」
【詩歌】中野重治「浦島太郎」
【詩歌】中野重治「豪傑」




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