語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【詩歌】安藤次男「鎮魂歌」

2015年06月27日 | 詩歌
 いつ たれが
 季節のそとにあるのか
 ぼくではない
 垂れこめる
 気抜け雨のなかで
 水晶のように
 透明になるミミズたち
 刑死した花ざくろ
 存在たちの
 影と
 幼児の笑い声
 そして
 蓋のない壜の口から
 溢れおちる水たち

 それに手を触れるな!

□安藤次男「鎮魂歌(五月)」(駒井哲郎・画『からんどりえ』(ユリイカ、1960))
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 【参考】
【詩歌】安藤次男「球根たち」




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