ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!
今日は、最近小学生から質問のあった算数の問題を取り上げます。
よく、算数は考える学問か、覚える学問か、論争があります。公立学校では、九九を覚えさせ、計算の方法を練習して覚えさせ、単位を覚えさせ、そして基本的な図形の面積を出す公式を理解させます。現場の先生は、考える以前の基本を児童にマスターさせることで、大変苦労されています。かつ、すべての生徒に、算数を学習する楽しささえ伝えなければなりません。
それに比べて、進学塾では、基礎学力であるそうした覚える項目は、できて当たり前で、そうした知識を活用して、問題をじっくりと分析し、条件を整理して問題を解いていくといった、考えることを主体として指導します。ですから、「算数は考える学問か覚える学問か」という設問は、どちらをとっても正解であり、またどちらも不十分な結論と言えます。この設問自体が、不毛な議論を引き起こす原因となっています。
中学入試の算数の問題は、「基本的な知識」と、それを使って「考えること」の両方が出題されるのが一般的です。学校によって、その比率が異なるだけではなく、どれだけ深く問題に取り組むことができるのか、「学習意欲」さえも判定される出題もあります。
今日の算数の問題は、知識として覚えている内容を問う問題というよりも、発想力を試す問題と言ってよいでしょう。こうした問題は、子どもから質問された時に、即座に解説できる教師なのか、問題を持ち帰り教師自らが汗水流して考えて、後日その説明をするような教師なのかを明白にしてしまう問題です。
「三平方の定理」は、少学6年生は使えるのかしら?・・・無論、使えません!
まず、三平方の定理を使って、即座に答えは導き出せるけれども、さて小学生にどのように説明するのだろう?・・・実は、この程度の教師は、とても多いのです。算数指導を、しっかりと行える教師は、極めて少ないのが現状です。だとしたら、教師が頭を悩ますような問題を、小学生に解かせること自体が、問題でしょう!
そうした意見も、一理あります。けれども、この問題は、公立の小学校で出題されたのではなく、中学入試で出題された問題であることに留意する必要があります。また、中堅女子中学校で出題された問題ですので、ハイレベルなテクニックを使う問題ではありません。ちょっとした発想力が必要なだけです。ただし、この問題を仮に解けなくとも、この学校に合格した子どもたちは、多かったと推定できる問題です。
では、生徒から質問のあった問題を紹介しましょう。この問題を解くのに「三平方の定理」の使用は、禁手です。では、皆さんも考えてみてください。ちょっとした発想力を試す問題ですが、使用する考え方は基本と言ってよいでしょう。
【問題】
円の中に、下の図のように5つの正方形でできた図形が内接しています。円の直径は10cmです。では、この図の一つの正方形の面積は、何平方センチメートルでしょう。(もちろん、内接という言葉は、小学生は使いません。私が覚えている問題の設定を、設問にしただけです。)
解答は、明日のブログで綴ります。この問題は、考える力というよりも、基本事項を使うための発想力が問われる問題です。制限時間は、5分です。その時間内に解けたあなたは、柔軟な思考力の持ち主です。具体的に出ている数値は、唯一円の直径10cmだけです。この設定が、大きなヒントとなります。
ヒガンバナも散り、キンモクセイの花の香りが、秋を実感させますが、それでも異常な残暑とでも言える蒸し暑い日もある今日このごろです。色の異なるヒガンバナの画像と、キンモクセイの花の画像を、今日は載せておきます。住んでいる周囲にあるキンモクセイが、示し合わせたように、一斉に咲き始める現象は、意思の疎通が植物にもあるようにさえ感じます。
春のジンチョウゲ・夏のクチナシ・秋のキンモクセイ
・・・その香りで、季節を感じさせる代表的な花です。
最も一般的な赤いヒガンバナ
時折見かける白いヒガンバナ(シロバナマンジュシャゲ)
マンジュシャゲは、ヒガンバナの別名です。
教室のある商店街の店頭に咲いていた黄色いヒガンバナ(ショウキズイセン)
スイセン?・・・実はスイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の植物です。
さまざまな植物を調べていると、ヒガンバナ科の植物は、以外に多いですね。
例えば、よく見かけるアガパンサス、それにネギやヒガンバナの仲間が、
それぞれ800種ほどあり、その仲間は多彩です。
周囲にその芳香を漂わせて咲くキンモクセイ
下記のブログが、翌日アップした今回の問題の解答です。興味ある方は、ご覧ください。
頭の体操・その7:発想力が問われる算数の解答
三平方の定理の証明も覚えたらできるので、数学もほとんど記憶力の勝負だと思っていました。大学受験でもほとんど代数学だけ、解析で図形の難問は解きました。
この利点は、公式が少なくて済み、計算することで部分点をもらえます。部分点だけを積み上げても東大受験は合格かも。東工大や慶応理工なら、難問ばかりでした。解けないのが普通だから部分点が大事でした。今もそうなのでは。
考える力は大人と会話するのが一番効率的な勉強法だと考えています。会話だけではないのですね。答えが楽しみです。
私の考え方では、ひとつでも親子で同じ趣味があると力が付き易くなります。従って、管理人様のお子さんは有利のように感じています。そしてお宅の塾の生徒さんも幸いでしょう。
そして、知らないことを知ることが考える力を加速するでしょう。歳をとると知っていることばかりになります。知らないことは記帳です。
私は、負け惜しみでなく、管理人様のこの答えを教えていただき、考える力を少しでも向上させられます。
次の記事に期待しています。よろしくお願いいたします。
中3数学の基本は、展開と因数分解ですが、その公式が不確かな生徒が多いのに驚かされます。koderaさんがおっしゃるように、基本事項を覚えていないと、考えても材料がないので、お手上げになってしまいます。
ある女子生徒は、今日の指導で乗法公式と因数分解公式を覚えていないことが分かったので、その後に学習した項目の、「二次方程式と二次関数は、分からなかったでしょう。」と問えば、「全くちんぷんかん分でした。」と応えました。
この子の苦悩は、基本をしっかりと押さえていないと、かわいそうな状態になる例と言えるでしょう。確かに、基本は覚えて練習して習得するものです。
その点では、koderaさんの「算数・数学は覚えることが大切だ」という考えかたは、正しいと思います。しかし、そうした基本的学習の上に立脚した、論理的に考える学習が、本来のこの教科の特徴であると、私は思いたいのです。
「先生、なんで数学を勉強するの? おれ、社会出たらルートなんか使わないから!」・・・そうした生徒の疑問に対して、この教科の論理的に物事を考える訓練という側面を強調して、生徒に納得させます。答えを出すことが目的ではなく、その考えるプロセスが大切なのだということを、生徒には強調します。
この点に関して、今後もう少し掘り下げて考えてみたいと思っています。ありがとうございました。
なんで因数分解を勉強するのかと問われ
私が年を取ってヨボヨボしたとき
不注意なだれかに運転する車にひかれると困るから
と答えておりました。
基本的な数学には注意力をつけるところがあるような気がするんですがいかがでしょうか。
「算数や数学は、どうして勉強しなければならないのか?」・・・子どもたちがよく質問するテーマです。
藤村さんの回答は、説得力がありますね。確かに、注意深く手順を踏んで解いていく行為は、注意力を養成することにつながります。
私は、「物事を論理的に考える訓練だ」と教えています。藤村さんの回答の方が、子どもたちの生活に密接に関連していて、分かりやすい説明ですね。
私のブログは、教育に拘らずに綴っています。また、訪問してください。ありがとうございました。
私は、デカルトに迫る一番分かりやすい方策かもと信じています。数学オタクでしたから、思考法は何でも代数学に結び付けて考えています。
しかし、デカルト志向の、解析志向だけでは難しい局面が実際問題にはありえます。結局そこでは因子に分解するのでなく、大所よりその複雑性の課題の特徴を捉えるべきでしょう。分解とは逆方向の思考、論理です。
結局、統合と分解の思考法を自然と身に付けられるよい課題が因数分解だと私は考えています。意味の無い付言かも知れません。
ただ、この学習の重要性を、教師も生徒も十分に理解しているとは言い難い側面があります。先日も、公立中学校で中3を教えて痛感しましたが、この学習をしっかりと押さえていないと、それに続く方程式・関数について、理解できない負の連鎖が起きてしまいます。それは、やがて苦痛の連鎖に連動します。そこをしっかりと子どもたちに認識してもらう必要があります。
ところで、koderaさんがおっしゃるように、デカルトは、解析幾何学の創始者ですので、代数的解析を極めると、デカルトの思想に踏み込むことになるでしょう。また、デカルトの分解して網羅的に調べ、後に統合するという考え方も、極めて数学的な思考であると思います。
ただし、そうしたことを踏まえて、子どもたちに数学の学習の重要性を語っても、現実的に効果があるかといえば疑問です。もっと身近な例示を語らないと、納得してもらえないでしょう。そうした意味で、藤村さんの子どもへの回答は、意味あることだと思います。なぜなら、多数の子どもたちは、もっと基本的な回答を求めていると考えられるからです。もっと簡単に言えば、多くの子どもは、基礎的な段階に留まっている状況です。
デカルトについて検索しますと
1.明証的に真であると認めたもの以外、決して受け入れない事。(明証)
2.考える問題を出来るだけ小さい部分にわける事。(分析)
3.最も単純なものから始めて複雑なものに達する事。(総合)
4.何も見落とさなかったか、全てを見直す事。(枚挙 / 吟味)
という方法を示した、とのこと。
これは数学が苦手な人だけではなく、数学が得意な人(物理や化学も)にも通じることだと思います。
防災といったことにも役立つのではないでしょうか。
また、晩年にスウェーデン女王クリスチナに影響を与えたことを考えると、女性の能力を評価しているとも思います。
しかし、哲学は門外漢で、入門書をかじった程度の知識しか、私は持ち合わせていません。
西洋哲学は、ギリシャ時代のピタゴラスやアリストテレスなどもそうですし、デカルトも数学者でもあるので、藤村さんがおっしゃるようにデカルトの考え方は、学問としてだけではなく、現代社会において論理的に考えるときの手法として、役立つでしょう。koderaさんがおっしゃっていたことも、そうした趣旨であろうと思います。
軽いノリの時代、論理的に物事を考える習慣は大切ですし、教育上でも訓練が必要だと考えられます。あまりに軽率な考えで、自分の人生を台無しにしている若者が多いご時世ですから。
研究してみたいテーマが、また一つ増えました。ありがとうございます。
非常勤講師で定期試験の採点をした経験から
多くの生徒がケアレスミスをしていることがわかりました。
定期試験で成績をアップする方法として
ケアレスミスをなくすることが大事だと思います。
どこでケアレスミスをしたのか
どうすればケアレスミスを防げるか
ケアレスミスをしないで数学の成績が上がれば数学が好きになる
ということをボランティアで地域の中学生や高校生に教えたいんですが、主人の介護で時間がありません。
ケアレスミスを防ぐ方法として
筆圧を上げる
計算を広いスペースでする
分数の前など+、-の符号をはっきり書く
といったことが大事だと思っておりますが
ほかのこともあるかもしれません。
根本的には、集中力をつけることが大事なんでしょうね。というか、数学が好きになると集中力も向上するといったことはあると思います。
定期試験の数学には計算用紙を配ってほしいと思います。その計算用紙を回収してチェックする
できれば計算用紙での途中式などを採点対象とする
(フィギュア・スケートのように、努力点みたいなものがあればいいのかも。)
つまり定期試験では得点だけでなく生徒の勉強量を認める方法があればいいのに、と思っておりました。