「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの山登り:紅葉の苗場山・・・その1:和田小屋から山頂へ

2011年10月15日 | 泊まりがけの山登り



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10月9日~10日の連休、この時期としては久しぶりに小屋泊まりで、秋色に染まった山々を堪能した。

行き先は、新潟県と長野県境にある苗場山(2145m)で、師匠Y氏と熊本県在住のAさんそして私という3人グループの登山だった。

私の山ブログに頻繁に登場するY氏について、ちょっと触れておきたい。

私よりも数歳年上のY氏は、大学時代から山に登り、山菜・木の実・キノコなど山の幸にめっぽう詳しく、私はその点において師匠と仰ぐ人物である。

彼の姓には山の字が、そして名には登の字があり、まさに「名は体を表す」の諺通りである。


(神楽ヶ峰方面から望む苗場山)

苗場山(なえばさん)は新潟県南部、長野県北東部の県境に位置する標高2145mの火山で、日本百名山に数えられる。

この苗場山の印象と特徴を一言で言えば、「天空の湿原」を持つ山である。

最後の急坂を登り切った山頂に、思いもよらぬ広い湿原が広がっている景観は、ちょっと他の山の頂とは異なる。

私の前を歩いていた疲労困憊気味の男性は、頂上に到達し周囲の湿原を目の当たりにして、(ちょっと大げさに思うが)「おー、おー!」と感嘆の叫びを発した。


(苗場山山頂に広がる湿原)

私たちは、7:48東京発のMaxとき307に乗車し、越後湯沢に9:04到着。

駅前からタクシーに乗車し、およそ30分6000円弱で和田小屋に着いた。

この山は、公共交通の便が悪いが、車を使って早朝から登れば、日帰りも十分可能な山である。

私たちは、祓川(はらいがわ)コースと呼ばれている、かぐらスキー場から神楽ヶ峰を越えて山頂に至る、およそ4時間のコースを登りに選択した。

翌日の帰路は、神楽ヶ峰を少し下った分岐点から右手に進路を変え、田代原のドラゴンドラ(タイプミスではない、そうした名称)への登山路を下山した。



9時50分、和田小屋を出発。

祓川コースの前半は、涸れ沢が登山路になったような滑りやすい登山路ではあるが、悪路には今年設置された区間を含めて木道が頻繁に設置され、かなり整備された登山道といえる。



10時58分下ノ芝、11時41分中ノ芝到着。

中ノ芝周辺の紅葉は、登りの登山道において最も美しい。

ここでしばし休憩すると良いだろう。



12時9分上ノ芝を通過し、しばらく登れば稜線に出て小松原分岐点に至り、進路を左手にとると、登山路は水平道に近くなる。

何の変哲もない大げさな名称の「股スリ岩」を通過して、12時32分神楽ヶ峰到着。

と言っても神楽ヶ峰は、峰という名には相応しくないなだらかな稜線上にあり、たぶん場所を示す道標がなければ、通過してしまうだろう。

ただこの地点は、強いて挙げれば登山路左手の展望が大きく開け、休憩するには良い場所である。

その結果、神楽ヶ峰を示す道標は、おばさんたちの休憩場所に占領され、今回撮影不能であった。(ただ、道標と一緒におばちゃんたちも撮ってあげれば話は別だが。)

この地点を過ぎれば、苗場山が目前に大きくその姿を現す。

ここから富士見坂を一旦大きく下り、お花畑と呼ばれる地点から登り返して頂上に到る登山路が見て取れる。

富士見坂下りの途中に、雷清水と呼ばれる湧き水があり、とても冷たくおいしい水で、夏山では登山者のオアシスとなるだろう。

しかし、この湧き水のために、その下の登山路はぬかるんでいて、「人生楽ありゃ、苦もあるさ」の歌詞の通りである。



お花畑から見上げると、雷清水周辺に渋滞が見られたが、喉から手の出るほどおいしいこの清水を飲まなければ別だが、団体の後に続いてこの清水を通過するのはぜひ避けたい。

私たちは、お花畑と呼ばれている神楽ヶ峰と苗場山の鞍部で昼食を取った。

名称からすると、夏の高山植物の咲く時期には、さぞ美しい草花が咲き乱れることだろう。



13時24分、お花畑を後に最後の急坂が始まる。

急坂の登り方は、できるだけ階段登りを避け、ゆっくりでも良いから休まずに一定のペースを保ちながら歩くことである。

この登りは、コースの中では最も急坂だが、神楽ヶ峰から見て感じるほどきつくはない。

14時6分、急坂を登り切ると、視界が大きく開け、天空の城ラピュタ、いや違う天空の楽園でもなく、そう天空の高層湿原が眼前に広がっている。



苗場山山頂の景観は、他にはあまり見かけない。

登りきった標高2000mを超える所が、広い湿原になっていて、ピークに到達した達成感が沸かない代わりに、何とも言えない開放感を味わえる。

私たちは、夕食まで間があったので、山小屋宿泊の手続き後、湿原の散策に出かけた。

多くの植物は枯れた茅状態になり、「秋の日はつるべ落とし」の諺通り、かなり早く傾きかけた秋日が、周囲をセピア色に染めていた。



山頂に建つ苗場山自然体験交流センター(苗場山頂ヒュッテ)は、紅葉の時期とあって、夕刻にはほぼ定員一杯の登山者で賑わっていた。

夕食はカレーライス・福神漬け・ポテトサラダなど、朝食はバイキング形式で、副食を各自が好きなように皿に盛って食べるようになっていた。

一泊二食付き8500円のこの山小屋は、混雑度はきつかったが、食事や管理はまあまあで、トータルで優もなく不可もない山小屋だった。



次回のブログでは、高層湿原に訪れた秋の閑寂な画像と、復路の素晴らしい紅葉の画像をお届けしよう。

自宅に居ながらにして、秋色に染まった山々の美しさに、ブログ訪問者が浸れるよう願っている。

マッキーの山登り:紅葉の苗場山・・・その2:高層湿原とドラゴンドラへの下山路


(登り標準歩程時間:和田小屋~1.10~下ノ芝~1.30~神楽ヶ峰~1.30~苗場山)



 

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