花の四日市スワマエ商店街

表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

映画「張込み」中篇

2006年08月11日 | わたくしごと、つまり個人的なこと
映画「張込み」(松本成長原作・野村芳太郎監督)はまさに、昭和32年の暑い真夏が舞台だ。昔の女に会いに来る犯人を張り込むため、二人の刑事は東京から夜行で一泊二日をかけて九州佐賀へ向かった。
峰秀子は、けちで気難しい銀行員の後妻に納まっている。向かいの小さな旅館「備前屋」の二階からはちょうど女の家が一望できる。8時20分、夫は一日の食費100円を渡して勤めに出る。その後、2時間かけて家の掃除。洗濯、市場への買い物、縫い物、風呂焚きと平凡な日常が繰り返される。
秤棒で担いだ金魚売り、女性のアイスキャンディ屋、頭に乗せた飴売りが家の前を行きかう。
と三人の小さな子供たちにひたすら仕えるような日々。33歳の高峰秀子はきれいだ。距離をおいて見つめる刑事大木実に「この女は事件に何の関係もない。この人の生活を乱すようなことがあってはならない」と思うようになる。
る日、女は日傘をさして出かける。二人の刑事は後を追う。材木町からバスに乗った。
は大町橋で降りる。田んぼの中に一軒「よろずや」が建っている。40年後「日本映画を歩く(川本三郎著)」で川本氏がこの大町橋食堂を訪れている。ここのおかみさんは当時のロケをよく記憶していた。その後、東京紅團さんが行ったときには仏壇屋に変わっていたとホームページに載っていた。申し訳ありませんでしたが、今の写真を掲載させていただきます。





は旦那の変わりに親戚の葬儀に出かけたのだった。その家が残っていた。東京紅團さんは、良くぞそこまで探し当てたものだ。


夏の田舎の風景。日傘の後を付ける刑事二人。なんでもない日常を野村監督は緊迫した情景で映し出していく。
して5日目。犯人からの連絡を受けた女は、つかの間の逢瀬に家を出ることになる。


コメント (2)
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