ほさか邦夫の日記帳

前志木市長、地方自立政策研究所理事長

犬山市で顕在化した教育委員会の独立性

2008-02-15 09:22:35 | Weblog
自治体の内部組織の中で、首長から独立している機関は皆無である。原因は議決が必要な役職はあるものの、公選ではなく首長の指名と機関内の予算が独立していないからである。法の主旨と実態が乖離しているのにも拘らず、誰も正そうとしない。欺瞞は罪悪と言える。
代表的なものが教育委員会や監査委員制度である。首長が神様でない限り、批判的な方々を指名し、議会に上程するわけがない。就任した委員も余程のことがない限り、首長に理解を示す。オーナーである住民に対しては「独立した機関である」と錯覚させているところに大きな問題がある。いや住民が知ろうとしないところに、もっと大きな問題があるのかも知れない。
  教育委員会はその典型で、委員の指名の外、教育行政に必要なお金はすべて首長に握られている。理由のない解任が出来ないのだから、少しは機能していると感じるかも知れないが、当り前のことで、独立性とは関係ない。独立とは何人の意志も介入出来ないし、させないことではないだろうか。
 マスコミさえ本質について触れることはない。戦後からいままで、様々な時代環境の中で成果を上げたシステムも本質的な解決をしなければならない時代が到来している。自己決定・自己責任・自己負担の原則は分権の真理であることを誰もが知っていることだ。