K&A

kan-haruの日記

イベント(15) あれから62年「東京大空襲を語り継ぐ集い」

2007年03月19日 | イベント
kan-haru blog 2007

< 総合INDEX へ

62年前、本所・深川で一夜にして十万人が犠牲となったとされる東京大空襲の戦災に遭ったのは3月10日で、毎年この頃に台東区、墨田区、江東区などの各地では戦災の法要が営まれ、東京空襲に関するイベントの資料展や戦争を語り継ぐ催しなどが開催されます。
墨田区のすみだ郷土文化資料館では、空襲体験を自ら描いた企画展、「東京空襲を描く人々‐空襲体験者の記憶と表現‐」(「小さな旅(10) すみだ郷土文化資料館と墨田川江戸流しびな」参照)が4月15日まで開催しております。

東京大空襲資料展
今年の東京大空襲62年の3月10日は土曜日にあたりましたので、台東区の浅草公会堂での「東京大空襲資料展」(東京大空襲犠牲者追悼・記念資料展実行委員会主催)と、江東区の亀戸のカメリアホールでの「東京大空襲を語り継ぐ集い」(東京大空襲・戦災資料センター実行委員会主催)に行ってきました。この日は訪問者の約束があり、大森町を出たのは11時30分頃となり、浅草公会堂に着いたのは12時半を廻っておりましたので、「東京大空襲資料展」は30分足らずの見物でした。

   会場の浅草公会堂                  浅草公会堂ギャラリー

東京大空襲資料展の初めは、台東区が東京空襲被災41周年にあたる1986年(昭和61年)に東京大空襲犠牲者追悼碑を建立し、その翌々年の1988年(昭和63年)の3月10、11日に第一回(被災四十三周年)資料展[第一回東京大空襲資料展]が浅草公会堂ギャラリーで公開されたとあります。第一回資料展では、台東区三筋町の焼け残った電柱、大空襲惨状の写真、戦時中の国民生活を示す物品や資料などを展示し、1120名が入場したようです。

今年の「東京大空襲資料展」は、3月8日から11日まで開催され、第一回資料展から19年を経過し被災62周年になり、資料展の副題が「ふたたび惨禍を繰り返さないために」とありますが、戦争を知らない世代が増えております。このブログでも、悲惨な戦争を語り継ぐ目的で「大森町界隈あれこれ 空襲編若山武義氏手記」の連載29回完結の記事を掲載しており、現在は後編の「戦後編若山武義氏手記」の連載を解説の記事を付けて掲載中です。口コミで皆様へお伝え頂き、二度と愚かな戦争を繰り返さないように、平和の持続を望んでおります。

 被災体験者の空襲体験談                大空襲惨状の写真

空襲資料展を見たのは今回が始めてですが、資料展の会場では私と同年代の被災体験者の方が、空襲の悲惨な惨状を語り継いておられました。展示品には、大空襲惨状の写真、体験画、被害の統計データや刊行物資料、当時の国民家庭の居間を模したセットや銃後を守る国民の国防着姿の人体模型など、色々と沢山の展示品が出ておりました。

   混雑の資料展会場                東京大空襲当時の再現セット

東京大空襲を語り継ぐ集い
午後1時30分の開始の東京大空襲を語り継ぐ集いには約600人の参加があり、浅草公会堂からタクシーで着いた時には開場しており、亀戸カメリアプラザ3階のカメリアホールへの入場は満員となっておりました。ホールへ入場できない人は、2階の椅子を並べた第2会場で、投影スクリンと音声中継による画像表示で見る形式での集いの参加となり、ここもすぐ満員となりました。しかし、この会場の音声中継の整備が悪く、最初は画像のみで音声が中継されず、ハープ演奏番組の途中から音が伝わり始めましたが、すぐ音声が途絶え「空襲体験を語る 二瓶治代さん」のお話の殆どが聞くことができませんでした。
これに対して、主催者側の不備の説明が全く無く、参加費を払っているのですから、一言のお詫びがあって然りと思います。

会場のカメリアプラザ  混雑する集いの受付   70代・80代の参加者で満員の第2会場

このため舞台での生の出演の模様を撮影できないため、とりあえずスクリンの映写画面を撮影した写真の掲載であり、大変不鮮明ですが会場の雰囲気を見て下さい。
集いの第1部では、先ず八木ご夫妻の鎮魂のハープ演奏があり、続いて「残虐非道な戦争体験は子どもたちに絶対にさせたくない」と訴えた、空襲当時に八歳だった二瓶治代さんが、自身の体験の報告でしたが、音声が通じず残念ながら東京大空襲の語りがほとんど聞けませんでした。

スクリンの映写で見る第2会場   鎮魂のハープ演奏    空襲被災を語る戦争体験者 
 
次に、都立葛飾野高校と芝商業高校の生徒らが、被害者の体験談を元に自分たちでつくった紙芝居があり、修学旅行で徳島県の北島中学生が戦災資料センターを訪れて学んで作成したビデオレターと、江東区第五小学3年生の「社会」で学んだ戦争についての感想が述べられました。

高校生の戦災紙芝居 小学生が学んだ戦争報告 早乙女勝元さん挨拶 井上ひさしさん講演

第2部では、東京大空襲・戦災資料センター館長の早乙女勝元さんの挨拶と、作家の井上ひさしさんが講演しました。講演のなかで、空襲を指揮した米軍のカーチス・ルメイ司令官に日本が戦後、勲章を与えた事について「なんて馬鹿げたこと」と云い、「戦争で死ぬのは私たちのような普通の人。偉い人は死なない。あらゆる戦争に大義や正義はありません」と語りました。

・東京大空襲訴訟
62年前、約10万人の命が奪われた東京大空襲の被災者や遺族112人が、国に総額12億3200万円の損害賠償と謝罪を求める集団訴訟を3月9日、東京地裁に空襲被害を受けた民間人として初の集団訴訟を起こしました。
東京大空襲訴訟に触れている「写真で伝える東京大空襲の傷あと・生き証人」鈴木賢士著 高文研社2007年3月1日発行 1700円を、同世代の著者と同じように戦争体験者としての思い入れから、浅草公会堂で購入してきました。

< 総合INDEX へ
毎月1日付けのIndexには、前月の目次を掲載しております。(2月分掲載Indexへ)
カテゴリー別Index イベント総目次
<前回 イベント(14) 外国人邦楽演奏 インターナショナル邦楽の集い その2 へ
次回 イベント 東京の港と海の情報基地 「東京みなと館」 へ>
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小さな旅(11) 雛のつるし飾り... | トップ | 大森町界隈あれこれ 昭和戦... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (柴原 ゆり)
2008-03-12 18:12:58
d76ええ
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

イベント」カテゴリの最新記事