![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/93/76195d82697e453d6da062bc4f909cac.jpg)
kan-haru blog 2011 イカロスJAXA提供
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日本航空機の100年
『空と宇宙展~飛べ!100年の夢~』の展示会場を、国内100年前の初飛行から見て回り、戦後の再開した後の空への進展は素晴らしく発展しました。時計回りに会場を進み、日本航空機変遷の資料や天井に吊るされている風洞模型の飛行機を見ながら、わが国100年間の空の歴史を辿ることができました。最終日の6日は日曜日で、「はやぶさ」の地球への見事帰還の感激もあり、小さい子と一緒の親子ずれの見学者も多く入場者は混雑しており、日本経済新聞の発表によると期間中の入場者数は約15万7千人と発表しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/53/b91da3479408fcd9221293870b0d3fb1.jpg?random=dcae112902413deac2fc6ad135187529)
空と宇宙展会場風景(左上・中上・右上・左下・中下・右下写真拡大)
羽田に近い大森町に移って着た当時(1938年)には、愛称が「あかとんぼ」と呼ばれたオレンジ色の複葉の練習機が街上を飛び回っていたのも、今では懐かしい想い出です。
展示会場右隅端の突き当りを回廊(マップ参照)にでると飛行機図面コーナーがあり、ここでは、1910年より1935年ごろまでに撮影された航空機の手彩色の写真約90枚が、戦前に日本陸軍の展示が行われたものを、国立科学博物館が秘蔵していた写真を航空・宇宙100年を記念して初公開されました。手彩色写真は、カラー写真が無かった時代の白黒の陸軍機の写真を、手で彩色した貴重なものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/59/6d51fea25b28d0ccfc5930321acd8072.jpg?random=03008f0b56c32135f58cd62ffd305ace)
科博秘蔵の航空機の手彩色写真(左・中・右写真拡大)
日本の空の100年の歴史は宇宙開発に広がる
・日本の宇宙開発
1910年に日本の空を初めて飛行機が飛んで、45年後の1955年に糸川英夫教授がひきいたチームがペンシル・ロケットの水平発射を行い、ロケット開発の幕開けとなりました。1970年にはラムダロケットにより、初の人工衛星「おおすみ」が誕生しました。1974年には日本独自の個体燃料Mロケットで「たんせい」などを打ち上げました。1997年には世界最大級の3段個体燃料のM-Vロケットにより「のぞみ」、「はやぶさ」などの惑星探査や天文観測の人工衛星を打ち上げました。
また、同時にH-Ⅰ国産ロケットが実用化して、1986年から6年間に3段式ロケットで「きく5号」、「さくら3号」、「ひまわり4号」などの多数の衛星を上げ、3衛星同時打ち上げの成功など成果が結びました。2段式全国産技術によるH-Ⅱロケットの開発は、苦闘のすえ1994年に「すいせい」、「みょうじょう」などの衛星が打ちあげられました。現在、「あかつき」、「IKAROS(イカロス)」、「みちびき」などを2010年に打ち上げて、活躍しているH-ⅡAロケットは、打ち上げコストをH-Ⅱロケットの約1/2におさえることに成功しています。
さらに、国内最大規模を誇るH-ⅡBロケットは、国際宇宙ステーション(ISS)へ、宇宙飛行士の生活に必要な物資や定期交換機器、実験装置、実験サンプルを運ぶ宇宙ステーション補給機(HTV)が、2009年から1号機、2号機と打ち上げられ、スペースシャトルが引退後には、国際宇宙ステーションの活動に必要な補給機となり、世界から期待されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/2b/b41c4730a06ea9fdf21ae498f9c8be6d.jpg?random=abd8069fca81e26e58f9d9f67b6df88d)
日本の宇宙開発の衛星(左:準天候衛星みちびき、中:宇宙ステーション補給機(HTV)、右:ISS宇宙空間の有人活動施設「きぼう」)
・世界初の宇宙帆船「IKAROS」
展示会場の右隅端の突き当りを出た回廊の壁面には、陸軍の手彩色の写真が展示してあり、そのコーナースペースにはイカロス映像コーナーがあり、イカロスの解説画面を観賞していました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/c4/e3698d7ade0e8eaaa0f7b59ceec8cf62.jpg?random=e2767684da9ae76f2fe60da74419ded0)
陸軍の手彩色写真展示とイカロス映像コーナー(左・中・右写真拡大)
イカロス映像コーナーを先に進むと反対側に出入り口があり、展示会場に入れます。会場に入るとイカロスコーナーで、実物大のイカロスの帆が展示されています。イカロスとは、小型ソーラー電力セイル実証機のことで、太陽の光を膜面の帆に受けて、推進力を世界で最初の宇宙帆船(ソーラーセイル)で、2010年5月21日にH-ⅡAロケットで、金星探査機「あかつき」と相乗りで打ち上げられました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/a8/412a2b823e982f795e0c961291990200.jpg?random=c0543e3dddf53da6a26f3d4a188e0955)
膜面の一辺が14mのイカロスの帆(左:イカロスの帆の膜面外観、中:液晶デバイスをONにした状態、右:液晶デバイスをOFFにした状態)
ソーラー電力セイルは、太陽からの光の圧力で推進するので、燃料なしで飛ぶことができます。イカロスの膜面面積は、200㎡ですので、太陽光を直角に受けてすべてが反射した場合には、約0.2gの力しか得られませんが、金星に到着の半年間で100m/sの加速が得られます。
イカロスが太陽から大きな推進力を得るには軽くする必要があり、膜の厚さは7.5マイクロメートルのポリイミド樹脂を使用しています。一般に髪の毛の太さは約100マイクロメートルありますので、その薄さがわかります。また、膜面には太陽光を良く反射するように、アルミ箔を蒸着させてあります。イカロスの膜面には、薄幕太陽電池、液晶デバイス、膜面ハーネスト等が張り付けてあります。イカロスの膜面の面積は、畳の120畳以上ありますが、膜面に張り付けた搭載品を含めて重量は僅かに15kgです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/91/b538bdb4154f755573e4b66538c62796.jpg?random=f6c38092525b98f44e60f3451de7382d)
イカロス構造部品・材料(左・中:イカロス構成部品機器、右:イカロス膜面の現物材料)
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日本航空機の100年
『空と宇宙展~飛べ!100年の夢~』の展示会場を、国内100年前の初飛行から見て回り、戦後の再開した後の空への進展は素晴らしく発展しました。時計回りに会場を進み、日本航空機変遷の資料や天井に吊るされている風洞模型の飛行機を見ながら、わが国100年間の空の歴史を辿ることができました。最終日の6日は日曜日で、「はやぶさ」の地球への見事帰還の感激もあり、小さい子と一緒の親子ずれの見学者も多く入場者は混雑しており、日本経済新聞の発表によると期間中の入場者数は約15万7千人と発表しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/53/b91da3479408fcd9221293870b0d3fb1.jpg?random=dcae112902413deac2fc6ad135187529)
空と宇宙展会場風景(左上・中上・右上・左下・中下・右下写真拡大)
羽田に近い大森町に移って着た当時(1938年)には、愛称が「あかとんぼ」と呼ばれたオレンジ色の複葉の練習機が街上を飛び回っていたのも、今では懐かしい想い出です。
展示会場右隅端の突き当りを回廊(マップ参照)にでると飛行機図面コーナーがあり、ここでは、1910年より1935年ごろまでに撮影された航空機の手彩色の写真約90枚が、戦前に日本陸軍の展示が行われたものを、国立科学博物館が秘蔵していた写真を航空・宇宙100年を記念して初公開されました。手彩色写真は、カラー写真が無かった時代の白黒の陸軍機の写真を、手で彩色した貴重なものです。
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科博秘蔵の航空機の手彩色写真(左・中・右写真拡大)
日本の空の100年の歴史は宇宙開発に広がる
・日本の宇宙開発
1910年に日本の空を初めて飛行機が飛んで、45年後の1955年に糸川英夫教授がひきいたチームがペンシル・ロケットの水平発射を行い、ロケット開発の幕開けとなりました。1970年にはラムダロケットにより、初の人工衛星「おおすみ」が誕生しました。1974年には日本独自の個体燃料Mロケットで「たんせい」などを打ち上げました。1997年には世界最大級の3段個体燃料のM-Vロケットにより「のぞみ」、「はやぶさ」などの惑星探査や天文観測の人工衛星を打ち上げました。
また、同時にH-Ⅰ国産ロケットが実用化して、1986年から6年間に3段式ロケットで「きく5号」、「さくら3号」、「ひまわり4号」などの多数の衛星を上げ、3衛星同時打ち上げの成功など成果が結びました。2段式全国産技術によるH-Ⅱロケットの開発は、苦闘のすえ1994年に「すいせい」、「みょうじょう」などの衛星が打ちあげられました。現在、「あかつき」、「IKAROS(イカロス)」、「みちびき」などを2010年に打ち上げて、活躍しているH-ⅡAロケットは、打ち上げコストをH-Ⅱロケットの約1/2におさえることに成功しています。
さらに、国内最大規模を誇るH-ⅡBロケットは、国際宇宙ステーション(ISS)へ、宇宙飛行士の生活に必要な物資や定期交換機器、実験装置、実験サンプルを運ぶ宇宙ステーション補給機(HTV)が、2009年から1号機、2号機と打ち上げられ、スペースシャトルが引退後には、国際宇宙ステーションの活動に必要な補給機となり、世界から期待されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/2b/b41c4730a06ea9fdf21ae498f9c8be6d.jpg?random=abd8069fca81e26e58f9d9f67b6df88d)
日本の宇宙開発の衛星(左:準天候衛星みちびき、中:宇宙ステーション補給機(HTV)、右:ISS宇宙空間の有人活動施設「きぼう」)
・世界初の宇宙帆船「IKAROS」
展示会場の右隅端の突き当りを出た回廊の壁面には、陸軍の手彩色の写真が展示してあり、そのコーナースペースにはイカロス映像コーナーがあり、イカロスの解説画面を観賞していました。
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陸軍の手彩色写真展示とイカロス映像コーナー(左・中・右写真拡大)
イカロス映像コーナーを先に進むと反対側に出入り口があり、展示会場に入れます。会場に入るとイカロスコーナーで、実物大のイカロスの帆が展示されています。イカロスとは、小型ソーラー電力セイル実証機のことで、太陽の光を膜面の帆に受けて、推進力を世界で最初の宇宙帆船(ソーラーセイル)で、2010年5月21日にH-ⅡAロケットで、金星探査機「あかつき」と相乗りで打ち上げられました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/a8/412a2b823e982f795e0c961291990200.jpg?random=c0543e3dddf53da6a26f3d4a188e0955)
膜面の一辺が14mのイカロスの帆(左:イカロスの帆の膜面外観、中:液晶デバイスをONにした状態、右:液晶デバイスをOFFにした状態)
ソーラー電力セイルは、太陽からの光の圧力で推進するので、燃料なしで飛ぶことができます。イカロスの膜面面積は、200㎡ですので、太陽光を直角に受けてすべてが反射した場合には、約0.2gの力しか得られませんが、金星に到着の半年間で100m/sの加速が得られます。
イカロスが太陽から大きな推進力を得るには軽くする必要があり、膜の厚さは7.5マイクロメートルのポリイミド樹脂を使用しています。一般に髪の毛の太さは約100マイクロメートルありますので、その薄さがわかります。また、膜面には太陽光を良く反射するように、アルミ箔を蒸着させてあります。イカロスの膜面には、薄幕太陽電池、液晶デバイス、膜面ハーネスト等が張り付けてあります。イカロスの膜面の面積は、畳の120畳以上ありますが、膜面に張り付けた搭載品を含めて重量は僅かに15kgです。
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イカロス構造部品・材料(左・中:イカロス構成部品機器、右:イカロス膜面の現物材料)
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