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kan-haruの日記

大森町界隈あれこれ(6) 大森町に住んで65年!(その5)

2006年04月06日 | 大森町界隈あれこれ 65年
昭和8年(1933年)頃の町名は大森町
昭和8年(1933年)発行の大森区の地図(PDF地図版)を見ると、現在の環七通りは当然のことながら存在しておりません。町名は、「大森町」で一丁目から九丁目まであります。
戦時中の昭和16年(1941年) 頃の町名は、「大森」の一丁目から九丁目までと、戦前の大森町から「町」の字がとられました。
1933年の大森町の地図では、京浜国道の三叉路には大森区役所があり、内川近くの旧東海道の美原通りには大森警察署があり、近辺には複数の映画館や劇場がみられ、大森の中心街をなしておりました。

大森の由来
大森とはいつ頃から云われはじめたかについては、「大田区の歩み」や「大田区史年表」などより抜粋すると、文政8年(1825年)の「新編武蔵風土記編稿」内に「奉寄 大慈恩寺武蔵国六郷保大森郷陸奥五郎跡事、右六十六基之為・・・・」と古文書に書かれているものの他、文明12年(1408年)に大田道灌が上洛の時に大森というもりの陰に休らひて詠んだ「平安紀行」に「大森の木の下かげのすゞしさにしるもしらぬも立どまりけり」とあります。
地名の起こりは、諸説があり明確には断定できませんが、大きな森林を地名と考えるのが妥当のようです。

大森の経緯
大森は、室町時代に六郷殿の所領であり、その治下に入り代官の支配下にありました。
六郷領大森村は、不入斗村、新井宿村、堤方村、北蒲田村、糀谷村、品川湾に囲まれた広大な地域であったため、元禄8年に、東大森三〇〇軒、西大森二〇〇軒、北大森一八〇軒の三村に分割されました。
慶応4年、徳川が去り官軍が江戸城に入域により、大森地区は武蔵県となり旧代官の支配下に置かれました。
明治元年に武蔵県は東京と改称され、同4年東京府が発足し統一国家の形成と共に大森の三村は、再び統一され荏原郡大森村(PDF地図版)(出典:明治14年第5号測板 東京府武蔵国荏原郡大森村 (財)日本地図センター発行)となりました。
当時の大森村は、海苔養殖と田んぼのまったくの農村漁村でした。その後、次第に市街地化が進み、明治30年に大森村は、東京市大森町となりました。
昭和7年(1932年)に隣接五郡と併合し、大東京市が誕生した時に大森区となりました。掲載の地図は、大森区が出来た時の初めての貴重な地図です。出典:大田の史話その2 東京都大田区発行 大田区史編さん委員 昭和63年3月
戦後、昭和23年(1948年)に大森区と蒲田区が合併して、今日の大田区大森となりました。

わが街の大森町駅
京浜急行電鉄は、関東では最も古い歴史を有する鉄道で、明治32年に六郷橋のたもとから川崎大師間の2キロを、参詣客を運ぶために敷いたのが始まりです。
明治34年に、六郷から蒲田、大森町を通り大森海岸から西に折れて、東海道線の大森駅へと結ばれました。同38年に、北品川へと延びて神奈川間が開通しました。
その後、昭和12年(1937年)に大森海岸と大森駅間の支線は撤収されました。
現在の「大森町」駅は、開通時には山谷駅として開設されましたが、昭和20年(1945年)の空襲で焼失のため廃止されていましたが、昭和27年(1952年)に「大森町」駅と改名され再開しました。


写真 大森町駅西口

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トラップバック (れっどR)
2006-04-07 05:56:29
トラップバックをつけさせていただきました。

bizpalの場合は記事編集でトラップバックを追加するようです。
返信する
写真 (taku)
2006-04-07 15:18:55
1947年の写真です。

国土地理院のページにあります。

面白いですよ。



私の家も海苔に関わる仕事をしていました。

http://mapbrowse.gsi.go.jp/cgi-bin/airphoto/photo.cgi?index=533925&group=USA10kKT&course=M371&num=84&size=normal



http://mapbrowse.gsi.go.jp/airphoto/index.html
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