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イベント 神奈川県立歴史博物館 馬車道に聳える元横浜正金銀行の重要文化財の建物に魅せられる博物館その1

2012年10月04日 | イベント
kan-haru blog 2012 旧横浜正金銀行跡の県立歴史博物館旧館(県立歴史博物館絵葉書)   

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神奈川県立歴史博物館
馬車道に建立の下岡蓮杖顕彰碑を撮影に出かけると、その顕著碑の手前の反対側にドームが聳える歴史的な建造物が見え、そこが神奈川県立歴史博物館の国の史跡に指定された、旧横浜正金銀行本店建物跡の歴史博物館旧館です。

 神奈川県立歴史博物館地図

・国の重要文化財の博物館旧館
横浜正金銀行は、1880年(明治13年)に国立銀行条例により開業し、1899年(明治32年)に本店の新築工事に着手し、1904年(明治37年)に落成しました。

 明治時代末期(1910年)頃の旧横浜正金銀行(県立歴史博物館絵葉書)

現在の歴史博物館のドームは、関東大震災により建物の倒壊はなかったものの、火災のため焼け落ちたので、明治期の横浜を代表する建築物であり、神奈川県は県立博物館の施設とするために、1964年(昭和39年)に竣工当時の写真を資料として、造形的にできるだけ正確なドームを復元しました。

 旧横浜正金銀行建物跡の神奈川県立歴史博物館馬車道玄関(写真拡大)

神奈川県立歴史博物館(横浜市中区南仲通5-60)の建物の構造は、博物館旧館部の旧横浜正金銀行はネオ・バロック様式の西洋建築で、設計者は明治時代を代表する建築家の一人である工学博士妻木頼黄があたり、国の重要文化財・史跡に指定されています。博物館通りに面した正面玄関の博物館新館は、1967年(昭和42年)に建設されました。

 旧横浜正金銀行本店本館(:旧横浜正金銀行本店本館玄関、:国指定重要文化財の碑、:旧横浜正金銀行本店の説明版)

ドームの上には高さ9.2メートルの尖塔飾り(マル1)が聳えており、ドームは不等辺の八角形で直径が12メートル、高さが9.5メートルで丸窓(マル2)とイルカのドルフィン(マル3)で装飾されています。ドームの下の玄関の最上部には彫刻が施された三角破風(マル4)が置かれています。建物の骨格として1階から3階を貫く柱(マル5)が外壁を飾っており、柱の頭にはアカンサスの葉とツルをあしらった飾り(マル6)があります。地下部分と歩道間には表面が粗い石を積み上げた石壁(マル7)が見られます。窓は地下から3階の各階にありますが、2階部の窓が一番装飾的な窓になっています。馬車道玄関上の2階の窓(マル9)は、柱飾りを持つ角柱4本の上部は櫛形破風で、他の2階の窓(マル8)は単純な三角破風です。玄関の上には横浜正金銀行の紋章(マル10)が付けられています。

 旧横浜正金銀行建築の構造

・博物館鑑賞
下岡蓮杖顕彰碑を撮影のため馬車道を訪れた9月12日に、歴史博物館旧館の歴史的建造物を撮影した後、博物館の催しものの看板を見ると特別展「夢窓疎石と鎌倉の禅宗文化」を開催していましたので鑑賞しました。博物館には、旧館の馬車道玄関からも入れますが、1967年に建設の博物館新館も見たくて、博物館を一周して博物館通りの正面玄関から入りました。
歴史博物館の開館は午前9時30分~午後5時で、休館日は毎週月曜日と、年末年始(12/28~1/4)および資料整理休館日(6/26, 10/2, 10/3,1/29 )です。

 神奈川県立歴史博物館正面玄関(写真拡大)

観覧料は、20歳以上の方が300円、学生の方および20歳未満の方が200円、高校生の方 および65歳以上の方が100円、中学生以下の方および障がい者手帳をお持ちの方は無料です。

 神奈川県立歴史博物館入場券(65歳以上)

・総合テーマ展示
歴史博物館の展示場は、1階の中央にある会場が特別展示室で特別展の「夢窓疎石と鎌倉の禅宗文化」を、9月1日~28日まで開催しており、本ブログその2に掲載してあります。その他1階の特別展示室の周囲には、コレクション展示室(観覧無料)とミュージアムライブラリーおよび喫茶ともしびなどがあり、馬車道玄関と結ばれています。

 歴史博物館1階展示フロアー(:特別展「夢窓疎石と鎌倉の禅宗文化」案内板、:歴史博物館1階展示フロアー)

先ずは、歴史博物館の総合テーマ展示(常設展示、定期的に一部の展示替えがあります)から見ます。総合テーマ展示フロアーは、2、3階展示場で、エスカレータで3階会場のテーマ1「古代 さがみの古代に生きた人びと」(←クリックで博物館の展示案内)から鑑賞します。テーマ1の展示品には、旧石器時代ではナイフ形石器が、縄文時代では人面把手、弥生時代では貝庖丁、古墳時代では馬形埴輪、奈良・平安時代では白磁四耳壷などが展示されています。
次の展示コーナーはテーマ2「中世 都市鎌倉と中世びと」(←クリックで博物館の展示案内)の鑑賞で、展示品には鎌倉・相模・東国では男衾三郎絵詞、源頼朝と東国武士団では伝源頼朝坐像、戦国大名後北条氏では北条早雲像、掘り起こされた鎌倉では鶴岡八幡宮出土漆器、唐物とその影響では青磁管耳花生、民衆と仏教では円覚寺舎利殿などが展示されています。
次の展示コーナーは2階に降りてテーマ3「近世 近世の街道と庶民文化」(←クリックで博物館の展示案内) の鑑賞で、宿場と関所では旅道具、庶民信仰と名所めぐりでは東海道五十三次細見図会、村の支配と生活では四季耕作図、相武の産物と江戸では東都名所日本橋真景并魚市場全図などが展示されています。

 神奈川を描いた浮世絵 朝比奈切通しの図 歌川広重(初代)(歴史博物館)

次の展示コーナーはテーマ4「近代 横浜開港と近代化」(←クリックで博物館の展示案内) の鑑賞で、展示品には蒸気船が導いた新たな時代、世界へ開かれたみなと YOKOHAMA、横浜浮世絵に見る神奈川、文明開化の音、近代化と神奈川、横浜正金銀行などが展示されています。
最後の展示コーナーはテーマ5「現代と民族 現代の神奈川と伝統文化」の鑑賞で、「現代(歴史)」(←クリックで博物館の展示案内)は、関東大震災を越えて、昭和恐慌と社会変化、戦時体制と敗戦、占領から講和へ、高度経済成長と環境の変化、メディアコミュニケーションなどで、「民族」(←クリックで博物館の展示案内)は、変貌する町と村、イエと暮らし、くらしの中の祈り、なりわいと儀礼、伝承される技術と芸能などが展示されています。

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毎月1日付けのIndexには、前月の目次を掲載しております(10月分掲Indexへ)
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次回 イベント 神奈川県立歴史博物館 馬車道に聳える元横浜正金銀行の重要文化財の建物に魅せられる博物館その2
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