ひとみの目!

元神戸市会議員・社会保険労務士・行政書士
人見誠のブログです。

福祉環境委員会管外視察 その2

2013-12-31 20:33:03 | 日記
8月22日はまず旭川市に移動し、旭川市動物愛護センター「あにまある」を視察しました。

「あにまある」は、動物愛護の普及啓発、動物愛護ボランティアなど市民ボランティア活動の支援、犬や猫の譲渡、動物の保護や収容管理等をする施設で、平成24年9月に新築移転してオープン。

旭川駅から約1.2㎞のところに位置し、交通アクセスも良好で、多くのバス路線が利用できる利便性の高いところにあり、周辺は市役所・市民文化会館・中央警察署等に囲まれており、近隣の住宅地等から一定の距離が保たれている。

これまで犬や猫の収容管理を行っていた嵐山犬拘留所は、築40年の建物で老朽化が著しく、また手狭で、広さと設備のいずれにおいても極めて不十分な状況にあった。

また、場所についても、市街地から遠く、山の中腹にあったことから分かりにくいなどの課題があり、適正な収容管理や譲渡事業の推進が困難であった。

そこで、平成12年の中核市移行を機に、建設候補地の調査を開始し、現在の場所を選定して設置することとなった。

昨年に現在地へ移転して、譲渡事業がしやすくなり、犬や猫の譲渡が増えている(=殺処分が減っている)。
殺処分は、犬が平成15年度181匹から平成24年度12匹に、猫が平成15年度428匹から平成24年度170匹に。

それは、収容スペースが拡充されて長期間収容できるようになったことと、市の中心部にあることで引き取りを希望する人が訪れやすいことがあるのではないか。

終生飼育の啓発や、譲渡の推進などでさらに殺処分を減らしていきたい、

といったお話でした。

旭川市は、寒冷な気候の下では野良犬・野良猫がほとんどいないことから、神戸市と比べて取扱頭数がかなり少ないという事情はあります。

旭川市は犬122匹・猫378匹(平成24年度)に対し、神戸市は犬405匹・猫1,931匹(平成23年度)。

神戸市でも譲渡事業を行ってはいます。
しかし、神戸市動物管理センターはひよどり墓園の近くにあることを考えると、全面的な移転は難しいかもしれませんが、譲渡事業を推進し殺処分を減らしていくためには、旭川市のように市内中心部に拠点を設けることも検討すべきではないでしょうか。

*参考:旭川市動物愛護センター「あにまある」ホームページ http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/eiseikensa/Animaal_HP/index.html


福祉環境委員会管外視察 その1

2013-12-30 17:49:02 | 日記
8月21日から23日は福祉環境委員会の視察でした。

8月21日は、札幌・円山動物園の「次世代エネルギーパーク」を視察しました。

次世代エネルギーパークとは、太陽光や風力発電などの新エネルギーを積極的に導入し、市民が新エネルギーを見て触れて理解できる施設。

経済産業省の資源エネルギー庁が施設を認定。

円山動物園の「次世代エネルギーパーク」は、平成20年6月に認定を受け、平成23年11月にオープン。

地球上にある「いのち」と「エネルギー」の関わりをテーマに、動物たちとのふれあいを楽しみながら、地球環境問題と、札幌市が取り組む次世代エネルギーを身近に体験することができる。

円山動物園で活躍している新エネルギーは、太陽光発電・太陽熱利用・木質バイオマス・風力発電・雪冷熱利用など。

木質バイオマスは、木からできた燃料のこと。
木は二酸化炭素を吸って成長するので、燃えた時に出てくる二酸化炭素はその木が吸ったものであり、大気中の二酸化炭素は新たに増えない。
円山動物園では、1日約200kgのペレットをボイラーで燃やして、そのエネルギーを暖房等に消費。

雪冷熱利用は、冬の間に雪を倉庫やシートの中に貯めておき、夏に解けた雪から出てくる冷たい空気や水を冷房として利用するシステム、

といったお話でした。

動物園という多くの来園者がある施設に一体的に設置されていて、多くの市民に見て触れて理解してもらうことができ、ユニークな取り組みだと思いました。
神戸市では動物園は建設局、環境問題は環境局が所管しているのに対し、札幌市では動物園も環境問題も同じ環境局が所管しており、話を進めていきやすかったという事情はあるようです。
いろいろな課題をそれぞれの局がそれぞれ所管する施設だけで取り組みを行うのでなく、他の局の施設を利用して一体的に効率的に取り組むなど、これからは柔軟な発想と取り組みが求められるのではないでしょうか。

*参考:札幌市役所ホームページより http://www.city.sapporo.jp/kankyo/energy/energypark.html




雪冷熱利用のための貯雪場

中国訪問 その3

2013-12-29 22:25:01 | 日記
8月8日は上海へ移動して、まず神戸市の上海事務所へお伺いしました。

上海事務所は、神戸の港湾・経済・観光振興を目的に、貨物誘致・調査・情報収集・関係機関等との情報交換といった活動を行っている。

具体的には、上海市で神戸市セミナーの開催、浙江省寧波市での交際貿易フォーラムへの参加、江蘇省蘇州市での蘇州祭りへの参加、江蘇省南京市での国際ソフトウェア情報サービス博覧会への参加といったことを行っている。

6月9日に行われた神戸市セミナーには、約450社の参加があり、約7割が中国企業で約3割が日系企業であった。

また、上海周辺で生活している神戸出身のビジネスマンを中心に、神戸が好きな方々が集い、異業種交流、上海・神戸の情報交換などを行っている「神戸倶楽部」の運営協力なども行っている、

といったお話でした。

積極的に活動をしており、神戸と上海をつなぐ重要な拠点と感じました。

一時閉鎖となったのは残念ですが、早期再開とさらなる機能強化を期待したいと思います。

*参考:神戸市上海事務所ホームページ http://www.kobeport.org/ja/index.php



最後に、外灘の「上海港国際クルーズセンター」にお伺いしました。

市内の黄浦江の中心地域にあり、2006年に完成して、2008年に供用開始され、主に7万トンクラス以下の客船が利用している。

3隻の7万トン級のクルーズ客船が同時に接岸することが可能。

主要施設は数万ヘクタールの緑地の地下に設置され、地上の部分は不規則なガラス球のデザインとなっており緑地帯の上空に浮かんで見える作りになっている。

なお、宝山に主に7万トンクラス以上の客船が利用する「上海呉淞口国際クルーズターミナル」が、2011年に供用開始されている。

2ターミナルの整備で、利用人数は2007年の約10万人から2010年には約34万人へと急増している。

日本への1番人気は九州、次いで神戸や沖縄、

といったお話でした。

宝山のクルーズターミナルを見れなかったのは残念ですが、外灘のクルーズセンターも設備を整え、十分なサービスを提供できる施設となっていました。

神戸港も貨物はもちろん、クルーズの誘致を促進していくためにも施設整備を進めていく必要があると感じました。





中国訪問 その2

2013-12-24 22:27:29 | 日記
8月7日は泰州市に移動して、中国において唯一の政府公認メディカル・クラスターである「中国医薬城(China Medical City:CMC)」を視察しました。

中国医薬城は、2005年2月に江蘇省戦略計画の一部として中国生物医学発展の代表に選定され、2006年11月に建設が開始された。

   
2009年3月には、中国唯一の国家級医薬高新技術産業開発区として中国政府に承認されている。

   
李源朝副主席の強い意向の下、国内外の医薬科学技術の研究所・研究者を引き寄せてハイエンドのプラットフォームを作り上げ、研究開発されたものを産業化することを目的に取り組みが進められている。

   
総企画面積は30平方キロメートルで、科研開発区・生産製造区・展覧取引区・健康医療区・教育教学区・総合サービス区などの企画区に分けられている。

   
現在の稼働開始面積は約3分の1の10.8平方キロメートル。

   
開発区内は地方税が免除されたり、国家食品薬品監督管理局(SFDA)へ直接新薬申請ができ申告審査許可のスピードアップが図れるといったメリットがある。

   
すでに500社以上の企業が入園しており、中にはAstraZeneca、武田薬品工業といった有名企業もあるが、地場企業やベンチャー企業が多い。

   
現在は臨床ができる病院がないので、病院を作って世界中の患者を呼びたい。

   
そして、2015年までに100の研究チームと1,000人の人材を集め、1,000社を誘致し、1,000億元の売り上げ等を目指したい。

   
神戸は、①病院・②スーパーコンピュータ・③医療技術といった点が優れており、連携・交流を進めていきたい、

といったお話でした。

開発区内をバスで回り、ワクチン研究開発のプラットフォームであるワクチンセンターやコンベンションセンターなどを視察しましたが、規模の大きさには驚きました。

  
しかし、医療研究・技術のレベルはまだまだこれからと感じました。

  
神戸は中国医薬城と連携協定を締結していますが、これまで蓄積してきたノウハウを取られるだけということのないよう、例えば中国医薬城での臨床結果が神戸での新薬や医療機器の開発に生かせるようにするなど、お互いWin-Winの関係が築けるよう取り組んでいかなければいけないと思います。




中国訪問 その1

2013-12-23 23:51:29 | 日記
8月5日から8日にかけて、中国の天津市、泰州市、上海市を訪問しました。

5日から6日は、神戸市と天津市の友好都市提携40周年記念行事にあわせての天津市への訪問でした。

5日は関西国際空港から北京空港へ飛び、そこから天津市へバスで移動。

天津市主催の友好都市提携40周年記念式典と歓迎レセプションがありました。

黄興国天津市長をはじめ多くの天津市関係者からの歓迎を受け、交流を深めました。


黄興国天津市長


矢田立郎神戸市長


その後、遊覧船に乗って海河遊覧をし、海河河畔の自然や歴史のある建築物、近代的なビル群などを見させていただきました。

橋脚に彫刻のようなものが施されていたり、「天津之眼」という巨大な観覧車があったり、ライトアップがなされていたりとかなりいろいろなものが整備をされていました。
神戸のウォーターフロントの整備にあたって参考になるのではないでしょうか。


天津之眼


翌6日は、まず「環境セミナー」に参加。

天津市の環境施策の取組発表があったあと、神戸市側の取組として
① 神戸市環境局から「神戸市環境モデル都市」
② 株式会社ノーリツから「KOBEろっこう・かもめ発電 神戸港太陽光発電事業 事例紹介」
③ 株式会社神鋼環境ソリューションから「バイオ天然ガス化設備」
の発表がありました。

天津市の取組発表はありましたが、環境への取り組みはまだまだの段階との印象でした。
これから連携をして神戸市の取組や各企業の技術を天津市に導入していく機会は大いにあるのではないでしょうか。
これは国際協力というだけでなくビジネスチャンスでもありますので、神戸市も各企業と協力してしっかりと取り組んでいくべきだと思います。



次に、周恩来記念館を見学。

天津市と神戸市は、周恩来首相(当時)の配慮の下で、1973年に日中間ではじめて友好都市を締結しました。
周恩来記念館は、その「周恩来」氏の人生の歩みがわかる記念館でした。



そして、天津音楽学院ホールで歌劇「夕鶴」天津公演を鑑賞。

音楽交流の事業として、まず6月9日に東灘区民センターうはらホールで上演されたのち、この日に天津で上演されました。

日中関係が悪化している中にあって、さまざまな分野で交流を深め、友好都市提携40周年記念行事を終えることができたように思います。