椎の花の心にも似よ木曽の旅
野ざらしを心に風のしむ身哉
義朝の心に似たり秋の風
うら見せて涼しき瀧の心哉
夏馬の遲行(ちかう)我を繪に見る心かな
四つごきのそろはぬ花見心(ごころ)哉
朝よさを誰松しまの片心(かたごころ)
葉にそむく椿の花やよそ心
秋ちかき心の寄(よる)や四畳半
あこくそ(阿古久曾)の心もしらず梅の花
幾霜(いくしも)に心ばせをの松かざり
魚鳥(うをとり)の心はしらず年わすれ
落つかぬ旅の心や置火燵
中々に心をかしき臘月(しはす)哉
しばしかくれゐける人に申遣す
先(まづ)祝へ梅を心の冬籠り
夕顔の花に心やうかりひよん