日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「夏の名残り」再録

2017年09月01日 | 日記
『くりぷとむねじあ歌物語』『くりぷとむねじあ和歌集』七の巻「名残」から、採録です。

うす曇りの日、森は夏の終わりを思わせる寂しさに満ちてきた。蝉の鳴き声は、強さと弱さが交錯して、ところどころに、力尽きた蝉が地面に落ちていた。

うすぐもる なつのなごりを おしむがに せみしぐれみつ もりのかなしき
うす曇る 夏の名残を 惜しむがに 蝉しぐれ満つ 森のかなしき
(うす曇りの日、過ぎ行く夏を惜しむかのような、命の限りを尽くす蝉時雨が、うら哀しく森に満ちていました)

*******
『くりぷとむねじあ歌物語』
『くりぷとむねじあ和歌集』
『日守麟伍ライブラリ』


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする