20代の男性がいました。
彼は仕事での人間関係が嫌になって辞めて現在無職で自宅で引きこもりの生活を続けています。
外に出なくなってもう2ヶ月も経ってしまいました。
「来年は働こうと思っていたらもうその来年か・・・」
部屋に閉じこもりがちで家族とも顔を合わすのが辛いと思っているぐらいでした。
「ねぇ・・・初詣にでも行ったらどう?一年の始まりでしょ?」
母親が半ば、呆れ気味に言いました。
「何でこんな寒い日に外になんかでなくちゃいけないんだよ」
口ではそんな風に言いつつも、内心は外に出たい。昔の自分を取り戻したいという気持ちでいっぱいでした。
「初詣だからに決まっているでしょ!」
『確かに言えてる。でも、外に出たってさぁ・・・』
ヒュウ
『ここで立ち止まったら今年一年このままな気がする』
という訳で行く事に決めました。
初詣に当たってまず、顔を洗い、鏡を見ると無精髭が凄いので、それを剃ってコートを着込み、外に出ました。
「うう!さぶぅ!冬ってこんなに寒かったか?」
外の寒さがあまりにも強かったのに驚きました。まるで肌を刺して来るかのようです。振り返ると家が見えます。
『帰りてぇ・・・また自分の部屋でネットをやったりゲームをやっている方がどんなに楽か・・・』
それでも一度決めた事なので近くの神社に向かいます。
日も暮れていて薄暗い中歩きます。たまに人とすれ違いました。
『そんなに俺を見るなよ。見てないか?見てないにしてもすれ違った後、笑っているに違いない」
別に彼を見ているわけでもないのに悪い方悪い方に考えてしまいます。
何とか神社にやってくると思ったよりも人が多い。
「うわ~最悪。これで同級生なんかいたら死ぬしかねぇ・・・」
地元の神社ですから、昔の同級生と鉢合わせになる可能性はあります。
そうすれば必ず来るであろう質問
「お前、今、何してんの?」
それが嫌で嫌で仕方ありませんでした。嘘を言ってその場を凌いだとしてもバレたんじゃないかという風に悪い方向で考えてしまうので出来れば会いたくない所でした。
チラチラと、神社を見るとどうやら同級生の姿は無いようです。
列の最後尾に並び、自分の番まで待ちます。
『知り合いは、来ないだろうな・・・来ないだろうな?』
周囲を気にしている姿はどう見ても挙動不審です。
何分か待っているとやっと自分の番に回ってきました。
「お賽銭をと・・・」
財布を開けて、5円玉を放り投げて、鈴を鳴らします。
ガラガラ・・・
パンパン!
『今年は何かと一歩踏み出せますように!』
手を叩いて願いました。
『寒い!帰ろう』
それで何か、彼は自分の中でかなり進歩したんじゃないかと思えました。
彼は仕事での人間関係が嫌になって辞めて現在無職で自宅で引きこもりの生活を続けています。
外に出なくなってもう2ヶ月も経ってしまいました。
「来年は働こうと思っていたらもうその来年か・・・」
部屋に閉じこもりがちで家族とも顔を合わすのが辛いと思っているぐらいでした。
「ねぇ・・・初詣にでも行ったらどう?一年の始まりでしょ?」
母親が半ば、呆れ気味に言いました。
「何でこんな寒い日に外になんかでなくちゃいけないんだよ」
口ではそんな風に言いつつも、内心は外に出たい。昔の自分を取り戻したいという気持ちでいっぱいでした。
「初詣だからに決まっているでしょ!」
『確かに言えてる。でも、外に出たってさぁ・・・』
ヒュウ
『ここで立ち止まったら今年一年このままな気がする』
という訳で行く事に決めました。
初詣に当たってまず、顔を洗い、鏡を見ると無精髭が凄いので、それを剃ってコートを着込み、外に出ました。
「うう!さぶぅ!冬ってこんなに寒かったか?」
外の寒さがあまりにも強かったのに驚きました。まるで肌を刺して来るかのようです。振り返ると家が見えます。
『帰りてぇ・・・また自分の部屋でネットをやったりゲームをやっている方がどんなに楽か・・・』
それでも一度決めた事なので近くの神社に向かいます。
日も暮れていて薄暗い中歩きます。たまに人とすれ違いました。
『そんなに俺を見るなよ。見てないか?見てないにしてもすれ違った後、笑っているに違いない」
別に彼を見ているわけでもないのに悪い方悪い方に考えてしまいます。
何とか神社にやってくると思ったよりも人が多い。
「うわ~最悪。これで同級生なんかいたら死ぬしかねぇ・・・」
地元の神社ですから、昔の同級生と鉢合わせになる可能性はあります。
そうすれば必ず来るであろう質問
「お前、今、何してんの?」
それが嫌で嫌で仕方ありませんでした。嘘を言ってその場を凌いだとしてもバレたんじゃないかという風に悪い方向で考えてしまうので出来れば会いたくない所でした。
チラチラと、神社を見るとどうやら同級生の姿は無いようです。
列の最後尾に並び、自分の番まで待ちます。
『知り合いは、来ないだろうな・・・来ないだろうな?』
周囲を気にしている姿はどう見ても挙動不審です。
何分か待っているとやっと自分の番に回ってきました。
「お賽銭をと・・・」
財布を開けて、5円玉を放り投げて、鈴を鳴らします。
ガラガラ・・・
パンパン!
『今年は何かと一歩踏み出せますように!』
手を叩いて願いました。
『寒い!帰ろう』
それで何か、彼は自分の中でかなり進歩したんじゃないかと思えました。
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