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「TM NETWORK LIVE in POWER BOWL」 レビュー (ファミコン)

2014-11-28 21:00:52 | ファミコンレビュー
TM NETWORKが出てくるゲーム
アドベンチャーゲーム
エピックソニーから発売
1989年12月22日発売

あらすじ
オープニング(漢字に直してそのまま記述します)

1999年12月24日13:42
10年前SDI計画で打ち上げられた戦略防衛衛星コロセウム
突然暴走をはじめ世界各国に壊滅的ダメージを与えた
次々と爆発する核ミサイル。……そして1999年12月26日未明
我々の地球は銀河系から消滅した

しかし、核爆発の巨大なエネルギーにより1人の少年の生存を許した。
皮肉にも1989年12月22日コロセウム打ち上げ2日前に少年をタイムスリップしてしまったのだ。
コロセウムの暴走を止められるのは彼しかいない。地球の運命は少年の手に委ねられた


ここまでがオープニング。
少年は「TM NETWORK」が使うスタジオになぜかタイムスリップしてしまい
そこで「TM NETWORK」に出会い、コロセウム発射阻止に向けて動き出すのであった。


このゲームの特徴としては
まずこのソフトは2色なのである。
カセットは前後を合わせられたものだが、それを「白」と「黒」とで合わせられているのだ。



ゲーム上での特徴…
少年は「MUE」という彼がいた時代でのパソコンを所持していて
それを電話やパソコン等に接続することで情報を引き出すことが出来る。

点数25点

良い点
・TM NETWORK登場

悪い点
・MUEに頼りすぎ
・主人公、緩すぎ
・3Dダンジョンの仕様
・エンディング


良い点の解説
・TM NETWORK登場

 と言ってもあらすじの通り、主人公ではないんだよな。
 要所要所に出て来る重要キャラって位置づけである。


悪い点の解説
・「MUE」に頼り過ぎ

 頼りすぎというか優秀過ぎである。
 まず冒頭タイムスリップしてきてその場所にあったパソコンに接続
 時間の設定が1989年であること、核爆発のエネルギーの事で
 タイムスリップをした事を結論付ける。
 なんつー性能だよ!!お前1999年製か!?
 その15年後でもそんなパソコンねぇぞ!!
 ほかにもさまざまな便利機能がついている。
 「便利」というか「犯罪」であるが…

 ほかについては詳細はネタバレにて


・主人公、緩すぎ

 地球の存亡がかかっていてそれが人為的に引き起こされた可能性がある事かもしれないのに
 コロセウム関係者にペラペラと自分のことを教えるというのもなぁ…
 お前消されるぞ。

 少年だから人を疑わないって事で済ませていいんかなぁ…
 というかここまでなら譲って少年なら少年でいい。
 でもよ。「コロセウム」発射2日前だってのに女が出るたびに口説こうという姿勢
 まず、会った受付嬢に

 「君のことを知りたいんだけど」

 という選択肢がある。(ただし受付嬢は彼氏持ち)
 お前は本当に少年か!

 ここら辺の詳細もネタバレにて


・3Dダンジョンの仕様
 ゲーム後半に、3Dダンジョンに入る羽目になるのだがその仕様がなかなか酷い。

  ①敵が3ついてレーダーに位置のみ表示される。(マップはない)
   触れると即ゲームオーバー。
  ②敵は壁を無視出来る
  ③近づくと接近してくる。
  ④敵の方が足が速い


 ①は③と④を組み合わせることにより極悪な性能と化す。
 追いかけられたら逃げ切ることはまず無理。
 というか、狭い道の為にかわすことが
 出来ない3Dダンジョンで何故そんな仕様にしたのか?

 10回以上も捕まり、マップはないのでそれほど複雑でもないマップを記憶し
 それでも敵の配置を考えつつ、やっとのことで出口に着いて

 「やったぁぁぁ!」

 って思った矢先
 パスワード表示の表記もなしにそのダンジョンを引き返すことになる。

 「完全に嫌がらせじゃねぇか…」

 このダンジョンまではストーリーや展開に香ばしいものを感じながらも

 「まぁファミコンのアドベンチャーだしな」

 って微笑ましく進めていたが…この3Dダンジョンの所に来て

 「クソゲーだわ…」

 と、結論付けた。
 全くよぉ…
 せっかく今まで有能さを見せつけてくれた未来の「MUE」があるんだから
 「MUE」で別の所で警報を起こして
 敵の注意を引くぐらいしてくれよ…
 何でここだけ無能やねん。


・エンディング

 「え?どうして?」

 という気持ちでいっぱいになった。
 ネタバレにて



オープニング
コロセウムの攻撃のことが説明され
宇宙から地球が映り、近づく。コロセウムからレーザー発射!
すると「COME ON EVERYBODY」の曲が流れる。

都市が燃えている様子が流れつつ
「TM NETWORK」のメンバー紹介…
すげぇセンス…
斬新すぎるだろ。

このオープニングのパロディが
「クソゲーオブザイヤー2009」の動画のオープニングを飾っている。
これの印象が強くて

「へぇ…動画のオープニングになるような作品って事はこのゲームはクソゲーなんだ」

という認識はあっても
肝心のゲームがどんなものか知らない人が多いんじゃないかと思う。
髭人もこのゲームをプレイするまでは

「TM NETWORKがアクションするんだろう」

という認識だった。
アドベンチャーだとは…

クソゲーオブザイヤー2009(YouTbe)

クソゲーオブザイヤー2009(ニコニコ動画)


プレイする前はこんな事を考えていたな。
主人公や「TM NETWORK」が奮闘空しく「コロセウム」は発射されてしまい
それでも抵抗を続けると「コロセウム」は地球に落下することになってしまう。
落とそうとした連中は

悪い奴「ハッハッハ」
主人公「何を笑っているんだ?」
悪い奴「今計算してみたがコロセウムは地球の重力にひかれて落ちる!
 貴様らの頑張りすぎだ!」
主人公「ふざけるな!たかが衛星1つ!歌で押し出してやる!」
悪い奴「馬鹿な真似はやめろ!」
主人公「MUEは伊達じゃない!」

そんな時に、TMNがライブで「Beyond the time」を歌って
MUEと連動したら奇跡が起きて
コロセウムは宇宙の彼方へと消えていった…

ってな感じでさ。うん。我ながら馬鹿ですね。馬鹿な妄想ですわ。ハイ。

「逆襲のシャア」の放映は1988年3月。
このソフトの発売は1989年12月22日。
パロる事も十分可能だったんじゃないだろうかねー。(アホか…)



PS)しかし、あらすじ…
惑星爆発の高エネルギーでタイムスリップねぇ…
「ドラゴンボール エピソード オブ バーダック」を思い出した。
脚本家もこのゲームを参考にしたんじゃなかろうか?


まぁ、このゲームの最大の特徴は、2色のカセットってだけだったなぁ…

ここからがネタバレ






















ゲームのクライマックス
ライブのTM NETWORKの画像は実際の写真をファミコン画質にしたものだが
色が足らず…
こえぇぇよ…

「MUE」はすげぇ…
オートロックの扉に接続して1度扉を開けるとその情報を読み取り、
その後は任意に開けられるようになる。
これで主人公はあらゆる場所の出入り場所が可能となる。(犯罪です)

電話に接続して電話をかけて相手が出ると(留守番電話可)逆探知で住所を割り出せる。
どう考えても犯罪をするために作られたとしか思えん性能だな。

しっかし少年の時代
1999年のコンピュータ「MUE」
特別に高性能なパソコンってわけではないようだ。
ってことはあんな性能のパソコンが出回っているってことか…
オートロックなんか一度開いたら自動ドアぐらいの感覚で出入り可能。
適当に電話をかけてつながったらそれで逆探知してそいつの家に行ける。
恐ろしい時代だな…
鍵はすべて普通の鍵になり、電話は殆ど使わなくなるのだろうな。

まぁ、地球の存亡をかけているのだから些細な犯罪ぐらい許されるべきだが
少年の覚悟が足りない!!
いかなる犠牲を払ってでもとか何人かの人殺しをするかもしれないとか
それでもコロセウム発射阻止を成し遂げなければならないって自覚が欲しいんだよな。
若い女に甘々。
特に、コロセウムの製作に直接、携わった女教授に対して
デレデレして事の経緯をペラペラしゃべったりして…

「奥さんにするのならあ~いう人がいい」

とか…
何を言っとんねん。




悪い点の「エンディング」について…
それをわかりやすくするためにザッとゲームの流れを書いてみます。

スタジオにタイムスリップしてきた主人公は
所持していた「MUE」によりこの時代が1989年であることを知る。
その直後、スタジオに入って来た「TM NETWORK」と遭遇し
「MUE」の性能の凄さを見せつけタイムスリップしてきた事を信じさせる。
それでコロセウムのことを伝えると「TM NETWORK」の関係者のみつこ氏から
コロセウムの開発者達の情報を知り研究所へと赴く。

開発者に出会い、「MUE」を用いて情報を得ていくがその過程で開発者2名が殺害される。
調べていくとコロセウムには1年後にコンピュータウイルスにより
核ミサイルがある基地に向けレーザー攻撃をして爆発させ
その結果、世界中を緊張状態に陥らせ、武器を売りさばこうとした企業の陰謀があったのだ。
殺された開発者の中にその陰謀に異議を唱えようとしたが息子を人質に取られ止む無く参加していた。
その人質の子供がコンピュータウイルスのワクチンの一部を持っているという。
救出するためにその企業に乗り込む事になる。

救出したらトレーラーで逃げ、追っ手を振り切り研究所に行くと
開発者2人が言い争っていた。
開発者を殺害した首謀者は主人公が奥さんならああいう人がいいと言った女学者だったのだ。
女学者は捕まったがコロセウムは発射阻止することは出来なかった。
が、ライブから増幅したワクチンを「MUE」を使い発信することで
コンピュータウイルスを消去することが可能という事がわかり
準備をし、ライブが開始されワクチンを送信し、
コンピュータウイルスが消滅したことにより地球は救われ
主人公は元の時代に戻っていった。

!?

おいおいおい。途中までは何とか分かるが…最後を誰か説明してくれ。
別に説明を髭人が意図的に省略したわけではない。
特に何かしたわけでもなく主人公は未来に帰っていくのだ。

主人公は核爆発のエネルギーによりタイムスリップしたわけだ。
何でワクチン送信したら元の時代にタイムスリップ出来るんだよ!
MUEが突如覚醒してタイムマシーンの設計図を生成したなんて事でもないんだよな。

しかも登場人物全員が未来を変えた時点で疑ったり考えたりすることなく
当たり前のように少年が未来に帰れると信じて込んでいるのでプレイヤー1人が置いてけぼりを食う。

「これで地球が救われた訳だな…
 主人公、この時代で生きていくんだろうか?

 あれ?

 登場人物は主人公とお別れの話をしているぞ。
 未来に帰れるような特別な事をしたわけでも、
 これから主人公を未来に戻すために
 タイムマシーンを製造するとかタイムスリップの為に行動を起こそうって訳でもないのに…
 どういう事だ?
 どこかで未来に戻れる説明とかあった記述を俺は見落としたのか?」

クリア動画を確認したがそんなものないぜ!!
歴史が変わったら高エネルギーが発生されたのか?

………
 ………

う~む……

製作者側から考えると

スタッフA「過去に来るのは地球爆発のエネルギーで良いとして帰りはどうするんだよ」
スタッフB「あ…考えてなかった…」
スタッフA「どうすんだよ」
スタッフC「もう未来替えたら帰れるっていいんじゃねーの?
 なんせTM NETWORKのライブの途中だぜ。
 何かとんでもない出来事が起きてもいいんじゃね?」
スタッフA&B「それ採用!」

ってな光景があったんじゃないかって妄想してしまうのだが…
ま、簡単に説明できない「奇跡」にしてしまうというのが一番手っ取り早いかねぇ…


エピローグ
10年後、未来を変える前の「コロセウム」からの攻撃が始まる同時刻
少年の家に「TM NETWORK」がトレーラーでやってくる。


別にそんな時間に合わせなくていいから早く来いよ。
っつーか何でお前ら少年のうちの住所知ってんだよ。劇中で教えてなかったぞ。
もー意味わかんない!!全部、奇跡だ!地球は奇跡によって救われたのだ!
奇跡によって「TM NETWORK」は住所を知ったのだ!
ええい!このゲームも奇跡の1つだ!!


ちなみに「TM NETWORK」は
1989年に「TMN」としてリニューアルし
1994年に「プロジェクト終了」として活動休止だけど
1999年に「TM NETWORK」として「活動再開」している。

1999年!?コロセウムが発射された年ではないか!!
まさかこのゲームの展開に合わせて活動再開!?
それはないだろうが、不思議と因縁があるゲームであるという事は変わりない。

さて…今年は2014年。
コロセウム発射から四半世紀が過ぎ、地球滅亡から15年後というキリが良い年
今年も無事送れるのは少年とTMNそしてその大部分がMUEのおかげだっていう事を
胸に今日を生きていきましょう。


PS)エピック・ソニーのソフトは「1999年」を待たずして
1992年7月17日発売の「Hook」以降ゲームを出していない。
いくら高性能と言えど「MUE」も予想できなかったんだろうなぁ…

 合併などで社名などもめまぐるしく変化している…
 ここら辺は「エピックレコードジャパン」のwikiを検索して調べてみてくださいませ。





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