尾州廻船内海船船主内田家

れもん＊です。
少し間が空きましたが、知多半島の続きです。
千鳥ヶ浜の後は、少し内海の町なかを歩きました。

と言っても当てがあるわけじゃなかったのですが、
たまたま小さな案内板が目に入り、行ってみたのが 内田家 です。

　　尾州廻船内海船船主内田家　

どこで区切ったらいいのか戸惑いますね
「びしゅうかいせん うつみぶね ふなぬし うちだけ」　と読みます。

江戸時代、尾張の国の千石船を尾州廻船といい、
このうち、内海とその周辺を拠点としたものを内海船と呼びました。
「尾州廻船内海船船主内田家」は、
内海船の有力船主だった「内田佐七家」の家屋と、
その分家の「内田佐平二家」の家屋から成っています。



町歩きで出会った白猫。


この猫が散歩していた西岸寺あたりには、いい感じの路地が残っていました。




橋を渡って対岸の集落へ。
道路のカーブに沿って弧を描く、板張りの塀が美しかったです。


カーブを回るとすぐに内田家。　うん、なかなかいい雰囲気です。


北側の路地から、「内田佐七家」の納戸蔵あたりを切り取りました。

最初に「内田佐平二家」を見学。　お雛様が飾られていました。


左は「なんど」（主人の寝室）。　右は玄関です。


「ざしき」に入る光が綺麗でした。

こちらが「内田佐七家」。
屋敷は「主屋」「座敷」「いんきょ」の３つの棟と、複数の小屋や蔵から構成されています。


主屋の土間は「にわ」と呼ばれて通り抜けができ、かまどや井戸も設けられています。


「だいどこ」と呼ばれる家族の居間。
この奥の部屋は「おでい」と呼ばれ、主人の居間と接客に用いられます。
ちなみに、更にその先は「座敷」に続いています。
「座敷」の棟は「上の間」「次の間」「茶の間」（茶室）などから構成され、
特別な時にしか使われない、この屋敷で最も格式の高い建物です。

「いんきょ」の二階から見た主屋。
「いんきょ」というのは、老夫婦のための別棟の建物です。

その二階の様子。　左には床の間のある座敷部屋があります。


米蔵。

佐七家の家屋は明治２年の竣工で、南知多町の文化財にもなっています。
また、修復を終えて一般公開されたばかりの佐平二家には、
千石船の模型や航海の道具など、廻船に関する資料が展示されています。

何も知らずに偶然見つけた所でしたが、見応えがあって良かったです
皆さんも、近くに行かれた折には立ち寄られてはいかがでしょうか。