缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

明太子の油漬け缶なり

2017-01-10 09:38:07 | 魚介

110日は明太子の日である。

なぜかというと、日本で初めて明太子が発売された日だからである。それは昭和24年のことだったそうな。

その明太子は、博多のふくやが開発・発売したのであった。

何となれば、明太子の本家本元はふくやと言えるわけであります。

そうして、今回紹介するのは、そのふくやが開発した明太子の油漬け缶詰なのであります。

 

開缶! 

色が生の明太子のように赤くない。でも、こっちが自然な色合いのように見える。

袋から取り出した魚卵の粒がぎっしり、油に浸っている。その油は綿実油という、綿の種から絞った高級な油を使用している。

スプーンで口に運ぶと、さらっとした綿実油のあとで、明太子の一粒一粒がぷちぷちと弾ける。

初めて体験する食感である。

弾けた粒から魚卵のうまみが出てきて、それが瞬時に綿実油のうまみと合わさる。

熱々ご飯にかけると、油をまとった明太子が米を包み込む。これも生の明太子ではありえない現象である。

加熱した明太子には独特の香ばしさもあり、ご飯がぐいぐい進んでしまう。

でも...。

明太子といえばスパゲッティも美味しいのだ。そっちも試してみよう。

 

かくのごとし。

具は茹でたほうれん草と大豆缶である。

作り方はとても缶たんで、ボウルに明太子缶(全量)とバター20g、大豆、茹でて水気を絞ったほうれん草を混ぜておき、そこに茹であげた熱々スパゲッティを入れてかき回しただけである。

1缶でスパゲッティ160g(乾燥状態)、つまり2人分が作れた。

ただ、油は缶詰に入っている分では足りない。オリーブオイルを足してもいいのだが、明太子にはバターのほうが相性がいいようである。

乳製品特有のコクが、魚卵の風味と合っているようである。

 

生の明太子は足が早いが、この缶明太子なら常温で2年は保つ。

そう思えば明太子好きには大安心である。

 

内容量:85g

原材料名:辛子明太子(すけとうだらの卵、食塩、唐辛子、その他)、綿実油、調味料(アミノ酸等)酸化防止剤(V.C)、ナイアシン、発色剤(亜硝酸Na)

参考価格:税込756円

原産国:日本(製造:静岡・由比缶詰所)

 
 
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缶ごと焼く肉のパイ、ですと?!

2016-12-30 15:23:10 | 

2016年最後の缶詰として、イギリスの珍缶をご紹介したい。肉のパイの缶詰である。

缶蓋に「ステーキ&キドニー」と書いてるから、肉とキドニー(腎臓)が具に入っているようだ。

ほかの箇所にも「ビーフとポーク・キドニーがグレイビーソースに入ってます」的な表記がある。

僕はこれをロンドンのスーパーで買った。今年の夏、取材とイベントで渡英したときのことである。

パイの缶詰が珍しいのと、缶が大きかったことに一目惚れして、迷わずカートに入れてしまった。

一体どれくらいの大きさかというと...。

 

このくらいである。

手前のいわし蒲焼缶と比較すると、その大きさがよく判ると思う。

上蓋の直径が15.5cm。厚みは3.5cmもあるのだ。

大きい缶詰というのは、訳もなく人を缶動させる。

缶動させるだけでなく、買わせてしまうパワーも持っている。

お値段は1ポンド50セント。日本円にして215円。

缶動の大きさのわりには安価なのがやや、気になった。

 

ともあれ、買い物の後に行なったイベントで、これをお客さんに見せて

「こんなの買ったんだけど、中身はどんなの?」

と訊いてみたら、一人のおじさんがこう言ったのだ。

「それはオーブンに入れて焼いてから食べるんだよ」

な、何ですと?!

 

そのおじさんは酔っぱらっていたので(イベントで酒も提供した)、その時はきっとジョークを言っているのだと思った。

日本では、缶ごとオーブン焼きさせるような缶詰はない。

なぜなら、缶は調理器具ではなく保存容器であるからして、直火に掛けたら

「どうなるか保証しませんよ」

と、日本の製缶会社は言っているのだ。

ところが、この缶詰の裏側には(上の画像)

「フタを取ったら230℃に余熱したオーブンで25分〜30分くらい焼いてくれろ」

的なことが書いてある。

あの酔っぱらいおじさんの言っていたことは本当だったのであります。

 

じゃあ中はどうなっているのか。

こうなってました。半生っぽいパイ生地がたっぷり入ってます。

フタを開けた瞬缶、ちょっと甘いパイの匂いとグレイビーソースの匂いが広がった。

とてもいい匂いである。

 

我が家のオーブンはあまり信用できない奴なので、魚焼きグリルで焼くことにした。

イギリスのオーブン文化も素晴らしいが、日本の魚焼きグリルだって優秀なのである。

温度を設定することは出来ないが、うまく使えばサラマンダー(上火オーブン)と同じような料理が可能なのだ。

どうだマイッタカ!

 

ということで調理開始。

一番弱火にして、まずは9分間加熱してみる。

 

途中で好奇心に負けて引き出してみた。

半生っぽく見えたパイの表面が少しずつ焼け、焦げ目が出来はじめている。

いい缶じであります。

ただ、匂いが気になった。加熱前はしなかったモツ臭が漂い始めたのだ。

 

合計12分ほど焼いたところで出来上がりとした。

フチ部分が熱く焼けてふつふつとはぜている。見た目はものすごく美味しそうである。

しかしモツ臭は激しい。

 

かくのごとし。

周囲が缶内面に貼りつくことなく、すっと取れるのがいい。

缶底にはグレイビーソースがたっぷり入っていたが、それはゼラチン的なもので固まっているようで、ぷるぷるしている。

とにもかくにも、ひと口...。

むっ。

パイがさくさくで、その食感はちょっとした缶動である。

確かに焼いた効果があるわけだ。

しかし、中の肉&腎臓がけっこう臭い。

モツ好きの人でもやや眉をひそめるくらいの匂いである。

だが、開高健も言っていた。

「腎臓料理というのは、少しおしっこ臭いくらいじゃないといけない」

このパイの肉は、おしっこ臭くはない。

ないが、腎臓の鮮度、もしくは洗浄などの下拵えがイマイチだったのではないか。

しかしまあ、決して不味くはないのだ。

 

ということで、2016年の締めくくりはやや臭い肉のパイ&スコッチとした。

みなさま、どうぞ良い年をお迎え下さい。

 

 

内容量:425g

原材料名:水(欧米の缶詰は水も原材料に含めて表記する)、パイ生地27%、マーガリン、牛肉12%、豚の腎臓9%、安定剤(キサンタンガム)、加工したとうもろこしでん粉、小麦粉、塩、コショウ、スパイス、酵母エキス、香料、トマトペースト、大麦麦芽エキス、牛肉エキス、チコリエキス、砂糖、カラメル色素、トマト、にんにく、ひまわり油

 

原産国:イギリス

 

 

 

 

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缶詰ラベルの原画

2016-11-05 10:11:30 | 日記

静岡にある「フェルケール博物館」で見せてもらったツナ缶のラベルの“原画”。

魚種はカツオのようで、その生前のお姿がいきいきと描かれている。

とはいえ、描写がリアル過ぎないところがいい。とくに目玉の光点が斜め上に入っているせいで、カツオ君がお茶目に見えてくる。

じっと見ていると微笑んでいるようにも思える。

その横に描かれたのはツナ缶の中身だ。魚肉が切り株状に詰められているから、缶界でソリッドとかファンシーと呼ばれる形状である。

 

原画を見たのは初めてのことであります。

おそらく昭和20年代頃のものだと思うが(同時期のラベルに似たような絵が多い)、製作年は書かれていないから正確には判らない。

こんなにきれいな状態のものは、日本中探してもほとんど残っていないと思う。

貴重な経験が出来ました。缶謝です!

 

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ツナ賛歌

2016-10-10 11:04:49 | 日記

最近、テレビや雑誌でツナ缶の企画が続いている。

グルメ缶詰全盛の今、なぜド定番のツナ缶に注目が集まっているのか。

それにはさまざまな要因があると考えているが、字数上の関係もあり、とりあえず先を急ぎたい。

かくいう僕も、ツナ缶が大好きである。

この夏、ほぼ毎日のようにツナ缶を食べた。

夜にはサラダに使うのが定番である。苦菜やゴーヤ、にんじんなどと一緒に、酸味を利かせた味付けにして、もりもりと食べている。

朝食には、バターを塗ったトーストに、とっておきのツナ缶をのせる。

この写真でははごろもフーズの高級ツナ缶「シーチキンとろ」を使った。

ビンナガマグロのとろ部分だけを使っているので、脂が乗っていてジューシーである。

噛むと、マグロのうまみがじゅわっと出てくる。

ほかには焼いた野菜でも合わせれば、それだけで充分なのだ。

 

さて、なぜ今、ツナ缶が注目されているのか。

それをぜひ語りたかったが、紙面、じゃなかったWeb面が尽きたので、次の機会に繰り延べようと思う。

今日は缶詰の日。缶謝多謝。

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ギリシア、ムサカの缶詰

2016-10-07 09:26:50 | 総菜

10月10日は缶詰の日であります。

その所以は、缶詰の商業生産が本格的に始まったのが明治10年10月10日だから、であります。

単なる語呂合わせなどではない、本式・本物の記念日なのであります。

その缶詰の日を迎えるにあたり、当ブログではギリシアの缶詰にご登場願った。

中身は「ムサカ」というギリシアを代表する郷土料理であります。

 

ぱかっと開缶。

焦げ茶色に見えるのが茄子で、それをベシャメルソースが包み込んでいる。全体はギリシア特産のオリーブオイルに浸っている缶じだ。

 

皿にあけるとこんな缶じ。

ベシャメルソースがちゃんと上にかかった状態である。

つまり、缶詰のフタを開け、それを逆さまにして皿に盛りつけると、正しいお姿で盛りつけられるようになっているのだ。

陽気で大らかなイメージのあるギリシア人だが、実はとても神経が細やかな一面もある。その一端を見るようであります。

 

かくのごとし。

ムサカはミートソースと茄子などを重ね、ベシャメルソースをかけ、最後にチーズをふりかけてオーブン焼きする料理だ。

こてっとしたボリュームのある家庭料理で、それがこうして缶詰になって、ギリシアのスーパーなどで売られているんであります。

しかし、もともと家庭料理であるから、ギリシア人は家で作って食べている。あるいは外食で食べることもある。

だからこの缶詰は主に観光客向けに作られているのだと思う。

彼の国で調査を行ったときも、こういった総菜の缶詰は観光客が集まる地域で売られていた。地元の人が通っているような小さな商店には並んでなかったのだ。

 

さて、缶心(かんじん)のお味はというと、ベシャメルソースの風味がすっかり抜け、酸味が出ていたのが残念であった。

なぜそうなのかといえば、賞味期限を5年も過ぎてから食したからであります。

大事に大事に取って置いたおかげで、こんな失態を犯してしまった。

読者諸賢よ。缶詰は賞味期限内にいただきましょう。

 

 

内容量:280g(だったと思う)

原材料名:ギリシア語のため不明

原産国:ギリシア

 

 

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