缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

イギリス缶詰事情 その2

2016-08-06 13:37:52 | 取材もの 缶詰の現場から

今回の取材をアテンドしてくれたのは、ロンドン在住のW氏。

W氏は最近、缶詰の魅力に気付いてしまい、缶詰が気になって気になって仕方がないという。

同氏は料理名人でもあり、このパスタも具にツナ缶がたっぷり使われている。

「こんな風になったのは博士のせいですよ。どうしてくれるんですか」

とのたまう。

そうして、あらためて周囲を眺めてみると、イギリスが実は缶詰大好き国家だったことに気付いた。

「今、イギリスでは日本と同じくグルメ缶詰が出てきてるんです」

な、何ですと?!

 

ということで、またまたスーパーへ調査に向かう。

このカラフルなパッケージはツナやサーモンのフレークで、スイートチリ味とか、バジル味とか、様々な味付けになっている。

トーストにのせて食べるのに便利そうだ。

 

これはハインツのスープ缶なのだが、最新バージョンは味付けが凝っている。

いわく「デリケート・コルマ・スパイス味」とか(コルマはインド料理らしい)、「スパニッシュ・チョリソー味」とか、「ローステッドガーリック&トマト味」とか、もうどんな味だか想像もできないほど凝っている。

 

こちらは低所得者向けのスーパー。

通路に段ボールが散らかってたり、蛍光灯が切れかかってたりと、やや荒んだ雰囲気があるが、確かに品物は安い。

こういう店は、他国から輸入してきた食材が揃っていたりするから面白い。例えば、香り高い香辛料が格安で売られていたりする。それがよく売れるから、回転も早くて、結果的にいつもフレッシュなものが並んでいるわけだ。

この店ではカレー缶が充実していた。それもパラク・パニールとか(ほうれん草とカッテージチーズのカレー)、ダル・マクナニとか(豆とバターのカレー)、何やら本格的なものばかりである。店主がインド出身なのだろう。

カレーを作るための素材缶も揃っていて、ほうれん草やじゃがいも、豆類、にんじんなどの水煮缶があった。

 

 こちらはリドルというドイツ本社のディスカウントストアー。

ハインツなど大手の缶詰のほか、デンマークのさば缶、いわし缶もあった。

見た目がよかったので思わずジャケ買い。

4缶で約350円と激安であった。

 

 

市場をひやかす。ここのスモークサーモンが絶品ということで買ったが、現地に忘れてきてしまった。

 

市場とスーパーを求めて歩き回る。えーと、ここはどこだ?

 

ペッカムという町にあるペルシア料理&スパイス販売店「PersiainPeckham」。

写真のSally Butcherさんは著名な料理研究家らしく、料理本を何冊か出している。

食べた料理はどれもシンプルながらスパイスの使い方が素晴らしかった。スパイスの勉強をしようと決心し、この人の料理本を買う。

ここには枝豆の缶詰も売っていた。パッケージにちゃんと「EDAMAME」と書いてあるのだ。枝豆本場の日本にないのに、なぜロンドンにあるんだ?!

 

どこのスーパーでも売っていたライスプディングの缶詰。

ミルクで炊いた甘いご飯といった感じで、そう聞くと何やら不気味ではあるが、食べると美味しいらしいです。

 

 

ロンドンには様々な国のコミュニティがある。

僕が歩いただけでも、インド、イラン、ギリシアにポルトガルなど、各国の出身者が集まった地域があった。

そこで店を開き、ふるさとから取り寄せた食品を売ったり、外食として提供したりしている。それがみな本格的なものだから、ロンドンにいると下町価格で各国の食事が楽しめる。

まさに多様性であります。

何となれば、缶詰もいろんな国のものが売られている。そのうえ、最近はグルメ缶詰が登場してきたから、今のロンドンは缶詰が充実しているのだ。

 

最終日はアートギャラリーでトークショーを開催。日本のグルメ缶詰を紹介してみた。

みなさん想像以上に真剣なご様子。質問も

「加熱殺菌するというが、その最高温度は何度か?」

「フルーツ缶も加熱しているのか?」

などかなり突っ込んだものばかり。

 

最後は試食しながら打ち上げパーティー。

 

ノリのいい青年。抹茶味のチーズケーキ缶がお気に入りでした。

 

ギャラリー前で記念撮影。こうしてみると、ここがロンドンだか東京だか判らないなァ。

次回はぜひ、工場見学にも行ってみようと思うのであった。

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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イギリス缶詰事情

2016-07-24 11:58:54 | 取材もの 缶詰の現場から

ロンドン市内にある老舗缶詰企業の社屋。残念ながら取材は出来ず

 

読者諸賢よ!

まさかのEU離脱で世界中を驚かせたイギリスは、実は缶詰発祥の国でもある。

食べものを容器に入れて密封&加熱殺菌という基礎原理はフランスで考案されたが(1804年)、そのとき使われた容器はガラス瓶だった。

きっと、手頃で丈夫なものがそれしかなかったのでありましょう。

それから6年後の1810年になって、イギリスでブリキを使った容器が発明された。これが今の缶詰の原型だ。

1812年には、ロンドンで世界初の缶詰工場が稼働している。何となれば、イギリスは缶詰発祥の国といえるんであります。

そんなロンドンでは、はたしてどんな種類の缶詰が作られ、売られているのか。

市井ではどんな風に食べられているのか。

それを取材に行ってきましたゾ。

 

まず向かったのはセインズベリーというスーパー。

高級店ではないが量販店でもないという位置付けらしく、日本でいえば東急ストアなど電鉄系のスーパーに近いクラスだと思う。

 

 

どーんと現れたのがベイクドビーンズのコーナー。

ベイクドビーンズは、直訳すれば「焼き豆」になるが、実際はトマトソースで柔らかく煮たもの。豆の種類はいんげん豆であります。

ベーシックな味付けは、トマトソース、塩、香辛料のほかに砂糖が加えてあるから、ちょっと甘い。

 

彼の地では、ベイクドビーンズをこんな風にして、おもに朝食に食べる。

バターをたっぷり塗ったトーストに目玉焼きを添え、熱々にあたためたベイクドビーンズをかけるのだ。

ここにソーセージなどを添えることも多く、家族でも食べるし、独身者も作って食べる。お店でも提供されている。

 

そんなベイクドビーンズにも様々なバリエーションがあった。

手前はソーセージ入り。左側のはチョリソー入りだそうな。ほかに有機栽培で育てられた豆を使ったものもあった。

 

こちらはハーヴェイ・ニコルズという百貨店で見つけた高級品。800g入りで5ポンド20ペンスである。

(1ポンド139円で計算すると約723円)

さっきのソーセージ入りは約半量の390g入りで75ペンス。セインズベリーのPB商品も420g入りで35ペンスである。

ハーヴェイ・ニコルズのものはそれらの3倍〜7倍という価格であります。

まあ、日本でいえばサバ缶も100円台から700円台まであるから、同じことかも知れない。

 

再びセインズベリーに戻って...これはパスタ缶コーナー。

パスタソース缶ではない。スパゲッティにマカロニ、ラビオリなど、ちゃんと味付けをして調理されたパスタが入っている缶詰である。

これだけ様々な味付けで大量に展開しているのだから、売れているということでありましょう。

でも、僕は知っている。この缶の中に入ったパスタはすっかりふやけ、ふにゃふにゃ食感なのだ。

 

昼食を摂るためにぶらぶらと歩いていくと、工場跡地があった。

いつ閉鎖されたのかは知らぬが、今ではアーティストたちが住み着き、ギャラリーや工房として活用されている。

 

木戸や窓枠は塗り直してきれいにしてある。広場には屋台も出ていて、近所の人が寛ぐスペースにもなっている。

夜になればライブも行われるようだ。

こうして自然と人が集まり、時間を掛けて作り上げられたものには文化がある。

こんなスペースでいつか、缶詰イベントをやりたいと思った。

 

続く!

 

 

 

 

 

 

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レモンの町・マントンのさば缶

2016-06-05 14:41:30 | 日記

こちらは友人Y口氏からいただいた、フランスはマントンのさば缶であります。

「あ〜マントンね。うんうんあそこね」

などと知ったかぶりをしてはいけない。僕もマントンなどというところは知らぬ。

ネットで調べると、あの世界中のセレブが集まる高級リゾート地・コート・ダジュールの一角にある町だそうな。

そこはレモンやシトロンの名産地でもあり、毎年レモン祭りが行われるという。

Y口氏はそこで夢のような日々を過ごしたのち(新婚旅行らしいコンニャロ)、缶詰を買って帰ることを思いついた。

どうせ買うのなら

(いかにもマントン的なものがいいよな)

こう思ったのでありましょう。結果、このハーブ&シトロン味のさば缶が選ばれたのであります。

 

ぱかっと開缶。

黄色く染まったオリーブオイルがきれいだ。パリで購入したシトロン味のツナ缶(記事はこちら)を想い出すではないか。

ハーブはプロヴァンス風と書いてあるから、タイムやバジル、フェンネルなどのミックスだと思う。タイムの香りが強かった。

さばはフレーク状で、それもけっこう細かい。だから何かに混ぜたりまぶしたりする料理に向いている。

 

何となれば、簡単なサラダにしてみよう。もとのレシピは沖縄の苦菜を使ったツナサラダであります。

玉ねぎはスライスして水にさらしておき、その間にふらりとベランダへ出て苦菜を摘む。プランターに植えてあるのだ。

苦菜は沖縄の言葉で「ンジャナ」という。そのまま噛むと頭痛薬なみに苦いので、ざっくりカットしてから5分、水にさらした。

長くさらせば苦みは薄まるが、そうなると魅力も栄養も薄まってしまうから要注意。

 

 

かくのごとし。

上記材料と、オイルを軽く切ったさばを混ぜてみた。味が足りないので塩を軽く振る。

このさば缶には、ハーブのほかトマト、煮た玉ねぎも含まれていて、そのままでも美味しく食べられるようになっている。

そのうまみが染み出たオイルが玉ねぎ、苦菜に絡みついていい缶じでありました。

Y口氏よ、缶謝多謝!

 

内容量:80g

原材料名:さばフィレ50%、EVオリーブ油、煮た玉ねぎ(11.9%)、シトロン果汁(5.9%)、トマト(4.7%)、プロヴァンス風ハーブ(1.7%)、キャッサバのでん粉、塩、植物由来香料、マントン産シトロン(0.6%)、スパイス

原産国:フランス

 

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なんだカンだで、さば缶が一番好き

2016-05-04 13:35:56 | 魚介

熱々のごはんに、さば水煮をそっと乗せて。

上からしょう油を、ちょいと、垂らす。

しょう油は味付けというより、香りをつけるため。水煮缶はけっこう塩味が利いているから、しょっぱさは足りているのだ。

トッピングにマストなのが梅干し。脂の乗ったさばには、甘酸っぱい梅干しが実によく合う。

ウチはごはんを炊くときに、必ず梅干しをひとつ入れて炊くので(糠っぽい匂いが消え、米粒もきりっとなる)、その梅干しがちょうど使えるわけだ。

ほかに、大葉の千切りと、白髪ねぎ。これからの季節ならみょうがもいい。

あとはもう、茶碗をつかんで、かっこむだけ。

忘我。

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缶詰スペインバル「OGA BAR」がオープン

2016-04-28 09:15:18 | 缶詰のあるお店

BARと書いて「バー」と発音するのは英語圏。スペインなら「バル」になるし、イタリアなら「バール」になる。

4月28日に開業する「OGA BAR by 小笠原伯爵邸」はスペイン缶詰専門のBAR。だから読み方は「オガ バル by 小笠原伯爵邸」となる。

今や缶詰バーは各地に開業しているが、スペイン産缶詰だけに特化した業態は初めて。というのも、小笠原伯爵邸はスペイン様式の建築で、そのエキゾチックな雰囲気を生かしたスペインレストランとカフェを運営しているのだ。

今回、そのカフェを缶詰バー、じゃなかった缶詰バルとしてリニューアルするというので、発表会にお邪魔してきたのであります。

 

この扉を抜けると...。

 

温かみのある心地よい空間が広がる。

白壁と、木をふんだんに使った調度品。適切で控えめな照明。

スペイン的でもあるし、あるいは高原の別荘にでもいるような気分になれる。

この日は立ち飲み風になっていたが、実際の営業では椅子も置くとのこと。

 

明るい外光もたっぷり入るのがすごく好き。

 

ガリシア地方の「クカ」に「ポルト・ムイニョス」は、当ブログでも何度か紹介している素晴らしい作り手。

ほかにも「パコ」や、「ラ・ブルフラ」という日本初上陸のブランドもある。

 

おつまみにはオリーブや干しいちじく、枝付き干しぶどうなどもあり。

オリーブは敷地内に育つ樹齢500年のオリーブの実を、スタッフ自ら漬け込んだそうな。

 

飲み物は缶詰バル用にセレクトしたシェリー、ワイン、ビールにカクテルなど。

生ハムが原木で置いてあるのも嬉しい。

 

この日は中庭が試食・試飲スペースになっていたが、通常営業でも中庭を開放するそうだ。

 

缶詰はひと缶ずつ提供される。希望すれば温めてもらえる。

値段は税抜きで800円から2500円くらいの予定。だから3~4人で出掛けて、シェアしながら愉しむのがいいと思う。

 

僕がこよなく愛する「エリテ」のアンチョビもあった。塩気がきつくなく、むしろ甘みを伴ったうまみが缶じられるので、ひとりで2~3尾はぺろりといける。

シェフのあいだでは「海の生ハム」と称されているらしい。

 

アーティチョークや赤ピーマン、青唐辛子の酢漬けなどスペインの瓶詰もある。

 

同邸レストランのスペイン人シェフ、ゴンサロ・アルバレスさんが、マテ貝とザル貝に特性ソースを掛けてくれた。

缶詰を食べるときに、塩レモンソースやにんにく&パセリソース、ピリ辛鷹の爪オイルなど、ちょい足し調味料が自由に使えるのだ。

 

スペインには缶詰を出すバルがいくつもあるが、それらは「缶詰バル」とは呼ばない。

なぜと申すに、バルのメニューとして、缶詰がごく当たり前のように提供されているからであります。

バゲットにツナを乗せただけ。アンチョビ&チーズを乗せただけ。あるいはオイルサーディンを乗せただけ。

そこにフレッシュなオリーブオイルをかければ、もうそれだけで美味しいおつまみになる。

スペインの缶詰は素朴なものばかりで、基本的には塩味を利かせたオイル漬けがメイン。あとはパプリカを使ったガリシアソース漬けとか、ワインビネガー漬けとか、せいぜいそんなもの。素材そのものの味を好むのは、実は我々日本人と共通しているのだ。

そんなシンプルな愉しみ方を “ど直球” で提供してくれるのが「オガ バル」。これまでありそうでなかったお店であります。

 

 

 

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