活動の日々

自閉症スペクトラム関連を中心とした、対外的な活動を綴っていきます。

ひまわりの会のこと

2014-03-30 | ひまわりの会
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

ここ最近、私が代表を務めているNPO法人ひまわりの会についての記事を書く機会がなく、それ故久しぶりにひまわりの会について書いてみようと思います。

そもそも、何故ひまわりの会について記事を書く機会がなかったというと、24年度から定員超過により、新規受付を停止していることが主な理由です。講座は昨年は2回、連続型での講座形式でのペアレントトレーニングを行いましたが、それも年に2回のことなので、やっぱり中々記事を書く機会がなかったのでした。

しかし、ひまわりの会は機能していないわけではありませんよ(笑)。実際に、ひまわりの会の職員3名で45人見ていますし、「連携」や「療育風景」などの記事をこれまでに何度も書いてきましたが、それはひまわりの会の代表としての仕事です。

では、なぜ記事が少なく感じているのか、それは、最近私が顧問を務めている「すくすく」の記事が多いからでしょう。以前にも記載しましたが、職員養成は楽しいです。すくすくは一時預かりという、行政指定事業を行っていて、そこで正規職員だけでなく、学生アルバイトも雇用し、養成していくことは長期にわたって、社会的に重要な使命と感じていますし、将来の臨床家を発掘する作業ですから、それは楽しいです・・・と、また「すくすく」のことを書いてしまいました(笑)。

さて、ひまわりの話になりますが、療育の新規受付を停止している状態でも、今年の対外的な活動もしっかりと考えています。それを以下に記載してみます。


①ビデオで受けられる講座:ABAによる療育の普及のため、ABAがどのようなものなのかを保護者の方をはじめ、学生などこの分野に興味を持っている方々に伝えていくと言う目標から、この事業を進めています。
ビデオ撮影のための時間を取りながら、少しずつではありますが進んで行っています。
今年の上半期までには開始できると思っています。

最近、保護者の方々を通して、「名ばかりのABA」をチラホラ聞きます。
「不適切な行動は全部消去したほうが良い」「褒めているからABA」などと言っている臨床家もおられるとのこと・・・何か泣けてきます。そんなんで子どもが成長するのなら苦労しませんよ。「なぜ消去するのか?」「なぜ褒めるのか?」の根本が理解できていない証拠。そんなの素人でも言えるって。それを何十年と実践している人までもそう言うのだから、事実が歪曲されていく。そもそも、それで正しいのであれば、私の仕事(療育実践やペアレントトレーニング)も必要ないでしょ?(笑)何冊かの本があれば良いってこと。

あとは年齢制限ですね。早いうち・・・当たり前でしょう(笑)。それができなかった世代がいるというのに・・・。

この辺の理由、また、これまでの講座型のペアレントトレーニングでは、栃木から毎回足を運んでいる方もいたこともこの活動を行う理由です。
実際に講座を受けるに越したことはありません。しかし、中々ABAはまだ日本全域に浸透しているわけではありません。そのことから、ビデオでお見せできる内容は、あくまでもABAの基本ではありますが、何もかもまずは基本です。遠方の方、ABAをまだ書籍などでしかお目にかかっていない方、興味のある方はぜひ見て欲しいです。


②講座型ペアレントトレーニング
昨年までも行っていたことですが、これまでは今頃は募集時期であったように記憶しています。しかし、4月からは、まだ依頼の段階ですが、他の施設でケース会議の座長を定期的に務めることになっていて、4月には、前段階の打ち合わせの予定が入っていることもあり、現在はまだ目途が立っていません。
しかし、これも半年以内には開催する予定となっています。
現在は目の前にある業務をこなさなければなりません。病気にならない限り、何とか予定通り講座を行いたいと思います。


③・・・と、他にもあるのですが、書きすぎると公約違反?(笑)になってしまう可能性もありますので、この辺にとどめておきます。

冗談はさておき、上記は何とか実践します。

後は、ひまわりの会のホームページに、数か月前には無かったページがアップされてきましたので、それについても書きたいのですが・・・文字数が2000字になりましたので、今回はこの辺で(笑)。近いうちに記事にしますね。


それでは、また来週に。

子ども参加型コンサート【音楽を点から線へ】(NPO法人すくすくにて)

2014-03-24 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

早速ですが、昨日(日曜日)に私が顧問を務めているNPO法人すくすくでコンサートがありました。

その際の風景が以下になります。










上記写真全ては、NPO法人すくすくは著作権を放棄しておりません。よって、いかなる場合でも無断で使用することは厳禁とし、発見次第法的処置をとります。


すくすくで勤務してくれている音大生の指導員が企画してくれて、学友とともにコンサートを行ってくれたのでした。
私は残念ながら参加できなかったのですが、すくすくの職員が電話報告とともに、写真を送ってくれたのでした。

このコンサート、ただのコンサートだと思います?ところがどっこい!かなり企画を綿密に行い、子どもへの指導計画や環境設定、配慮なども含めてしっかりと企画書を作ったのでした。

その一部が以下になります。



手前味噌ですが、実に半端ない(笑)。まだ19歳ですよ?音楽療法士顔負けですね(笑)所々専門用語が入っているのは、うちがABAで指導を行っているから。そして、近年「ABA×音楽療法」をうたっている専門家の方々もいらっしゃるようで、そのような書籍もあります。

「ABA×音楽療法」という存在があることを私が知ったのも、この指導員からの話で
「音楽療法はその場で楽しめることもその意義ですが、実際に子どもたちがそれぞれの生活環境の中でも音楽を余暇として生活を営んで欲しいんです」

と言うようなことを言ってくれました・・・・・・。それって、うちの音楽教室の考えと一緒や!!!・・・と言うことで、「じゃあ企画書作って1回の活動では無くて、定期的な活動としていこうよ!」と言う話になり、今回のイベントがありました。

「ちゃんと音楽を子どものスキルへ・・・しかし、中々ないんですよね」と言う話をこれまでにもたくさん耳にしてきました。そこで、すくすくでは、ただ楽しむだけでは無くて、スキル獲得のために、「ABA×音楽教室」と言うことで、その場限りの楽しみではない、すなわち「点」だけではなく、獲得したスキルを持って余暇へ、すなわち「線」として、ということを理念にして音楽教室を開所しました。

そして、今度はグループで!集団適応力もつくし、各活動にも意義があり、ただ指導しているだけではなく変数をつけて発達の評価をとっていく・・・。今回は年4回程度のコンサートですが、今後少人数での「グループの音楽」も夢見て、来年度から預かり(川崎市指定事業)の中で試験的に導入していくことになっています。

早くはじまんねーかな(爆)楽しみです。

こういった素晴らしいイベントがあるのも私が顧問であるからして・・・嘘です(笑)この職員が持っている力が発揮できるよう、質問などによって「きっかけ」を与えただけです。しかし、今後も自身の能力を高め続け、目標に向かって行って欲しいと、そう思っています。


日曜日にもかかわらず、企画者、その学友の方々、すくすくの職員たち、お疲れ様でした。


では、また来週に。

療育風景(5)+連携の実態(2)

2014-03-16 | 療育
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

早速ですが、今回は療育風景+学校との連携ということで、私の教え子が通う学校の担任の教師との連携について記載します。
まずは以下の図をご覧ください。





*上記2点の写真は、私と教え子の保護者は著作権を放棄しておりません。よって、いかなる場合でも上記写真の無断使用、無断転載は厳禁とし、これを行った場合には法的処置を行います。


一番上は学校へ提出した指導計画の抜粋。下の写真は過去に課題学習の実践を依頼し、その経過を担任に記録していただいた資料の抜粋です。

一番上は連続での連続動作模倣の資料の一部。既に教え子は数年前に獲得しているスキルです。では、なぜ動作模倣を行っていただいているか。その理由は以下の通りです。


①動作模倣は新しい動作を獲得していくという目標があります。今後、様々な場面で新しい作業・動作を行っていくことになります。しかし、大抵支援級・支援校では現在獲得している動作を中心とした作業や、活動への援助を行い、その動作自体が本当の意味で獲得されたかの変数をとらない傾向があります。
それは、先生によっても異なるものですが、今後様々な先生と時間を営む中で、よりその活動をスキル獲得の時間として最大限享受してもらうという目的があります。

ついでに言うと、動作模倣の課題は手段です。というより、学習は全てその課題は「手段」であり、「目標は別」にあります。そこを間違ってはいけません。「手段」と「目的」を食い違えると、指導はしょぼくなってしまいます(笑)。
なぜなら、「少しでもお勉強ができるようになれば・・・」なる目標は、将来を見据えた指導ではなく、それ故獲得したスキルを用いて生活することもできないでしょう。それは子どもにとって意味を持ちません。
全ての学習課題、行動介入は、言うなれば「ゴールのためのシェイピング」です。そして、それに沿った学習課題でなければいけません。


②机上の課題をメインとしている学校は多く、それ故机上以外の指導は指導ではなく支援(身体ガイダンス)として用いられている傾向が多くあります。
それゆえ、今後現在の担任以外でも机上以外の指導を多くしていただくための引き続きの一環として提供した課題でもあります。
そういった経験を先生が多く積んでいくことによって、先生自身のスキルも向上し、それは他の子どもたちにも引き継がれます。


次に、2番目の「記録表」。これはなぜ必要なのかというと、客観的データは非常に大切だからです。
なんとなくできた、それでは、子どもにあった指導なのかを理解することができません。それはすなわち、子どもはもちろん、先生自身の指導への動機も下げてしまうことがあります。
だからこその記録表。ABAは記録が一番。課題あってこその記録ですが、ある意味では「課題」よりも「記録」のほうが大切です。でないと、子どもの発達にあった課題を提供することができなくなり、結果的に指導は首尾よくいきませんよ絶対に。
この記録は「ひらがな」ですが、ひらがなもただ五十音を書かせるだけでなく、現在どこが獲得できていて、どこが今後の課題になるのかを知るためにも、こういった方式での記録となっています。
記録をつけて下さるということは、少なからず負担が生じます。しかし、個別指導の度に記録をつけてくださった先生。本当に素晴らしいと思いませんか?中々いないですよ。


約10カ月程度、教え子の担任と連携していく中で嬉しかったことは、まず、はじめに不安だと言っていた先生が、複数の課題を実践していく中で、そういった言葉を出さなくなったこと。先生にも良い経験であったならばやった甲斐があったというもの。
そして、他の先生や巡回のOTの先生が大変驚いていたという報告も嬉しい限りです。担任の取り組みと子どもの「出来」にびっくりされていたとのこと。
私としては当然ですが(笑)、本来の能力を発揮できていない子ども達は多いはずです。しかし、実際に指導することによって、子どもはスキル向上していき、同時に能力も最大限発揮されていきます。「個と環境」の相互作用です。環境が変化すれば個も変化するというもの。

そのために、一人の教え子を通して、指導していただく担任だけではなく、他の先生方にも刺激となればと思い、教え子の先生個人とも連携するのですが、思う結果となって実に良かったです。

私の手柄?(笑)いえ、違います。先生のおかげです。

これが楽しくて、様々な形で「養成」に携わっていきます。


では、また来週に。

ペアレントトレーニング受付停止(NPO法人すくすくにて)

2014-03-09 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。

早速ですが、表題通り、私が顧問を担当しているNPO法人すくすくにて、ペアレントトレーニングの新規お申し込みを停止させていただきました。

すくすくでのペアレントトレーニングは、現状私一人で行っているのですが、すくすくへ足を運べるのは月2回程度、そのうちの1回は役員ミーティングに出席していて、事実上現場に足を運ぶのは月1回に制限されています。

それは、私が代表をしているNPO法人ひまわりの会(東京都新宿区)での臨床が忙しいからで、何とか月1回足を運び、その日に朝から夜までペアレントトレーニングを行い、平行して個別療育の巡回を行い、全て終了後、すくすくの職員の養成を行っているのです。

そして、ペアレントトレーニングを行う1日の最大は10ケースです。これ以上は物理的に不可能で、でも、まだご予約いただいてから待ち続けられている方々も3名程度いらっしゃいます。
待機の方へは、それでもスケジュールを調整して年度明けから順次開始していきますが、いずれにしても利用者人数が超過してしまうことから、今回停止に踏み切りました。

私は、この分野で回転率が良いということは名誉だとは断じて思っていません。中には回転率を名誉と考えている人もいますが、それは長期にわたって子どもを見ることをそもそもの目的としていない証拠、またはいくつかの行動障害を改善させるという契約の場合のみ。

経過によって指導回数を減らしていく例はありますが、その決定も利用者、つまり保護者と十分に話し合ってこそですからね。契約は相互関係ですから、相手あってこそ。実際に、ひまわりの会では経過によって半年に一度、年1回の接触というケースもあるくらいです。その場合は、指導や検査による「評価」と保護者への助言がメインですがね。年齢では18歳の子もみていますし。稀なケースでは、その後も接触することもあるくらいです。

例えば、ABAでは、特に対精神疾患の治療は、長時間みれば良いというものではありません。早く元気になってもらうことが大切です。実際にABAでうつ病や強迫性障害などの治療が成功したという報告例も沢山見ましたし。

しかし、この分野の場合は、療育です。療育とは教育と言い換えられます。教育はいわゆる「お勉強」だけではありませんよね。ならばこそ、時間で終了できるものでは断じてありません。幼児期、学歴、思春期と歩んでいくステージの中で、的確な助言ができる人間が必要です。

私の療育に対する考え方は、上記に記したそのものであり、そういった人材を育成するためにも養成を行っているのです。

最近、2回連続ですくすくの職員について触れたのは、実はその理由もあります。養成に力を入れていますし、それが今年の目標の一つでもあるのですから。

ひまわりの指導員については・・・特に記すこともありません(笑)。すでに1人前の専門家として呼ぶにふさわしい人間だから、成長の記録を書きようがない、つまらないですね(笑)。
すくすくの、一時預かりは専門家と言うよりは支援者です。支援者でも専門的領域に触れていくということを良しとしているすくすくだから、教えがいがある。「上がって」いく感覚が良い。だから記事にしやすいから楽しい(笑)。だって私は教える人間ですから、そこはご了承いただきたいところです。

横道にそれましたが、そういったわけで、すくすくにおけるペアレントトレーニングの受付は停止いたしました。
かなりの時期を費やすことは目に見えていますが、再び枠を確保したいと考えています。それが可能になった際には、当ブログでもお知らせいたします。

それでは、また来週に。

サプライズ・・・楽しい職場であるように

2014-03-03 | 日記
当ブログをご覧いただきありがとうございます。尾串光康です。



私が顧問を担当しているNPO法人すくすくでのこと。管理責任者の誕生日をある職員が覚えており、その職員が、管理責任者へは内緒で、一人ひとりの職員、代表、私にまで、上記の色紙に差出し、祝福のコメントを書いてほしいと回っていました。

そして、全体のオリエンテーション終了後の飲み会(私はもちろん参加していません【笑】)の最後に、その職員が代表して色紙を管理責任者へ渡した、というサプライズがありました。

そして、その色紙の一部の写真が上記です。私のコメントの部分がアップされていますが、全員分のコメント付きの色紙です。

絵柄などは、このサプライズを企画した職員の手作りの色紙だそうで・・・実に可愛らしいですよね。


こういった「気持ち」は、長い間現場で働いていると忘れてしまうものだと思います。そして、そういった「気持ち」を忘れてしまうと、職員同士がギスギスした雰囲気にもなりかねないと思います。

職員一人一人が楽しく仕事ができるということが、何よりも職員が最大限能力を発揮するための秘訣です。しかし、ここでは、「楽しい」=「お笑い」ではありません。
職員同士が「思いやり」を持ちながら、手を取り合って目標に向かって切磋琢磨していく、そんな職場が理想だと考えています。
そして、すくすくではそういった組織であり続けることが理念の一つであり、同時に人材育成にも力を入れています。

そして、自分は「実技指導」をメインとして、その理念に貢献できればと考えています。


うんちくはさておき・・・こういったものが、自分に関係する組織で行われているのは本当に嬉しいです。


少し「ゆるい」記事ですが、今回はすくすくの自慢ということで。私が顧問であるということをお忘れなく(爆笑)。


それでは、また来週に。